この制度、どんな人のためにあるの?

佐藤
編集長
室谷さん、「ウイルス性肝炎による肝がん・重度肝硬変治療研究促進事業」って、なんかすごく長い名前ですよね。これ、どんな人が対象なんですか?

室谷
代表取締役
そうなんですよ、名前が長い!(笑)簡単に言うと、B型かC型の肝炎ウイルスが原因で肝がんや重度の肝硬変になってしまった患者さんの医療費を国と県が一緒に支援する制度です。

佐藤
編集長
肝炎ウイルスが原因っていうのがポイントなんですね?

室谷
代表取締役
そうです!たとえば生活習慣やアルコールが原因の肝臓病は対象外なんです。あくまでもB型またはC型の肝炎ウイルスに感染したことが確認できている方限定です。

佐藤
編集長
ウイルス性肝炎って、日本にどれくらい患者さんがいるんですか?

室谷
代表取締役
国の推計では、B型・C型の肝炎ウイルス感染者は全国に300万人以上いると言われています!そのうち一部の方が慢性肝炎から肝硬変、さらに肝がんへと進行するんですよ。

佐藤
編集長
えっ、それだけ多くの方が該当する可能性があるんですか!

室谷
代表取締役
そうなんです。しかも肝がんや重度肝硬変の治療は長期間にわたることが多くて、医療費の負担がとても大きくなる。だからこそ国が「研究事業」という形でデータを集めながら、同時に患者さんの医療費負担を軽くしようという制度を作ったんです。
この制度の2つの目的
- 医療費軽減: 長期療養が必要な患者さんの経済的負担を和らげる
- 治療研究促進: 肝がん・重度肝硬変の予後改善や再発抑制に向けた研究を推進する
自己負担が月1万円になる仕組み


佐藤
編集長
具体的にいくら助かるんですか?

室谷
代表取締役
ざっくり言うと、対象の医療にかかる自己負担が月1万円になります。高額療養費制度と組み合わせて、その差額を公費で補ってもらえる仕組みです。

佐藤
編集長
高額療養費制度を使っていても、まだ1万円を超えることがあるんですか?

室谷
代表取締役
あるんですよ!たとえば年収370万円以下の方(高額療養費の区分「エ」「オ」)でも、月8,000円〜18,000円くらいの自己負担が残ることがあります。この事業を利用すると、それが一律で月1万円までに抑えられるんです。

佐藤
編集長
入院と通院で手続きが違うんですか?

室谷
代表取締役
そうなんです!入院の場合は窓口での支払いがそもそも1万円になります。通院の場合は一旦3割などの自己負担金を窓口で払って、後から差額を保健所に請求する「償還払い」という形になります。
| 受診形態 | 窓口での支払い | 手続き |
|---|---|---|
| 入院 | 1万円(直接減額) | 参加者証を提示するだけ |
| 通院 | 3割等の通常額を一旦支払い | 後日保健所に償還請求 |

佐藤
編集長
通院は後から請求が必要なんですね。手間がかかる感じ…

室谷
代表取締役
そうなんですよ、通院の方は手続きが一手間増えますね。でも月に数万円の医療費が実質1万円になる効果は大きいので、ぜひ申請をおすすめします!
令和6年4月から助成要件が緩和!
- 改正前(令和6年3月31日まで): 過去1年間(12ヶ月)で高額療養費の基準額を超えた月が3月以上
- 改正後(令和6年4月1日から): 過去2年間(24ヶ月)で高額療養費の基準額を超えた月が2月以上で2月目から助成開始
- 要件が緩和されてより多くの方が使いやすくなりました!
対象者の要件 -- 自分は該当するか?

佐藤
編集長
金額の話がわかりました!じゃあ、どういう人が申請できるんですか?細かく教えてもらえますか?

室谷
代表取締役
はい、まず大前提として5つの条件を全部満たす必要があります。一つひとつ確認していきましょう。

佐藤
編集長
全部で5つあるんですか。じゃあ順番に教えてください。

室谷
代表取締役
まず1つ目は住まいの要件です。お住まいの都道府県内に住民票上の住所があること。島根県なら島根県内、他の都道府県であればそれぞれの都道府県の事業に申請します。

佐藤
編集長
都道府県ごとに窓口があるんですね。

室谷
代表取締役
そうです!これは国の制度ですが、実施するのは各都道府県・保健所なので、必ずお住まいの都道府県に申請してください。次に2つ目は病名の要件。B型またはC型肝炎ウイルスに起因する肝がん・重度肝硬変と診断されていること。この「起因する」というのが重要で、主治医の診断書(臨床調査個人票)で確認されます。

佐藤
編集長
3つ目は何ですか?

室谷
代表取締役
3つ目は医療保険の加入要件です。健康保険(国民健康保険・被用者保険等)の被保険者か被扶養者であること。生活保護受給中の方は対象外になります。4つ目は所得要件ですね。

佐藤
編集長
所得の条件はどんな基準なんですか?

室谷
代表取締役
年齢によって判定方法が違うんですよ。69歳以下の方は限度額適用認定証の区分が「エ」または「オ」の方。70〜74歳の方は自己負担割合が2割または特例1割の方。75歳以上の方は自己負担割合が1割または2割の方が対象です。
| 年齢区分 | 所得要件の確認方法 | おおよその年収目安 |
|---|---|---|
| 69歳以下 | 限度額適用認定証の区分が「エ」または「オ」 | 年収約370万円以下が目安 |
| 70〜74歳 | 自己負担割合が2割または特例1割 | 一般所得または低所得 |
| 75歳以上 | 自己負担割合が1割または2割 | 一般所得または低所得 |

佐藤
編集長
わかりやすい!5つ目は何ですか?

室谷
代表取締役
最後は研究への同意。国の治療研究事業にご自身のデータが使用されることへの同意が必要です。申請時に同意書を提出します。

佐藤
編集長
データを提供する代わりに医療費を支援してもらえるということなんですね。

室谷
代表取締役
そのとおりです!そして実際に助成が受けられるのは、過去24ヶ月間で高額療養費の基準額を超えた月が2月以上あること、という条件も満たす必要があります。2月目から助成が始まります。
対象にならないケースに注意!
- アルコール性肝炎・脂肪肝が原因の肝がん: ウイルス性ではないため対象外
- 生活保護受給中の方: 医療保険の被保険者でないため対象外
- 高所得の方: 所得要件(区分「エ」「オ」等)を満たさない場合は対象外
- 過去24ヶ月で高額療養費を超えた月が1月のみ: 2月以上が必要
申請の手順と必要書類


佐藤
編集長
申請はどうやってするんですか?これが一番気になるところで!

室谷
代表取締役
そうですね、少し手順が多いので整理しながら説明します。まず最初に受診している医療機関から専用ファイルをもらいます。医療記録票が入っているファイルで、主治医に「この事業に申請したい」と伝えると案内してもらえます。

佐藤
編集長
病院側は知ってるんですか?

室谷
代表取締役
はい、指定医療機関の医療スタッフは制度を把握しています。治療のたびにファイルを窓口に提出して、医療記録票に記録してもらいます。そして高額療養費の基準額を超えた月が2月目になったら、主治医に臨床調査個人票(様式第2号)を書いてもらいます。

佐藤
編集長
診断書みたいなものですか?

室谷
代表取締役
そうです!別途診断書料がかかる場合があります。それを含む必要書類を全部揃えたら、お住まいの地域を管轄する保健所に参加者証の交付申請をします。
1受診中の医療機関から専用ファイル(医療記録票)を受け取る
2治療のたびに専用ファイルを窓口に提出し記録してもらう
3高額療養費超過が2月目になったら主治医に臨床調査個人票を記載依頼
4必要書類を全部揃えて管轄の保健所に参加者証交付申請
5申請から1〜2ヶ月後に参加者証が交付される
6参加者証・医療記録票を持参して指定医療機関で治療を受ける

佐藤
編集長
保健所に行くんですね。何を持っていけばいいんですか?

室谷
代表取締役
主な必要書類を一覧でまとめますね。
| 書類 | 備考 |
|---|---|
| 参加者証交付申請書(様式第1号) | 保健所の窓口またはウェブサイトから取得 |
| 保険者照会同意書 | 医療保険の加入確認のため |
| 臨床調査個人票と同意書(様式第2号) | 主治医に記載してもらう |
| 医療保険の加入状況がわかるもの(コピー) | マイナンバーカード(保険証利用登録済)等 |
| 医療記録票(様式第6号)のコピー | 2ヶ月分の高額療養費超過の記録 |
| 住民票の写し | コピー不可!原本が必要 |
| 肝炎治療受給者証(核酸アナログ製剤治療の方のみ) | 該当者のみ |

佐藤
編集長
住民票は原本が必要なんですね!それは見落としやすいですね。

室谷
代表取締役
そうなんです!コピー不可なのを知らずに行くと手続きがストップしてしまいます。事前に確認を!申請から参加者証の交付まで1〜2ヶ月程度かかるので、余裕を持って申請することをおすすめします。

佐藤
編集長
参加者証の有効期間はどのくらいですか?

室谷
代表取締役
参加者証の有効期間は交付申請書が受理された月の1日から1年間です。更新が必要な場合は、有効期間内に保健所へ更新申請を行います。
窓口への問い合わせ先
- 島根県の場合: 島根県健康推進課または各保健所の医事・難病支援課
- その他の都道府県: お住まいの都道府県の健康推進課または各保健所
- 各都道府県の保健所が窓口となっています。制度の詳細や書類の様式は管轄保健所に確認してください。
よくある疑問Q&A

佐藤
編集長
申請の話がわかりました!ここで読者がよく疑問に思いそうなことを聞いてもいいですか?

室谷
代表取締役
ぜひ!(笑)よく聞かれることにまとめてお答えしますよ。

佐藤
編集長
まず、「肝がん・肝硬変の治療はどこの病院でも受けられますか?」

室谷
代表取締役
入院・外来ともに、都道府県が指定した指定医療機関での治療が必要です。特に重要なのが、助成の対象となる2月目の医療は必ず指定医療機関で受けることが必要です。現在かかっている病院が指定医療機関かどうかは、都道府県の保健所に確認してみてください。

佐藤
編集長
なるほど!「通院の償還払いはどこに請求するんですか?」

室谷
代表取締役
お住まいの都道府県(島根県であれば島根県)の保健所に請求します。月ごとに集計して、自己負担が1万円を超えた分の差額を返金してもらえます。

佐藤
編集長
「肝がんが再発した場合も対象ですか?」

室谷
代表取締役
再発の場合も、引き続き対象となります。ただし参加者証の更新手続きが必要になりますし、要件を満たしているかの確認が改めて行われます。主治医に相談しながら手続きを進めてください。

佐藤
編集長
「令和6年12月から健康保険証が廃止されましたが、申請に影響はありますか?」

室谷
代表取締役
いい質問ですね!令和6年12月2日をもって現行の健康保険証の新規発行が終了しましたが、既存の保険証は有効期限まで使えます。申請時の医療保険の加入確認については、マイナンバーカード(保険証利用登録済)や資格確認書で対応可能です。お手元の状況を保健所に確認してください。

佐藤
編集長
令和6年から要件緩和と保険証廃止と、変化が多かったんですね!

室谷
代表取締役
そうなんです!制度が改正されてより使いやすくなったタイミングで申請する価値は大きいですよ。
給付金詐欺に注意してください
給付金詐欺にご注意ください
- ATMでの手続きは一切不要: 保健所や行政機関がATM操作を案内することはありません
- 電話で個人情報・口座情報を聞くことはない: 不審な電話があった場合はすぐに切断してください
- 参加者証の取得に手数料は不要: 手数料を請求する業者は詐欺です
- 不審に思ったら消費者ホットライン(188番)またはお住まいの保健所に相談を
制度の基本情報まとめ

佐藤
編集長
最後に基本情報をまとめてもらえますか?読者の方が確認しやすいように!

室谷
代表取締役
もちろんです!この制度の基本情報を一覧にしました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象者 | B型・C型肝炎ウイルス起因の肝がん・重度肝硬変患者 |
| 自己負担限度額 | 月1万円(高額療養費との差額を公費助成) |
| 所得要件 | 年収約370万円以下(69歳以下で区分「エ」「オ」等) |
| 申請窓口 | お住まいの都道府県保健所 |
| 参加者証の有効期間 | 申請書受理月の1日から1年間(更新可) |
| 公式情報 | 島根県公式ページ |

佐藤
編集長
この制度と一緒に確認しておいた方がいい給付金・助成制度はありますか?

室谷
代表取締役
ありますよ!肝炎の方向けには肝炎治療の医療費助成事業もあります。肝がん・重度肝硬変の前段階にある慢性肝炎の治療費を助成してくれる別の制度です。また難病の医療費助成制度とも組み合わせられる場合があるので、主治医や保健所に相談してみてください。
関連する給付金・助成制度

佐藤
編集長
関連する制度も紹介してもらえますか?

室谷
代表取締役
もちろんです!肝疾患の方には複数の支援制度が用意されています。状況に応じて組み合わせることで負担を大きく減らせますよ。肝炎治療医療費助成事業(慢性肝炎の段階から使える医療費助成)、難病の医療費助成制度(指定難病患者向け)、特定疾患治療研究事業(特定疾患の患者さんへの医療費支援)、小児慢性特定疾病医療支援(小児の慢性疾患向け)などが代表的です。

佐藤
編集長
こうして見ると、重い病気の方を支援する制度がいくつも用意されているんですね!

室谷
代表取締役
そうなんです。ただ制度ごとに対象や手続きが異なるので、主治医や保健所のスタッフと相談しながら、自分に合った制度を使いこなしてほしいですね。全国各地の給付金情報はエリア別でも確認できます。島根県の給付金一覧から、お住まいの地域の制度をチェックしてみてください。