室谷さん、新潟県の中小企業向けに「価格高騰対応設備導入補助金」という制度があるって聞いたんですが、これってどういう補助金なんですか?
これはかなり実用的な補助金ですよ!2022年以降の原油・原材料価格の高騰で打撃を受けている新潟県内の中小企業が、省エネルギー設備に切り替える費用を新潟県が補助してくれる制度です。ざっくりいうと「古い空調や給湯器を省エネ型に替えたい中小企業に対して、費用の最大3分の2を補助してくれる」というものです!
しかも条件次第では4分の3まで上がります!通常枠と特別枠の2種類があって、省エネルギー診断を受けた企業が対象の特別枠は補助率が3/4以内、上限が150万円になります。
はい!令和4年度(2022年度)から毎年実施されていて、令和8年度(2026年度)も続いています。ただ予算に達したら期間中でも締め切られるので、早めに動くのがポイントです。令和7年度は令和7年6月25日に予算上限に達して受付終了になりましたから、令和8年度も同様の展開が予想されます!
令和8年度(2026年度)の対象者要件は主に4つあります。順番に確認しましょう。
新潟県内に主たる事業所がある中小企業であること(みなし大企業は対象外。本社が県外でも、主たる事業所が新潟県内にあればOKです)
売上減少要件を満たしていること(2022年1月以降の任意の1か月の売上高・粗利益・付加価値額のいずれかが、2019年〜2021年の同月比で5%以上減少していること。付加価値額の場合は10%以上)
新潟県エコ事業所表彰制度に参加または参加申込済みであること
法人の場合はパートナーシップ構築宣言に登録していること
売上減少要件って、今の話だと2022年以降に比べて2019年〜2021年との比較なんですね。
そうです!これが大事なポイントで、「コロナ前との比較」で5%以上減っていれば要件を満たします。原油価格高騰や物価上昇の影響を受けた多くの事業者が該当すると思います。粗利益(売上高から売上原価を引いたもの)や付加価値額(営業利益+人件費+減価償却費)でも判断できるので、売上高だけでは証明しにくい場合もカバーされています。
なるほど!過去に採択されたことがある企業は申請できないんですか?
令和4年度〜令和7年度に採択された事業者は原則として再申請できません。ただし例外があって、過去の補助金交付額の合計が補助上限額を下回っている場合は、その差額の範囲内で再申請が可能です!例えば、補助上限150万円のところ100万円しか交付されていなければ、残り50万円の範囲で再申請できます。
通常枠と特別枠の補助率・上限額比較
一番の違いは「省エネルギー診断を受けているかどうか」です。テーブルで比較するとこんな感じです。
| 項目 | 通常枠 | 特別枠 |
|---|
| 補助率 | 3分の2以内 | 4分の3以内 |
| 補助金上限額 | 133万3千円 | 150万円 |
| 補助金下限額 | 13万3千円 | 13万3千円 |
| 補助対象事業費(下限) | 20万円 | 20万円 |
| 特別条件 | なし | 令和4年4月以降の省エネ診断が必要 |
専門機関が事業所のエネルギー使用状況を調べて、どの設備を替えると効果的かをアドバイスしてくれるサービスです。令和4年4月以降に以下の機関から診断を受けた場合が対象になります。①一般財団法人省エネルギーセンター、②資源エネルギー庁の「省エネお助け隊」、③エネルギー管理士等による診断です。
じゃあ、診断を受けてから申請したほうが補助率が高くなるということですか?
そのとおりです!補助対象事業費が200万円の設備を入れ替えるとして計算してみると、通常枠では133万3千円(200万×2/3)、特別枠では150万円(200万×3/4)になります。差額は約16万7千円です。診断費用がかかることもありますが、補助額の差を考えると特別枠を検討する価値はあります。
具体的にどんな設備の入れ替えが補助対象になるんですか?
| 対象となる設備の例 | 対象外の設備 |
|---|
| 高効率空調 | 照明設備 |
| 高効率給湯器 | 生産設備 |
| 高効率ボイラ | 省エネ型自動販売機 |
| 変圧器 | 断熱フィルム |
| 冷凍冷蔵設備 | コージェネレーション設備 |
| 産業用モータ | インバータ単体 |
| 産業ヒートポンプ | 車両 |
そうなんです!よくある勘違いなので注意してください。LED照明への切り替えは対象外です。ただ、高効率空調への切り替えと同時に行う断熱窓の更新や屋根・天井の断熱工事は対象に含められるので、セットで申請するとより効果的です。
以下の全てを満たす設備であること
- 同等の出力・能力を持つ設備への置き換えで、エネルギー使用量の削減が見込まれること
- 事業所内に設置または使用する設備であること
- 外部から電気・燃料等の供給を受けて稼働する設備であること
- 発電機能を有しない設備であること
- 償却資産登録される設備であること
- 事業所のエネルギー使用に直接影響のある設備であること
新築・新設の事業所への設備導入も対象になりますか?
これは対象外です!あくまでも「既存の設備の置き換え」が対象です。新たに事業活動を開始する新築・新設事業所への新規導入や、既存事業所での増設も対象外になります。居住目的の設備更新も対象外なので、住居兼事業所の場合は注意が必要です。
申請から補助金受取までの流れ
令和8年度(2026年度)の申請受付期間は令和8年4月14日(火曜日)〜令和8年6月26日(金曜日)です。
申請書類を準備する(専用サイトから最新の申請様式をダウンロード。令和8年度から申請様式が変更されているので必ず最新版を使用)
電子メールで事務局に送付する(原則メール申請。同一事業者からの申請は1件のみ)
交付決定を受ける(※交付決定前に設備を発注・契約する場合は「事前着手届」が必要)
実績報告書を事務局に提出する(審査・現地調査が行われる場合がある)
設備稼働後(令和10年5月31日まで)に省エネ効果の報告をする
「事前着手届」というのが出てきましたが、どういうことですか?
通常、補助金は「交付決定を受けてから設備を発注・契約する」のがルールです。でも現実的に工事の段取りや設備の納期の都合で先に動かないといけない場合もありますよね。そういうときは「事前着手届」を出せば交付決定前でも動いてよいことになります。ただし届け出なしに先走ると補助対象外になりますので、必ず届け出ることが大切です!
なるほど、そこが罠になりそうですね。必要書類は何ですか?
申請書類一式は専用サイト(
eecp.or.jp/e-support/)からダウンロードできます。主に申請書、設備の見積書、現行設備の写真、売上減少を示す書類(売上台帳等)、省エネ診断結果(特別枠の場合)などが必要です。令和8年度から様式が変更されているので、以前にダウンロードした書類ではなく最新版を使ってください!
- 窓口名: 新潟県価格高騰等対応設備導入補助金事務局(一般社団法人環境省エネ推進研究所内)
- 住所: 〒950-2035 新潟市西区新通451番地
- 電話: 050-3092-2650(通話料がかかります)
- メール: es8@eecp.or.jp
- 受付時間: 平日 10時〜12時 / 13時〜17時(土日祝除く)
- 専用サイト: eecp.or.jp/e-support/
そうです!新潟県庁(産業労働部 創業・イノベーション推進課、電話 025-280-5257)が制度の主体ですが、申請に関する実務は全て事務局に集約されています。電話での問い合わせ受付時間が決まっているので注意してください。混雑時はメールで問い合わせると回答が早い場合もあります。
はい。国と県の他の補助金との併用はできません。例えば、国の省エネ補助金(経済産業省の設備単位型等)と同じ設備・事業に対して重複申請することは不可です。ただし、別の事業・設備での申請は問題ありません。
| 項目 | 内容 |
|---|
| 対象者 | 新潟県内の中小企業(みなし大企業除く) |
| 申請受付期間 | 令和8年4月14日〜令和8年6月26日 |
| 補助率(通常枠) | 3分の2以内(上限133万3千円) |
| 補助率(特別枠) | 4分の3以内(上限150万円) |
| 補助対象事業費 | 20万円〜200万円 |
| 申請方法 | 電子メール(原則) |
| 問い合わせ | 050-3092-2650 |
| 公式情報 | 新潟県ホームページ |
実際に申請を検討している人が気になりそうな点を教えてください!
多い質問としては、「空調設備を高効率型に替えたいけど、最高効率機種でないと対象外?」というものです。答えはNO!現行設備と比べてエネルギー使用量の削減が見込まれる設備であれば対象になります。最高効率機種でなくてもOKです。
「新潟県エコ事業所表彰制度に登録するのが面倒そう…」という声もあります。実はこの制度の登録自体はそんなに大変ではないですよ。省エネ機器への更新のほかにも、ゴミの分別・削減、ノーマイカーデーの実施、従業員への環境教育など取り組みやすいことで構いません。ISO14001やエコアクション21の認証取得は必須ではないので安心してください!
パートナーシップ構築宣言というのもありましたが、これも大変ですか?
こちらも難しくないです!
パートナーシップ構築宣言のサイトから企業の代表者名で宣言を登録するだけです。取引先との共存共栄を宣言するもので、登録自体に費用はかかりません。申請前に早めに登録しておくと安心です。
- 補助金申請に便乗した悪質な業者が存在します
- 事務局から「ATMで手続きしてください」「振込先口座を電話で教えてください」といった連絡は絶対にありません
- 納入業者から虚偽申請を指南された場合でも、申請者が不正受給を問われます
- 工事代金のキックバックや架空発注が発覚した場合は補助金返還だけでなく告訴されることもあります
- 不審に思ったら事務局(050-3092-2650)または新潟県庁に直接確認してください
申請を急いだほうがよい理由を改めて教えてください!
令和8年度(2026年度)の申請受付は令和8年4月14日〜令和8年6月26日が期間ですが、予算額に達した時点で打ち切りになります。令和7年度(2025年度)は令和7年6月25日15時45分に予算上限到達で終了しました。令和8年度も同様の展開が予想されます。早めの動き出しをおすすめします!
ちなみに令和9年度(2027年度)以降も続く見込みはあるんですか?
令和4年度から毎年実施されていますし、原油・原材料価格の高騰という背景要因が続く限り、来年度以降も同様の事業が実施される可能性は高いです。ただし制度の詳細(補助率・上限額・対象要件)は年度によって変更される場合がありますので、最新情報は必ず新潟県のページや事務局でご確認ください!
申請から入金まで、どのくらいの期間がかかりますか?
申請から交付決定まで数週間、設備導入後に実績報告を提出してから精算払いまでさらに数週間かかることが多いです。設備の納期や工事のスケジュールも考えると、早めに動き出して設備の見積りを取り、書類を揃えておくことをおすすめします!今すぐ事務局に連絡して、自社の設備が対象になるか確認するだけでもやっておく価値がありますよ!
ありがとうございました!まとめると、新潟県内の中小企業で省エネ設備への切り替えを考えているなら、ぜひ検討すべき補助金ということですね!
そのとおりです!補助率が3分の2〜4分の3という水準は非常に手厚い内容です。エネルギーコストの削減で経営を安定させながら、補助金を活用して設備投資の負担も軽くできる一石二鳥の制度です。新潟県内で事業所を持つ中小企業の方は、ぜひ事務局に問い合わせてみてください!