室谷さん、「教育訓練給付制度」って最近よく耳にするんですが、これって一体どういう制度なんですか?
簡単に言うと、働く方や転職を考えている方が、スキルアップのために講座を受けると、その受講費用の一部を国が肩代わりしてくれる制度です! 厚生労働大臣が指定した講座を修了すると、受講費用に応じた給付金が支給されます。
そうなんです。雇用保険に加入している在職者の方はもちろん、離職してから一定期間以内の方も対象になります。制度の目的は、働く方の主体的なキャリア形成を支援して、雇用の安定と就職の促進を図ること。キャリアチェンジを考えている方にとっては本当に心強い制度ですよ!
在職中でも使えるし、転職活動中でも使えるんですね。それはすごい!ぜひ詳しく教えてください。
実は給付金には3つの種類があって、受講する講座のレベルによって給付率がぜんぜん違うんですよ。それぞれ説明していきますね。
教育訓練給付制度の3種類比較
給付金は「一般教育訓練」「特定一般教育訓練」「専門実践教育訓練」の3種類です。レベルが上がるほど給付率が高くなる仕組みで、厚生労働省の公式ページで確認できますよ。
| 種類 | 給付率 | 上限額 | 対象講座例 |
|---|
| 一般教育訓練 | 20% | 10万円 | 英語検定・簿記・ITパスポートなど |
| 特定一般教育訓練 | 最大50% | 最大25万円 | 税理士・社労士・大型免許など |
| 専門実践教育訓練 | 最大80% | 年間最大64万円 | 看護師・介護福祉士・MBAなど |
最大80%! それは受講費用のほとんどを国が出してくれるってことですか?
そうです!ただし80%というのは段階的な仕組みで、まず受講中に50%(年間上限40万円)が支給されます。その後、資格取得して修了後1年以内に就職すれば70%(年間上限56万円)まで上がって、さらに賃金が5%以上上昇すれば最大80%(年間上限64万円)まで支給されるんですよ。これは令和6年10月以降に開講した講座が対象です。
なるほど、段階的に増えていくんですね!ちなみに特定一般教育訓練も令和6年から変わったんですか?
そうです!令和6年10月以降に開講する特定一般教育訓練では、まず修了後に40%(上限20万円)が支給されて、資格取得して修了後1年以内に就職すると追加で50%相当(上限25万円)まで支給されるようになりました。以前より給付が手厚くなっています!
専門実践教育訓練: 賃金5%以上上昇で最大80%支給(年間上限64万円)に拡充
特定一般教育訓練: 資格取得+就職で50%相当(上限25万円)の追加支給が新設
どちらも「令和6年10月1日以降に開講した講座」が対象
すごい! じゃあ、3年間受けると最大いくらになるんですか?
専門実践教育訓練の場合、最大3年間受けられるので上限は合計192万円になります。ざっくり言うと「高い講座を受けても、最大192万円まで国が出してくれる」んです!
そんな太っ腹な制度なら、誰でも使えるんですか? 受給要件を教えてください。
基本的な要件は「雇用保険の被保険者」か「被保険者だった方(離職者)」であることです。在職中の方は今も雇用保険に入っていれば対象になります。
| 区分 | 要件 |
|---|
| 在職者(一般被保険者等) | 受講開始日時点で雇用保険に加入中 |
| 離職者 | 離職日の翌日から受講開始日まで1年以内 |
| 雇用保険加入期間 | 一般・特定一般は1年以上、専門実践は3年以上 |
| 初回受給の場合 | 加入期間が2年以上(専門実践も含む)で受給可能 |
雇用保険の加入期間で条件が変わるんですね。アルバイトやパートでも雇用保険に入っていれば対象ですか?
はい、週20時間以上勤務して1年以上勤めていれば、雇用保険に加入しているはずなので対象になります。ただし、一点注意が必要で、前回の教育訓練給付金を受けてから3年以内は再受給できません。以前に使った方は注意してください。
なるほど、3年のクールダウン期間があるんですね。でも初めて使う場合は、過去の在職期間が2年あればいいんですよね?
その通りです!過去に給付を受けたことがなく、初めての受給なら雇用保険加入期間が2年以上(専門実践は2年以上)で申請できます。転職を繰り返していても、合算した被保険者期間が要件を満たしていれば大丈夫です!
雇用保険加入中の在職者(被保険者期間が1年以上、専門実践は3年以上)
離職から1年以内の元在職者(被保険者期間が1年以上、専門実践は3年以上)
初回受給の場合は被保険者期間2年以上で対象
パート・アルバイトでも雇用保険加入していれば対象
具体的にどんな講座が指定されているんですか?気になる講座が対象かどうか、どこで確認できますか?
厚生労働省が「教育訓練講座検索システム」というWEBサービスを公開しています。そちらで全国の指定講座を検索できますよ。
かなり幅広いですよ!一般教育訓練には英語検定・TOEIC、簿記、宅建、ITパスポートなどの比較的短期の資格講座が多いです。特定一般は大型自動車免許、税理士・公認会計士・社会保険労務士などの国家資格取得講座が中心ですね。
専門実践は看護師・介護福祉士・保育士などの医療・介護系の養成課程、それからMBAや専門職大学院、美容師・調理師・製菓衛生師などの専門学校の課程も対象です。令和8年4月1日付けで新たに指定された講座も多数ありますよ。厚生労働省のプレスリリースでも最新の指定講座を確認できます。
| 種類 | 対象講座の例 |
|---|
| 一般教育訓練 | TOEIC・英検、簿記、宅建士、ITパスポート、FPなど |
| 特定一般教育訓練 | 大型自動車免許、税理士、社労士、公認会計士など |
| 専門実践教育訓練 | 看護師、介護福祉士、MBA、専門職大学院、美容師、保育士など |
気になる講座があったら、まず検索システムで調べてみるのがいいですね。 じゃあ次は申請方法を教えてください!
教育訓練給付金の申請フロー
申請って複雑そうなイメージがあるんですが、実際どうなんですか?
種類によって少し違うんですが、基本的な流れを説明しますね。一般教育訓練と特定一般は比較的シンプルです。専門実践だけは事前の手続きが必要なので注意してください!
修了後1ヶ月以内というのが、うっかりしそうで怖いですね!
そうなんです!一般教育訓練と特定一般教育訓練の申請期限は修了後1ヶ月以内で、これを過ぎると支給されなくなってしまいます。厚生労働省の公式サイトにも明記されています。必ずカレンダーに書き込んでおいてください。
e-Govを使えばオンラインで申請できます。厚生労働省が提出書類チェックリストを公開しているので、それを使って漏れなく準備するといいですよ。種類(一般・特定一般・専門実践)ごとにチェックリストが分かれています。
共通して必要なのは教育訓練修了証明書、領収書、本人確認書類などです。ただし種類によって追加書類があるので、提出書類チェックリストを必ず確認してください。
| 書類 | 一般 | 特定一般 | 専門実践 |
|---|
| 教育訓練修了証明書 | 必要 | 必要 | 必要 |
| 教育訓練経費の領収書 | 必要 | 必要 | 必要 |
| 教育訓練給付金支給申請書 | 必要 | 必要 | 必要 |
| 本人・住所確認書類 | 必要 | 必要 | 必要 |
| ジョブ・カード | - | 必要 | 必要 |
| キャリアコンサルティング実施証明 | - | - | 必要(事前) |
| 資格取得証明書等 | - | 追加支給時 | 追加支給時 |
| 雇用証明書等 | - | 追加支給時 | 追加支給時 |
ジョブ・カードは、自分の職歴・学歴・資格・自己PRなどをまとめた経歴シートのようなものです。ハローワークのキャリアコンサルタントと一緒に作成します。専門実践・特定一般では、このジョブ・カードの交付を受けることが申請の必須要件になっています。
一般・特定一般教育訓練: 修了後1ヶ月以内(厳守)
専門実践教育訓練: 6か月ごとの申請 + 修了後の最終申請
期限を過ぎると支給不可になります。カレンダーに必ず書き込みましょう。
専門実践を受けながら生活費が心配な方はどうするんですか?
そのための制度も用意されています!「教育訓練支援給付金」という別の給付金があって、専門実践教育訓練(昼間通学)を受講中に失業状態にある方が対象です。
えっ、追加でもらえるんですか!いくら出るんですか?
雇用保険の基本手当の日額に60%を掛けた額が、2ヶ月ごとに支給されます。ただし受講開始時に45歳未満であることなど、一定の要件があります。また、令和8年度末までの暫定措置なので注意が必要です。なお、令和7年4月1日より前に受講開始した方は80%が適用されます。
看護師の養成課程に通いながら生活費をカバーできるなら、かなり助かりますね!
そうなんです。ハローワークが指定する認定日に2ヶ月ごとに失業の認定を受けることが条件です。専門実践を検討している方はぜひハローワークに相談してみてください。
自分が対象かどうか、もっと詳しく確認したい場合はどこに聞けばいいですか?
お住まいを管轄するハローワークに相談するのがベストです!ハローワークでは受給要件の確認から、申請書類のチェック、キャリアコンサルティングまで無料でサポートしてもらえます。電話での相談も可能ですし、まずは気軽に連絡してみてください。
制度名: 教育訓練給付制度(厚生労働省)
給付額: 受講費用の20%〜最大80%
対象者: 雇用保険被保険者または離職後1年以内の方
申請期限: 修了後1ヶ月以内(一般・特定一般)
問い合わせ先: お住まいを管轄するハローワーク
公式URL: 厚生労働省 教育訓練給付制度
ありがとうございます!シミュレーターがあるとも聞いたんですが?
はい、厚生労働省が「教育訓練給付金シミュレーター」(Excelファイル)を公式サイトで公開しています。受講費用を入力すると支給見込み額を試算できるので、受講前にぜひ使ってみてください。
給付金の申請はハローワーク窓口またはe-Gov電子申請のみです。
電話やメールで「代行申請します」「個人情報を教えてください」と言ってくる業者は詐欺です。
ATMで手続きが必要だと言ってくる場合も詐欺です。ハローワークは絶対にATM操作を求めません。
不審な連絡があった場合は、直接ハローワークに確認してください。
まだ疑問がある人のために、よくある質問をまとめてもらえますか?
転職中なんですが、仕事を辞めてから1年以内なら使えますか?
基本的には使えます!離職日の翌日から受講開始日まで1年以内であれば申請できます。ただし雇用保険の被保険者期間(1年以上、専門実践は3年以上)の要件も同時に必要なので、在職中の加入期間を確認してみてください。
専門実践教育訓練だけですね。6か月ごとに申請すると、受講経費の50%分が訓練期間中に支給されます。一般・特定一般は修了後一括支給なので、受講中の支給はありません。
同じ種類の給付金を複数の講座で使うことはできますか?
複数の講座で同時に使うことはできません。また、前回受給してから3年以内は再受給できないルールがあります。どの講座に使うか慎重に選んでください!
| 項目 | 内容 |
|---|
| 制度名 | 教育訓練給付制度 |
| 所管 | 厚生労働省(国の制度) |
| 給付額 | 受講費用の20%〜最大80%(年間最大64万円、3年で最大192万円) |
| 対象者 | 雇用保険の被保険者・被保険者であった方(離職後1年以内) |
| 申請先 | お住まいを管轄するハローワーク(電子申請も可) |
| 申請期限 | 修了後1ヶ月以内(一般・特定一般)、6ヶ月ごと(専門実践) |
| 公式URL | 厚生労働省 教育訓練給付制度 |
今日はありがとうございました!スキルアップを考えている人は、まずハローワークに相談してみるのがいいですね。
そうですね! 自分が対象かどうか不安な方も、ハローワークで無料相談ができるので気軽に足を運んでみてください。せっかく国が用意している制度なので、ぜひ活用してほしいです!