室谷さん、「特別障害者手当」ってよく聞くんですが、これって一体どんな制度なんですか?
精神または身体に著しく重度の障害があって、日常生活において常時特別の介護を必要とする状態の方に支給される国の手当制度です!これ、意外と知られていないんですよね。
国の制度なんですね!ということは全国どこでも使えるんですか?
そうなんです!国が財源を負担している全国一律の制度で、住んでいる都道府県や市区町村によって金額が変わることはありません。ただし、申請窓口は各区市町村の障害福祉担当窓口になります。
へえ、全国一律なんですね。ちなみに金額はどのくらいもらえるんですか?
月額29,590円です!ざっくり年間で35万円以上になる計算ですね。年4回まとめて振り込まれる仕組みになっています。
2月・5月・8月・11月に、各月の前月分までの手当が支給されます。たとえば2月には前年12月分と1月分の2か月分がまとめて振り込まれる感じですよ!
特別障害者手当 支給スケジュール
じゃあ、誰でもこの手当を受け取れるわけじゃないですよね?どんな条件があるんですか?
大きく分けると4つの条件があります。まず20歳以上であること。次に在宅で生活していること。そして精神や身体に著しく重度の障害があって、日常生活で常時特別の介護を必要とする状態にあること。最後に所得制限の範囲内であることです。
「著しく重度の障害」というのは、具体的にはどのくらいのレベルを指しているんでしょう?
日常生活において常時、つまり24時間ほぼ途切れなく特別な介護が必要な状態を想像してもらうといいですね。身体機能が大きく制限されていて、食事・排泄・移動など基本的な生活行為のほとんどに他者の介助が必要な状態です。
なるほど。「在宅」というのも条件になっているんですね。施設入所の方はどうなるんですか?
病院や診療所に継続して3か月を超えて入院されている方と、障害者支援施設・特別養護老人ホーム等の施設に入所されている方は残念ながら対象外になってしまいます。ただし、ショートステイ(短期入所)は施設入所に該当しないので影響ありません!
入院が3か月以内なら大丈夫なんですね。その後どうなるんでしょう?
入院が3か月を超えた時点で支給が停止されます。ただし、退院して再び在宅生活に戻った場合は、届出をすることで支給が再開されますよ。
特別障害者手当 対象者チェックフロー
- 年齢: 20歳以上
- 居住形態: 在宅(病院3か月超入院・施設入所は対象外)
- 障害の程度: 精神または身体に著しく重度の障害があり、常時特別の介護が必要
- 所得: 本人・配偶者・扶養義務者の所得が制限額以内
所得制限の話もあると思うんですが、そこを詳しく教えてもらえますか?
所得制限は、受給者本人だけでなく、配偶者や扶養義務者の所得も審査の対象になります。具体的には下記の表の通りです。
| 区分 | 扶養親族0人 | 扶養親族1人 | 扶養親族2人 |
|---|
| 受給者本人 | 3,661,000円 | 4,041,000円 | 4,421,000円 |
| 配偶者・扶養義務者 | 6,287,000円 | 6,536,000円 | 6,786,000円 |
住民税の課税対象所得額から各種控除を差し引いた金額で判断されます。額面の収入ではなく、各種控除後の金額なので、多くの方が制限内に収まりやすいですよ。
障害年金や遺族年金などの公的年金は、所得に算入されます。この点は注意が必要ですね。障害年金を受給している方は、合算した金額が所得制限を超えないか確認が大切です。
受給者と生計を一にしている父母・祖父母・曽祖父母・子・孫・曾孫・兄弟姉妹(血族)のうち最も収入が多い方を指します。単身赴任や二世帯住宅でも、生計を一にしている場合は同一世帯として扱われます。
所得が制限額を超えた年度は支給が停止されます。毎年8月1日から9月30日の間に「所得状況届」を提出する必要があり、これを怠ると支給が自動停止となります。忘れず届出を!
所得の状況を毎年届け出る必要があるんですね。では申請の話に進みましょう。どうやって申請するんですか?
申請はお住まいの区市町村の障害福祉担当窓口で行います。国の制度ですが、申請受付は各区市町村が窓口になっているんですよね。
市役所や区役所の障害担当に行けばいいんですね。何を持っていけばいいんですか?
主な持ち物は3点です。認定請求書(窓口でもらえます)、個人番号(マイナンバー)の確認ができる書類、身元確認書類の3つが基本です。マイナンバーカードがあれば1枚で両方対応できますよ!
認定審査には多少時間がかかりますが、受給資格が認定されると申請月の翌月分から支給が開始されます。審査中に時間がかかっても、申請した月の翌月分からさかのぼって支給されるので安心してください!
ちゃんと申請月が起点になるんですね。それは安心ですね。
あと、申請に期限はなく「随時受付」なので、要件を満たしていると思ったらいつでも申請できます!迷っているなら早めに窓口に相談することをおすすめします。
| 項目 | 内容 |
|---|
| 申請先 | お住まいの区市町村の障害福祉担当窓口 |
| 必要書類 | 認定請求書、マイナンバー確認書類、身元確認書類 |
| 申請期間 | 随時受付(期限なし) |
| 支給開始 | 認定後、申請月の翌月分から |
障害福祉担当というのは、どの市区町村にもあるんですよね?
はい、全国すべての市区町村に窓口があります。「障害福祉課」や「福祉課」という名称が多いですが、自治体によって名前が違うこともあるので、まずはお住まいの市区町村のホームページで確認するか、代表電話に問い合わせてみるのが確実ですよ。
一度受給できるようになったら、毎年何か手続きが必要なんですか?
毎年、所得状況届の提出が必要です!これは8月1日から9月30日の間に区市町村の窓口に提出する必要があります。提出を忘れると支給が自動停止されてしまうので、必ずカレンダーに入れておいてください。
そのほかにも、住所変更・氏名変更・受給者が亡くなった場合なども届出が必要です。状況が変わったらすぐ窓口に連絡するのがベストです。
- 所得状況届: 毎年8月1日〜9月30日に提出(忘れると支給停止)
- 住所変更: 転居時は速やかに届出
- 氏名変更・婚姻等: 変更後すぐに届出
- 入院・施設入所: 3か月を超えそうな場合は届出
- 受給者の死亡: 死亡後すぐに届出
入院や施設入所も届け出が必要なんですね。逆に退院したときも同様ですか?
退院して在宅に戻ったときも届出が必要です!退院後に届け出ることで、在宅復帰後の手当が再開されます。忘れずに!
手続きの手続きが多いようですが、窓口でまとめて確認できますか?
もちろんです。認定を受けた際に区市町村の担当者から一連の届出義務について説明があるはずなので、そのときにしっかり確認しておくといいですよ。
まず、「障害者手帳を持っていれば自動的に受給できますか?」という質問があります。
これが一番多い誤解なんですが、障害者手帳の等級と特別障害者手当の認定基準は別物です!手帳の等級が高くても、「常時特別の介護を必要とする状態」の認定基準を満たさないと受給できない場合があります。逆に手帳の等級が最高位でなくても認定される場合もあるんです。
それは知らない人が多そう!じゃあ、障害者年金と同時に受給することはできますか?
できます!特別障害者手当は障害年金と同時受給が可能です。ただし前述の通り、障害年金は所得に算入されるので、所得制限の計算に含めて確認が必要ですよ。
在宅でサービスを受けている場合は問題なく受給できます!デイサービス通所や訪問介護なども在宅扱いです。施設への入所ではなくサービス利用であれば対象外にはなりません。
最後に、生活保護を受けている場合はどうなりますか?
生活保護を受給している方でも、特別障害者手当を受給することは可能です。ただし、手当の収入は生活保護の収入として認定されるため、生活保護費と相殺される計算になります。手当が直接手元に残るわけではありませんが、制度上は同時に受給できます。
| 項目 | 内容 |
|---|
| 対象者 | 精神または身体に著しく重度の障害があり、常時特別の介護を必要とする在宅の20歳以上の方 |
| 支給額 | 月額29,590円(年4回支給 / 2月・5月・8月・11月) |
| 所得制限 | あり(本人・配偶者・扶養義務者の所得で審査) |
| 申請期限 | 随時受付 |
| 申請先 | お住まいの区市町村の障害福祉担当窓口 |
| 公式情報 | 東京都福祉局 特別障害者手当 |
特別障害者手当の申請をかたった詐欺が発生しています。正規の申請ではATMでの操作や自宅への現金振り込みを求めることはありません。「手続きのため銀行に行って」「手数料が必要」などと言われたら詐欺を疑ってください。申請は必ず区市町村の窓口で行います。個人情報を電話で聞き出すこともありません。不審な連絡があればすぐに区市町村や警察に相談してください。
このページで紹介している特別障害者手当は国の制度ですが、市区町村によっては独自に上乗せ給付をしている場合もありますよね?
ありがとうございます!受給できる制度は全部活用した方がよさそうですね。
その通りです!もし「自分や家族が対象かも?」と思ったら、まず市区町村の障害福祉担当窓口に相談してみてください。お住まいの都道府県別の給付金情報は
東京都の給付金一覧や
全国の給付金一覧からも確認できます!