今日は「ものづくり補助金」の20次締切について聞きたいんですけど、名前からして製造業向けですよね?うちはサービス業なんですが、申請できないんですか?
そこ、めちゃくちゃよく聞かれるんですよ!「ものづくり」って名前だから製造業専用と思われがちなんですけど、全然そんなことなくて。サービス業、飲食業、小売業、医療・福祉など、業種を問わずほぼ全ての事業者が対象なんです!
えっ、ほんとに?じゃあ「ものづくり」ってどういう意味なんですか?
正式名称は「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」なんですよ。最初から「商業・サービス」って入ってます(笑)。名前が長すぎて略されたせいで誤解が生まれたというか。中小企業・小規模事業者が生産性向上のために設備投資をするのを全業種に向けて支援する制度です。
そうだったんですね!補助金額はどのくらいなんでしょう?
20次締切の補助上限額は最大3,500万円で、補助率は1/2もしくは2/3です。中小企業向け補助金の中でもトップクラスの規模ですよ。たとえば補助率2/3で3,500万円フルに取れたら、実質1,167万円の自己負担で5,250万円分の設備投資ができる計算になります!
すごい、それはかなり大きいですね。申請期間はいつまでなんでしょう?
20次締切の申請期間は2025年10月27日から2026年12月28日まで。ただし20次締切については令和7年10月27日(2025年10月)にすでに採択結果が公表されているので、次回以降の締切(21次・22次・23次)への申請を準備しておくのがおすすめです!
あ、そうか。20次はもう終わってるんですね。次回の準備をしておくわけか。じゃあ具体的にどんなことに使える補助金なのか、もう少し詳しく教えてもらえますか?
ものづくり補助金の申請枠と補助上限額
補助上限額が3,500万円って書いてありましたが、枠によって違うんですか?
そうなんです。大きく分けると「通常の申請枠」と「特別加算」があります。枠によって補助上限額が変わるので、まずここを整理しましょう。
| 申請枠 | 補助上限額 | 補助率 | 主な対象 |
|---|
| 通常枠(小規模) | 750万円 | 2/3 | 小規模事業者 |
| 通常枠(中小) | 1,250万〜3,500万円 | 1/2 | 一般中小企業 |
| グローバル枠 | 最大3,000万円 | 1/2または2/3 | 海外展開を伴う事業 |
| 大規模賃上げ | 通常枠の1.5倍 | 2/3 | 大幅賃上げ実施事業者 |
従業員数によって補助上限が変わるんですね!1,250万円から3,500万円って幅が広いですが、どう決まるんですか?
従業員数で3段階に分かれています。5人以下だと上限1,250万円、6〜20人だと2,000万円、21人以上だと3,500万円になります。それで補助率は、小規模事業者(製造業なら20人以下)は有利な2/3、中小企業は1/2が基本ですね。
なるほど。大規模賃上げ枠っていうのも気になります!
これ、かなり熱い制度なんですよ!補助事業終了後の3〜5年間で、給与支給総額を毎年平均6%以上かつ1人あたりの給与も毎年平均6%以上引き上げる計画を立てると、通常枠の1.5倍まで補助上限額が引き上げられます。賃上げに積極的な企業には超お得な枠ですね。
賃上げと設備投資を同時に実現できるってわけですね。この補助金、「革新的な取り組み」が必要とも聞いたんですが、そこが少し怖くて。ウチの設備投資は革新的じゃないかもしれないと思って。
怖がらなくて大丈夫です!「革新的」といっても、自社にとって新しい取り組みであればOKなんです。たとえば、手作業だった工程をロボットアームで自動化する、AI画像検査システムを導入して不良品検出率を高める、新しいサービスのプロトタイプを作るための試験設備を導入する、こういったことで申請が通っています。大事なのは「なぜその設備が必要か」「導入することで何がどう変わるか」を数字で示せるかどうかです。
なるほど、そういうことか。既存設備の単純な入れ替えはダメということですね。この補助金の主なポイントってどこですか?
- 全業種対応。製造業以外でも申請可能(サービス業・飲食業・医療福祉等)
- 補助上限最大3,500万円。中小企業向け補助金の中でもトップクラス
- 補助率は1/2または2/3。大規模賃上げを約束すれば上限が1.5倍に
- 審査で重視されるのは「技術的新規性」と「付加価値額3%以上向上計画」
- GビズIDプライムが必須。取得に2〜3週間かかるため早期準備が鉄則
申請できる企業の条件はどんなものがあるんでしょう?うちは中小企業なんですが、大丈夫でしょうか?
基本的な条件は大きく4つです。まず企業規模の要件として、中小企業基本法に定める中小企業者または小規模事業者であること。製造業なら資本金3億円以下または従業員300人以下、卸売業なら資本金1億円以下または従業員100人以下、サービス業なら資本金5,000万円以下または従業員100人以下、小売業なら資本金5,000万円以下または従業員50人以下ですね。
次に所在地の要件。日本国内に本社と補助事業の実施場所があること。そして事業計画の要件が3つあって、①付加価値額が年率平均3%以上向上する計画、②給与支給総額が年率平均1.5%以上向上する計画、③事業場内最低賃金が地域別最低賃金より30円以上高いこと、この3つを満たした事業計画を作る必要があります。
ちょっと待って、「付加価値額が年率平均3%以上」って、これ結構きつくないですか?
そう聞こえますよね(笑)でも付加価値額は「営業利益+人件費+減価償却費」で計算するので、設備投資で生産量が上がれば比較的達成しやすい指標なんです。たとえば年商1億円の会社が、設備投資によって売上が年1,500万円増えたとしたら、それだけでも十分な数値改善になります。重要なのは「なぜ3%を達成できると思うのか」という根拠を丁寧に書くことですね。
過去にものづくり補助金を受けたことがある場合はどうなりますか?
再申請は可能です!申請締切日前10か月以内に同一事業の交付決定を受けていなければOKなので、前回の補助事業が完了して一定期間経過していれば再チャレンジできます。採択実績があると逆に「補助金を使いこなせる事業者」として評価されることもありますよ。
特定非営利活動法人(NPO法人)や社会福祉法人も対象ですが、みなし大企業(大企業が実質的に支配している中小企業)は申請不可。大企業の子会社や関連会社は注意が必要です。また、反社会的勢力や過去に補助金の不正受給があった事業者は申請できません。
わかりました。申請要件はクリアできそうです。では次に、実際にどんな経費が対象になるのか教えてもらえますか?
補助金で何が買えて、何が買えないのか、ここが一番気になるところなんですが。
そうですよね。まず補助対象になるものから整理しましょう。一番大きいのは「機械装置・システム構築費」で、生産設備、検査装置、試験装置、ソフトウェア、クラウドサービス利用料などが含まれます。これが予算の大部分を占めることが多いですね。
ソフトウェアも入るんですね!あとはどんなものが対象ですか?
「技術導入費」として知的財産権の導入費や技術ライセンス料、「専門家経費」としてコンサルタント費用や技術指導費、「運搬費」として設備の運搬・据付費、「クラウドサービス利用費」としてIaaS・PaaS・SaaSの利用料なども対象です。
| 経費カテゴリ | 主な対象品目 |
|---|
| 機械装置・システム構築費 | 生産設備、検査装置、試験装置、ソフトウェア |
| 技術導入費 | 知的財産権、技術ライセンス料 |
| 専門家経費 | コンサルティング費、技術指導費 |
| 運搬費 | 設備運搬費、据付費 |
| クラウドサービス利用費 | IaaS、PaaS、SaaS利用料 |
ここ大事なんですよ!よくある落とし穴が「汎用性の高いパソコン・タブレット」。これは対象外なんです。あと土地・建物の取得費、公道を走る車両、事務用品・消耗品、人件費・旅費、広告宣伝費、光熱水費、これらも全部対象外です。
汎用性があるから、という理由ですね。ただし、補助事業専用のシステムの一部として構成されるPCやタブレットは、条件によって認められるケースがあります。事前に事務局に確認するのが安全ですね。一番よくやりがちな失敗が「交付決定前に発注・購入してしまう」ケースです。交付決定後に事業を開始しないといけないので、この点だけは絶対に注意してください!
採択されたからといって交付決定前に機器を発注・購入してはいけません。採択と交付決定は別物。採択通知のあと交付申請を行い、交付決定が出てからはじめて発注・購入できます。この順番を間違えると補助金の対象外になります。
これは知らないと痛い失敗ですね。対象経費の話がわかったところで、実際の申請の手順を教えてもらえますか?
ものづくり補助金 申請の流れ
大丈夫ですよ!順番さえ守れば難しくありません。ポイントは「GビズIDの取得を最初に始める」ことです。これだけは時間がかかるので、他の準備と並行してやっておく必要があります。
GビズIDって何ですか?申請には絶対必要なんですか?
GビズIDは経済産業省が運営する法人・個人事業主向けの認証システムで、各種行政サービスのオンライン申請に使えるIDです。ものづくり補助金に限らず、IT導入補助金や持続化補助金など多くの補助金の申請で必要なので、一度取得しておくと今後の補助金申請全般が楽になります!
なるほど。最初に時間がかかるから、早めに動き始めるのが大事ということですね。認定経営革新等支援機関っていうのも気になります。これって具体的にどこに頼めばいいんですか?
身近なところでいうと、地元の商工会議所や商工会、取引している銀行や信用金庫、担当の税理士や中小企業診断士が多いですね。国の認定を受けた支援機関なので、中小企業庁の公式サイトで検索もできます。確認書の作成をお願いするので、できれば事業計画書の作成段階から一緒に相談するといいですよ。
申請の流れがわかりました。次は採択されるためのコツを教えてもらえますか?
審査に通るためのポイントってどこにあるんでしょう?採択率ってどのくらいなんですか?
ものづくり補助金の採択率は過去の実績を見ると、一般的に40〜60%程度で推移しています。2人に1人は落ちる計算なので、しっかり対策が必要ですね。審査で一番見られるのは「技術的・事業的な新規性と革新性」です。
革新性を明確に打ち出す。「自社にとってどう新しいか」を技術的根拠で説明し、他社との差別化も示す。
数値根拠のある事業計画を書く。付加価値額・売上向上の見込みを市場調査や既存取引先データで裏付ける。
実施体制と外部連携を示す。大学・研究機関や他企業との連携体制を盛り込むと実現可能性がアップ。
政策目的との整合性を書く。DX推進・カーボンニュートラル・サプライチェーン強靭化など国の政策に沿った取り組みは加点対象。
具体的な賃上げをコミットする。昇給テーブルや賞与計画として数字で示すと審査員に本気度が伝わる。
「政策目的との整合性」って、書き方次第でかなり変わりそうですよね?
めちゃくちゃ変わります!たとえば、同じ生産設備の導入でも「老朽設備の入れ替え」という書き方と「AIを活用した品質検査の自動化によりデジタルトランスフォーメーションを推進し、生産性を30%向上させる」という書き方では、審査員の受け取り方が全然違います。実際に同じことをやっても、計画書の表現で採択確率が大きく変わるので、認定支援機関と一緒に計画書を練り上げることを強くおすすめします。
なるほど。あと、採択されなかった場合はどうすればいいんですか?
再申請できます!ものづくり補助金は年に数回公募があって、不採択でも次の締切で改めて申請できます。不採択通知には審査コメントが含まれることがあるので、それを参考に計画書をブラッシュアップして再挑戦する方も多いですよ。
それは助かりますね。採択率を上げるコツがわかったところで、他の補助金との違いも教えてもらえますか?
他の有名な補助金との違いって、どこで判断すればいいんですか?
| 補助金名 | 補助上限 | 補助率 | 対象 | 申請期限 |
|---|
| ものづくり補助金(20次締切) | 最大3,500万円 | 1/2〜2/3 | 中小企業・小規模事業者 | 2026年12月28日 |
| ものづくり補助金(19次締切) | 最大4,000万円 | 1/2〜2/3 | 中小企業・小規模事業者 | 2026年9月28日 |
| ものづくり補助金(21次締切) | 最大4,000万円 | 1/2〜2/3 | 中小企業・小規模事業者 | 2027年3月23日 |
あれ、19次・21次締切の方が上限4,000万円と多いですね!20次は3,500万円なんですか?
そうなんです。これが締切回ごとに公募要領が変わる特徴で、今から申請を検討するなら、最新の締切(22次・23次)の公募要領を確認することが重要です。現在は23次締切(申請期限2026年5月8日予定)も公募中で、そちらは最新の要件になっています。
今から申請を検討するなら最新の締切を狙った方がいいんですね。ものづくり補助金以外で、設備投資系の他の補助金と組み合わせる方法はありますか?
同一の経費に対して複数の補助金を重複申請することはできませんが、
異なる経費であれば他の補助金と組み合わせることは可能です。たとえば設備投資にはものづくり補助金を活用して、IT化・デジタル化の部分にはIT導入補助金(
IT導入補助金2023(複数社連携IT導入類型))を使う、という使い分けが考えられます。また、販路開拓は小規模事業者持続化補助金に任せて、生産設備はものづくり補助金で、という役割分担も有効ですね。
一番大事なのは「経費の仕分け」をきちんとすることです。同じ機器に2つの補助金を充てることは絶対できないので、どの経費にどの補助金を充てるかを明確にしてから申請することが必要です。税制面では、中小企業経営強化税制や中小企業投資促進税制との組み合わせで、自己負担部分の税負担を軽減することも検討してみてください。
最後に、よく聞かれる質問を教えてもらえますか?読者の方が気になりそうなこと。
そうですね。まず一番多いのが「サービス業でも申請できますか?」という質問。さっきも答えましたが、できます!飲食業、小売業、医療・福祉、情報通信業など、過去に幅広い業種で採択実績があります。
あとは自己負担の計算がわからないって方も多そうですね。
そうですね。補助率が2/3なら事業費の1/3が自己負担です。たとえば1,000万円の設備投資なら約333万円の自己負担。補助率が1/2なら半額負担で500万円。これが現金で出せる金額かどうかを最初に確認してから申請を考えると良いですよ。金融機関からの借り入れを組み合わせることもできます。
GビズIDは本当に早めに取得しないといけないんですね?
これは絶対的な鉄則です!(笑)GビズIDプライムの取得には通常2〜3週間かかります。申請締切の直前に「GビズIDがない!」となっても間に合わないので、申請を検討し始めたらすぐに取得手続きを始めてください。法人の場合は登記簿謄本(法務局で取得)が必要です。
軽微な変更なら事前届出で対応できますが、事業内容や経費配分の大幅な変更は「計画変更承認申請」が必要です。補助金額の増額は認められません。補助事業期間が終わった後も、5年間の事業化状況報告義務があるので、そこも念頭に置いておいてください。
「ものづくり補助金」について、かなり詳しく教えてもらえました!まず次の締切に向けてGビズIDを取得して、認定支援機関に相談することから始めてみます。
そうしてください!特に今から準備するなら、直近の公募(22次・23次)を狙っての準備を進めてください。事業計画書は認定支援機関と一緒に作ると採択率がグッと上がりますので、ぜひ地元の商工会議所や銀行に相談してみてください。次の公募で採択されることを応援しています!
| 項目 | 内容 |
|---|
| 正式名称 | ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金(20次締切) |
| 実施機関 | 経済産業省(ものづくり補助金事務局) |
| 対象者 | 中小企業者・小規模事業者・特定非営利活動法人・社会福祉法人 |
| 対象地域 | 全国 |
| 補助上限額 | 最大3,500万円(枠・従業員数により変動) |
| 補助率 | 1/2 または 2/3(小規模事業者は2/3) |
| 公募開始日 | 2025年10月27日 |
| 採択結果公表 | 2025年10月27日(20次締切分) |
| 公式サイト | portal.monodukuri-hojo.jp |
| 申請システム | Jグランツ(jgrants-portal.go.jp) |