休廃止鉱山鉱害防止等工事費補助金(令和3年度補正・令和4年度予算)【東北支部】
基本情報
この補助金のまとめ
この補助金の特徴
[{"body": "尾去沢(鹿角市)・小坂(小坂町)・細倉(栗原市)・阿仁(北秋田市)など、東北の主要金属鉱山は採掘規模が大きく、廃水量・重金属負荷も高水準です。これら鉱山からの坑廃水は米代川・雄物川・北上川などの主要河川に流入するリスクがあり、流域の農業・漁業への影響を防ぐ工事費を手厚く補助します。", "heading": "秋田・岩手の大規模金属鉱山対策に特化"}, {"body": "本補助金は全国8管轄のうち東北支部のみ申請受付開始日が令和4年4月11日と他管轄より早く設定されています。予算枠内での交付となるため、早期申請が採択率向上につながります。東北管内の自治体は3月中から準備を開始し、受付開始直後の申請を目指してください。", "heading": "東北支部のみ4月11日からの早期申請受付"}, {"body": "秋田・岩手・宮城は全国有数の米どころであり、休廃止鉱山由来の重金属(カドミウム・鉛・銅等)による農用地汚染は米の出荷停止・風評被害を招く重大リスクです。鉱害防止工事により汚染源を遮断することで農業生産の継続と食の安全確保に直結します。", "heading": "農用地汚染防止への直接貢献"}, {"body": "青森・岩手・宮城・秋田・山形・福島の6県を管轄する東北支部(仙台市青葉区本町 仙台第2合同庁舎)が申請受付から交付決定・完了検査まで一元対応します。担当の菅・柴田(022-221-4968)は東北各県の鉱山状況に精通しており、初めての申請でも丁寧にサポートします。", "heading": "仙台第2合同庁舎の東北支部が管轄全体を一元管理"}, {"body": "東日本大震災後の復興工事と鉱害防止工事を連携させることで、工事コストの削減・施工期間の短縮が可能です。特に被災地において復興事業と一体的に進める場合は、東北支部への事前相談により効果的な計画立案が可能です。", "heading": "震災復興との連携による効果最大化"}]
対象者・申請資格
地方公共団体
- 岩手・秋田・青森・宮城・山形・福島・新潟の各県および市町村
- 尾去沢鉱山(秋田県鹿角市)・小坂鉱山(秋田県小坂町)等の跡地を抱える自治体
坑廃水処理事業者
- DOWA ホールディングス(旧同和鉱業)等、東北の金属鉱山跡地で処理施設を運営する事業者
- 鉱業法に基づき坑廃水処理の義務を継続している民間事業者
指定鉱害防止事業機関
- 経済産業省が指定した公益法人等で、東北地区の複数鉱山跡地を統括管理する機関
ポイント
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申請ガイド
Step1: 東北経済産業局への事前相談
東北経済産業局資源エネルギー環境部に申請計画を提出します。尾去沢・小坂鉱山ではDOWAホールディングスとの費用分担確認が先決です。松尾鉱山では岩手県が申請主体となる通常パターンを確認してください。
Step2: 農業用水・農地への影響評価の作成
東北は米どころ(秋田・庄内・津軽など)であり、農業用水の安全性評価を詳細に実施します。農業用水取水口での水質データ(重金属7種+pH)を年間データで準備してください。
Step3: 申請書類の作成・提出
工事設計書・積算書・環境影響評価書に農業用水影響評価・下流域の農地・漁場データを添付して申請します。
Step4: 工事実施・完了報告
採択後に工事実施(冬期は施工制限あり)。完了後30日以内に実績報告書・精算書を提出します。
ポイント
審査と成功のコツ
農地・農業用水への影響評価を徹底
松尾鉱山の強酸性処理の技術的根拠を充実
DOWAホールディングスとの役割分担の明確化
農業団体・漁業協同組合の支持表明を取得
ポイント
対象経費
対象となる経費
坑廃水処理施設工事(5件)
- 坑廃水中和処理プラントの建設・改修工事
- 沈殿槽・貯留池の造成工事
- 集水・排水管路の整備工事
- 自動計測・制御設備の設置工事
- ポンプ設備の更新工事
鉱害防止土木工事(5件)
- 坑口・立坑の閉塞工事
- 廃坑道の充填・埋め戻し工事
- ズリ山・堆積場の安定化・覆土工事
- 防水壁・遮水シートの設置工事
- 排水路の整備工事
農用地鉱害防止工事(3件)
- 汚染農地の客土・覆土工事
- 重金属汚染土壌の不溶化処理工事
- 農業用水路の改修・遮断工事
危害防止工事(3件)
- 老朽化構造物の解体・撤去工事
- 坑道崩落防止・地盤安定化工事
- 斜面崩壊対策工事
調査・設計費(3件)
- 地質・水質調査費
- 測量・設計費
- 環境影響調査費(工事に直接必要なもの)
対象外の経費
対象外の経費一覧(7件)
- 薬品費・電気代など日常的な維持管理費
- 土地取得費・補償費
- 工事に直接関係しない調査・研究費
- 交付決定前に着手した工事費
- 観光・景観整備を主目的とした工事費
- 補助対象外の民間事業者が実施する工事費
- 放射性物質汚染に係る除染工事(環境省所管)
よくある質問
Q東北支部の管轄県はどこですか?
青森・岩手・宮城・秋田・山形・福島の東北6県が管轄です。各県内の市町村が申請主体となります。
Q申請受付開始が他の地域より早い理由は何ですか?
東北支部管内の休廃止鉱山数が多く、工事計画の準備に時間を要するケースが多いため、他管轄より8日早い4月11日から受付を開始しています。申請締切は他管轄と同様に令和5年3月31日です。
Q尾去沢鉱山・小坂鉱山のような大規模鉱山は補助上限33億円で足りますか?
1件当たりの補助上限が33億円のため、大規模な多年度工事は複数年・複数件に分けた申請が現実的です。長期計画については東北支部(022-221-4968)に事前相談し、優先工区の設定等について助言を受けることを推奨します。
Q鉱業権者の調査はどの程度必要ですか?
補助要件として「鉱害防止義務者が無資力または不存在」であることの確認が必要です。法人は登記情報・破産手続き記録、個人は住民票・相続状況を調査し、代執行が正当化されることを証明する書類を準備してください。
Q農用地の土壌汚染調査費は補助対象ですか?
工事実施に必要な地質・土壌調査費は補助対象に含まれます。ただし、工事とは独立した農地土壌汚染の一般的なモニタリング調査費は対象外です。
Q申請書類はどこで入手できますか?
東北支部(仙台市青葉区本町 仙台第2合同庁舎、菅・柴田 022-221-4968)または経済産業省のウェブサイトから入手できます。
Q交付決定から工事完了まで何ヶ月が目安ですか?
交付決定後の工事着手は原則として交付決定日以降です。令和4年度予算の場合、令和5年3月31日が事業完了期限となるため、年度内完了できる工事規模で計画することが重要です。
Q福島県内の休廃止鉱山も申請できますか?
福島県は東北支部管轄のため申請可能です。ただし、東京電力福島第一原発事故による放射性物質汚染との複合リスクがある地域は、環境省所管の除染事業との役割分担を事前に確認してください。
Q他の補助金・助成金と併用できますか?
東北地区における本補助金と関連制度の調整について解説します。 **鉱業法に基づく鉱害賠償制度との関係** DOWAホールディングス(旧同和鉱業)は尾去沢鉱山・小坂鉱山の鉱業権者として坑廃水処理を継続しています。企業の自主処理能力を超える大規模施設更新・新技術導入については本補助金を活用できます。一方、松尾鉱山(岩手県)は鉱業権者が既に解散しており、岩手県が申請主体として国から補助を受けて処理を継続しているケースです。この二つのパターン(鉱業権者現存型・無主鉱山型)で申請手続きが大きく異なるため、事前相談で確認が必要です。 **環境省の土壌汚染対策事業との関係** 秋田・岩手・青森の鉱山周辺農地(水田)では、重金属汚染による農産物安全性問題が過去に発生しています。農林水産省の農用地土壌汚染対策事業と本補助金を組み合わせることで、坑廃水処理(源)と農地修復(農地)を同時並行で進められます。特に秋田県の米どころでの対応は、JA秋田等の農業団体との協力体制が申請評価を高めます。 **復興庁の東日本大震災復興関連事業との関係** 宮城・岩手・福島の被災地に立地する鉱山跡地では、復興庁の補助事業との連携が可能な場合があります。ただし復興関連補助と本補助金の対象経費が重複する場合は受給できないため、復興庁担当部局との事前調整が必要です。被災地での鉱害防止工事は復興まちづくり計画との整合性を申請書で示すことが推奨されます。
詳細説明
東北地区の鉱山産業と鉱害問題
東北地区には日本の近代鉱業を支えた重要鉱山が集中しています。秋田県の尾去沢鉱山(鹿角市)は奈良時代から採掘が行われ、江戸時代に幕府直営鉱山として最盛期を迎えた銅・金・銀の多金属鉱山です。同じ秋田県の小坂鉱山(小坂町)は明治時代に銅・鉛・亜鉛の産出で栄え、現在もDOWAホールディングスが精錬事業と坑廃水処理を継続しています。
岩手県の松尾鉱山(八幡平市)は日本最大の硫黄鉱山として1951〜1972年に最盛期を迎えましたが、閉山後もpH1〜2の強酸性坑廃水が毎日数千トン規模で流出し続けており、北上川水系への重大な汚染リスクが継続しています。岩手県が申請主体となり経済産業省の補助を受けて大規模中和処理施設を運営しており、東北で最も積極的な鉱害対策の実施例として知られています。
東北特有の鉱害管理課題
- 農業王国の農地・農業用水保護:秋田・山形・岩手の水田地帯では農業用水の重金属汚染が農産物安全性に直結します。
- 強酸性坑廃水(松尾鉱山):pH1以下の坑廃水は通常の処理施設では対応できず、特殊な耐酸性素材・高アルカリ中和技術が必要です。
- 豪雪地帯の施工制約:秋田・岩手内陸部は積雪4〜5mに達する豪雪地帯であり、工事可能期間が5〜10月の半年に限定されます。
- 中山間地・過疎化:鉱山跡地の多くが過疎化の進む中山間地に位置し、工事監督・維持管理要員の確保が課題です。
補助金制度の概要
- 補助率:補助対象経費の4分の3
- 上限額:1件あたり33億円
- 申請窓口:東北経済産業局資源エネルギー環境部
松尾鉱山における坑廃水処理の実際
松尬鉱山では1978年に国内最大規模の坑廃水中和処理施設が建設され、岩手県が管理主体として運営しています。年間処理水量は約400万m³に達し、石灰乳を用いた中和処理で重金属を沈殿除去した後、処理水を北上川支流に放流しています。施設建設・更新費用の大部分を本補助金が負担してきた実績があり、東北地区における本補助金の最大規模の活用例です。
しかし施設建設から40年以上が経過し、コンクリート劣化・設備老朽化が進んでいます。さらに気候変動による大雨・融雪洪水の頻度増加で坑廃水量が増加傾向にあり、処理能力の増強が急務となっています。
農業王国・東北への波及効果
鉱害防止工事により農業用水の安全性が維持・向上されると、秋田県産あきたこまち・岩手県産ひとめぼれなどのブランド米の品質保証に直結します。また北上川・雄物川・米代川流域のサクラマス・アユ漁業の資源維持にも貢献し、東北の食文化・観光資源の保全という広範な社会的便益が生まれます。
申請のポイント
東北経済産業局への申請では、農業用水への水質影響評価・強酸性坑廃水への特殊処理技術の根拠・豪雪地帯の施工計画の3点を充実させることが採択評価向上につながります。農業団体・漁業協同組合からの支持表明書の添付も有効です。
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