室谷さん、三重県の鈴鹿市が「創業促進補助金」を出してるって聞いたんですけど、これってどんな制度ですか?
いい質問!鈴鹿市が令和7年4月1日以降に市内で新たに創業した人を対象に、初期経費の2分の1・上限30万円を補助する制度です。令和8年度版は2026年3月31日から2027年3月31日まで受け付けてますよ。
30万円!それはデカいですね。でも「誰でも使えるんですか?」という話ですが…
そこがポイントで、普通の創業補助金と違う大前提条件があります。鈴鹿市から「特定創業支援等事業による支援を受けたことの証明」を取得していることが絶対条件なんですよ。
えっ、証明書を取らないといけないんですか?それ大変そうな…
実はそんなに難しくないんです。鈴鹿商工会議所(電話 059-382-3222)が実施している「創業塾」やワンストップ相談窓口を受講すれば取得できます。経営・財務・人材育成・販路開拓の4分野について一定期間の支援を受けると、市が証明書を発行してくれます。通常1〜4ヶ月くらいかかりますね。
なるほど、補助金のためのハードルではなく、創業前にちゃんと学ぼうってことなんですね。
まさに。その証明を持って創業した人こそ、経営の基礎を身につけたプロとして支援しようという設計です。鈴鹿市は本田技研工業の企業城下町で、自動車関連や鈴鹿サーキット観光といった産業基盤がある分、しっかりした創業者を増やしたいという市の方針が出てますよね。
| 項目 | 内容 |
|---|
| 制度名 | 令和8年度 鈴鹿市創業促進補助金 |
| 実施機関 | 鈴鹿市役所 産業振興部 商業振興課 |
| 補助率 | 初期経費の2分の1(1,000円未満切捨て) |
| 補助上限額 | 30万円 |
| 対象創業日 | 令和7年4月1日以降 |
| 申請受付 | 2026年3月31日〜2027年3月31日(先着順・予算次第で早期終了あり) |
| 申請方法 | 市役所窓口に書類提出 |
| 公式ページ | city.suzuka.lg.jp |
対象経費と対象外経費の比較図
2分の1だと、例えば60万円使ったら30万円もらえる計算ですか?
その通り。60万円の経費があれば、30万円の補助金を受け取れます。ただし上限が30万円なので、経費が100万円あっても補助は30万円どまりです。初期投資が60万円以上かかる場合は30万円を狙いに行けばいいわけです。
先着順っていうのが気になりますね。枠が埋まると終わり?
そうなんです。予算の範囲内での先着順なので、要件を満たしたらできるだけ早く申請するのが鉄則です。書類を全部そろえてから申請するのが基本ですが、そろえる時間を最小限にして早期申請を目指しましょう。
全部で10個の要件をすべて満たす必要があります。具体的にはこういった内容です——
- 鈴鹿市の特定創業支援等事業証明を取得していること
- 令和7年4月1日以降に鈴鹿市内で創業していること(個人事業・法人どちらも可)
- 申請日時点で鈴鹿市内に住民登録があり、今後も市内居住の意思があること
- 市税の滞納がないこと
- 政治的・宗教的活動を目的としない事業を開始したこと
- 風俗営業等の規制法に該当しない事業を開始したこと
- 関係法令に違反しない事業を開始したこと
- 国または三重県の創業目的補助金を受けていないこと
- 創業・再挑戦アシスト資金の保証料補給を受けていないこと
- 過去に鈴鹿市の創業促進補助金を受けていないこと
「法人として創業した場合も対象になりますか?」って疑問が浮かびましたけど…
対象ですよ!個人事業主として開業届を出す場合も、法人を設立して創業する場合も対象です。ただし、申請者(個人または法人代表者)が鈴鹿市内に住民登録していることが条件です。
市外在住で鈴鹿市内に事務所を開く場合はどうなんですか?
それはNGです。申請日時点で鈴鹿市内に住民登録があることが必須。鈴鹿市外に住みながら市内で店を開いても申請できないので、転入のタイミングを計画に含める必要があります。
- 国または三重県の創業目的補助金との併用は禁止(いずれか一方しか受給できない)
- 創業・再挑戦アシスト資金の保証料補給との併用も不可
- 過去に鈴鹿市の本補助金を受けたことがある人も対象外
- 一方で、日本政策金融公庫の融資や小規模事業者持続化補助金(創業後の販路開拓)との組み合わせは制限なし
何に使える補助金なんですか?具体的に教えてください。
設備資金と運転資金の2種類に分かれています。設備資金はシンプルで、市内の店舗・事務所の改装工事費と、業務用機械・器具・備品の購入費が中心です。
パソコンは「汎用性が高く事業用と特定しにくい」として原則対象外になるケースがあります。タブレットや携帯電話、自転車も同様です。事業のためであることが明確に特定できる物品だけが対象なので、パソコンを申請したい場合は事業での使用を証明できる資料を準備しておくといいですね。
じゃあ運転資金のほうはどんなものが使えるんですか?
運転資金のほうが実は幅が広くて、5つのカテゴリーがあります。
| 経費区分 | 対象となる経費の例 |
|---|
| 研修事業 | 創業セミナー参加料、中小企業診断士への相談料(1件のみ) |
| マーケティング調査事業 | 市場調査費、外部人材費(成果物が申請者に帰属するもの) |
| 広告事業 | ウェブサイト制作、チラシ外注・発送、看板作成・設置、新聞・ネット広告 |
| 委託事業 | 事業開始に必要な業務を第三者委託する経費(契約書必須) |
| 専門家事業 | 司法書士・行政書士・税理士・弁理士への報酬(報酬部分のみ) |
| 知的財産権 | 特許・実用新案・意匠・商標の取得に要する弁理士費用・出願手数料 |
広告費やウェブサイト制作費も使えるんですね。開業直前のホームページ制作とかにも使えそう。
そうです!ただし1件あたり1万円以上(税抜)で、かつ創業日の1年前から創業日までに納品が完了していることが条件です。また、申請前に支払いが全て完了していることも必須です。分割払いで申請前に払いきれてない場合は対象外になるので注意してください。
創業日の1年前から使えるってことは、開業1年前から準備した費用も含められるんですね!
そうなんです。意外と多くの人が見落とすポイントで、開業準備段階の費用も対象に含まれます。逆に言うと「創業日より後に発生した経費」は一切対象外です。
- 家賃・敷金・礼金・仲介手数料・光熱費・通信費
- 人件費・給与
- 名刺・文房具・その他消耗品
- 乗用車の購入(事業用に特定できる車両のみ可)
- 仮想通貨・クーポン・ポイントでの支払い
- 創業日より後に発注・購入した経費
- 販売目的の商品・製品の仕入れ
申請フロー図
| 必要書類 | 内容 |
|---|
| 補助金等交付申請書 | 市のフォーマット(公式ページからダウンロード) |
| 特定創業支援等事業証明書の写し | 鈴鹿市から発行されたもの |
| 事業計画書 | 創業塾で作成したものをベースに創業時の情報に修正 |
| 創業を証明する書類 | 個人 - 開業届 / 法人 - 登記事項証明書 |
| 初期経費の証拠書類 | 領収書・請求書・納品書・振込書・契約書など |
| その他 | 住民票・納税証明書・許認可証(必要な場合)など |
窓口持参のみですか?オンライン申請はできないんですか?
Jグランツ(jGrants)を使った電子申請が可能かどうかは商業振興課(059-382-9016)に確認するのが確実です。公式ページには窓口申請が明記されているので、現時点では窓口が基本と考えておくほうが安全ですね。
先着順ってことは審査で落とされるわけじゃなくて、早く申請した人が通るってことですか?
要件を満たした人が先着順で採択されます。つまり書類の品質が一定ラインを超えていれば、早く申請した人ほど有利です。ただ「要件を満たすか否か」の判断は審査されるので、書類不備で差し戻しになると順位が下がります。
- 証明書を早めに取得する: 特定創業支援等事業の証明取得に1〜4ヶ月かかる。創業を決めたら最初に動くのがここ
- 経費の証拠書類を完璧にそろえる: 宛名・日付・金額が明確で、全て申請者名義であることを確認
- 対象外経費を誤って申請しない: 消耗品・通信費・乗用車などを含めると書類不備で差し戻し
- 鈴鹿市の産業特性を活かした事業計画: 自動車関連サプライチェーン、鈴鹿サーキット観光など地域性を活かした事業はアピールになる
創業前に費用を使っていた証拠書類って、具体的にどう準備すればいいですか?
創業日の1年前からの経費が対象になるので、準備期間中から領収書・請求書・納品書の3点セットを保管しておくことが大切です。特に工事費は「工事が創業日前に完了したことがわかる書類(日付入りの完成写真等)」が必要になることも覚えておいてください。
そうなんです。補助金交付決定を受けた翌年度の末日までに補助を受けた事業を廃業・休止・市外移転した場合は補助金を返還しないといけない規定があります。創業してすぐに撤退するようなケースには使えない制度と理解しておきましょう。
ありますよ。地域・規模・目的によって使い分けができます。
| 制度名 | 補助上限 | 特徴 | 対象 |
|---|
| 鈴鹿市創業促進補助金 | 30万円 | 先着順、証明書必須、初期経費対象 | 鈴鹿市内での創業者 |
| 令和8年度第1回 創業助成事業 | 400万円 | 東京都が実施する大型創業補助金 | 東京都内で創業する人 |
| 小規模事業者持続化補助金(創業型) | 200万円 | 全国対象、販路開拓費用が中心 | 創業1年未満の小規模事業者 |
| 日本政策金融公庫 新創業融資 | 3,000万円(融資) | 無担保・無保証人の融資(補助金ではない) | 創業者全般 |
東京の創業助成事業は400万円と規模が全然違いますね。
東京は財源が大きいので規模も大きくなります。ただ鈴鹿市の制度は証明書という事前準備があるので、創業前から計画的に動いた人に向いています。「小規模事業者持続化補助金(創業型)」は創業後の販路開拓が主な用途なので、今回の鈴鹿市の補助金で初期費用をまかない、創業後に持続化補助金で販路開拓という連携も考えられますよ。
組み合わせ戦略があるんですね!でも国・県の創業補助金との併用禁止があるので、その辺は慎重に確認が必要ですね。
おっしゃる通り。鈴鹿市の本補助金と「国または三重県の創業目的補助金」は重複禁止なので、どちらを申請するか事前にしっかり比較してから動くことが大切です。持続化補助金の「創業型」は販路開拓目的なので、創業促進補助金と目的が異なり、併用可能かどうかは商業振興課に直接確認することをおすすめします。
まず「特定創業支援等事業の証明はどこで取得できますか?」という質問ですが、鈴鹿商工会議所(059-382-3222)が実施する創業塾やワンストップ相談窓口で受講できます。4分野の支援を受けると市が証明書を発行します。取得まで通常1〜4ヶ月かかります。
創業日の1年前から創業日までに納品が完了しているものは対象です。開業1年前から準備を始めた設備投資や工事費も含めて計算できるので、大型の設備投資をしていた方は漏れなく計上しましょう。
「鈴鹿市外に住んでいますが、市内で開業すれば対象になりますか?」という声もありそうですね。
残念ながら対象外です。申請日時点で鈴鹿市内に住民登録があり、かつ今後も市内に居住する意思があることが要件です。市外在住のまま申請はできないので、鈴鹿市への転入と創業のタイミングを合わせて計画する必要があります。
そうです。法人として申請する場合でも、申請者(代表者)が鈴鹿市に住民登録していることが条件です。法人の所在地だけでは不十分なので注意してください。
申請のタイミングが遅くて予算が尽きてしまった場合はどうなるんですか?
年度内に予算枠が埋まると受付終了になります。その場合は翌年度の令和9年度公募を待つことになります。来年度に向けて、今から証明書を取得し、事業計画を磨いておくのが最善の備えです。
証明書の取得については商工会議所、補助金の申請については市役所、という分担ですね。
正確には、証明書に関する問い合わせは鈴鹿商工会議所(059-382-3222)へ、補助金の申請要件や書類の確認は市役所商業振興課(059-382-9016)へ、という分担です。どちらに聞けばいいか迷ったら市役所に電話するとスムーズに案内してもらえますよ。
三重県の補助金情報をまとめてチェックしたい方は
三重県の補助金一覧も参考にしてみてください。ありがとうございました!
鈴鹿市での創業を考えている方はぜひ早めに動いてください。先着順なので、証明書の取得と同時に申請書類の準備を進めるのがベストです!