令和5年度「大企業等人材による新規事業創造促進事業(出向起業等による新規事業創造の実践)」
基本情報
この補助金のまとめ
この補助金の特徴
大規模定額補助で事業費を確保しやすい
補助上限額3億4,500万円の定額補助です。補助率の上限制限がないため、事業計画に必要な予算をそのまま確保でき、採択後の資金繰りリスクが低い点が魅力です。
「出向起業」という新しい起業モデルを支援
大企業等の社員が在籍出向のまま新会社を設立・経営する「出向起業」を対象とした専門的なプログラムです。リスクを抑えながら起業・新規事業創造を実現する仕組みを全国規模で普及・展開できます。
経営資源の開放促進が政策目標
大企業が持つ人材・技術・知的財産をスタートアップや中小企業へ開放することを推進します。大企業との連携ネットワークを持つ執行団体が本事業を通じてエコシステム構築を加速できます。
執行団体公募のため組織運営力が評価軸
本事業は個別事業者ではなく「執行団体」の公募です。コンソーシアム組成力、資金管理・モニタリング能力、参加企業へのハンズオン支援体制など、組織としての実施能力が採択の鍵となります。
全国規模の面的展開が可能
対象地域は全国であり、地域を問わず出向起業の仕組みを構築・普及できます。複数地域にわたる大企業とスタートアップのマッチング基盤を整備する好機です。
ポイント
対象者・申請資格
申請主体の要件
- 法人格を有する団体であること(一般社団法人、公益財団法人、株式会社等)
- 補助事業の執行・管理・モニタリングを担える組織体制を持つこと
- 複数機関によるコンソーシアム構成も可(代表機関が申請)
- 反社会的勢力でないこと、法令遵守体制が整備されていること
事業内容の要件
- 大企業等人材が出向起業により新規事業を創造する仕組みを構築・運営すること
- 大企業等の経営資源(人材・知的財産)の開放・移転を促進する機能を持つこと
- 出向起業参加者(起業家)への資金提供・メンタリング・ハンズオン支援ができること
- 成果のモニタリングと報告体制を有すること
対象業種・分野
- 学術研究、専門・技術サービス業を中心とするが、イノベーション支援全般が対象
- スタートアップ支援・新規事業開発支援の実績・ノウハウを持つ機関が望ましい
ポイント
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申請ガイド
Step 1: 公募要領の入手・精読
経済産業省または中小企業庁の公式サイトから公募要領・様式をダウンロードします。執行団体として求められる要件・事業計画書の構成・審査基準を正確に把握することが出発点です。
Step 2: コンソーシアム組成・役割分担の設計
単独申請またはコンソーシアムの構成を検討します。VC・アクセラレーター・大学・産業団体など、相互補完的な機能を持つ機関と早期に協議し、代表機関・共同機関の役割を明確化します。
Step 3: 事業計画書の作成
出向起業の実施体制(募集・選定・支援・モニタリング)、大企業との連携方法、目標値(出向起業件数・新規事業創造数)、予算計画(補助金の配分・管理方法)を具体的に記述します。過去の支援実績・採択実績の根拠資料も準備します。
Step 4: 必要書類の整備
定款・登記簿謄本・直近2期分の財務諸表・役員名簿・類似事業の実績証明書類を揃えます。コンソーシアムの場合は参加機関全員分が必要になるため余裕を持って収集します。
Step 5: 申請書類の提出
受付期間(2023年1月30日〜2月21日)内にjGrantsまたは指定の電子申請システムで提出します。締切直前は混雑するため、少なくとも1週間前には書類を完成させてください。
ポイント
審査と成功のコツ
出向起業の実績・ノウハウの提示
大企業との具体的な連携計画
支援プログラムの実施体制の明確化
予算の妥当性と資金管理能力の証明
政策との整合性の強調
ポイント
対象経費
対象となる経費
人件費(4件)
- プログラムマネージャーの人件費
- メンター・アドバイザーの人件費
- 事務局スタッフの人件費
- 経理担当者の人件費
事業推進費(3件)
- 出向起業家への資金提供(スタートアップへの出資相当分)
- 大企業人材のマッチングにかかる費用
- 選考・審査にかかる費用
専門家費用(3件)
- 法律・知財アドバイザーへの報酬
- メンタリング外部専門家への謝礼
- 税務・会計士への顧問料
広報・普及費(3件)
- 出向起業募集のプロモーション費用
- 成果報告・事例集の制作費
- セミナー・イベント開催費
システム・ツール費(3件)
- マッチングプラットフォームの構築・運用費
- 進捗管理システムの導入費
- オンライン支援ツールのライセンス費
旅費・交通費(3件)
- 支援担当者の出張費
- 参加大企業との打合せ交通費
- 出向起業家への訪問支援費
間接経費(3件)
- 事務局運営にかかる光熱費・通信費
- オフィス賃料(按分)
- 消耗品費
対象外の経費
対象外の経費一覧(7件)
- 補助事業と直接関係のない一般管理費(過剰計上分)
- 事業完了後の維持・運営費(補助期間外の費用)
- 土地・建物の購入費
- 出向起業家個人への生活費・給与補填
- 既存事業の運営費(新規事業創造に直接関係しない費用)
- 政治活動・宗教活動に係る費用
- 消費税(課税事業者の場合)
よくある質問
Qこの補助金に申請できるのはどのような団体ですか?
本事業は「執行団体」の公募です。出向起業の仕組みを構築・運営できる法人格を持つ団体が対象となります。具体的には、ベンチャーキャピタル、アクセラレーター、産業系公益財団法人、大学の産学連携部門、経済団体(商工会議所等)などが想定されます。複数機関によるコンソーシアム形式での申請も可能です。出向起業を行う個人や個別のスタートアップが直接申請する補助金ではありません。
Q補助上限額3億4,500万円は全額使えるのですか?
定額補助のため補助率の制限はありませんが、補助対象経費の範囲内でのみ使用できます。主な用途は出向起業家(スタートアップ)への資金提供と、プログラム運営費(人件費・専門家費・広報費・システム費等)です。土地・建物の購入費や出向起業家個人の生活費など対象外経費に充当することはできません。また、経費の証拠書類(領収書・契約書等)の保管と報告が義務付けられます。
Q申請期間が約3週間と短いですが、どのように準備すべきですか?
公募開始(1月30日)より前から準備を開始することが不可欠です。具体的には、コンソーシアムを組む場合は参加機関との協議・役割分担の合意を事前に完了させ、事業計画書の骨子を公募要領入手前から検討しておくことをお勧めします。また、登記簿謄本・財務諸表など公的書類は取得に時間がかかる場合があるため、早めに手配しておきましょう。jGrantsアカウントの登録・操作確認も事前に済ませてください。
Q前年度(令和4年度)に応募していなかった団体でも採択される可能性はありますか?
初応募であっても採択の可能性はあります。ただし、本事業は大規模プログラムの運営を担う執行団体を選ぶため、類似事業(スタートアップ支援・オープンイノベーション促進・企業内起業支援等)の実績が重要な審査基準になります。前年度採択実績がない場合は、過去の支援実績を詳細に示すとともに、既に確保している大企業との連携パイプラインを具体的に記載することで競争力を高めることができます。
Q「出向起業」とはどのような仕組みですか?
出向起業とは、大企業等に在籍する社員が、会社を辞めることなく「在籍出向」の形で新会社を設立し、その会社の経営者として新規事業を創造する仕組みです。社員は大企業の社員身分を維持したまま起業できるため、失敗しても元の会社に戻れるセーフティネットがあります。これにより、優秀な大企業人材の起業家精神を解放しながら、リスクを大幅に低減できます。起業家本人・大企業・新設スタートアップの三者が合意する出向契約を締結することが基本的な要件です。
Qコンソーシアム形式で申請する場合の留意点は何ですか?
コンソーシアムで申請する場合、代表機関が補助金の受領・管理・報告を一括して行います。参加機関との役割分担(業務委託契約等)を明確化し、資金フローの管理体制を整備することが求められます。また、コンソーシアム全参加機関の法人書類(登記簿謄本・財務諸表等)が必要になるため、書類収集の工数が増加します。代表機関の選定は、資金管理能力と対外説明責任を担える実績のある機関を選ぶことが重要です。
Q採択後に成果目標を達成できなかった場合はどうなりますか?
補助金の返還が求められる可能性があります。公募要領に定められた成果目標(出向起業件数・新規事業創造数等)を大幅に下回った場合や、補助対象外経費に充当が判明した場合は、補助金の一部または全部の返還を求められることがあります。また、翌年度以降の公募で不利に扱われる可能性もあります。採択後は中間報告・実績報告を適切に行い、計画と実績の乖離が生じた場合は速やかに担当部署へ相談することが重要です。
Q本事業と「スタートアップ育成5カ年計画」の関係は何ですか?
本事業は、政府が2022年に策定した「スタートアップ育成5カ年計画」の重点施策の一つである「大企業人材の活躍促進」と「経営資源の開放」を推進するための事業です。同計画では2027年度までにスタートアップ投資額を10兆円規模に拡大する目標が掲げられており、出向起業はその起業家供給源として位置付けられています。本事業に採択された執行団体は、この国家的なエコシステム構築において中心的な役割を担うことになります。
Q他の補助金・助成金と併用できますか?
本補助金は執行団体向けの大型予算であるため、他の補助金との組み合わせは執行団体の自己負担部分(もしあれば)や周辺事業で検討することになります。 出向起業家(スタートアップ側)が活用できる組み合わせとしては、「スタートアップ創出促進補助金」や「SBIR(中小企業技術革新制度)」との併用が考えられます。出向起業により設立した法人が研究開発・実証事業を行う際にこれらを活用することで、事業化ステージのリソースを補強できます。 また、出向元の大企業がオープンイノベーション促進のために活用できる「事業再構築補助金」や「ものづくり補助金」と本事業を組み合わせ、大企業の社内変革と出向起業の外部展開を同時並行で進める戦略も有効です。 産学連携の文脈では、文部科学省の「大学発新産業創出基金(START)」と連携することで、大学の知財・研究者を出向起業のリソースとして取り込む構造を作ることができます。執行団体として採択された機関が大学と連携協定を締結し、研究者の出向起業も支援対象に含めることで政策インパクトを最大化できます。
詳細説明
事業の背景と政策的意義
日本では大企業に優秀な人材・技術・知財が集中する一方、スタートアップエコシステムへの流入が限られています。経済産業省は「スタートアップ育成5カ年計画」の一環として、大企業人材がリスクを抑えながら起業できる「出向起業」モデルを推進しています。本事業はその普及・拡大を担う執行団体を公募するものです。
出向起業とは、大企業等の社員が在籍出向のまま新会社を設立・経営し、新規事業を創造する仕組みです。失敗しても元の会社に戻れるセーフティネットがあるため、起業家予備軍の行動障壁を大幅に引き下げます。
執行団体の役割と責務
本事業の採択を受けた執行団体は、以下の役割を担います。
- 出向起業家の募集・選定:大企業等の人材を対象に公募を行い、書類・面接審査で採択者を決定する
- 大企業との連携調整:出向元大企業との三者(大企業・起業家・スタートアップ)合意の形成をサポートする
- 資金提供:採択した出向起業家のスタートアップに対し、補助金から資金を提供する
- ハンズオン支援:事業計画策定・法務・会計・営業・採用など多面的な経営支援を行う
- モニタリングと報告:支援先の進捗を定期的に把握し、経済産業省への報告書を作成する
補助金の規模と資金フロー
補助上限額は3億4,500万円(定額)です。執行団体は受け取った補助金を、選定した出向起業家(スタートアップ)への資金提供と、プログラム運営費(人件費・専門家費・広報費等)に充当します。
定額補助のため、執行団体側の自己負担は原則不要ですが、補助対象経費の使途・管理については厳格な証拠書類の保管と報告義務があります。
申請スケジュールと注意事項
受付期間は2023年1月30日(月)〜2月21日(火)の約3週間です。この短期間内に事業計画書・申請書類一式を整備する必要があるため、公募開始前から準備を開始することが不可欠です。
- コンソーシアムを組成する場合は、参加機関の内諾・役割分担の合意を事前に得ておく
- jGrantsまたは指定システムでの電子申請のため、アカウント登録・操作確認を早めに実施する
- 前年度(令和4年度)の採択事例・実施報告を参照し、審査委員が重視するポイントを把握する
採択後の運営体制構築
採択後は速やかに事務局体制を立ち上げ、出向起業家の第1期募集を開始します。支援期間中は四半期ごとの中間報告と年度末の実績報告が義務付けられます。成果が評価されれば翌年度の継続公募で再採択される可能性もあるため、1年目の実績を最大化することが長期的な事業継続につながります。
対象業種と活用シーン
学術研究・専門技術サービス業が主な対象業種ですが、イノベーション支援・スタートアップ育成全般が事業範囲に含まれます。以下のような機関が執行団体として適しています。
- ベンチャーキャピタル(VC)・アクセラレーター
- 大企業のCVC(コーポレートベンチャーキャピタル)部門
- 産業系公益財団法人・一般社団法人
- 大学・高等専門学校の産学連携・起業支援部門
- 地域の経済団体(商工会議所・産業振興財団)
よくある誤解と注意点
本事業は出向起業を行う個人やスタートアップへの直接支援ではなく、「執行団体」への補助金公募です。スタートアップが直接申請することはできません。また、既存の事業継続・拡大費用は対象外であり、新規事業創造に特化した用途で予算を使用する必要があります。
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