室谷さん、「特別児童扶養手当」って聞いたことあるんですが、正直どんな制度かよくわからなくて。
えっ、それ知らないのはもったいないですよ!障害のある子どもを育てているご家庭に国が毎月手当を支給する制度で、最大で月額58,450円もらえる、かなり大きい給付なんです。
毎月です!ただ支給は年3回まとめて受け取る形式になっています。障害を持つお子さんを育てるのって、経済的な負担が相当大きいじゃないですか。その部分を国が直接サポートしてくれる仕組みなんですよ。
国の制度なんですね。それは知っておかなきゃいけないですね!どんな家庭が対象になるんですか?
対象は「20歳未満で身体または精神に政令で定める程度の障害のある児童を監護している父または母、あるいは父母に代わって養育している方(里親を含む)」です。大事なのは、子どもの障害が対象になっているということで、親が働いていても関係ありません。
特別児童扶養手当 1級・2級の比較表
そうです。障害の程度によって1級と2級に分かれています。令和7年4月から令和8年3月の支給額と、令和8年4月以降の改定後の額を比べると、こんな感じです。
| 等級 | 令和7年4月〜令和8年3月 | 令和8年4月から |
|---|
| 1級(重度障害児) | 月額56,800円 | 月額58,450円 |
| 2級(中度障害児) | 月額37,830円 | 月額38,930円 |
はい!2025年の全国消費者物価指数が前年比3.2%上昇したことを踏まえて、令和8年4月分から手当額が引き上げられたんです。これ、物価連動で自動的に見直される仕組みになっているんですよ。
ほんとに!それはありがたいですね。ちなみに1級と2級って、どう決まるんですか?
障害の程度によって都道府県が審査して認定します。1級は重度の障害、2級は中度の障害が対象で、具体的な認定基準は医師の診断書をもとに判断されます。身体障害者手帳や療育手帳を取得している場合は診断書を省略できる場合もあります。
- 1級(重度): 月額58,450円(令和8年4月から)
- 2級(中度): 月額38,930円(令和8年4月から)
- 対象児童が複数いる場合は、児童1人ごとに支給
- 支給額は物価指数に連動して毎年見直し
子どもが2人いたら2倍もらえるんですか!それはすごいですね。次は対象者の詳細を教えてください。
受給するには以下の条件を全部満たす必要があります。まず、お子さんが20歳未満であること。次に、身体または精神に政令で定める程度の障害があること。そして申請者と児童が日本国内に住所を有すること。
実は受給できないケースが3つあって、これが意外と引っかかるポイントなんです。まず、児童が肢体不自由児施設や知的障害児施設などの施設に入所しているとき。次に、児童が障害による厚生年金などの公的年金を受給できるとき。最後に、所得制限を超えているときですね。
受給資格者(申請する親御さん)の場合、扶養親族の数によって限度額が変わります。
| 扶養人数 | 受給資格者の限度額 | 配偶者・扶養義務者の限度額 |
|---|
| 0人 | 4,596,000円 | 6,287,000円 |
| 1人 | 4,976,000円 | 6,536,000円 |
| 2人 | 5,356,000円 | 6,749,000円 |
| 3人 | 5,736,000円 | 6,962,000円 |
| 4人 | 6,116,000円 | 7,175,000円 |
扶養人数が多いほど限度額が上がるんですね。なるほど!
そうです。しかもこの「所得」というのは収入そのままじゃなくて、給与所得控除や各種控除を引いた後の金額なので、年収でざっくり700〜900万円くらいまでの方なら対象になるケースが多いです。
- 児童が施設(肢体不自由児施設・知的障害児施設等)に入所中
- 児童が障害による公的年金(厚生年金等)を受給できる状態
- 申請者や児童が日本国内に住所を有しない
- 受給資格者・配偶者・扶養義務者の所得が制限限度額以上
特別児童扶養手当の申請フロー図
申請はお住まいの市区町村窓口で行います。ポイントは認定請求をした月の翌月から支給が始まるということです。たとえば2026年5月に申請すれば、6月分から支給されます。早めに申請した方がお得なんですよ!
都道府県が認定審査を実施(審査に時間がかかる場合あり)
毎年8月12日〜9月11日に「所得状況届」を提出して継続
必ず必要なのは3点です。請求者と対象児童の戸籍謄本または抄本(交付日から1か月以内のもの)、対象児童の障害についての医師の診断書(指定様式・作成日から2か月以内のもの)、そして請求者名義の銀行口座がわかるものです。
市区町村窓口でもらえる指定様式があって、その様式を使って主治医に書いてもらうんです。身体障害者手帳や療育手帳をすでに取得している場合は、診断書を省略できる場合があります。ただしこれは窓口で確認が必要です。
| 必要書類 | 注意点 |
|---|
| 請求者と対象児童の戸籍謄本または抄本 | 交付日から1か月以内のもの |
| 医師の診断書(指定様式) | 作成日から2か月以内のもの |
| 請求者名義の銀行口座確認書類 | 通帳またはキャッシュカード等 |
| その他(窓口案内) | 市区町村によって異なる |
オンラインで申請できるところもあると聞きましたが?
埼玉県内では一部の市町村で電子メールによる申請に対応しています。川越市・川口市・所沢市・春日部市などが対応しています。ただし事前に電話連絡が必要で、手続きによっては窓口での面談や郵送が必要になる場合もあります。
毎月じゃなくて、年3回まとめてです。4月(12〜3月分の4か月分)、8月(4〜7月分)、11月(8〜11月分)の3回です。各回の支給日は原則その月の11日です。11日が休日・祝日の場合はその前営業日になります。
そうです。1級で計算すると、1回あたり58,450円×4か月=ざっくり23万円以上入るので、まとまった金額になります。計画的に使えるのも利点ですね。
- 毎年8月12日〜9月11日の期間内に「所得状況届」を提出しなければなりません
- 未提出の場合、8月分以降の手当が受け取れなくなります
- 住所変更・氏名変更・障害程度の変化があった場合も随時届出が必要です
毎年の届出を忘れちゃうと止まってしまうんですね。それは怖いですね!
だから申請したら毎年8月を「手当の確認月」として記憶しておくといいですよ。市区町村からお知らせが来る場合もありますが、自分でもカレンダーに入れておくのがおすすめです。
- 「特別児童扶養手当が受け取れます」という電話がかかってきたら要注意
- 自治体や国が電話で個人の口座番号・暗証番号を聞くことはありません
- ATMを操作させたり、手数料の振込を求めることもありません
- 不審な電話があった場合はお住まいの市区町村窓口または警察(#9110)に相談してください
残念ながら多いんですよ。特に給付金の支給時期前後に「給付金の手続きが必要」といった不審電話が増える傾向があります。本物の手続きは窓口に自分で行って申請するもので、電話やATM操作を求めてきたら100%詐欺と思ってください。
最後に、よくある疑問をまとめて教えてもらえますか?
まず「仕事をしていても受け取れますか?」という質問。
受け取れます!ただし所得制限があります。受給資格者の所得(給与所得控除等を差し引いた後の金額)が扶養人数に応じた限度額未満であれば、働いていても支給されます。
「他の給付金と一緒にもらえますか?」という質問もよく聞きますね。
他の給付金との併用は原則できますが、児童が障害を理由とする公的年金(厚生年金・共済年金等)を受給している場合は特別児童扶養手当を受け取れません。一方、特別障害者手当や障害児福祉手当とは別制度なので、条件を満たせば別途受け取れます。
「申請してから受給開始まで時間がかかりますか?」という疑問もありますよね。
認定請求書を提出してから実際に都道府県の認定が下りるまで、数か月かかることがあります。でも支給は認定請求月の翌月分から遡って計算されるので、待っている間の分も後からまとめてもらえます。だから早めに申請することが大切です!
| 項目 | 内容 |
|---|
| 対象者 | 20歳未満の障害児を監護する父・母または養育者 |
| 支給額(1級) | 月額58,450円(令和8年4月から) |
| 支給額(2級) | 月額38,930円(令和8年4月から) |
| 支給月 | 年3回:4月・8月・11月(各月11日) |
| 申請方法 | お住まいの市区町村窓口 |
| 問い合わせ | 市区町村担当課または埼玉県庁こども政策課 |
| 公式ページ | 埼玉県公式ページ |
これだけの金額が毎年継続して支給されるのは、障害のあるお子さんを育てるご家庭には本当に助かりますね。
そうなんですよ!しかも国の制度なので全国どこでも申請できます。知らないで受け取れていないご家庭もまだいると思うので、ぜひ周りにも教えてあげてください。申請は随時受け付けているので、今からでも遅くないですよ!
あります!特別児童扶養手当と一緒に確認しておきたい制度がいくつかあります。
特別障害者手当は、20歳以上で在宅の重度障害者が対象の国の制度です。特別児童扶養手当の対象年齢(20歳未満)を超えた後も継続して支援を受けられる可能性があります。
障害児福祉手当は、20歳未満の在宅の重度障害児に支給される手当で、特別児童扶養手当と同時に受け取れる場合があります。条件を確認してみてください。
在宅重度心身障害者手当は自治体独自の制度で、国の手当とは別に上乗せ支給される場合があります。お住まいの市区町村に確認してみましょう。
心身障害者扶養共済制度は、障害のある方の保護者が毎月掛け金を積み立て、保護者が亡くなった後にお子さんに年金が支給される制度です。長期的な備えとして合わせて検討する価値があります。