室谷さん、今日は愛媛県の松山港の補助金をテーマにお願いします。「松山港利用促進インセンティブ補助金(荷主向け)」という制度ですよね。
そうだね。正式名称は「令和8年度 松山港利用促進インセンティブ補助金(荷主向け)」。松山港でコンテナ貨物を輸出入している荷主さんが、前年度より貨物量を増やしたり、新規に利用を始めたりすると、増加量に応じて補助金がもらえる仕組みだよ。
なるほど。つまり「松山港をもっと使ってくれたらお金をあげますよ」という、港の利用を増やしたい側の思惑がびしびし伝わってくる制度ですね(笑)。
まさにその通り(笑)。目的としては、松山港における集荷を促進して、国際定期貨物航路網の維持・拡充を図る。ひいては愛媛県の産業の国際化と地域経済の活性化につなげたい、というのが背景にあるんだ。
「荷主向け」というのがポイントですよね。運送会社ではなく、実際に貨物を輸出入している企業が対象になる、と。
そう。補助対象者は「補助対象事業を行った荷主」で、日本国内に事業所を持って継続的に事業活動をしていること、そして松山港での補助対象コンテナ貨物数量が前年度の同じ時期より増えていることが条件になるよ。
補助対象期間内に、国際定期貨物航路を利用して、コンテナ貨物を松山港で陸揚げまたは船積みする事業だね。つまり松山港を実際に使って行う輸出入のコンテナ貨物が対象。国際定期貨物航路に限られるから、そこはしっかり確認しておきたいポイントだよ。
なるほど。国際定期貨物航路を使ったコンテナ貨物、というのが大前提なんですね。
公式のキャッチコピーに「1TEUあたり最大50,000円を補助します」とありました。これはどういう計算なんですか?
輸出の場合は基本が1TEUあたり15,000円。そこに新規利用の加算15,000円と、リーファーコンテナ利用の加算20,000円が重なると、15,000円+15,000円+20,000円で最大50,000円になるわけ。
おお、なるほど。TEUっていうのはコンテナの大きさの単位ですよね?20フィートコンテナ1本分が1TEUでしたっけ?
そう。20フィートコンテナ1本が1TEU、40フィートコンテナなら2TEUになる。貨物量の増加をこのTEU単位で数えて、その分だけ補助金がもらえるんだ。
松山港利用促進インセンティブ補助金の特徴輸出・輸入それぞれで補助
輸出は1TEUあたり15,000円、輸入は1TEUあたり10,000円。選択制で併用は不可
新規利用で加算
前年度の利用がなく、過去の交付実績がなければ1TEUあたり15,000円を加算
リーファーコンテナで加算
冷凍・冷蔵対応のリーファーコンテナを使うと1TEUあたり20,000円を加算
先着順で予算が上限
予算の範囲内で交付。申請が早い者勝ちになる可能性がある
図で見ると分かりやすいですね。輸出も輸入も選べて、しかも加算もある。とにかく松山港を使ってもらいたいんだなーという気持ちが伝わってきます。
ただ、注意してほしいのは輸出と輸入は選択制で併用不可ってこと。輸出の補助と輸入の補助を両方もらうことはできないんだ。
あ、そこ大事ですね。自分にどっちが有利かをちゃんと計算して選ばないといけませんね。
それでは具体的な補助額の話を深掘りしましょう。輸出貨物拡大支援事業と輸入貨物拡大支援事業、それぞれの計算方法を教えてください。
まず輸出。補助対象は「松山港利用輸出貨物量の前年度比増加量」で、増加1TEUにつき15,000円。一方、輸入は「松山港利用輸入貨物量の前年度比増加量」で、増加1TEUにつき10,000円。ここが基本単価になるね。
輸出のほうが単価が高いんですね。1.5倍違う。輸出を頑張ったほうがお得な感じがします。
そうだね。外貨を稼ぐ輸出を重視する傾向があるから、輸出に高い単価を設定しているんだと思うよ。でも、単純に「輸出のほうがお得」とは言い切れない。自分の会社で増えたのが輸出なのか輸入なのか、どっちを伸ばせるかによるからね。
輸出事業の補助額を整理すると、基本15,000円に加算が重なっていくわけですね。
そう。新規利用なら1TEUあたり15,000円加算、リーファーコンテナ利用なら1TEUあたり20,000円加算。新規かつリーファーなら、合計で1TEUあたり50,000円になる。さっきのキャッチコピーはこのパターンだね。
しかも「補助上限」として一荷主当たり50TEUまで、とありました。例えば、輸出の増加量が80TEUあったとしても、補助の計算対象になるのは50TEUまでということですか?
その理解で合ってるよ。補助上限は一荷主当たり50TEU。それに「リーファー加算10TEU」という上限も付いている。つまり、リーファーコンテナで増えた分が50TEUあったとしても、加算の対象は10TEUまで、という意味だね。
ちなみに、数字のイメージをつかむために簡単な計算例を出してもらえますか?
いいよ。例えば、前年度より輸出が30TEU増えて、そのうち10TEUがリーファーコンテナ、しかも新規利用だったとしよう。基本分が30TEU×15,000円=450,000円。新規加算が30TEU×15,000円=450,000円。リーファー加算は10TEU×20,000円=200,000円。合計で1,100,000円になる計算だね。
おお、輸出を30TEU増やすだけで100万円超えですか!これは大きいですね。
もちろんこれは例だから、実際には自分の貨物量と前年度比の増加量、それと新規かどうか、リーファーを使ったかどうかで計算が変わってくるよ。
基本が1TEUあたり10,000円。加算の仕組みは輸出と同じで、新規利用なら15,000円、リーファーコンテナなら20,000円が加算される。上限も同じで、一荷主当たり50TEU、リーファー加算は10TEUまで。
輸入の場合は、新規かつリーファーだと10,000円+15,000円+20,000円で1TEUあたり45,000円ですね。
そういうこと。輸出の50,000円にはちょっと及ばないけど、それでもかなり厚い補助だよね。
輸出と輸入の補助額比較| 項目 | 輸出貨物拡大支援事業 | 輸入貨物拡大支援事業 |
|---|
| 基本補助額 | 増加1TEUにつき15,000円 | 増加1TEUにつき10,000円 |
| 新規利用加算 | 1TEUにつき15,000円 | 1TEUにつき15,000円 |
| リーファー加算 | 1TEUにつき20,000円 | 1TEUにつき20,000円 |
| 補助上限 | 一荷主当たり50TEU(リーファー加算10TEU) | 一荷主当たり50TEU(リーファー加算10TEU) |
| 1TEUあたり最大額 | 50,000円 | 45,000円 |
比較表にしてみると一目瞭然ですね。輸出のほうが基本単価が高い分、最大額も上回る。とはいえ、自分が輸出するのか輸入するのかは自由に選べないですからね。自分の実績に合わせて有利なほうを選ぶ感じですか?
そうなるね。ただしAとBは選択制で併用不可だから、申請時にどちらか一方を選ぶことになる。輸出も輸入も両方増えていたのに、申請はどちらか片方だけ、ってことになるから注意してね。
加算の条件を詳しく教えてください。まず「新規利用の場合」って、どういうことですか?
新規利用と認められるのは、次の2つの条件を全部満たす場合。1つ目は「前年度に松山港での取扱貨物利用がないこと」、2つ目は「過去に本補助金の交付実績がないこと」。つまり前年度(令和7年3月1日から令和8年2月28日まで)の期間中に松山港を一切使っていなくて、なおかつこの補助金をもらったことがない、というのが条件だね。
なるほど。新規で使い始めた荷主さんを手厚く迎えたい、ということですね。
そう。そして「リーファーコンテナ利用の場合」は、冷凍・冷蔵が必要な貨物を運ぶためのリーファーコンテナを使ったら加算される、というもの。温度管理が必要な農産品や食品を扱っている事業者さんにはうれしい加算だね。
リーファーは電気代もかかるし、普通のコンテナよりコストがかかるイメージがありますからね。そこを補助してくれるのはありがたい。
次は対象者の要件を詳しく見ていきましょう。すべての荷主さんが申請できるわけではないんですよね?
そう。まず大前提として、補助対象事業を行った荷主であること。そして交付要綱第5条に基づいて、次の要件を満たす必要がある。1つ目は日本国内に事業所を有し、継続的に事業活動を行う者であること。2つ目は松山港で補助対象期間のコンテナ貨物数量を、前年度の同期間と輸出入別に比較して増加させていること。
1つ目の「日本国内に事業所を有し、継続的に事業活動を行う者」というのは、個人事業主でも大丈夫なんですか?
うん、ここでは法人とか個人事業主とかの区分は書かれていないから、国内に事業所があって継続的に事業をしていれば対象になり得るよ。
従業員数の条件はどうですか?「従業員数の制約なし」とありましたが、小さい会社でもいける?
そこも安心していいね。基本情報に「従業員数の制約なし」と明記されている。従業員数で弾かれる心配はないよ。製造業や卸売業なら、社員数が少ない企業でもちゃんと申請を考えられる。
それは心強い。中小企業でも、松山港を実際に使っていて貨物が増えていればチャンスがあるわけですね。
2つ目の要件「前年度比で増加」が肝心ですね。具体的にどう比較するんですか?
補助対象期間は令和8年3月1日から令和9年2月28日まで。一方、前年度は令和7年3月1日から令和8年2月28日まで。この同じ期間を比べて、補助対象コンテナ貨物数量が輸出入別に増えている必要があるんだ。
つまり「去年の3月〜2月」と「今年の3月〜2月」を比べて、増えたぶんだけが補助の対象になる、と。
その通り。増えていなければ基本の補助額はゼロになるから、まずは自分の会社の利用実績を確認して、どこが増えているかを把握しよう。
仮に輸出が減って輸入が増えた、という場合は輸入のほうで申請できるわけですか?
そういうこと。輸出入別に比較するから、輸出がダメでも輸入が伸びていれば輸入事業で申請できるよ。逆に輸出も輸入も両方増えていても、申請はどちらか一方だけ。ここは忘れやすいポイントだから気をつけてね。
対象業種は「製造業 / 運輸業、郵便業 / 卸売業、小売業」とあります。これはjGrantsの分類ですよね。要するに、モノを作る人、運ぶ人、売る人って感じですか?
まさにそんなイメージ。補助金の対象は「荷主」だから、自社で貨物を輸出したり輸入したりする企業がメインになる。製造業なら自社製品の輸出、卸売業・小売業なら輸入商品の取り扱い、運輸業・郵便業なら物流の担い手として松山港を使うケースが考えられるね。
対象地域は「愛媛県」となっていますが、これは会社の所在地が愛媛県内でないとダメ、ということですか?
いや、ここは注意が必要。「対象地域: 愛媛県」というのは、補助金の舞台となる港が愛媛県にある松山港だよ、という意味で、会社がどこにあるかは明記されていない。実際の要件は「日本国内に事業所を有し、継続的に事業活動を行う者」だから、県外の企業でも松山港を利用している荷主なら申請できる可能性があるんだ。
おお、それは盲点でした。東京の会社でも、松山港から輸出していれば対象になり得るんですね。
ただ、対象地域の解釈については公募要領で確認するのが確実だよ。ここは私の読み取りだから、申請前に必ず確認してほしい。
補助対象の貨物について、もう少し詳しく教えてください。どんな貨物でもいいわけではないんですよね?
補助対象事業は「補助対象期間内に国際定期貨物航路を利用して、コンテナ貨物を松山港で陸揚げ又は船積みする事業」。ここで大事なのは2つ。1つは国際定期貨物航路を使っていること、2つ目はコンテナ貨物であること。
そう考えてよさそうだね。あくまで「国際定期貨物航路」を利用していることが条件だから、どこの航路が対象かは、松山港の公式情報で確認してほしい。
コンテナ貨物の中には、リーファーコンテナも含まれるわけですよね。
そう。通常のドライコンテナに加えて、リーファーコンテナも対象。リーファーを使うと加算が付くから、温度管理が必要な貨物を扱っている企業は積極的に狙いたいね。
TEUの計算は、コンテナの本数で数えるんですよね?40フィートは2TEUになる、と。
そう。補助の対象になるのは「増加したTEU数」だから、前年度の実績と今年度の実績を、輸出入別にTEUで集計して差を出す。この作業が正確にできないと申請が難しくなるから、船荷証券の保管はしっかりしておこう。
基本は「貨物の取扱い実績が確認できる船荷証券等の写し」を添付するんだ。船荷証券っていうのは、いわゆるB/L(Bill of Lading)のこと。輸出入のときに発行される貨物の運送契約書みたいなものだね。
ただ、ここが現実的な話なんだけど、貨物の取扱いが多くなると船荷証券の枚数が膨大になることがある。その場合は「利用実績一覧表(別紙2)」の提出に代えることができるんだ。つまり、全部の船荷証券を出す代わりに、一覧表で実績をまとめればOKというわけ。
それは助かりますね。何十枚も船荷証券を出せと言われると、準備が大変ですから。
ただし、ここに落とし穴があって。利用実績一覧表にした場合は、記載された内容と船荷証券が一致しているか、申請者に対して実地確認を行う場合があるんだ。つまり「あとで現物と照合しますよ」ということ。だから一覧表を作ったら、船荷証券は捨てずに保管しておかないといけないよ。
実地確認って、具体的にはどういうことをするんですか?
詳しい手順までは公表されていないけど、一覧表に書いた貨物の実績が船荷証券と一致しているかどうか、事務局の人が確認に来る可能性がある、ということだね。間違った申請をすると後で問題になるから、作成時点で正確に記入することが大事。
逆に言えば、正しい書類をきちんと出せば問題ないわけですよね。
そう。この制度は書類を出せば必ずもらえるタイプの補助金だから、準備を丁寧にやればやるほどスムーズにいくよ。
申請のメリットと注意点- 返済不要の補助金
- 輸出・輸入の増加量に応じて受給額が増える
- 新規利用やリーファー利用で加算がある
- 先着順で予算が尽きるまでは受付される
×デメリット
- 輸出と輸入の選択制で併用不可
- 前年度比で増加していないと対象外
- 利用実績一覧表にした場合は実地確認があり得る
- 支払いは申請後約1〜2か月後と後払い
では、実際の申請の流れを時系列で教えてください。いつからいつまでに何をすればいいんでしょう?
まず大枠のスケジュールを確認しよう。補助対象期間は令和8年3月1日から令和9年2月28日まで。申請受付期間は、令和8年7月29日から令和9年2月28日まで。ただし、予算の範囲内で交付する制度なので、期間内でも予算が上限に達した時点で受付が終了する可能性があるんだ。
つまり、来年の2月まで待っていられるわけじゃなくて、予算が尽きたらそこでおしまい、と。先着順の意味が効いてきますね。
そう。後で詳しく話すけど、ここがこの補助金の最大のポイントかもしれない。
交付申請書(様式第1号)に必要書類を添えて、郵送または電子メールで提出するんだ。メールの場合、様式の中の押印省略の注意事項を確認して、記載例に載っているメールアドレス宛に送る。あと、メールで送ったら必ず提出した旨の一報を電話連絡する、という決まりがあるよ。
メールを送るだけじゃなく、電話でも一報を入れないといけないんですね。そこも忘れずに。
そう。だから郵送のほうが楽だと思う人は郵送でOK。宛先は〒790-8570、愛媛県松山市一番町4丁目4番地2(愛媛県企業立地課内)、松山港利用促進協議会事務局宛。愛媛県企業立地課の中に事務局があるんだね。
なるほど。申請先が県の企業立地課の中にある、と。港を利用する企業を立地させたい、という県の姿勢も感じますね。
申請してからお金がもらえるまでの流れも教えてください。
申請書を出したら、まず審査があって交付決定の通知が来る。その通知を受けた後、今度は請求書(様式第2号)を提出するんだ。そして、補助金の支払いは「申請後約1〜2か月後」とされているよ。
なるほど、申請したらすぐ振り込まれるわけじゃなくて、交付決定→請求→振り込み、という2段階の流れなんですね。
そう。だから資金繰りを考えている場合は、ここも頭に入れておいてほしい。すぐに現金が欲しいからといって、提出前に駆け込んでも、支払いまでにはタイムラグがあるんだ。
補助金申請の流れ- 1
利用実績の集計
前年度と今年度の輸出入別TEUを集計し、増加量を確認
- 2
- 3
船荷証券の写しを準備
枚数が多い場合は利用実績一覧表(別紙2)でも代替可
- 4
郵送またはメールで提出
メールの場合は提出後に電話で一報を入れる
- 5
- 6
- 7
補助金の振り込み
申請後約1〜2か月後を目安に振り込まれる
先着順というのが気になります。具体的にどういうことですか?
公式の説明では「予算の範囲内で交付され、受付は先着順」とある。つまり、予算に達した時点で受付を終了する、ということ。申請期間内であっても、締め切り前に中止する場合があるんだ。
それは結構シビアですね。2月28日まで待たずに、できるだけ早く申請したほうがいい、と。
そうなるね。特に補助対象期間が2月末までだから、実績をまとめてから申請しようとすると、ぎりぎりになる可能性がある。過去の実績を早めに集計して、書類が揃ったらすぐ出せる準備をしておくのがおすすめだよ。
予算が上限に達したかどうかは、どこで分かるんですか?
公式には、補助申請の受付を締め切った場合、ホームページ上で告知するとあるよ。だから、申請を考えているなら、松山港利用促進協議会のホームページをこまめにチェックしたほうがいいね。
ここからは「どうやってうまく申請するか」の攻略法を教えてください。審査で何を見られているんですか?
この補助金は、いわゆる採択率で競争するタイプのものではなくて、要件を満たしていて、なおかつ予算の範囲内かどうか、という審査になる。だから「いかに早く、正確に申請するか」が勝負になってくるんだ。
なるほど。じゃあ「審査ポイント」というより「申請ポイント」ですね。
加点(加算)をもらうためにはどうすればいいんですか?
まず新規利用の加算は「前年度に松山港での取扱貨物利用がないこと」と「過去に本補助金の交付実績がないこと」の両方を満たす必要がある。過去にもらったことがあると新規扱いにならないから、注意してね。
過去にこの補助金をもらったことがあるかどうか、自分で分からなくなっている場合もありますけど、その場合は過去の申請書類を確認するしかないですね。
そうだね。それからリーファーコンテナの加算。これは温度管理が必要な貨物を扱っている事業者さんにはうれしい制度だよ。リーファーでの利用分だけ加算されるから、貨物の種類によっては、積極的にリーファーを選択するのも手だね。
でも、むやみにリーファーを使うとコストがかさみますよね(笑)。
もちろん(笑)。加算はあくまで補助だから、ビジネスとしてリーファーが必要なケースで活用するのが正解だよ。
船荷証券の写しを全部出すのが基本だけど、枚数が多い場合は利用実績一覧表(別紙2)で代替できる。ただ、代替した場合は実地確認があり得るから、一覧表を出すなら正確な集計が絶対条件。逆に言うと、実地確認まで見据えて船荷証券と一覧表をちゃんと紐付けておけば、信頼度は上がるよ。
書類をきれいに整えることが、結果的に審査をスムーズにするわけですね。
そう。これから申請する人は、まず松山港利用促進協議会のホームページにある交付要綱、申請書、記載例を最初に確認してほしい。記載例を見れば、どう書けばいいかが具体的に分かるからね。
予算上限の話が出ましたが、早く申請するためのコツはありますか?
ポイントは「月次の実績をこまめに集計しておく」ことだね。補助対象期間は令和8年3月1日から令和9年2月28日までで、申請締め切りは令和9年2月28日。1年分の実績をまとめて集計しようとすると、どうしても時間がかかる。だから、月度ごとにTEU数を記録しておくと、申請時期が来たときにすぐ書類を作れるよ。
あと、申請方法が郵送とメールの2通りあるけど、どちらにせよ提出後に電話で一報を入れることになっている。メールの場合は特に、送りっぱなしにしないように気をつけて。電話連絡までワンセットだよ。
ここからは読者から寄せられそうな質問をいくつかピックアップしてお聞きします。よろしくお願いします。
まず「輸出と輸入の両方で貨物が増えた場合、両方申請できますか?」という質問です。
できません。輸出貨物拡大支援事業と輸入貨物拡大支援事業は選択制で、併用は不可とされている。両方増えていても、どちらか一方を選んで申請することになるよ。
計算してみるのが確実だね。輸出の増加量×15,000円+加算分と、輸入の増加量×10,000円+加算分を比べて、金額が大きいほうを選ぶのが合理的だよ。
なるほど。次に「新規利用の加算とリーファー加算は同時に受けられますか?」という質問です。
受けられるよ。新規利用の要件を満たしている場合と、リーファーコンテナを利用している場合、それぞれの加算が重なる。さっきの輸出の例だと、基本15,000円+新規15,000円+リーファー20,000円で50,000円になる。
あと「申請期間はいつまでですか?」というのも大事な質問ですね。
令和9年2月28日まで。ただし、予算が上限に達すると、その時点で受付が終了するから、ギリギリまで待たないほうがいいよ。
それでは最後に、制度の基本情報を表でまとめていただけますか?
| 項目 | 内容 |
|---|
| 制度名 | 令和8年度 松山港利用促進インセンティブ補助金(荷主向け) |
| 実施機関 | 松山港利用促進協議会(事務局: 愛媛県企業立地課内) |
| 募集期間 | 令和8年7月29日 〜 令和9年2月28日 |
| 補助対象期間 | 令和8年3月1日 〜 令和9年2月28日 |
| 補助金額 | 輸出: 増加1TEUにつき15,000円 / 輸入: 増加1TEUにつき10,000円 +加算 |
| 補助上限 | 一荷主当たり50TEU(リーファー加算10TEU) |
| 対象地域 | 愛媛県(松山港を利用する荷主) |
| 対象業種 | 製造業 / 運輸業、郵便業 / 卸売業、小売業 |
| 従業員数 | 制約なし |
| 申請方法 | 郵送または電子メール |
| 公式URL | https://www.jgrants-portal.go.jp/subsidy/a0WJ200000CDdm6MAD |
| 問い合わせ先 | 松山港利用促進協議会事務局 〒790-8570 愛媛県松山市一番町4丁目4番地2(愛媛県企業立地課内) 電話: 089-912-2260 |
お問い合わせ先が電話番号で書いてありますけど、実は愛媛県のホームページには別の電話番号も載っているんですね。
そうそう、公式のホームページを見ると「089-968-2478」という番号も出てくる。同じ松山港利用促進協議会事務局なんだけど、番号が異なるんだ。だから、問い合わせる際は自分の見ているページを確認して、そこに記載されている番号にかけるのが確実だよ。
どちらの番号も事務局につながるという認識でいいんですか?
そこはちょっと自信がないな。いずれにしても、どちらの番号も公式に載っているものだから、心配ならかけてみて、つながったほうで確認すればいいと思う(笑)。
この補助金は、松山港でコンテナ貨物を輸出入している荷主さんが、前年度より貨物量を増やすと、その増加量に応じてお金がもらえる制度。輸出は1TEUあたり15,000円、輸入は1TEUあたり10,000円。そこに新規利用の15,000円加算とリーファーコンテナの20,000円加算が乗る。補助上限は一荷主当たり50TEU(リーファー加算10TEU)で、輸出と輸入は選択制・併用不可。
申請のポイントは「先着順で予算が尽きる前に出す」ことでしたね。
そう。予算の範囲内で交付されるから、期間内でも予算に達したら受付終了。だから、貨物の実績が固まったらすぐに書類を準備するのがおすすめだよ。
とてもよく分かりました。最後に、申請を検討している方に向けてメッセージをお願いします。
松山港を利用している荷主さん、あるいは新しく松山港を使い始めようと考えている荷主さんは、まず自分たちの前年度からの貨物量の変化を確認してみてください。増えているなら、この補助金はかなり有力な味方になります。予算が上限に達すると終了してしまうので、書類の準備は早めに始めるのが鉄則です。
ありがとうございました。松山港を利用するみなさん、がんばってください!