要支援・要介護1でも福祉用具を借りられる?例外給付の全てを解説

佐藤
編集長
親の介護が必要になってきたとき、「介護保険で車いすや介護ベッドを借りられるんでしょ?」って思ったら、要介護1だと対象外になる場合があると聞いてびっくりしたんですよ!

室谷
代表取締役
そうなんですよ、これ知らない方がすごく多くて。平成18年4月1日の制度改正で、要支援1・2および要介護1の方については、特定の8種類の福祉用具が原則として介護保険給付の対象外になったんです。

佐藤
編集長
えっ、8種類も?!それって車いすとか介護ベッドとかも入ってるんですか?

室谷
代表取締役
入ってます!車いす、車いす付属品、特殊寝台(介護ベッド)、特殊寝台付属品、床ずれ防止用具、体位変換器、認知症老人徘徊感知機器、移動用リフトの8種類です。さらに平成24年4月1日から自動排泄処理装置も加わって、実質9種目になっています。

佐藤
編集長
なんでそんな改正をしたんですか?

室谷
代表取締役
要支援や軽度の要介護の方は、本来できるだけ自分で動いて自立を保ってもらいたいという趣旨なんです。高機能な福祉用具をすぐ使うと、かえって身体機能が落ちてしまう可能性があるから、まずは訓練や環境整備で対応しようということです。

佐藤
編集長
考え方はわかりました。でも実際に体が不自由な人は困りますよね?

室谷
代表取締役
そこで「例外給付」という制度があります!要支援1・2・要介護1であっても、一定の要件を満たせば介護保険で福祉用具を利用できる仕組みです。広島市でも、確認依頼書の手続きを経ることで例外的に給付が認められます。

例外給付の申請フロー図

原則対象外となる特定福祉用具9種類

佐藤
編集長
まず「特定の福祉用具」ってどれを指すか、詳しく教えてください!

室谷
代表取締役
広島市の公式ページに明記されている種目をまとめると、こうなります。
| 種目 | 対象除外区分 |
|---|---|
| 車いす・車いす付属品 | 要支援1・2、要介護1 |
| 特殊寝台(介護ベッド)・付属品 | 要支援1・2、要介護1 |
| 床ずれ防止用具 | 要支援1・2、要介護1 |
| 体位変換器 | 要支援1・2、要介護1 |
| 認知症老人徘徊感知機器 | 要支援1・2、要介護1 |
| 移動用リフト(つり具の部分を除く) | 要支援1・2、要介護1 |
| 自動排泄処理装置(尿のみ吸引型を除く) | 要支援1・2、要介護1〜3 |

佐藤
編集長
自動排泄処理装置だけ要介護2・3も対象外なんですね!

室谷
代表取締役
そうです!自動排泄処理装置だけは平成24年4月の追加改正で、要介護2・3の方も原則対象外になりました。これだけ特別扱いなので注意が必要です。

佐藤
編集長
じゃあ要介護2の家族が自動排泄処理装置を借りたい場合も、例外給付の手続きが必要なんですか?

室谷
代表取締役
その通りです。要介護2・3でも例外給付の条件を満たせば利用できますが、ケアマネジャーを通じた確認手続きが必須になります。まず担当のケアマネジャーに相談することが第一歩ですね。

特定福祉用具の対象機器と例外給付の要件一覧

例外給付が認められる3つの要件

佐藤
編集長
実際にどんな条件を満たせば例外給付を受けられるんですか?

室谷
代表取締役
大きく分けて「判断基準その1」と「判断基準その2」の2種類があります。どちらかに当てはまれば給付対象になります。
例外給付の判断基準 その1(平成18年4月1日から)
以下のいずれかに該当する方:
- 要件A: 直近の認定調査の判断項目において、特定の福祉用具が特に必要な状態とされている方
- 要件B: 認定調査に該当する判断項目がない場合でも、主治医からの情報および適切なケアマネジメントにより特に必要と判断される方

佐藤
編集長
「認定調査の判断項目」ってどういう意味ですか?

室谷
代表取締役
要介護認定のとき、調査員が「基本調査」という項目チェックをしますよね。たとえば車いすなら「基本調査1-7が『できない』(日常的に歩行困難)」という具体的な判断基準があります。特殊寝台なら「基本調査1-4が『できない』(日常的に起き上がり困難)」や「基本調査1-3が『できない』(日常的に寝返り困難)」などです。

佐藤
編集長
なるほど!認定調査のチェック項目が根拠になるわけですね。でも判断基準その2っていうのも別にあるんですよね?

室谷
代表取締役
はい。判断基準その1の認定調査結果に当てはまらなくても、医師の医学的所見があれば例外給付を受けられるのが「判断基準その2」です。平成19年4月1日から追加されました。
例外給付の判断基準 その2(平成19年4月1日から)
以下の3つの状態像のいずれかに該当し、医師の医学的所見があり、ケアマネジメントで必要性が確認され、市が要件を確認した方:
- 状態像1: 疾病等により、状態が変動しやすく、日によってまたは時間帯によって頻繁に要件に該当する方
- 状態像2: 疾病等により、状態が急速に悪化し、短期間のうちに要件に該当するに至ることが確実に見込まれる方
- 状態像3: 疾病等により、身体への重大な危険性または症状の重篤化の回避等、医学的判断から要件に該当すると判断できる方

佐藤
編集長
「状態が変動しやすい」って、たとえばどんなケースですか?

室谷
代表取締役
たとえばパーキンソン病の方は調子のいい日と悪い日の差が大きいですよね。ある日は自力で歩けても、翌日は歩行困難という状態が繰り返される。そういったケースが「状態が変動しやすい」に当てはまります。認定調査の時点ではたまたま歩けていても、医師の所見でリスクが認められれば例外給付の対象になれるわけです!

佐藤
編集長
それは大事なポイントですね。認定調査当日の状態だけじゃないんですね。さっそく申請の流れも教えてください。
例外給付の申請手続き・必要書類

佐藤
編集長
例外給付を受けるには、どこに申請すればいいんですか?

室谷
代表取締役
利用者の方が自分で申請する必要はありません!担当のケアマネジャーまたは地域包括支援センターの職員が代わりに手続きをしてくれます。これは大きなポイントで、まずケアマネジャーに相談するだけでOKです。

佐藤
編集長
手続きはケアマネさんがやってくれるんですね!本人が区役所に行く必要はないんですか?

室谷
代表取締役
基本的にはないです。ただ医師の診断書だけは、利用者の方が主治医に依頼して作成してもらう必要があります。担当の医師に「介護保険の福祉用具例外給付のための診断書が必要です」と伝えてお願いしましょう。

佐藤
編集長
判断基準その1と判断基準その2で、手続きが違うことはありますか?

室谷
代表取締役
あります!判断基準その1は認定調査の結果で判断できるので、比較的スムーズに進みます。一方、判断基準その2は医師の医学的所見(診断書や主治医意見書の写し等)が必須になってくるので、その分書類の準備が必要になります。

佐藤
編集長
判断基準その1がすでに適用されている方は、その2の手続きは不要ですよね?

室谷
代表取締役
正解です!すでに判断基準その1で例外給付を受けている方は、改めて判断基準その2の手続きをとる必要はありません。また新たに判断基準その1に該当する方も、その2の手続きは不要です。
| 書類 | 必要な場合 |
|---|---|
| 確認依頼書(様式1) | 判断基準その2を申請する全員 |
| 医師の診断書または主治医意見書の写し等 | 判断基準その2(医学的所見の根拠として) |
| その他必要書類 | 状況に応じて(ケアマネが案内) |

佐藤
編集長
必要書類がわかったところで、具体的に各福祉用具で何が要件なのか、もう少し詳しく見ていけますか?
福祉用具別の例外給付要件(詳細)

佐藤
編集長
福祉用具の種類によって、例外給付の条件が違うって聞きましたが、どんな感じですか?

室谷
代表取締役
はい、種目ごとに基本調査の対応する項目が変わります。広島市が公開している要件一覧表をもとに、主要な種目を整理しますね。
| 福祉用具の種目 | 例外給付の要件(その1) |
|---|---|
| 車いす・車いす付属品 | 基本調査1-7「できない」(日常的に歩行困難)または移動支援が特に必要 |
| 特殊寝台・付属品 | 基本調査1-4「できない」(起き上がり困難)または1-3「できない」(寝返り困難) |
| 床ずれ防止用具・体位変換器 | 基本調査1-3「できない」(日常的に寝返り困難) |
| 認知症老人徘徊感知機器 | 認知症症状あり(基本調査3-1等)かつ移動において全介助以外 |
| 移動用リフト | 基本調査1-8「できない」(立ち上がり困難)または移乗に介助が必要 |
| 自動排泄処理装置 | 基本調査2-6「全介助」(排便全介助)かつ2-1「全介助」(移乗全介助) |

佐藤
編集長
認知症老人徘徊感知機器だけ「かつ」(AND条件)が入ってるのは何でですか?

室谷
代表取締役
徘徊感知機器は「動けるのに認知症がある方」に必要な機器なので、2つの条件を両方満たす必要があるんです。「認知症症状がある」かつ「ある程度自分で動ける(全介助ではない)」という方が対象です。逆にいえば、全介助が必要なほど身体機能が低下している方には対象外ということです。

佐藤
編集長
なるほど、論理的ですね!じゃあ私の状況に当てはまるかどうか、どこで確認すればいいんですか?

室谷
代表取締役
認定調査の結果は、ケアマネジャーが把握しています。「自分は基本調査1-7がどうなっていたか」などと確認してもらえますよ。まず相談窓口を使うのが一番確実です。
相談先の選び方
- ケアマネジャーがいる場合: 担当居宅介護支援事業所に連絡
- ケアマネジャーがいない場合: 最寄りの地域包括支援センターへ
- 直接問い合わせたい場合: 広島市介護保険課認定・給付係(電話 082-504-2363)
申請後の確認から利用開始まで

佐藤
編集長
確認依頼書を提出してから、どれくらいで使えるようになるんですか?

室谷
代表取締役
広島市の審査にかかる時間は、ケースによって変わります。書類が揃っていてスムーズに進めば比較的早く確認が取れますが、追加書類が必要な場合は時間がかかることも。急いで福祉用具が必要な場合は、その旨をケアマネジャーに伝えることが大切です。

佐藤
編集長
もし審査で「対象外」と判断されたら、どうなりますか?

室谷
代表取締役
介護保険の給付としては利用できないということになります。ただ、その場合でも全額自己負担で借りることは可能です。また、状態が変化した場合には再申請もできますので、あきらめずにケアマネジャーに相談してください。

佐藤
編集長
そうか、諦めなくていいんですね!あと、一度例外給付が認められたら、ずっと使えるんですか?

室谷
代表取締役
認定更新のタイミングで状態が変わる場合があります。次の認定で要介護度が変わっても、再度確認が必要になるケースがあるので、その都度ケアマネジャーと相談しながら進めるのがベストです。
例外給付の注意点
- 判断基準その2の手続きは、医師の診断書等の取得が必要(主治医への依頼が必要)
- 認定更新後に状態が変化した場合、再確認が必要になる場合がある
- 自動排泄処理装置は要介護2・3も原則対象外であることに注意
- 手続きはケアマネジャーまたは地域包括支援センター経由が必須(利用者が直接提出は通常行わない)
よくある質問(FAQ)

佐藤
編集長
最後に、よくある疑問をまとめてもらえますか?

室谷
代表取締役
もちろんです!実際に問い合わせが多い質問をピックアップしてみますね。

佐藤
編集長
まず「要支援2で徘徊が心配なお母さんに、徘徊感知機器をつけたい」という場合、使えますか?

室谷
代表取締役
徘徊感知機器の場合、認知症症状があること(基本調査3-1等で確認)かつ移動において全介助が必要でないこと、という2つの要件をどちらも満たせば例外給付が認められます。要支援2のお母さんがある程度自力で動けて、認知症の診断もある場合は該当する可能性が高いです。まずケアマネジャーに確認を!

佐藤
編集長
「要介護1の父が最近起き上がれない日が増えてきた」という場合は?

室谷
代表取締役
特殊寝台(介護ベッド)を例外給付で使えるかもしれません。「日常的に起き上がりが困難」(基本調査1-4「できない」)に該当すれば判断基準その1で対応できますし、日によって差がある場合は判断基準その2の医師の所見ルートでも申請できます。

佐藤
編集長
「同じ市内で引っ越した場合、手続きは必要?」

室谷
代表取締役
区が変わった場合は担当窓口が変わるため、引っ越し後のケアマネジャーに確認してください。広島市内であれば各区の福祉課高齢介護係が窓口です。

佐藤
編集長
最後に「費用負担はどうなりますか?」

室谷
代表取締役
例外給付が認められた場合、通常の福祉用具貸与と同じく介護保険が適用されます。利用者の自己負担は原則として費用の1割(所得に応じて2割または3割)です。ただし対象外と判断された場合は全額自己負担になります。
問い合わせ先(広島市)
- 担当窓口: 健康福祉局高齢福祉部 介護保険課認定・給付係
- 住所: 〒730-8586 広島市中区国泰寺町一丁目6番34号
- 電話: 082-504-2363
- ファクス: 082-504-2136
- 公式ページ: 軽度者の方に対する福祉用具貸与の取扱い(広島市)
基本情報まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 制度名 | 軽度者の方に対する福祉用具貸与の例外給付(広島市) |
| 対象者 | 要支援1・2および要介護1(自動排泄処理装置は要介護2・3も対象) |
| 給付内容 | 介護保険による特定福祉用具の貸与(例外給付として認められた場合) |
| 自己負担 | 原則1割(所得に応じて2割または3割) |
| 申請方法 | ケアマネジャーまたは地域包括支援センター経由 |
| 申請期間 | 随時 |
| 窓口 | 各区福祉課高齢介護係 |
| 問い合わせ | 介護保険課認定・給付係 電話 082-504-2363 |

佐藤
編集長
制度の背景から手続きまで、すごくよくわかりました!介護保険って複雑に見えますが、ケアマネジャーを頼れば何とかなりそうですね。

室谷
代表取締役
本当にそうです!ケアマネジャーは「介護のプロ」なので、例外給付の手続きだけでなく、ケアプランの作成から関連する補助制度の紹介まであらゆる面でサポートしてくれます。困ったことがあれば一人で抱え込まずに、すぐ相談してください。

佐藤
編集長
ちなみに、ケアマネジャーがついていない場合はどうすれば?

室谷
代表取締役
まだ介護サービスを使っていない方や、ケアマネが決まっていない方は地域包括支援センターが頼りになります!市内に複数あり、高齢者の総合相談窓口として無料で相談に乗ってくれますよ。広島市の場合は区ごとに設置されていて、電話一本で相談できます。

佐藤
編集長
地域包括支援センターは敷居が低そうでいいですね!他にも介護と一緒に確認しておくべき制度はありますか?

室谷
代表取締役
たとえば難病をお持ちの方は「難病医療費助成制度」、障害がある方は「特別障害者手当」や「重度心身障害者医療費補助」なども併用できる場合があります。介護保険だけでなく、障害福祉や難病の制度も組み合わせることでより充実した支援が受けられることが多いですよ!
関連する給付金・制度

佐藤
編集長
他にも介護に関連する給付金や制度ってあるんですか?

室谷
代表取締役
広島市・広島県内にも関連する制度がいくつかあります。ぜひ確認してみてください!
関連する制度・給付金(広島市・広島県)
- 難病医療費助成制度(広島県) — 特定疾患をお持ちの方の医療費を助成
- 特別障害者手当(広島市) — 重度の障害がある方への手当
- 障害児福祉手当(広島市) — 重度の障害がある児童への手当
- 重度心身障害者医療費補助(広島市) — 重度心身障害者の医療費を補助

室谷
代表取締役
広島県内の他の市区町村に住んでいる方は、各市区町村の介護保険窓口に確認するほか、広島県の給付金一覧からも情報を探せますよ。

佐藤
編集長
ぜひ参考にします!今日は制度の全体像から具体的な手続きまで、丁寧に教えていただきありがとうございました!!

室谷
代表取締役
例外給付の制度は「あることを知っているかどうか」で大きく違います!ぜひこの記事を参考にしながら、ケアマネジャーや地域包括支援センターに積極的に相談してください。本当に困ったときは必ず専門家を頼ってくださいね。

佐藤
編集長
広島県内の他の給付金・補助金も調べてみたいです。どこで探せますか?

室谷
代表取締役
広島県の給付金一覧からまとめて確認できます。介護・高齢者向け以外にも、子育てや障害福祉などの給付金も掲載されているので、ぜひチェックしてみてください!