「特別児童扶養手当」って名前はよく聞くんですが、正直どういう制度なのかあまり知らなくて。
これは国が運営している手当で、20歳未満の障害のある子どもを育てている親や養育者に毎月お金を支給する制度なんです!「特別」「児童」「扶養」「手当」と全部入っていて、名前で制度の対象がわかるようになってるんですよね。
そうなんです。厚生労働省が根拠法として「特別児童扶養手当等の支給に関する法律」を定めていて、障害のある児童の福祉増進を図ることを目的にしています。都道府県・市区町村の窓口が申請を受け付けるので、地域ごとに運用はされますが、もらえる金額や対象要件は全国共通なんです。
歴史的にも1974年から続いている制度で、長く障害児を育てる家庭を支えてきました。障害があるとどうしても医療費や療育費用がかさみますし、親御さんが仕事を制限することもある。そういう経済的な負担を少しでも和らげるための手当なんです。
そう聞くと、本当に大切な制度ですね!じゃあ、実際にどんな子どもが対象になるか教えてもらえますか?
特別児童扶養手当の支給額と等級
大きく3つの障害区分で判断されます。身体障害はおおむね身体障害者手帳1〜3級程度(下肢障害は4級の一部を含む)、知的障害は愛の手帳1〜3度程度、精神障害はこれらと同程度の障害が対象です!
えっ、手帳の等級がそのまま使えるわけじゃないんですね。
そうなんです、ここは誤解されやすいポイントで。たとえば身体障害者手帳4級を持っていても、その障害の種類や程度によっては対象になる場合があります。また、複数の障害が組み合わさっている重複障害の場合は、個々の障害が上記の基準より軽度でも認定されることがあるんですよ。
そうです。最終的に認定するのは東京都の医師なので、「手帳の等級が届かないから絶対ダメ」とは思わずに、まず窓口に相談してみるのが一番いいと思います。
- 身体障害: おおむね身体障害者手帳1〜3級程度(下肢障害は4級の一部含む)
- 知的障害: おおむね愛の手帳1〜3度程度
- 精神障害: 上記と同程度の障害
- 重複障害: 個々の障害が軽度でも、組み合わせで対象になる場合あり
- 判定は東京都医師が診断書をもとに審査
はい、いくつかあって要注意です!まず施設に入所している児童は対象外になります。あとは対象の児童が障害を支給事由とする公的年金(障害年金等)をすでに受給している場合も対象外です。それから対象児童または受給者が日本国内に住所を有しない場合もNGです。
施設入所だと対象外なんですね、それは知らなかったです。
在宅で養育している家庭への支援が目的なので、そういう設計になっています。子どもの状態によっては在宅・入所を行き来することもあると思うので、状況が変わったら窓口で確認するのがよいですね。それでは次に、実際の金額を見ていきましょう!
令和8年(2026年)4月から改定されて、1級は月額58,450円、2級は月額38,930円になりました!
そうです、年間だと1級が約70万円、2級だとざっくり47万円ですね。年3回まとめて受け取る形式なので、一度の振込額は大きくなります。
| 等級 | 月額 | 年額(概算) | 障害の程度の目安 |
|---|
| 1級 | 58,450円 | 約70万円 | 重度の障害 |
| 2級 | 38,930円 | 約47万円 | 中度の障害 |
毎年4月・8月・12月の3回で、それぞれ前月分までの手当がまとめて振り込まれます。たとえば8月の支払いだと、4月〜7月の4か月分が一気に振り込まれる感じです。12月の支払いは前倒しで11月に行われることも多いですよ。
年3回か。支払い月を頭に入れておいたほうがいいですね。
特に家計管理の面では重要です。4月・8月・12月に大きな金額が入ることを見越して、医療費や療育費の支払いを調整している家庭も多いですよ。
- 支給月: 4月・8月・12月(年3回)
- 各回の支給額: 前月分までの複数か月分をまとめて支給
- 12月は前倒しで11月払いになる場合あり
- 口座振込で支給(振込口座は申請時に登録)
金額がわかったところで、所得制限について教えてもらえますか?
所得制限があると聞いたんですが、どのくらいですか?
これがなかなか複雑でして!受給者本人、配偶者、扶養義務者それぞれに制限がかかります。一番基本となる「受給者本人の所得」で見ると、扶養親族0人の場合で年間所得4,596,000円が上限です。
目安として、給与収入なら約642万円くらいです。扶養親族が1人増えるごとに制限額が上がっていくので、子どもが多いご家庭はより高い収入でも受給できる場合があります。
| 扶養親族の数 | 受給者本人の所得上限 | 配偶者・扶養義務者の所得上限 |
|---|
| 0人 | 4,596,000円 | 6,287,000円 |
| 1人 | 4,976,000円 | 6,536,000円 |
| 2人 | 5,356,000円 | 6,749,000円 |
| 3人 | 5,736,000円 | 6,962,000円 |
配偶者にも所得制限があるんですね、それは知らなかった!
はい、受給者の配偶者や生計を一にする扶養義務者(同居する親など)の所得も確認されます。この所得は「前年の所得」を使うので、毎年8月頃に所得状況届を提出して審査が行われる仕組みです。
そうです、手当の支給が継続されている限り毎年届出が必要です。所得が制限を超えた場合は8月から翌年7月までの間、支給が停止されます。逆に所得が基準内に戻れば、翌年8月分から再開されます。奨学金の返済額を所得から控除できる制度もあるので、詳しくは窓口で確認してみてください。
毎年届出が必要なのは覚えておかないといけないですね。申請の方法に移りましょうか?
特別児童扶養手当の申請フロー
申請はお住まいの区市町村の担当窓口に行って行います。東京都の場合だと、子育て支援課や障害福祉課などが窓口になることが多いです。窓口に行く前に電話で確認しておくとスムーズですよ!
お住まいの区市町村の担当窓口(子育て支援課・障害福祉課等)に電話または来庁して相談
障害の種類に応じた認定診断書の様式を受け取る(8種類の様式あり)
かかりつけの医師に診断書の記入を依頼(B4サイズで印刷)
認定請求書・マイナンバー関連書類・診断書を窓口に提出
8種類あって、障害の種類によって使う様式が違います。眼の障害用・聴覚障害用・肢体不自由用・知的障害・精神障害用・呼吸機能障害用・循環器疾患用・腎・肝疾患等用と種類があるんです。区市町村の窓口または東京都福祉局のウェブサイトからダウンロードもできます。
はい、認定請求書や額改定請求書、所得状況届などにマイナンバーの記載が必要で、番号確認書類と身元確認書類の提出が求められます。マイナンバーカードがあれば番号確認と身元確認を一枚で済ませられますよ。
| 書類の種類 | 具体的な内容 |
|---|
| 認定診断書 | 障害の種類に応じた様式(医師に依頼) |
| 認定請求書 | 窓口でもらう申請書(マイナンバー記載必須) |
| 番号確認書類 | マイナンバーカード、通知カードなど |
| 身元確認書類 | 運転免許証、パスポートなど |
| その他 | 戸籍謄本、住民票など窓口で確認 |
申請してから手当が出るまでどのくらいかかりますか?
審査に数か月かかることがあります。認定されると申請月の翌月分から支給が始まるのですが、実際に振り込まれるのは次の支払い月(4月・8月・12月)になるので、申請のタイミングによっては数か月待つことになります。早めに動いておくのがポイントです!
申請が遅れると損する可能性があるんですね。関連して、手続きの更新はどうなりますか?
毎年手続きが必要なんです。大きく2種類あって、毎年8月頃の「所得状況届」と、障害の有期認定の場合の「有期認定期限前の更新手続き」があります!
そうなんです。所得状況届は毎年必ず全員が提出するもので、これをしないと支給が止まってしまいます。有期認定は障害の種類によって「2年後に再審査」などの期限が設けられる場合があって、期限前に新たに診断書を取得して更新申請が必要になります。
障害の認定に有効期限があるんですね、それは初めて聞きました!
永続認定(期限なし)と有期認定(2〜5年など)があって、認定通知書にどちらか記載されています。2024年7月からは特別児童扶養手当証書が廃止されて、代わりに「特別児童扶養手当受給証明書」が発行される形に変わりました。
- 毎年8月頃の所得状況届を忘れると支給が停止されます
- 有期認定の場合、認定期限が切れる前に更新申請が必要です
- 届出を怠ると遡及支給はされない場合があります
- 手続き期限は認定通知書で確認してください
大事な手続きが年に何回もあるんですね。次に住所変更の場合は?
他の市区町村に引っ越した場合は、転居先の窓口で新たに申請(転入申請)が必要です。認定が引き継がれる仕組みではないので注意してください!
特別児童扶養手当と似たような制度が他にもあると思うんですが、同時にもらえるんですか?
いくつかのケースについて説明しますね!まず障害児福祉手当は障害のある児童本人に支給されるもので、特別児童扶養手当とは受給対象が違うので、両方受給することが原則できます!
ただし障害児福祉手当には「在宅」要件があったり、それぞれに所得制限があるので、所得の状況によっては一方が停止になる場合もあります。
児童扶養手当はひとり親家庭への支援が主目的で、障害の有無は関係ありません。特別児童扶養手当は障害のある子どもを養育していることが要件なので、目的が違う制度です。ひとり親で障害のあるお子さんを育てていれば、両方申請できる場合がありますよ!
| 制度名 | 支給対象者 | 主な目的 |
|---|
| 特別児童扶養手当 | 障害児を養育する親・養育者 | 障害児の福祉増進 |
| 障害児福祉手当 | 障害のある児童本人 | 重度障害児の日常生活支援 |
| 児童扶養手当 | ひとり親家庭の親 | ひとり親家庭の生活安定 |
3つの制度がそれぞれ違う目的で存在しているんですね。詐欺について注意喚起もあるとのことで、そこも聞かせてください。
- 公的機関からATMの操作を求める連絡は詐欺です
- 電話で口座番号や暗証番号を聞くことはありません
- 「手当をもらうために手数料が必要」という説明は詐欺のサインです
- 不審な連絡は区市町村の窓口や警察に相談してください
もちろんです!ここまでの内容を一覧でまとめると、こういう制度です。
| 項目 | 内容 |
|---|
| 対象者 | 20歳未満の障害児を監護する父母・養育者 |
| 障害の程度 | 身体障害手帳1〜3級程度・愛の手帳1〜3度程度・同程度の精神障害 |
| 手当額(令和8年4月〜) | 1級: 月額58,450円 / 2級: 月額38,930円 |
| 支給時期 | 年3回(4月・8月・12月) |
| 所得制限 | 受給者本人: 扶養0人で年所得4,596,000円が上限 |
| 申請先 | お住まいの区市町村の担当窓口 |
| 申請方法 | 随時受付(窓口へ来庁・書類提出) |
| 公式情報 | 東京都心身障害者福祉センター |
障害のある子どもを育てている家庭にとって、本当に心強い制度ですね。
そうなんです!月に数万円の支援は、医療費や療育費、保育補助など様々な場面で家計の支えになります。「うちの子は対象になるかな?」と思ったら、まずは区市町村の窓口に相談してみてください。相談だけならお金もかかりませんし、専門家が丁寧に対応してくれますよ!
申請にためらいがある方も多いと思いますが、ぜひ活用してほしいですね。都道府県別に申請できる窓口や関連する給付金も調べてみるといいかもしれませんね。
- 対象の子どもが20歳未満であるか確認
- 障害の程度が要件を満たしているか窓口で相談
- 施設入所していないことを確認
- 受給者と子どもが日本国内に住所があるか確認
- 所得が制限内に収まっているか確認(前年の所得)
- 診断書の作成を主治医に依頼