室谷さん、今日は「女性の活躍推進に向けた職場環境改善奨励金」について詳しく聞きたいんですけど、まず気になるのは金額ですよね。上限180万円って聞いてびっくりしたんですけど!
そうですね、佐藤さん。上限は180万円ですよ。でも内訳がちょっと独特で、基本の取組と加算の組み合わせなんです。
取組AからDまで、4つのメニューがあって、それぞれ30万円です。例えばAが女性役員の増加、Bが女性管理職の増加、Cが女性係長職の増加、Dが非正規従業員でも登用可能な役職の新設ですね。
あ、なるほど。だから最大で4つ×30万=120万円ってこと?
加算Eは非正規従業員の退職金制度の導入で10万円。加算FはB〜Dの対象者向けの育成計画策定・研修実施で、1人あたり10万円、最大5人までなので50万円です。
えっ、じゃあ基本120万円+加算E 10万円+加算F 50万円で合計180万円ってこと?すごい!
その計算、正解です!取組A〜Dのうち新たに1つ以上実施することが前提で、複数やって初めて上限に近づく仕組みですね。
補助額の全体像取組A〜D(各30万円)
女性役員・管理職・係長職の増加、非正規登用役職の新設
加算F(最大50万円)
育成計画策定・研修実施(1人10万円×最大5人)
なるほど!でも新たに1つ以上ってことは、今までやってなかった取組を始めないともらえないってことですか?
そうです。新たに実施する取組が対象で、行動計画に記載して都道府県労働局に提出する必要があります。過去にやったことの延長じゃダメなんですよ。
じゃあ次に、うちの会社でも申し込めるのか知りたいです。対象になる事業者って具体的にどんな条件があるんですか?
まず大前提として、東京都内に事業所がある中小企業等が対象です。業種はめちゃくちゃ広いですよ。
農業、林業、漁業、建設業、製造業、情報通信業、運輸業、卸売・小売業、金融・保険業、不動産業、宿泊業、飲食サービス業、医療・福祉…もうほとんど全部と言っていいですね。20業種以上が列挙されてます。
ただし、従業員数が300名以下という条件があります。常用雇用労働者の人数ですね。
はい、個人事業主も対象です。申請書類も個人事業主用と法人用で分かれていて、屋号で申請できます。
それはありがたい。開業届を出してる個人事業主なら誰でもってわけじゃないですよね?
そうですね。都内に事業所があることが必須です。それと、女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画を策定していることが前提条件になります。
300名以下って言いましたけど、パートやアルバイトも含むんですか?
ここで言う従業員数は常用雇用労働者です。週所定労働時間が正社員の4分の3以上の方などが該当します。詳細は公募要領で確認してくださいね。
令和8年6月から令和9年3月までですね。でも月ごとに100事業者の定員があるんですよ。
取組の内容をもっと詳しく知りたいです。A〜Dって具体的にどんなことをするんですか?
そうですね。女性の役員を増やす取組です。具体的には、役員に占める女性の割合を高めるための施策を新たに実施します。例えば、役員候補の育成プログラムを始めるとか。
一般的には課長以上ですね。女性管理職を増やすための取組です。管理職研修の女性枠を設定したり、キャリア形成支援を始めたりします。
そうです。係長相当のポジションに女性を増やす取組です。ここは管理職候補の登竜門的な位置づけですね。
その通り!パートや契約社員でも就ける役職を新たに設ける取組です。これで正社員だけでなく、非正規の女性にもキャリアパスができます。
Eは非正規従業員の退職金制度の導入で10万円。Fは育成計画の策定と研修の実施で、B〜Dの取組の対象者1人あたり10万円、最大5人までです。
つまり、管理職候補の女性を5人選んで育成計画を作ると50万円もらえるってこと?
そう。研修も必須ですから、ただ計画作るだけじゃダメですよ。
取組のポイント- 新たに1つ以上の取組を実施すればOK
- 複数取組で上限180万円まで積み上げ可能
- 加算要件でさらに追加支援
×デメリット
- 過去に実施済みの取組は対象外
- 各取組の実施期間は6か月間
- 専門家派遣(2回)と従業員向け研修が必須
じゃあ実際どうやって申請するんですか?手順を教えてください。
まずGビズIDってやつが必要なんですね。どうやって取るんですか?
デジタル庁のサイトで申請します。法人用と個人事業主用があるので、自分の形態に合ったものを選んでください。発行までに2週間くらいかかることもあるので、余裕を持って準備しましょう。
jGrantsの制度ページからPDFをダウンロードできます。申請様式もExcel形式で用意されていますよ。法人用と個人事業主用で書式が違うので注意してください。
申請はJグランツで電子申請?紙じゃダメなんですか?
電子申請のみです。各回ごとに申請フォームが異なるので、応募する回のフォームを確認してください。1回目は令和8年6月15日〜6月30日ですよ。
審査を経て支給決定通知が届きます。この通知が来てから取組をスタートできます。支給決定前に取組を始めても対象外なので注意!
まず専門家派遣を2回受けること。それと従業員向けの社内研修を実施。さらに厚生労働省のデータベースで情報公表も必要です。
そうです。取組終了後、実績報告書類を提出します。様式は第1号別紙2など、指定のExcelファイルを使います。
最後に振り込みですね。申請から入金までどれくらい?
実績確認と金額確定を経て、請求後に支給されます。早くても数か月は見ておいたほうがいいですね。
専門家派遣が2回必須ってありましたけど、どんな専門家が来るんですか?
東京都しごと財団が派遣する女性活躍推進の専門家です。人事制度の設計や研修の企画など、経験豊富なアドバイザーがサポートしてくれます。
例えば、行動計画の作り方、女性管理職を増やすための施策の立案、非正規従業員のキャリアパス設計などですね。2回あるので、1回目で課題を洗い出し、2回目で具体的な実行計画を詰めるといいですよ。
それは助かりますね。自分たちだけで考えるより効率的だ。
そうなんです。専門家の支援を受けたことの証明も実績報告に必要なので、しっかり記録を残しておきましょう。
男女共同参画やアンコンシャスバイアスに関する研修など、女性活躍推進に資する内容であればOKです。外部講師を呼んでもいいし、専門家に依頼してもいいですね。
対象は従業員向けとされているので、できるだけ多くの社員が参加することをおすすめします。研修の実施記録も実績報告に必要です。
せっかく申請するなら通したいですよね。審査で見られるポイントを教えてください!
例えば、取組開始前と後の比較資料を作成するといいですね。女性管理職の数が何人から何人に増えたか、役職の新設がいつから始まったかなど、客観的な証拠が必要です。
そうです。支給決定日以降に新たに開始した取組じゃないと認められません。過去の延長は対象外なので注意してください。
女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画です。数値目標を1つ以上設定し、社内周知と公表が必要です。さらに、都道府県労働局に届出をします。この一連の流れが必須条件です。
「女性の活躍推進企業データベース」というサイトです。ここに行動計画や女性労働者比率、男女間賃金差異などを公表する必要があります。
情報公開が前提なんですね。個人情報の扱いとか大丈夫?
企業単位のデータなので、個人を特定する情報ではありません。でも公表が必須条件なので、必ず実施してください。
一番多いのは書類不備ですね。申請様式の記入漏れや、添付書類の不足。それから実施期間を過ぎてからの申請も要注意。各回の申請期間は1カ月単位で区切られてますから。
あと、支給決定前に取組を始めてしまうパターンも多いです。決定通知が来てから実施しましょう。
申請期間が令和8年6月から令和9年3月までで、月ごとに100件の定員があるんですよね。いつ申請するのがおすすめですか?
早めがおすすめです。特に1回目(6月15日〜6月30日)はまだ情報が出始めで競争が少ないかもしれません。
申請スケジュール令和8年6月
第1回申請受付
6月15日〜6月30日
令和8年7月
第2回申請受付
7月1日〜7月31日
令和8年8月
第3回申請受付
8月1日〜8月31日
令和8年9月
第4回申請受付
9月1日〜9月30日
令和8年10月
第5回申請受付
10月1日〜10月31日
令和8年11月
第6回申請受付
11月1日〜11月30日
令和8年12月
第7回申請受付
12月1日〜12月31日
令和9年1月
第8回申請受付
1月1日〜1月31日
令和9年2月
第9回申請受付
2月1日〜2月28日
令和9年3月
第10回申請受付
3月1日〜3月31日
各回100件って少なくないですか?すぐ埋まりそう。
確かに定員制なので、早期に埋まる可能性はあります。特に年度末に近づくほど応募が集中する傾向があるので、前半の回を狙うのが賢い戦略ですね。
じゃあ8月とか9月くらいまでに申請したほうがいい?
そうですね。ただし、その前にGビズIDの取得や行動計画の策定など準備が必要ですから、5月くらいから動き出すことをおすすめします。
申請してから取組を始めるまで、どのくらい期間がありますか?
支給決定後、6か月間の実施期間が設けられています。例えば1回目(6月)に申請して7月に決定が下りれば、翌年1月まで取組を実施できる計算ですね。
結構余裕があるんですね。計画的に進められそうです。
もし申請したけど事情が変わってやめたい場合はどうすればいいんですか?
jGrantsに「中止届」という制度があります。支給決定前に撤回する場合や、支給決定後14日以内に申請を撤回する場合に対応できます。専用のURLから手続きしてください。
はい、同時申請可能です。ただし、それぞれ新たな取組であることが条件です。全部やれば最大180万円までいきますよ。
無料です。東京都しごと財団が派遣費用を負担するので、企業側の負担はありません。ただし、2回の派遣を確実に受けることが必須条件です。
女性活躍推進に資する内容であれば大丈夫です。例えば、アンコンシャスバイアス研修や管理職向けのダイバーシティ研修などが一般的です。研修の実施記録を残しておきましょう。
後払いです。取組をすべて実施し、実績報告書を提出して審査を通過した後に支給されます。資金繰りには注意してくださいね。
この制度の情報では併給制限について明記されていません。ただし、同じ経費に対して二重に補助を受けることはできません。他の補助金と併用する場合は、公募要領や担当窓口に確認することをおすすめします。
室谷さん、今日はとても詳しく教えていただいてありがとうございました!特に要件やスケジュールがよくわかりました。
いえいえ、ぜひこの制度を活用して、女性が活躍できる職場づくりを進めてくださいね。わからないことがあれば、女性の活躍推進に向けた職場改善プロジェクト事務局(03-6744-6539) に問い合わせるのが確実ですよ。
応援しています!それではまた別の制度でお会いしましょう!