今日は「東京都重度心身障害者手当」について聞きたいんですけど、これって名前を聞いただけではどんな制度かイメージしにくくて。
そうですよね!ひとことで言うと、心身に重度の障害を持ち、常時複雑な介護が必要な方に、東京都の条例に基づいて月額6万円を毎月支給する手当です。年間で72万円になります。
そうです、東京都が独自に条例を作って運営している都独自の制度なんです。国の「特別障害者手当」とは別の仕組みで、要件を満たせば両方受給できる場合もありますよ!
えっ、それはすごい!月6万円って、かなりの金額ですよね?
そうなんです。国の特別障害者手当が月額2万9,590円(令和7年度額)なのに対して、東京都の重度心身障害者手当は月額6万円ですから、支給額が倍以上あります。重度の障害を持つ方やそのご家族の生活を実質的に支える制度として、長年続いている大切な手当です。
ちょっと待ってください。じゃあ、誰でももらえるわけじゃないですよね?
そうなんです。「重度障害者手帳を持っていれば対象」ではなく、条例別表に定める3つの要件のどれかに該当する必要があるんです。ここが一番の肝です。対象者の詳細をこれから見ていきましょう!
受給対象者3つの条件チャート
3つの要件って、具体的にはどういうものなんですか?
条例別表に定める3つの号があります。まず1号は「重度の知的障害+著しい精神症状」の方が対象です。愛の手帳1・2度相当の重度知的障害があって、さらに激しい問題行動や難治性てんかんなど、常時複雑な配慮が必要な精神症状を持つ方ですね。
愛の手帳の等級のことで、1度が最も重く、4度が軽度になります。ざっくり言うと1・2度は重度の知的障害の方です。重要なのが、重度知的障害「だけ」では1号に該当しないという点。著しい精神症状が「追加で」ある方が対象なんです。
2号は「重度の知的障害+重度の身体障害」の重複がある方です。愛の手帳1・2度相当の知的障害に加えて、身体障害者手帳1・2級相当の身体障害が重複している方が対象です。どちらか一方だけでは2号には該当しません。
3号は「重度の肢体不自由」の方で、両上肢・両下肢の機能がどちらも失われており、さらに座っていることも困難な程度の身体障害がある方です。身体障害者手帳で言うと、両上肢・両下肢・体幹のそれぞれが機能全廃相当の障害がある方ですね。
そうです。「重度障害者手帳を持っている」というだけでは対象にならない場合がほとんどで、この3つの要件のどれかにちゃんと当てはまる必要があります。
- 1号: 愛の手帳1・2度(重度知的障害)+著しい精神症状(激しい問題行動 or 難治性てんかん)
- 2号: 愛の手帳1・2度(重度知的障害)+身体障害者手帳1・2級相当(重複障害)
- 3号: 両上肢・両下肢・体幹すべてが機能全廃相当(重度肢体不自由)で座位保持困難
ちなみに、知的障害は「発達期」に起きたものが対象って聞きましたが?
よく知ってますね!この条例でいう「知的障害」は、ほぼ18歳までの発達期に生じた知的障害を指します。精神障害や認知症によるものは除かれます。また、申請の際に注意が必要なのが、脳血管障害などの発症から6か月を経過していない方や、3歳未満の乳幼児の方は、障害が固定してから申請してください。
申請できない方もいるんですね。次は実際にいくらもらえるのか、詳しく教えてください!
月6万円というのはわかったんですが、毎月必ず払われるんですか?
受給資格が認定されると、月額6万円が毎月口座に振り込まれます。年間で72万円ですね。毎月支給なので、生活設計が立てやすいのが特徴です。
| 支給内容 | 詳細 |
|---|
| 支給額 | 月額60,000円 |
| 年間受給額 | 720,000円 |
| 支給方法 | 口座振込(毎月) |
| 申請受付 | 随時(通年) |
| 担当窓口 | お住まいの区市町村の障害福祉担当窓口 |
はい!先ほど少し触れましたが、国の「特別障害者手当」(月額2万9,590円)や「障害児福祉手当」など、他の手当と重複して受給できる場合があります。ただし、生活保護の受給状況や施設入所の有無によって異なるので、窓口で確認するのがベストですよ。
あります。20歳以上の方は本人の所得、20歳未満の方は主たる生計維持者の所得で判断されます。所得限度額を超えると申請できません。
令和7年11月1日から適用の所得制限限度額(1月〜10月は前々年分の所得)
- 扶養親族0人:3,661,000円
- 扶養親族1人:4,041,000円
- 扶養親族2人:4,421,000円
- 扶養親族3人:4,801,000円
- 同一生計配偶者(70歳以上)・老人扶養親族1人につき10万円加算
- 特定扶養親族等1人につき25万円加算
ちょっと複雑そうですが、計算方法はどうなるんですか?
住民税の課税対象となる所得額から、医療費控除・社会保険料控除・障害者控除などを差し引いた金額で判断します。障害者控除は27万円、特別障害者控除は40万円の控除が受けられます。正確には区市町村の窓口で確認するのが確実です。
所得が超過した年の翌年10月末日で受給資格が消滅します。ただし、消滅する前に所得が下がった場合は翌年に復活できますよ。
わかりました。申請方法についても詳しく聞かせてください!
申請から受給までの流れ
お住まいの区市町村の障害福祉担当窓口が申請窓口です。東京都の手当ですが、申請手続きは区市町村が窓口になっているので、都庁や心身障害者福祉センターに直接行く必要はないんです。
なるほど、身近な窓口で申請できるんですね。具体的な流れは?
来所判定は心身障害者福祉センターに本人が出向いて判定を受ける方法で、出張判定は判定員が自宅等に来てくれる方法です。ただし、施設・病院等への出張判定はできません。入院中の方は退院後に判定を行います。
判定まで数か月かかるって聞いて、ちょっとドキドキしますね。
そうですよね(笑)。センターから連絡が来るまで待つ必要があるので、早めに申請するのが大事です!申請受付は随時なので、いつでも申請できますよ。
基本的に必要なものは、受給資格認定申請書とマイナンバー(個人番号)の確認書類、そして身元確認書類です。ただし、区市町村によって追加書類が必要な場合もあるので、事前に窓口に確認するとスムーズです!
| 書類名 | 備考 |
|---|
| 受給資格認定申請書 | マイナンバー(個人番号)の記載が必要 |
| 番号確認書類 | マイナンバーカード or 通知カード等 |
| 身元確認書類 | 運転免許証 or マイナンバーカード等 |
| その他 | 区市町村によって異なる場合あり |
わかりました。申請できない場合もあると聞いたのですが?
はい、次の方は申請(または受給資格の継続)ができません。65歳以上の新規申請は不可です(65歳以前に認定を受けた方は継続可)。また、病院・診療所に継続して3か月を超えて入院している方、障害者支援施設・特別養護老人ホームなど対象施設に入所している方も対象外です。短期入所(ショートステイ)は施設入所とは見なされないので、受給しながら利用できる場合があります。
- 65歳以上での新規申請(65歳前に認定を受けた方は継続可)
- 病院・診療所に継続して3か月超の入院
- 障害者支援施設・特別養護老人ホーム等への入所
- 前年中の所得が所得限度額を超えた場合(翌年10月末日で消滅)
申請から判定まで時間がかかるのはわかりましたが、申請しても「非該当」になってしまうケースは多いんですか?
正直、条件が非常に厳しいので、手帳の等級が重度でも非該当になるケースはあります。事前に区市町村の担当窓口に相談して、自分が対象となりうるか確認しておくことをおすすめします!
- 申請窓口: お住まいの区市町村の障害福祉担当窓口(区役所・市役所・町村役場)
- 公式情報: 東京都心身障害者福祉センター
- 申請受付: 随時(通年)
認定後も毎年現況届の提出が必要な場合があります。また、所得超過・入院・施設入所など受給資格消滅事由に該当したら、すぐに区市町村窓口に届け出てください。
住所が変わったり、他の区市町村に引っ越したらどうなりますか?
東京都内での転居の場合は、転居先の区市町村窓口に継続の手続きをすれば原則として受給が続きます。ただし、東京都外に転出した場合は受給資格が消滅します。引っ越しが決まったら早めに窓口に相談しましょう!
障害が軽快して条例別表の要件に該当しなくなった場合は、受給資格が消滅します。変化があった場合は速やかに区市町村窓口に連絡してください。
- ATMを操作して手続きすることは絶対にありません
- 電話で口座番号・暗証番号・マイナンバーを聞くことはありません
- 申請は必ずお住まいの区市町村の障害福祉担当窓口で行います
- 不審な電話やメール・訪問があった場合は、すぐに警察(#9110)や区市町村窓口にご相談ください
東京都重度心身障害者手当以外にも、障害がある方が受けられる手当ってありますか?
そんなにあるんですね!全部申請したほうがいいですか?
要件を満たすものは全て申請するのが基本です。ただし、制度によっては併給調整がある場合もあるので、まず区市町村の障害福祉担当窓口や障害者相談支援事業所に一度相談して、受けられる制度を整理してもらうのが一番効率的です。
お住まいの区市町村の障害福祉担当窓口が最初の相談先です。「自分がどんな制度を使えるか知りたい」と言えば、ケースワーカーが一緒に整理してくれます。また、障害者相談支援事業所や区市町村の福祉総合相談窓口も活用できます。
| 項目 | 内容 |
|---|
| 制度名 | 東京都重度心身障害者手当 |
| 支給額 | 月額60,000円(年間720,000円) |
| 支給方法 | 口座振込(毎月) |
| 対象者 | 東京都内在住で条例別表の3号のいずれかに該当する方 |
| 年齢制限 | 65歳以上は新規申請不可(継続は可) |
| 所得制限 | あり(扶養0人:3,661,000円、1人:4,041,000円) |
| 申請受付 | 随時(通年) |
| 申請窓口 | お住まいの区市町村の障害福祉担当窓口 |
| 公式情報 | 東京都心身障害者福祉センター |
東京都の障害者の方向けのページで他の情報も確認できますか?
はい!東京都内の障害者向け給付金・手当の一覧は
東京都の給付金一覧ページで確認できます。また、お住まいの市区町村別の情報も調べられますよ。