島根県の人材育成補助金・助成金 申請フロー
島根県で社員研修や人材採用を強化したいんですが、補助金って実際どれくらいあるんですかね。
国の制度と島根県の独自制度を合わせると、人材育成・確保に使える補助金・助成金は100件以上ありますよ。しかも金額の幅も広くて、数万円の研修費補助から1,000万円超の大型助成金まで揃ってるんです。
えっ、そんなに!競合の補助金ポータルサイトでは8〜10件しか出てこなかったんですが。それって全然一部ですよね!
そうなんですよ。多くのポータルは受付中の制度だけ表示するか、有名な国の制度しか扱わないんです。こちらは国の汎用制度から島根県独自のものづくり人財育成補助金まで、縦横に網羅しているのが強みです。
そうですね。大きく「研修費・スキルアップ支援」「採用・確保支援」「働き方改革・定着支援」「賃上げ連動型」に分かれます。会社の今の課題がどこにあるかで、一番使いやすいものが変わってきます。
島根県の人材育成補助金・助成金 比較表
まず国の制度から教えてください。島根の会社でも全国制度って使えるんですか?
もちろんです。地域に関係なく使えるのが全国制度の良さで、しかも金額が大きいものが多い。厚生労働省の「働き方改革推進支援助成金」シリーズはその代表格ですね。
働き方改革推進支援助成金(各コース)
働き方改革推進支援助成金って何コースもあるんですよね。
はい、大きく3コースあります。勤務間インターバル導入コース、業種別課題対応コース、労働時間短縮・年休促進支援コースの3コースで、全コース合計で最大1,270万円・補助率3/4が受けられます。
そうなんです。設備投資やコンサル費用の4分の3が戻ってくる計算なので、労務管理ソフト導入や勤怠システム整備に使うと非常にコスパが良い。特に2024年4月から建設業・運送業にも残業上限規制が適用されたので、島根の運送会社や建設会社では急に相談が増えました(笑)。
労務管理ソフトや勤怠管理システムの購入・導入費、研修・コンサルティング費用、就業規則の作成・変更費用などです。「インターバル制度を入れるために規則を直して、管理ツールも買った」みたいなケースでまとめて申請できますよ。詳しくは
働き方改革推進支援助成金(団体推進コース以外)のページをご確認ください。
業務改善助成金(最低賃金引上げ連動型)
厚生労働省の「業務改善助成金」ですね。事業場内の最低賃金を30円以上引き上げて、生産性向上の設備投資を行うと最大600万円・補助率3/4〜9/10が受けられます。事業場内の最低賃金が950円未満だと補助率が9/10に上がるんです。
島根県は令和6年度(2024年度)に71円引き上げられ、時間額1,033円に改定されています。950円を超えているので通常の補助率3/4が適用されますが、事業場内の最低賃金が950円未満の場合は9/10に上がる仕組みです。POSシステム導入、業務効率化ソフト、店舗改装など多様な設備が対象になります。
業務改善助成金の詳細はこちら。
賃上げとセットで設備投資できるのは一石二鳥ですね!最大600万円まで補助されるなら大きな投資もしやすいですね。
そうなんですよ。人材を確保するためにも賃上げは不可欠な時代ですから、補助金を使って設備も整えながら給料も上げる、というのが理想的な活用法です。
人材開発支援助成金(キャリア形成・リスキリング促進)
研修費用そのものを補助してくれる制度はありますか?
厚生労働省の「人材開発支援助成金」がまさにそれです。従業員の職業訓練やOFF-JT研修(職場外での教育訓練)にかかる費用を支援する制度で、コースが複数あります。
大きく「人材育成支援コース」「教育訓練休暇等付与コース」「人への投資促進コース(リスキリング)」などがあります。リスキリングコースはDXや AI対応スキルの習得を支援するもので、島根でもデジタル人材育成ニーズが高まっていますから需要があります。補助率は事業主規模や訓練内容によって1/2〜3/4程度です。
原則として1つの訓練に1コースですが、社員のレベルや目的別に異なるコースを使い分けることは可能です。たとえば、若手にはリスキリングコース、管理職にはキャリア形成コース、みたいな使い方ですね。
地域戦略人材確保等実証事業補助金
経済産業省の「地域の中堅・中核企業の経営力向上支援事業補助金(地域戦略人材確保等実証事業)」というやつがあります。上限1,300万円・補助率1/2〜2/3と大型で、複数の地域企業をまとめた「地域の人事部」モデルでの人材確保・育成・定着を支援する制度です。
個社単独では採用活動に限界がある島根の中小企業が、地元商工会や金融機関と連携して合同採用チームを作るような取り組みが想定されています。詳しくは
地域戦略人材確保等実証事業補助金をチェックしてみてください。
AKATSUKIプロジェクト(地方の若手人材発掘育成)
総務省の「地方の若手人材発掘育成支援事業費補助金(AKATSUKIプロジェクト)」があります。上限3,000万円と大型で、補助率は人件費・委託費が2/3、開発支援費は10/10。首都圏の成功モデルを地方に横展開するイメージで、地域で若手IT人材や起業家人材を育てるプログラムを立ち上げる事業者が対象です。
その通りです。個々の企業というよりは、島根県内の支援機関や商工会議所、NPOなどが地域全体のプログラムを実施するときに使える制度です。
詳細はこちら。
ここからは島根県独自の制度を教えてください。全国制度と何が違うんですか?
島根の特色は「ものづくり」産業と「UIJターン人材確保」への特化ですね。県外から人を呼び込む支援が充実しているのが他県にはない強みです。
しまねものづくり人財育成促進事業
島根県の「しまねものづくり人財育成促進事業」には2つのメニューがあります。一つが「ものづくり人材長期派遣研修支援補助金」で、社員を3ヶ月〜2年間、県内外の大学や企業に派遣して研修させる際の費用を補助します。補助率1/2で年間最大200万円(最長2年)です。
かなり実践的な研修ですね!2年間も派遣できるのはすごい。
もう一つが「ものづくり企業人材育成支援補助金」で、これは指導者に対する謝金や賃金を補助する制度です。補助率2/3で、1時間あたり1万円・年間60万円が上限。令和6年度末で終了予定でしたが、これを機に長期派遣の方を活用する企業が増えています。島根県の製造業(中小企業)が対象なので、農業機械や精密部品、食品加工会社まで多様な業種で使えます(笑)。詳しくは
島根県のしまねものづくり人財育成促進事業ページをご確認ください。
島根県専門人材確保推進事業費補助金
UIJターンで専門人材を採用する場合の補助はありますか?
島根県の「専門人材確保推進事業費補助金」が対応しています。プロフェッショナル人材戦略拠点(プロ人材センター)のマッチングを通じて、県外の専門人材をUIJターンで常勤雇用する場合の経費を補助してくれます。令和8年度(2026年度)も継続公募中です。
内閣府が各都道府県に設置している機関で、首都圏などの大手・中堅企業で活躍した経験豊富な人材と、地方企業をマッチングする仕組みです。島根県の場合は公益財団法人しまね産業振興財団が運営しています。このルートで採用が決まれば補助金も活用できる、というセットになっています。なお、島根県の中小企業が海外の専門人材を採用・育成する場合は
島根県の中小企業等海外展開支援補助金も組み合わせて使えます。
人材確保・育成支援補助金(しまね縁Rich)
「しまね縁Rich(島根県企業立地優遇制度)」の中に人材確保・育成支援補助金があります。島根県に新たに工場やオフィスを設立した企業が対象で、人材確保・人材育成にかかる費用の1/2、年間最大300万円を3年間支援してくれます。
松江市・出雲市・大田市の人材育成補助金
ありますよ。松江市には「人材育成・確保支援事業補助金」があって、中小企業の研修費や人材確保の費用に対して上限50万円(通常版)、上限100万円(コロナ特別対応版)の補助があります。
出雲市は「介護人材育成支援事業補助金」として、介護職員初任者研修や実務者研修の受講料・教材費の一部を補助しています。上限5万円ですが、資格取得支援にピンポイントで使えます。大田市は「文化団体育成事業等補助金」として上限20万円の支援も。市区町村ごとに独自の補助があるので、自社の所在地に合わせて確認するのがおすすめです。
| 制度名 | 補助率 | 上限額 | 対象 | 特徴 |
|---|
| 働き方改革推進支援助成金(3コース) | 3/4 | 最大1,270万円 | 全国の中小企業 | 時間外削減・設備投資(3コースから選択) |
| 業務改善助成金 | 3/4〜9/10 | 600万円 | 全国の中小企業 | 賃上げ+設備投資連動 |
| 人材開発支援助成金 | 1/2〜3/4 | 各コース異なる | 全国の企業 | OJT・OFF-JT研修費 |
| 地域戦略人材確保等実証事業 | 1/2〜2/3 | 1,300万円 | 地域の支援機関等 | 人材確保エコシステム |
| AKATSUKIプロジェクト | 2/3〜10/10 | 3,000万円 | 地域支援機関 | 若手IT・起業家人材育成 |
| しまねものづくり人財育成促進事業 | 1/2〜2/3 | 200万円/年 | 島根県内製造業 | 長期派遣研修支援 |
| 専門人材確保推進事業費補助金 | 要問合せ | 要問合せ | 島根県内企業 | UIJターン専門人材採用 |
| 人材確保・育成支援補助金(立地優遇) | 1/2 | 300万円/年×3年 | 新規立地企業 | 採用・研修費3年間支援 |
| 松江市人材育成・確保支援補助金 | 要問合せ | 50〜100万円 | 松江市内中小企業 | 研修費・採用費 |
| 出雲市介護人材育成支援事業補助金 | 要問合せ | 5万円 | 出雲市内介護事業者 | 資格取得費用 |
- 目的を先に決める: 研修費補助が欲しいのか、採用コスト支援なのか、設備投資とセットにしたいのかで選ぶ制度が変わる
- 規模確認: 国の制度は「中小企業」要件があるものが多い。資本金・従業員数を事前確認
- GビズID取得が先決: jGrants電子申請に必要。取得まで2〜3週間かかるので早めに
一番多い失敗は「着手前に申請しなかった」ですね。補助金は原則として交付決定前に経費を使ってはいけない。「もう研修を受けました、では申請を」では対象外になります。
そうです。特に働き方改革推進支援助成金は「交付申請→承認→取り組み実施→実績報告」という順序厳守です。あと、助成金と補助金を同じ経費に重複申請することも基本的にNGです。
- 着手前申請が原則: 交付決定前に経費を使った場合は対象外になる
- 重複申請不可: 同じ経費に複数の補助金・助成金を重ねて申請できない
- GビズID取得に時間がかかる: jGrants申請には必須。2〜3週間前から準備
- 申請期限に注意: 国の制度は公募期間が決まっている。年度末に締め切るものが多い
GビズIDを取得
jGrantsでの電子申請に必要。早めに取得しておく
申請書類を準備
事業計画書、経費明細、労働者名簿など制度ごとに異なる
国の助成金は事業計画書が重要で、「なぜこの取り組みが必要か」を具体的に書く必要があります。社労士や中小企業診断士に相談すると採択率が上がりますよ。しまね産業振興財団でも無料相談を受け付けています。
しまね産業振興財団の相談窓口は松江市殿町のラティオ松江に入っています。電話でも相談できるので、どの補助金を使えばいいか分からない場合はまずここに電話してみるのが早いです。
今日教えてもらった制度、数えると15件以上あるんですね!
そうなんですよ。国の働き方改革系助成金・人材開発支援助成金・業務改善助成金、経産省の地域人材確保系、総務省のAKATSUKI、島根県のしまねものづくり系・専門人材確保系、市区町村の独自補助と、実は重ね使いできるものもある。
あります。たとえば「働き方改革推進支援助成金で勤怠管理システムを入れて、人材開発支援助成金でDXリスキリング研修をする」というのは別経費なので重複申請になりません。うまく組み合わせると、1年間で複数の補助金を受けられる可能性があります。
島根で人材投資を本気でやる企業には、かなりの後押しになりそうですね。
人口が少ない島根だからこそ、1人ひとりの生産性や技術力を上げることが経営の根幹になります。補助金を使って研修費や採用コストを下げながら、人材への投資を続けることが島根の中小企業が生き残る近道だと思いますよ(笑)。
室谷さんが熱くなってる!でも本当にそうですよね。今日だけで15件以上の制度を知れたので、うちの会社でも早速GビズID取得から始めてみます!
- 公益財団法人しまね産業振興財団: shimane-ipc.or.jp / 島根県内の補助金・助成金全般の総合相談窓口
- 島根労働局: 働き方改革推進支援助成金・業務改善助成金・人材開発支援助成金の申請窓口
- 島根県雇用政策課: しまねものづくり人財育成促進事業の担当部署
- 島根県企業立地課: TEL 0852-22-5295 / 人材確保・育成支援補助金(立地優遇制度)の相談