室谷さん、今日は「水素社会モデル構築高度化技術開発・実証事業」の第2回公募です。名前が長すぎて、一息で言えません(笑)。
そうなんですよ、略さず読むと息が切れます(笑)。出しているのは国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構、いわゆるNEDOです。プロジェクトコードはP26004、事業名は「水素社会モデル構築高度化技術開発・実証事業」。今回はその第2回の公募になります。
NEDO! 国の大きな研究開発を動かしているところですよね。身近なところだと、エネルギー関係の技術開発のイメージがあります。
はい。この事業の目的は、水素社会の実現に向けて、地域特性に応じた多様な需給を組み合わせて地域水素サプライチェーンを構築すること。地域資源を活用した水素の製造・貯蔵・輸送・利用に関する調査研究や技術開発、実証を一体的に進める、というのが柱です。
なるほど! 水素って、どこか一箇所で大量に作って送るイメージでしたけど、地域ごとに需給を組み合わせるんですね。
そこがこの事業の面白さです。jGrantsのページでは対象地域は全国、対象業種は学術研究、専門・技術サービス業、従業員数の制約はなしと表示されています。ただ、細かい応募要件は公募要領での確認が必要です。
さっき「調査研究」と「技術開発・実証」と言いましたよね。これって別々に募集されるんですか?
事業としては2つのフェーズが用意されています。ひとつが「調査フェーズ(水素製造・利活用ポテンシャル調査研究)」、もうひとつが「技術開発・実証フェーズ(水素社会モデル高度化技術開発)」。どちらも補助事業として整理されています。
ふむふむ。調査フェーズでは、具体的に何をするんですか?
再エネなどの地域資源を活用した水素の製造、貯蔵、運搬、利活用に係る各設備や、それをつなぐインフラネットワークの整備を通じて、地域特性に応じてさまざまな需給を組み合わせた一定地域でのサプライチェーンのモデルを検討します。将来の事業性や経済性の検証、機器開発などにつながる定量的なデータ取得といった調査・研究が中身です。
なるほど。じゃあ技術開発・実証フェーズは、その先の実装に近い段階なんですね。
その理解でいいと思います。機器・設備の効率化、低コスト化、大規模化などのための技術開発や、事業性・経済性を確保するための工夫を行う。より社会実装に近いレベルで、事業成立性を確保できる一定地域でのサプライチェーンのモデル構築を目指す、という整理です。
気になるのは規模感です。どれくらいの期間で、いくらの予算なんですか?
事業期間は最大5年間(2026年度から2030年度)。2026年度の予算は39.5億円と公表されています。NEDOの事業紹介ページの基本情報に載っている数字です。
39.5億円! それは大きい。……でも待ってください、それって1社がもらえる額じゃないですよね?
まさにそこが要注意ポイントです。39.5億円は事業全体の2026年度予算であって、1件あたりの補助上限額ではありません。jGrantsのページでも補助上限額は「-」、補助率も記載なしの状態です。ですから公募要領で要確認という扱いになります。
危ない危ない。大きな数字を見て一瞬夢を見ました。では次に、いつ募集しているのかを見ていきましょう。
この制度の3つの特徴地域の水素サプライチェーンがテーマ
地域資源を使った水素の製造・貯蔵・輸送・利用を一体的に進める
調査と技術開発・実証の2フェーズ
調査フェーズと技術開発・実証フェーズが用意されている
NEDOの公募・Jグランツで受付
応募はJグランツ上で行う予定とされている
今回の第2回公募、募集期間はいつからいつまでなんですか?
jGrantsの掲載では、募集期間は2026年9月18日から2026年10月19日まで。約1か月間ですね。
1か月! 短いですね。しかもNEDOの公募って書類が多そうで、締切ぎりぎりだと危ない気がします。
そう思います。しかも応募の受付はJグランツ上で行うとされていて、そのためにはGビズIDプライムまたはGビズIDメンバーのアカウントが必要なんです。GビズIDは発行まで時間がかかることもあるので、まずそこから準備するのが安全です。
なるほど! 補助金の申請用にGビズIDを持っていない会社は、今すぐ動いたほうがよさそうですね。
そうですね。実際、NEDOも公募の案内で「GビズIDのご準備をお願いします」と書いています。書類を書き始める前に、アカウントの準備を済ませておくのがおすすめです。
jGrantsの表示では対象地域は全国。対象業種は学術研究、専門・技術サービス業、従業員数の制約はなしです。加えて、NEDOの説明では対象者は企業(団体等を含む)、大学等、地方公共団体とされています。
企業だけじゃなくて、大学や地方公共団体も入るんですね。
はい。研究開発と実証がセットになった事業なので、大学等の研究機関や自治体が関わる形も想定されているのだと思います。ただし、どの立場でどう応募するかは公募要領の要件を確認してください。
了解です。では次に、肝心の金額の話に入りましょう。
第2回公募のスケジュール2026年9月18日
募集開始
Jグランツで応募受付が始まる
2026年10月19日
募集締切
期間は約1か月間
採択後
事業期間は最大5年間
2026年度から2030年度まで
最初にきっぱり言っておくと、この第2回公募について、jGrantsのページでは補助上限額が「-」、補助率の記載もありません。ですから「上限はいくら」「補助率は何分の何」という数字は、公募要領で要確認なんです。
えっ、そうなんですか。何か数字がほしいところですが……。
残念ながら、ここで想像で数字を書くのは絶対にダメなところです。金額や補助率は、公募要領と交付要綱で必ず確認する。これが鉄則です。代わりに確実に言えるのは、2026年度の事業予算が39.5億円、事業期間が最大5年間(2026年度から2030年度)、事業分類が研究(委託、共同研究、補助)、調査等、ということです。
なるほど! 事業全体の予算は大きいけれど、自分のところに来る金額は要領を見ないとわからない、と。ここを混同しないようにします。
そういうことです。なお、同じ事業の中でも「調査フェーズ」と「技術開発・実証フェーズ」で性格が違うので、どちらに応募するかによっても条件が変わってくる可能性があります。そこも要領待ちです。
さっき「事業分類が研究(委託、共同研究、補助)、調査等」と出ました。補助金だけじゃないんですか?
事業分類としては委託、共同研究、補助、調査等が並んでいます。つまり、すべてが同じ形の「補助金」として実施されるわけではない、という整理です。フェーズやテーマによって契約の形が変わり得るということですね。
へえ! 委託と補助金では、お金の扱いも会計処理も違いますもんね。
そこは経理の方と早めに相談しておくと安心です。補助金であれば返済不要の資金ですが、委託の場合は契約に基づく支払いという違いがあります。自分たちの応募がどちらに当たるのかは、公募要領で要確認です。
了解です。ちなみに、この金額の考え方をもう一度表で整理してもらえますか?
| 項目 | 内容 |
|---|
| 補助上限額 | 公表なし(公募要領で要確認) |
| 補助率 | 記載なし(公募要領で要確認) |
| 2026年度予算 | 39.5億円(事業全体) |
| 事業期間 | 最大5年間(2026年度から2030年度) |
| 事業分類 | 研究(委託、共同研究、補助)、調査等 |
| 対象地域 | 全国 |
この表のとおり、金額に関しては「要領待ち」の項目が残っています。ここを勝手に埋めないのが、正確な情報をお伝えするコツです。
応募できるのは誰ですか? 中小企業でも大丈夫なんでしょうか。
NEDOの案内では、対象者は企業(団体等を含む)、大学等、地方公共団体とされています。jGrants側では対象業種が学術研究、専門・技術サービス業、対象地域は全国、従業員数の制約はなしと表示されています。
従業員数の縛りがないのはありがたい! 小さな会社でもチャレンジできる余地があるということですか?
少なくともjGrants上は従業員数の制約なしとされています。もっとも、実際の採択は技術内容や事業としての成立性が問われる世界ですから、規模の大小だけで判断されるものではないと思います。NEDOの事業紹介でも「規模にはとらわれず」という考え方が示されています。
なるほど。人数で切られないなら、内容で勝負ですね。
そうですね。ただし、応募資格の細かい条件は公募要領で要確認です。ここは必ず原文を見てください。
代理申請ってできるんですか? うちみたいな小さな会社だと、書類づくりを誰かに頼みたい気持ちもあります。
jGrantsのページでは当サイトの代理申請は「不可」と表示されています。応募は事業者自身が行う形です。ただ、社内で準備を分担したり、専門家に相談しながら書類を整えたりすることはあると思います。
なるほど。丸投げはできないけれど、相談しながら自分たちで出す、ということですね。
はい。それと、応募にはGビズIDプライムまたはGビズIDメンバーが必要です。IDの種類によってできることが違うので、どちらが必要かはJグランツの案内を確認しておきましょう。
了解しました。ここまでの対象者を、図でも確認したいです。
応募できそうかチェック水素の製造・貯蔵・輸送・利用に関わる調査研究や技術開発・実証をやりたいか
はい企業・大学等・地方公共団体として応募を検討
GビズIDを準備して要領を確認
応募する側からすると、「うちのこの取り組みは対象になるのか」が一番気になります。
そうですね。まず調査フェーズは、地域資源を活用した水素の製造・貯蔵・運搬・利活用の各設備と、それをつなぐインフラネットワークの整備を通じたサプライチェーンモデルの検討が対象です。将来の事業性・経済性の検証や、機器開発につながる定量的なデータ取得が含まれます。
つまり、いきなり設備を作るというより、まず絵を描いて数字で検証する段階なんですね。
そういう整理です。地域特性に応じてさまざまな需給を組み合わせる、というところがキーワードになります。
なるほど! 全国どこでもいいけれど、「地域の特性」をどう捉えるかが大事なんですね。
こちらは、水素の製造・貯蔵・運搬・利活用の各分野で、機器・設備の効率化、低コスト化、大規模化などのための技術開発を行い、事業性・経済性を確保するための工夫も行う。より社会実装に近いレベルで、事業成立性を確保できる地域サプライチェーンのモデル構築を目指す、という内容です。
効率化、低コスト化、大規模化。この3つが技術開発の軸なんですね。
そう読み取れます。さらにNEDOの事業紹介では、水素供給コストの低減や、製造から貯蔵・輸送、利用に至るまでのプロセスの効率化や課題解決、水素関連分野の事業化の確度を高めること、2035年頃までの事業の成立を意識することが挙げられています。
2035年頃まで! 10年近いスパンで事業を考えないといけないんですね。これは気合いが入ります。
長期の視点が必要です。その分、5年間の事業期間で何をどこまで進めるのか、計画の解像度が問われると思います。
対象になる経費と、ならない経費はどうやって見分ければいいですか?
これも残念ながら、今回いただいている情報の中では具体的な経費区分が示されていません。jGrantsの詳細ページには公募要領・交付要綱・申請様式の欄が用意されていますが、中身については公募要領で要確認です。
そうです。対象経費の区分、補助率、併給のルール、交付条件。このあたりは公募要領と交付要綱に必ず書かれていますから、応募を決める前にそこを読み込む。これが最短ルートです。
わかりました。では、次は2つのフェーズの違いを図で並べて見てみましょう。
2つのフェーズの違い- 水素製造・利活用ポテンシャル調査研究
- 事業性・経済性の検証
- 定量的データの取得
- 水素社会モデル高度化技術開発
- 効率化・低コスト化・大規模化
- 社会実装に近いモデル構築
この制度の魅力と注意点- 全国対象・従業員数の制約なし
- 事業期間は最大5年間で腰を据えて取り組める
- NEDOの大型事業に関われる
×デメリット
- 補助上限額・補助率は公募要領で要確認
- 募集期間が約1か月と短い
- 代理申請は不可でGビズIDが必要
まず最初にやるのはGビズIDの取得です。Jグランツでの応募には、GビズIDプライムまたはGビズIDメンバーのアカウントが必要とされています。次にNEDOの公募要領を読み込み、対象経費や要件を確認。そのうえでJグランツ上で応募手続きを進める、という流れになります。
要領を読む前にIDを作る、という順番が大事なんですね。
そうですね。IDは発行に時間がかかることがあるので、並行して動くのが現実的です。で、要領を読んで「うちは技術開発・実証フェーズで出すのか、調査フェーズで出すのか」を決め、必要書類を揃えていく。
詳細ページには公募要領・交付要綱・申請様式の欄があるので、そこからダウンロードして確認する形です。具体的な様式と添付書類は公募要領で要確認です。応募受付はJグランツ上で行うとされています。
電子申請って、慣れていないとつまずきますよね。何か注意点はありますか?
第一に、IDの準備。第二に、締切が2026年10月19日と決まっていること。第三に、募集期間が2026年9月18日からと約1か月しかないこと。この3点を押さえておけば、慌てずに済みます。
期間が短いから、要領が公開されたらすぐ読む。これが鉄則ですね。
そうですね。あと、公募説明会の実施有無や開催場所・日時は、後日NEDOのWebサイトに掲載されると案内されています。説明会があれば参加しておくと、ニュアンスがつかめます。
なるほど! そこはNEDOのサイトをこまめにチェックですね。
どうしてもわからないことがあったら、どこに聞けばいいんでしょうか。
NEDOの水素・アンモニア部が窓口です。電話番号は044-520-5261。メールは hydrogen_valley[]ml.nedo.go.jp で、[]を@に変えて使います。担当者は堀口さん、島村さん、松村さん、浅野さんと案内されています。
担当者名まで出ているのはありがたい! 質問しやすそうですね。
はい。プロジェクトマネージャーは、NEDO水素・アンモニア部地域モデルチーム長の浅野晃司さんと公表されています。事業の狙いを理解するうえでも、事業紹介ページの基本計画や事業概要資料に目を通しておくとよいと思います。
応募までの流れ- 1
GビズIDを準備
GビズIDプライムまたはGビズIDメンバーを取得
- 2
- 3
事業紹介ページを読む
基本計画や事業概要資料で狙いを把握
- 4
Jグランツで応募
2026年10月19日の締切までに提出
具体的な審査基準や配点は公募要領で要確認ですが、事業の目的から読み解けるヒントはあります。NEDOは、水素供給コストの低減、製造から貯蔵・輸送・利用までのプロセスの効率化や課題解決、水素関連分野の事業化の確度を高めることを挙げています。ここに自分の提案がどう効くかを示せると強いと思います。
なるほど! 「技術的にすごい」だけではなくて、コストと事業性の話がセットなんですね。
そうですね。さらに「2035年頃までの事業の成立を意識する」とも書かれています。つまり、単年の成果ではなく、その先に事業として成り立つ道筋が問われる。ここが一般的な研究開発の応募と少し違うところだと思います。
未来の事業計画までセットで書く。ハードルは高いけど、その分やりがいがありますね。
室谷からの攻略の観点を挙げるとすれば、第一に「地域特性に応じた需給の組み合わせ」を具体的に描くこと。第二に「規模にはとらわれず」という方針があるので、小さくても成立するモデルを示すこと。第三に、調査フェーズと技術開発・実証フェーズのどちらで出すかを明確にすることです。
ただし、いずれも最終的な判断は公募要領の審査基準に沿う必要があります。要領を読まずに書き始めるのが一番もったいないので、そこは順番を守りましょう。
わかりました! では次に、スケジュールと採択後の流れを見ていきましょう。
事業期間は**最大5年間(2026年度から2030年度)**です。2026年度からスタートして、2030年度までの5年間が想定されています。長期の取り組みになりますね。
5年というと、担当者の異動もあるし、計画の途中見直しもありそうです。
そう思います。だからこそ、最初の計画で「何年目に何を達成するか」を刻んでおくことが大事です。2026年度の事業予算は39.5億円と公表されているので、事業全体としての動きも大きいことがうかがえます。
なるほど! 長丁場を前提に、社内体制をどう組むかも考えないといけませんね。
さっき出た「2035年頃まで」というキーワードが、やっぱり効いてきますね。
そうなんです。事業期間は最大5年間ですが、事業紹介では2035年頃までの事業の成立を意識する、と書かれています。つまり、5年で終わりではなく、その先に自走する事業があるかを問うている。この視点は応募書類の随所に効いてくると思います。
補助金をもらうことがゴールじゃなくて、その先の事業がゴール。そこを忘れずに書きたいです。
まさにそこです。ここまでのスケジュール感を整理しておきましょう。
採択後の事業イメージ2026年度
事業開始
最大5年間のスタート年度
2026年度〜2030年度
調査・技術開発・実証
事業期間は最大5年間
2035年頃まで
事業成立を意識
その先の自走を見据えた計画づくり
よくある疑問をまとめて確認させてください。まず金額です。
jGrantsのページでは補助上限額が「-」、補助率の記載はありません。ですから公募要領と交付要綱で確認してください。39.5億円は事業全体の2026年度予算であって、1件あたりの上限ではない点にご注意を。
jGrantsでは対象業種が学術研究、専門・技術サービス業、対象地域は全国、従業員数の制約はなしと表示されています。NEDOの説明では対象者は企業(団体等を含む)、大学等、地方公共団体です。個別の応募資格の詳細は公募要領で要確認です。
はい、jGrants上は代理申請不可と表示されています。応募はGビズIDを用意して、事業者自身がJグランツ上で行う形です。
最後に、この記事のポイントをまとめてもらいましょう。