介護費用が重くて困っている方に知ってほしい制度

佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

室谷さん、介護保険って自己負担が1割〜3割ありますよね。親が施設に入ったり、ホームヘルパーを頼んだりすると、毎月結構な額になりませんか?
室谷

室谷

代表取締役

そうなんですよ。特別養護老人ホームだと食費・居住費も含めると月10万円を超えることも珍しくないです。で、実はそれを最大半額以下に減らせる制度が、全国の社会福祉法人で使えるんですよ。
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

えっ、半額以下!?それはすごい!どんな制度ですか?
室谷

室谷

代表取締役

「社会福祉法人等による介護保険利用者負担額軽減制度」です。生活保護の方や低所得の方を対象に、介護費用の自己負担を1/4〜全額軽減してくれる国の制度です。
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

国の制度なんですね。知らない人が多そう。
室谷

室谷

代表取締役

本当に周知不足で、使えるのに使っていない方がたくさんいます。まずどんな人が対象なのかから見ていきましょう。

誰がもらえる?対象者を詳しく解説

介護保険利用者負担軽減制度の対象者フロー図
介護保険利用者負担軽減制度の対象者フロー図
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

対象者は「低所得の方」ということでしたが、具体的にはどんな人ですか?
室谷

室谷

代表取締役

大きく2パターンあります。1つ目は生活保護受給者。こちらは無条件で対象です。2つ目は生計困難者と呼ばれる方で、市町村民税が世帯全員で非課税であることが前提です。
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

市町村民税が非課税、というのがまず最初の条件なんですね。
室谷

室谷

代表取締役

そうです。それに加えて、以下の5つの要件を全部満たす必要があります。

生計困難者の5つの要件(全て満たす必要あり)

(1) 年間収入が単身世帯で150万円以下(世帯員1人増えるごとに+50万円)

(2) 預貯金等の額が単身世帯で350万円以下(世帯員1人増えるごとに+100万円)

(3) 日常生活に供する資産以外に活用できる資産がないこと

(4) 負担能力のある親族等に扶養されていないこと

(5) 介護保険料を滞納していないこと

佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

(4)の「扶養されていない」というのはどういう意味ですか?
室谷

室谷

代表取締役

例えば子どもから生活費の仕送りをしっかりもらっていたり、子どもが生活を完全にサポートしている状況だと、「扶養されている」とみなされて対象外になる可能性があります。「独立して生計を立てている」状態かどうかがポイントです。
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

じゃあ、子どもと別居していて仕送りもほぼない一人暮らしのお年寄りが一番対象になりやすいですね。
室谷

室谷

代表取締役

その通りです。一人暮らしで収入が年金だけ、という方は特に確認してみてください。収入150万円というのは月換算でざっくり12万5千円ですから、国民年金だけだとほぼ収まりますよ。
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

そういう具体的な数字で言ってもらうとわかりやすいですね!
室谷

室谷

代表取締役

では次に、実際にいくら軽減されるのかを具体的に見ていきましょう。

課税されている親族の扶養に入っている方は注意

市町村民税が課税されている子どもや配偶者の「扶養親族」になっている場合、世帯が非課税でも対象外になるケースがあります。「世帯分離」を行っているかどうかも確認が必要です。詳しくはお住まいの市町村の介護保険担当課に相談してください。

いくら軽減される?パターン別に解説

軽減額比較テーブル図
軽減額比較テーブル図
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

実際にいくら軽減されるか、教えてください!
室谷

室谷

代表取締役

対象者のパターンによって異なります。表でみてみましょう。
対象者利用者負担(自己負担分)食費居住費(滞在費)
生活保護受給者対象外対象外全額免除
生計困難者(一般)1/4軽減1/4軽減1/4軽減
老齢福祉年金受給者1/2軽減1/2軽減1/2軽減
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

老齢福祉年金受給者だとさらに軽減されるんですね!老齢福祉年金って何ですか?
室谷

室谷

代表取締役

昭和5年4月1日以前に生まれた方や、一定の障害がある方に支給される年金です。現在受け取っている方はかなり高齢になりますが、受給していれば1/2軽減が受けられます。
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

具体的にいくら助かるのか、シミュレーションしてもらえますか?
室谷

室谷

代表取締役

例えば特別養護老人ホーム(特養)に入所している生計困難者の方の場合で計算してみますね。
費用の種類軽減前1/4軽減後軽減額
利用者負担(1割)約2万5千円/月約1万9千円/月約6千円/月
食費約4万2千円/月約3万2千円/月約1万円/月
居住費約6万円/月約4万5千円/月約1万5千円/月
合計約12万7千円/月約9万6千円/月約3万1千円/月
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

月3万円以上!年間で36万円以上の差になりますね!
室谷

室谷

代表取締役

そうです。これは施設の種類や部屋のタイプ、要介護度によっても変わりますが、相当大きいですよね。
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

ちなみに食費・居住費については注意点があると聞きましたが?
室谷

室谷

代表取締役

はい。食費と居住費の軽減については、すでに「特定入所者介護(予防)サービス費」(負担限度額認定)が支給されている場合に限ります。負担限度額認定の支給後に残った金額のさらに1/4(または1/2)を軽減する、という仕組みです。

負担限度額認定も一緒に申請しよう

この制度の食費・居住費軽減は、「負担限度額認定(特定入所者介護サービス費)」が適用された後の金額に対してさらに1/4軽減されます。負担限度額認定を受けていない場合、食費・居住費は軽減対象外になります。介護保険担当課でセットで申請するのがお勧めです。

どのサービスで使える?対象介護サービス一覧

佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

この制度、どんな介護サービスで使えるんですか?
室谷

室谷

代表取締役

13種類のサービスが対象です。在宅系から施設系まで、ほぼ主要なサービスをカバーしています。
サービス区分対象サービス
在宅系訪問介護(ホームヘルプ)、定期巡回・随時対応型訪問介護看護、夜間対応型訪問介護
通所系通所介護(デイサービス)、地域密着型通所介護、認知症対応型通所介護
短期系短期入所生活介護(ショートステイ)
多機能系小規模多機能型居宅介護、看護小規模多機能型居宅介護
施設系地域密着型介護老人福祉施設、特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)
総合事業介護予防訪問介護・通所介護に相当する事業(自己負担割合が同様のもの)
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

結構多いですね!デイサービスもショートステイも使えるんだ。
室谷

室谷

代表取締役

ただし、重要な注意点があります。これらのサービスを提供する全事業所で使えるわけではないんです。
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

えっ、そうなんですか!どこで使えるの?
室谷

室谷

代表取締役

本事業に協力している社会福祉法人等が運営する事業所だけが対象です。例えば愛知県では、協力事業所の一覧をExcelファイルで県のホームページに公開しています。利用したい事業所が対象かどうか、事前に確認が必要です。
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

事業所の選択も考えないといけないんですね。
室谷

室谷

代表取締役

そうなんです。「社会福祉法人」が運営する特養は対象になることが多いですが、民間の介護会社は対象外のケースもあります。ケアマネジャーさんに相談すれば教えてもらえますよ。

申請手順を詳しく解説

佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

実際に申請するにはどうすればいいですか?
室谷

室谷

代表取締役

手順は大きく3ステップです。
1

まずお住まいの市町村の介護保険担当課に相談する。軽減を受けたい旨を伝えて申請書類をもらう。愛知県内の場合は県では受け付けておらず、必ず市町村窓口での手続きが必要。

2

申請書類を提出して審査を受ける。収入・預貯金・資産状況などを確認される。通常は数週間で審査結果が届く。

3

対象者と認定されると「利用者負担軽減確認証」が交付される。この確認証を介護サービス事業所の窓口に提示することで軽減が適用される。

佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

確認証を見せるだけで軽減してもらえるんですね。
室谷

室谷

代表取締役

そうです。ただし確認証に有効期限がありますので、期限が近づいたら更新手続きを忘れずに。
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

申請に必要な書類は何ですか?
室谷

室谷

代表取締役

市町村によって多少異なりますが、一般的に必要なものはこのくらいです。

申請時に用意する書類(市町村により異なる)

・介護保険証

・収入が確認できる書類(年金の振込通知書、確定申告書のコピー等)

・預貯金通帳のコピー(直近数か月分)

・資産に関する申告書類(不動産等)

・印鑑

佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

通帳のコピーまで必要なんですね。事前に揃えておいた方が良さそうですね。
室谷

室谷

代表取締役

多めに準備しておくと安心です。「必要書類がわからない」という場合は、市町村の介護保険担当課に電話して確認するのが一番早いですよ。

この制度が使える事業所を探す方法

佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

協力事業所の探し方を具体的に教えてください。
室谷

室谷

代表取締役

都道府県が一覧を公開していることが多いです。愛知県の場合は、高齢福祉課のページでExcelファイルがダウンロードできます。
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

他の都道府県でも同様に調べられますか?
室谷

室谷

代表取締役

はい。「○○県 社会福祉法人 利用者負担軽減 実施事業所」で検索すると都道府県のページが出てくるケースが多いです。または市町村の介護保険担当課に「軽減制度の協力事業所リストを教えてください」と聞けば教えてもらえます。
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

ケアマネさんに相談するのが一番楽そうですね。
室谷

室谷

代表取締役

そうですね。ケアマネジャー(介護支援専門員)さんは担当エリアの事業所事情をよく知っているので、「社会福祉法人の軽減制度が使える事業所を探している」と伝えると選択肢を絞ってくれます。

よくある疑問Q&A

佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

読者からよくある疑問をいくつか聞いてもいいですか?
室谷

室谷

代表取締役

もちろん!どんどん聞いてください。
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

まず「今利用している事業所が対象外だとわかったらどうすればいいか」という質問です。
室谷

室谷

代表取締役

2つ選択肢があります。1つは、別の対象事業所に変える。もう1つは、現在の事業所が今後本事業に協力してくれる可能性もあるので、事業所の管理者に聞いてみる。社会福祉法人であれば、今後協力事業所として登録することも可能です。
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

「住んでいる市町村が変わったらどうなりますか?」という質問もありました。
室谷

室谷

代表取締役

転居した場合は、新しいお住まいの市町村で改めて申請が必要です。確認証は従前の市町村が発行したものなので、引っ越し後は早めに新しい市町村の介護保険担当課に連絡してください。
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

「認知症の親が施設に入っているが、子どもが代わりに申請できますか?」という方もいました。
室谷

室谷

代表取締役

代理申請は可能です。家族や成年後見人が申請できます。ただし委任状や身分証明書の提示が求められる場合があります。市町村の窓口に確認してください。
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

「申請してからどれくらいで確認証が届きますか?」という質問も。
室谷

室谷

代表取締役

市町村によりますが、審査完了まで2〜4週間程度かかることが多いです。急いでいる場合は窓口で相談してみてください。

給付金詐欺にご注意ください

介護保険や給付金に関して「お金を払えば手続きしてあげる」「ATMで操作を」などと言ってくる電話・訪問は詐欺です。正規の制度では、電話やATMでお金を要求することは絶対にありません。申請はお住まいの市町村の介護保険担当課(公的機関)の窓口でのみ行います。不審な連絡があれば警察(110番)または消費者ホットライン(188)に相談してください。

この制度のまとめと他の支援制度

佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

改めてこの制度のポイントをまとめてもらえますか?
室谷

室谷

代表取締役

全体像を整理しますね。
項目内容
制度名社会福祉法人等による介護保険利用者負担額軽減制度
対象者生活保護受給者、または市町村民税世帯非課税で5要件を全て満たす生計困難者
軽減内容生活保護:居住費全額免除 / 生計困難者:利用者負担・食費・居住費を1/4軽減(老齢福祉年金受給者は1/2)
申請先お住まいの市町村の介護保険担当課
申請時期随時(通年)
対象事業所本事業協力の社会福祉法人等が運営する介護サービス事業所のみ
公式情報愛知県高齢福祉課ページ(TEL: 052-954-6288)
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

介護費用の負担って本当に重いですから、使える制度はフル活用したいですね。他に組み合わせられる支援制度はありますか?
室谷

室谷

代表取締役

この制度と一緒に確認してほしいのが2つあります。1つは「介護保険負担限度額認定(居住費・食費の軽減)」。施設入所中の方の食費・居住費を減らせる制度で、今回の軽減制度と組み合わせ可能です。もう1つが「年金生活者支援給付金」です。
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

年金生活者支援給付金も使えるんですか?
室谷

室谷

代表取締役

年金を受け取っている低所得の方に上乗せで支給される制度ですよ。年金生活者支援給付金制度の記事もぜひチェックしてみてください。
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

制度の組み合わせ技が大事なんですね!
室谷

室谷

代表取締役

介護に関わるお金の問題は、1つの制度だけで解決することはほぼなくて、複数の制度を組み合わせて初めて家計が楽になります。ケアマネジャーさんや市町村の介護保険担当課に「使える制度を全部教えてください」と遠慮なく聞くのが一番です!
制度名軽減内容対象者
社会福祉法人等利用者負担額軽減制度利用者負担・食費・居住費を1/4〜全額軽減生活保護・生計困難者
介護保険負担限度額認定(居住費・食費の軽減)食費・居住費の段階的軽減(第1〜3段階)市町村民税世帯非課税者