募集終了全国対象
やや難しい
準備期間の目安: 約60

「地域内エコシステム」技術開発・実証事業

基本情報

補助金額
1258万円
補助率: 定額
0円1258万円
募集期間
2021-02-01 〜 2021-03-08
対象地域日本全国

この補助金のまとめ

「地域内エコシステム」技術開発・実証事業は、林野庁が実施する木質バイオマスのエネルギー利用促進を目的とした補助事業です。地域の森林資源を活用した小規模な熱利用システムや熱電併給(コージェネレーション)システムの技術開発・実証を支援します。補助形態は定額補助で、上限は約1,258万円です。日本の森林は国土の約7割を占めるにもかかわらず、間伐材や林地残材などの未利用木質バイオマスの多くがエネルギーとして活用されていない現状があります。本事業は、地域レベルで森林資源のエネルギー利用を自律的に回していく「エコシステム」の構築を目指しており、単なる設備導入ではなく、地域の実情に合った技術的課題の解決と実証が求められます。木質バイオマスボイラーの小型化・効率化や、原料の安定供給体制の構築など、実用化に向けた技術的ハードルを乗り越えるための事業が対象となります。

この補助金の特徴

1

定額補助で自己負担を大幅軽減

本事業は補助率ではなく「定額補助」方式を採用しており、採択された事業計画に基づく経費が全額補助される仕組みです。上限約1,258万円の範囲内で、技術開発・実証に必要な経費をフルカバーできるため、資金面でのリスクを最小限に抑えながら実証事業に取り組めます。定額補助は成果報告の厳格さが求められますが、それだけに研究開発に集中できる環境が整います。

2

小規模熱利用・熱電併給に特化

大規模な木質バイオマス発電所ではなく、地域密着型の小規模熱利用やコージェネレーションに焦点を当てている点が特徴です。農業用ハウスの加温、温泉施設や福祉施設の給湯、公共施設の暖房など、地域のニーズに直結した熱利用の実証が対象となります。地域の実情に合わせた柔軟なシステム設計が可能であり、横展開のモデルケース構築が求められます。

3

地域の森林資源循環を重視

単なるエネルギー技術の開発ではなく、地域の森林整備と連動した木質バイオマスの供給体制構築まで含めた「エコシステム」の実証が評価されます。伐採・搬出から燃料加工、エネルギー利用、灰の処理まで一連のサプライチェーンを地域内で完結させることで、林業振興とエネルギー自給の両立を目指す先進的な取り組みが期待されています。

4

民間団体等の知見を活かした実証

応募には木質バイオマス利用に関する知見が求められ、これまでに実績のある民間団体・企業・研究機関が主な対象です。単独での応募に加え、地域の森林組合や自治体と連携した体制づくりも重要な評価要素となります。

ポイント

定額補助(上限約1,258万円)という手厚い支援形態が最大のメリット。ただし技術開発・実証事業であるため、単なる設備導入計画では採択されない。地域の森林資源サプライチェーンと熱需要を結びつけた「エコシステム」としての構想力と、木質バイオマス利用の実績・知見が採択の決め手となる。

対象者・申請資格

申請主体の要件

  • 木質バイオマスのエネルギー利用に関する知見を有する民間団体等であること
  • 法人格を有すること(一般社団法人、株式会社、NPO法人等)
  • 事業を確実に遂行できる体制と資金的基盤を有すること

事業内容の要件

  • 地域の森林資源を活用した木質バイオマスの小規模熱利用または熱電併給に関する技術開発・実証であること
  • 地域の木質バイオマス供給体制と連動した計画であること
  • 事業期間内に実証結果を取りまとめ、横展開に向けた知見を整理できること

対象外

  • 大規模発電(FIT売電目的)のみの計画
  • 既存設備の単純更新や維持管理
  • 技術開発要素のない設備導入のみの事業

ポイント

「木質バイオマス利用の知見」がハードルとなるため、実績のない事業者が単独で応募するのは難しい。バイオマス関連の調査・コンサルティング実績を持つ団体や、木質バイオマスボイラーのメーカー、林業系の研究機関などが中核となる体制を構築すべき。地元の森林組合や自治体との連携体制も審査で重視される。

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申請ガイド

1

ステップ1:地域の木質バイオマス賦存量と熱需要の調査

事業計画の基礎として、対象地域における未利用木質バイオマスの賦存量(利用可能な間伐材・林地残材等の量)と、熱利用の需要先(農業施設、温浴施設、公共施設等)を定量的に把握します。この基礎データが計画の説得力を左右します。

2

ステップ2:技術開発・実証テーマの設定

地域の課題に即した具体的な技術テーマを設定します。例えば、小規模ボイラーの効率化、チップ・ペレットの品質安定化技術、灰処理の低コスト化、複数施設への熱配管技術など、実用化に向けた技術的課題を明確にします。

3

ステップ3:実施体制と連携先の確定

事業を推進する体制を整備します。中核となる民間団体に加え、技術開発を担う研究機関、木質バイオマスを供給する森林組合、熱利用の需要側となる施設管理者など、関係者の役割分担を明確にします。

4

ステップ4:公募要領の確認と申請書類の作成

林野庁の公募要領を精読し、審査基準に沿った提案書を作成します。技術的新規性、地域への波及効果、横展開の可能性、事業の実現可能性が主な評価項目です。

5

ステップ5:提出と審査対応

申請書類を期限内に提出します。ヒアリング審査が行われる場合もあるため、プレゼンテーション資料も準備しておきましょう。

ポイント

林野庁の補助事業は「横展開可能なモデルケース」としての価値を重視する傾向がある。自地域だけでなく、同様の条件を持つ他地域でも応用可能な技術・ノウハウの創出を意識した計画が高評価を得る。事前に林野庁の担当部署へ相談し、求められる成果のレベル感を把握しておくことが重要。

審査と成功のコツ

未利用木質バイオマスの供給体制を具体的に計画する
技術開発だけでなく、原料となる木質バイオマスを安定的に確保できるサプライチェーンの構築が不可欠です。地域の森林組合との協定、集材ルートの設計、チップ化・ペレット化の加工体制まで含めた一気通貫の計画を立てることで、審査での評価が格段に上がります。
熱需要の具体的な受け手を確定させる
実証事業で生み出す熱エネルギーの利用先を事前に確定させましょう。農業用ハウス、温浴施設、公共施設など、具体的な需要家との合意形成を事前に行い、計画書に熱需要量の数値を盛り込むことが重要です。需要が不明確な計画は採択されにくい傾向があります。
経済性の検証データを準備する
補助事業終了後に自立的に事業を継続できる経済性が重要な評価ポイントです。木質バイオマス燃料のコスト、化石燃料との価格比較、設備の維持管理費、売熱収入の見込みなど、事業の経済的持続性を数値で示してください。
横展開を見据えた成果のまとめ方を意識する
林野庁は実証事業の成果を全国に展開することを期待しています。技術マニュアルやガイドラインの作成、成果報告会の開催など、知見を共有するための具体的なアウトプットを計画に含めましょう。

ポイント

採択のポイントは「地域完結型のエコシステム」を描けるか。技術開発だけでなく、森林整備→原料供給→エネルギー変換→熱利用→灰処理までの循環を一つのストーリーとして示すことが重要。また、補助期間後の自立運営の道筋(ビジネスモデル)を明示できれば、審査での評価が大きく上がる。

対象経費

対象となる経費

設備費(3件)
  • 木質バイオマスボイラー・コージェネレーション設備の購入・据付費
  • 熱配管・配管設備の設置費
  • 計測・モニタリング機器の購入費
材料費(2件)
  • 実証用の木質バイオマス燃料(チップ、ペレット等)の調達費
  • 実験・分析用の消耗品費
委託費(3件)
  • 技術開発に関する専門機関への研究委託費
  • 燃焼試験・排ガス分析等の試験委託費
  • 環境影響調査の委託費
人件費(2件)
  • 実証事業に直接従事する研究員・技術者の人件費
  • データ収集・分析業務の人件費
旅費・謝金(2件)
  • 先進事例の視察旅費
  • 外部有識者への技術指導謝金
報告書作成費(2件)
  • 成果報告書・技術マニュアルの作成費
  • 成果報告会の開催費

対象外の経費

対象外の経費一覧(6件)
  • FIT(固定価格買取制度)による売電を主目的とした発電設備の購入費
  • 土地・建物の取得費
  • 事務所の賃借料・光熱水費(管理経費)
  • 一般管理費・間接経費のうち事業に直接関係しないもの
  • 飲食費・接待費
  • 本事業以外の業務に使用する汎用設備の購入費

よくある質問

Q「地域内エコシステム」とは具体的にどのような仕組みを指しますか?
A

「地域内エコシステム」とは、地域の森林から生み出される木質バイオマスを地域内でエネルギーとして活用し、その経済効果が再び森林整備に還元される循環型の仕組みを指します。具体的には、森林の間伐→間伐材の搬出・集材→チップ化やペレット化→ボイラーでの燃焼・熱利用→灰の森林への還元という一連の流れを地域内で完結させることです。この仕組みにより、化石燃料の代替によるCO2削減、林業の活性化、地域内での資金循環(燃料購入費が地域の林業従事者の収入になる)という複数の効果が同時に生まれます。

Q木質バイオマス利用の「知見」とはどの程度の実績が必要ですか?
A

公募要領に明確な基準は示されていませんが、一般的に求められるのは木質バイオマスの調査・研究・コンサルティングの実績、またはバイオマス関連設備の設計・製造・運用の経験です。大学や研究機関での関連研究の実績、バイオマスプラントの運営経験、林業分野でのバイオマス利活用に関するコンサルティング実績などが該当します。新規参入の場合は、知見を持つ研究機関やメーカーとコンソーシアムを組み、チーム全体として知見を満たす体制を構築することが現実的なアプローチです。

QFIT(固定価格買取制度)による売電と本事業の関係はどうなりますか?
A

本事業は主に熱利用に焦点を当てており、FIT売電を主目的とした発電設備の導入は対象外です。ただし、熱電併給(コージェネレーション)のように熱利用が主で、副次的に発電を行う場合は対象となり得ます。その場合でも、発電した電力の利用方法(自家消費か売電か)や、熱と電力の利用比率を明確に計画書に記載する必要があります。FIT売電収入に依存した事業計画ではなく、熱利用による経済的メリットを軸とした計画が求められています。

Q定額補助とのことですが、自己負担は本当にゼロになりますか?
A

定額補助は採択された事業計画に基づく対象経費が全額補助される仕組みですが、事実上の自己負担が発生するケースがあります。まず、上限が約1,258万円のため、事業費がこれを超える場合は超過分が自己負担となります。また、対象外経費(一般管理費の一部、事業に直接関係しない経費等)は補助対象にならないため自己負担です。さらに、実績報告時の精算で認められなかった経費も自己負担となります。計画段階で経費の妥当性を十分に検証し、補助対象外となりそうな経費は自社予算で確保しておくことが重要です。

Qこの事業の成果はどのように公開・共有する必要がありますか?
A

林野庁の補助事業では、成果の公開・共有が義務付けられるのが一般的です。具体的には、成果報告書の提出(林野庁が公開する場合がある)、技術マニュアルやガイドラインの作成・公表、林野庁が開催する成果報告会でのプレゼンテーション、関連するセミナーや研修会での知見共有などが求められます。これは公的資金で得られた成果を広く社会に還元するという趣旨であり、知的財産権に関する部分を除き、技術的な知見やノウハウは原則公開が前提です。事業提案時に成果の公開方法も計画に含めておくと評価が高まります。

Q地方自治体と連携して申請する場合のメリットと注意点は何ですか?
A

自治体との連携は審査において大きなプラス要素となります。自治体が地域の森林整備計画やエネルギー計画の中に本事業を位置づけることで、事業の公共性と継続性が担保されるためです。具体的なメリットとしては、実証フィールド(公共施設等)の提供、地域住民への説明・合意形成のサポート、事業終了後の継続運営の体制確保などが挙げられます。一方、注意点としては、自治体の意思決定プロセスに時間がかかるため、申請準備を早期に開始する必要があること、また、自治体側の担当者が異動する可能性もあるため、組織としての合意を文書で取り付けておくことが重要です。

Q他の補助金・助成金と併用できますか?
A

「地域内エコシステム」技術開発・実証事業で得られた技術的知見やデータをもとに、事業化フェーズでは環境省の「二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金」や、農林水産省の「強い農業づくり総合支援交付金」との組み合わせが有効です。実証段階で確立した小規模熱利用システムを実際の施設に導入する際は、これらの補助金で設備投資費をカバーできます。また、地域の脱炭素化を推進する観点から、環境省の「地域脱炭素移行・再エネ推進交付金」も活用候補となります。さらに、林業振興の側面では都道府県が独自に実施する森林整備事業や木材利用促進事業との連携も効果的です。自治体の地球温暖化対策実行計画と連動させることで、地域全体のカーボンニュートラル戦略の一環として位置づけ、複数の支援制度を有機的に組み合わせるアプローチが推奨されます。

詳細説明

「地域内エコシステム」技術開発・実証事業とは

本事業は林野庁が実施する補助事業で、地域の森林資源を活用した木質バイオマスの小規模エネルギー利用に関する技術開発・実証を支援するものです。日本の森林面積は約2,500万ヘクタールで国土の約67%を占めますが、その多くが十分に活用されておらず、間伐材や林地残材が山林に放置されている現状があります。これらの未利用木質バイオマスをエネルギー源として有効活用し、地域内で資源が循環する「エコシステム」を構築することが本事業の目的です。

木質バイオマスの小規模熱利用の可能性

木質バイオマスのエネルギー利用というと大規模な発電所をイメージしがちですが、本事業が注目するのは小規模な熱利用です。発電に比べて熱利用はエネルギー変換効率が高く(80%以上)、地域の施設に直接熱を供給できるため、経済的にも合理的です。具体的な利用先としては以下のような施設が想定されます。

  • 農業用ハウス:冬季の暖房用燃料として重油の代替が可能
  • 温浴施設・温泉旅館:大量の給湯需要に対応
  • 福祉施設・病院:24時間の暖房・給湯需要がある施設
  • 公共施設:学校、コミュニティセンター等の暖房
  • 工場:乾燥工程や蒸気利用

熱電併給(コージェネレーション)の技術的課題

小規模な熱電併給システムは、電気と熱を同時に生み出すことでエネルギーの総合利用効率を高める技術です。しかし、小規模化に伴い発電効率が低下する、燃料品質のばらつきによる運転安定性の確保が難しい、メンテナンスコストが大規模設備に比べて割高になるといった技術的課題があります。本事業では、こうした課題を解決するための技術開発と実証が求められます。

補助の仕組みと金額

本事業の補助形態は定額補助で、採択された事業計画に基づく経費が上限約1,258万円の範囲内で全額支援されます。これは一般的な補助率方式(1/2や2/3)と異なり、自己負担なしで事業を実施できる可能性がある手厚い支援です。ただし、採択に際しては事業費の妥当性が厳しく審査され、不要な経費は認められません。

求められる成果と横展開

林野庁が本事業に期待しているのは、単なる一地域での成功事例ではなく、全国に横展開可能なモデルケースの構築です。実証事業の成果は技術マニュアルや導入ガイドラインとして整理し、他の地域でも活用できる形で公開することが求められます。そのため、実証データの収集・分析方法も計画段階から設計しておく必要があります。

事業の実施にあたっての留意事項

定額補助であるため、経費の使途と金額の妥当性について特に厳格な管理が求められます。事業期間中は定期的な進捗報告が必要であり、計画の変更には事前承認が求められます。また、実証で導入した設備は事業終了後も一定期間の管理義務が課される場合があります。補助事業で取得した知的財産の取り扱いについても、事前に林野庁と協議しておくことが重要です。

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