鹿児島県の小規模事業者向け補助金 早わかり比較
室谷さん、うちは従業員4人の飲食店なんですけど、鹿児島で使える補助金ってどこから調べたらいいんですかね。検索すると多すぎて、どれが自分に使えるのかさっぱりで(笑)
わかります(笑)。まず大事なのは「国の補助金」と「鹿児島県独自の補助金」の2層に分けて考えることです。2つを別物として捉えると、一気にスッキリしますよ。
国の補助金は全国どこの小規模事業者でも申請できる制度で、小規模事業者持続化補助金やものづくり補助金が代表格です。一方、鹿児島県の独自補助金は県内に事業所がある事業者だけが使えます。県独自の「稼ぐ力加速化総合補助金」は令和8年度(2026年度)も募集中で、新市場参入や販路拡大を狙う事業者には特に注目の制度です。
同じ経費に二重で申請はNGですが、経費を分ければ両方使えます。たとえば「ECサイト構築費は持続化補助金で、新しい調理設備は県の補助金で」という使い分けが実際に行われていますよ。
もちろん。小規模事業者の定義は、サービス業・卸売業・小売業で従業員5人以下、製造業は20人以下です。飲食店はサービス業扱いなので、5人以下であれば対象になります。パートやアルバイトも人数に含まれるのでご注意を。
| 補助金・助成金 | 種別 | 補助上限 | 補助率 | 主な対象経費 |
|---|
| 小規模事業者持続化補助金 | 国(全国) | 50万〜250万円 | 2/3 | 広告・EC・店舗改装 |
| ものづくり補助金 | 国(全国) | 最大4,000万円 | 1/2〜2/3 | 設備投資・生産性向上 |
| 業務改善助成金 | 国(全国) | 600万円 | 3/4〜9/10 | 設備導入+賃上げセット |
| IT導入補助金 | 国(全国) | 最大450万円 | 1/2〜4/5 | ITツール・DX化 |
| 稼ぐ力加速化総合補助金 | 鹿児島県独自 | 100万〜300万円 | 2/3 | 新市場参入・販路拡大 |
| 食品関連製造業 生産工程自動化支援事業 | 鹿児島県独自 | 1,000万円 | 2/3 | 省力化機械・システム導入 |
鹿児島県は黒牛・黒豚・さつまいも・薩摩焼酎(全国シェア約30%)・水産業・観光など多彩な産業を抱えています。農産物加工や焼酎製造、宿泊・飲食、離島の事業者まで、業種を問わず補助金を活用できる場面がたくさんある県です。
まず持続化補助金から詳しく教えてください。飲食店は何に使えるんですか?
かなり広く使えますよ。チラシ・ウェブサイト・SNS広告などの広告費、店舗改装費、ECサイト構築費、展示会出展費、新メニューの試作費など販路開拓に関連する経費であれば基本的に対象です。インバウンド向けの多言語メニュー作成も対象になります。
ほんとに幅広いですね。上限50万円ってよく聞くんですが、増やせますか?
インボイス特例と賃金引上げ特例の2つを組み合わせると最大250万円まで増えます。令和6年度補正予算版では一般型の通常枠が上限50万円ですが、特定条件を満たすと250万円に跳ね上がります。申請前に要件を確認しておくのが絶対お勧めです。
ざっくり5倍になる可能性があるんですね! 採択率はどうですか?
直近の
小規模事業者持続化補助金(創業型)の採択率は発表データでざっくり40〜50%程度です。一般型通常枠は若干低めの傾向ですが、経営計画書の質次第で採択率はかなり変わります。重要なのは「何を、誰に、どうやって売りたいか」を具体的に書けているかどうかです。
商工会や商工会議所のスタッフが一緒に作成してくれます。ただし締切の4〜6週間前には相談を入れることが鉄則です。直前だと書類の確認・押印が間に合わなくて受付できないケースが多いので。
持続化補助金 鹿児島で申請するときの3つのポイント
- 鹿児島市内なら鹿児島商工会議所、それ以外の市町村は最寄りの商工会に相談
- GビズIDの取得に2〜3週間かかるため、申請を決めた日にすぐ取得手続きを
- 補助金は後払い(実績報告後に振込)のため、先払い資金は自己負担で用意が必要
国の電子申請に使うアカウントです。マイナンバーカードか印鑑証明書で取得します。取得完了まで2〜3週間かかることがあるので、「申請しよう」と思ったらすぐに取得手続きを始めないと間に合わないんですよ。
それは早めに動かないといけないですね。ものづくり補助金はどんな事業者向けですか?
持続化補助金より一段スケールの大きい設備投資向けですね。農産物加工業者の真空包装機導入、焼酎蔵の製造ライン更新、観光業のPOSシステム刷新など、製造・加工・サービスの生産性向上に取り組む事業者が対象です。
ものづくり補助金(21次締切)は申請区分によって上限が変わりますが、小規模事業者は通常の枠より補助率が上がります(1/2→2/3)。採択率はざっくり35〜45%程度で、持続化補助金より審査が厳しめです。「事業の革新性」と「付加価値額の向上計画」がしっかり書けているかが審査の鍵になります。
鹿児島市城山町の鹿児島県よろず支援拠点(かごよろ)が無料で対応してくれます。ものづくり補助金・IT導入補助金・持続化補助金まで何でも相談に乗ってくれるので、まず一度話しに行くのが得策ですよ。電話番号は099-219-3740で、平日8時30分〜17時00分に受付しています。
鹿児島県の小規模事業者 補助金申請の流れ
鹿児島県独自の「稼ぐ力加速化総合補助金」について詳しく教えてください。
令和8年度(2026年度)も継続中の県独自補助金で、正式名称は「かごしまの稼ぐ力加速化総合補助金」です。物価高騰・人手不足の中で新市場参入や既存分野の深耕に取り組む中小企業・個人事業主が対象で、通常枠で補助上限100万円、重点支援枠で最大300万円となっています。補助率は2/3です。
300万円はかなり大きいですね。どんな経費が対象ですか?
インターネット広告やインフルエンサーの活用、生成AI導入なども対象になっているのが面白いポイントです。ただしハード導入経費や汎用性のある経費は対象外で、重点支援枠は補助対象経費が150万円超からしか申請できないという制約があります。公募の詳細は令和8年5月下旬頃に
公式ページに掲載予定なので、今から情報収集しておくといいですよ。
生成AIも対象なのはすごいですね! 焼酎蔵がECサイトを新しくするような使い方もできますか?
まさにそういう使い方がメインイメージです。ただし、既存事業の延長線上にある通常の設備更新や販促には向かない面もあって、「新市場・新分野への参入」という要素があるかどうかが重要なポイントになります。持続化補助金との違いはそこですね。
持続化は既存の販路開拓、稼ぐ力は新分野参入という理解でいいですか?
ざっくりそれで合っています。もう一つ鹿児島独自で注目したいのが「食品関連製造業 生産工程自動化・省力化等支援事業」です。省力化機械やシステムの導入を支援する制度で、補助上限1,000万円、補助率2/3と規模が大きいです。問い合わせ先は事務局(099-201-4260)まで。
農産物加工業者や食品製造業者には特に使えそうですね。
そうです。鹿児島の食品関連事業者は特産品の加工製造が多いので、ラインの自動化・省力化は生産性向上に直結します。物価高騰と人手不足が続く中、この補助金で設備投資した後に業務改善助成金で賃上げを実施する「二段活用」が近年増えています。
- 令和8年度の詳細募集要項は2026年5月下旬頃に公開予定(公式サイトを確認)
- 通常枠は補助対象経費25万円未満の申請は対象外
- 重点支援枠は補助対象経費150万円以下の申請は対象外
- 既存事業の単純な設備更新・販促には不向き。新市場参入の要素が必要
業務改善助成金について教えてください。最低賃金の引上げと絡んでいると聞きましたが。
そうです。業務改善助成金は、
最低賃金を引き上げた上で設備投資を行う事業者が対象の助成金で、補助率が3/4〜9/10と非常に高い点が特徴です。
令和7年度版(令和8年4月時点で終了・令和8年度版は厚生労働省サイトで公募情報を確認)は補助上限600万円、補助率最大9/10で、飲食店でいえば厨房機器の刷新やPOSレジ導入後に賃上げを実施するセットで申請できます。令和8年度版の公募が始まったら積極的に活用したい助成金です。
9/10って90%補助されるってことですよね。ほぼ全額出るじゃないですか!
最大枠だとそうなります(笑)。ただし賃上げが前提なので、設備投資の計画と賃上げ計画を一緒に設計する必要があります。賃上げ後に設備投資の申請という流れなので、資金繰り的には先に設備投資費を立て替える必要がある点は覚えておいてください。
そこが小規模事業者が補助金を使いこなすうえで一番の実務ポイントです。補助金は原則後払いなので、申請から実績報告、入金まで最低でも半年〜1年かかります。資金繰りが厳しい事業者は先に日本政策金融公庫の創業融資や設備融資を活用しつつ、補助金を後から回収する形で計画を立てるのがセオリーです。
鹿児島県よろず支援拠点では補助金相談だけでなく融資の相談にも乗ってくれるので、「補助金申請したいけど資金が足りない」という相談もそのままできますよ。
結局、申請するにあたって最初にやることって何ですか?
まず自分が「小規模事業者」に当てはまるかの確認、次にGビズIDの取得申請です。この2つを最初にやっておけば、どの補助金にも対応できる準備が整います。
小規模事業者かどうか確認(サービス・卸・小売業は従業員5人以下、製造業は20人以下)
GビズIDをe-Govから取得(マイナンバーカードまたは印鑑証明書が必要)
活用したい補助金の公募要領を入手して対象経費・要件を確認
商工会・商工会議所またはよろず支援拠点に事前相談(締切の4〜6週間前)
経営計画書を支援窓口の助けを借りながら作成・電子申請
GビズIDは最初に取っておかないといけないわけですね。
そうです。取得に時間がかかる最大のネックです。申請を決めた瞬間にGビズIDの手続きを始めるクセをつけておくだけで、締切に間に合わないリスクをほぼなくせます。
| 相談窓口 | 所在地 | 対応内容 | 連絡先 |
|---|
| 鹿児島県よろず支援拠点 | 鹿児島市城山町1-24 中小企業会館4階 | 補助金全般・経営相談・融資相談 | 099-219-3740 |
| 鹿児島商工会議所 | 鹿児島市東千石町1-38 | 持続化補助金・市内事業者向け支援 | 099-225-9511 |
| 鹿児島県商工会連合会 | 鹿児島市東千石町17-30 | 商工会地区の持続化補助金申請支援 | 099-225-6533 |
それは安心しました。鹿児島全土で使える仕組みなんですね。
今日の話をまとめると、まず国の補助金(持続化・ものづくり・業務改善)を押さえつつ、鹿児島独自の稼ぐ力加速化補助金も組み合わせるというイメージですね。
そうですね。鹿児島の小規模事業者が特に使いやすいのは、持続化補助金(販路開拓系)と業務改善助成金(賃上げ+設備投資セット)の2本柱です。設備投資規模が大きければものづくり補助金も視野に入れて、県独自の稼ぐ力補助金は新しい分野にチャレンジするときの切り札として持っておくといいです。
補助金は「知っている人が得をする制度」です。商工会やよろず支援拠点に一度相談するだけで、自分では見つけられなかった補助金や組み合わせを教えてもらえることが多いので、まず相談ありきで動いてみてください。鹿児島の小規模事業者を支援するプロが無料で待ってくれています。。鹿児島県内の補助金を市区町村単位で探したい方は
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鹿児島県の補助金一覧 もご参考に。