この補助金、まず何がそんなにすごいの?

佐藤

佐藤

編集長

室谷さん、今回の補助金、ちょっと衝撃受けてるんですけど…何しろ上限が15億円って!
室谷

室谷

代表取締役

そうなんですよ(笑)。僕も最初見たとき「桁間違いじゃない?」って思いました。でも本当に15億円(正確には150,000万円)です。しかも後年度分含めた総額で、1事業者あたりですからね。
佐藤

佐藤

編集長

ちょっと待ってください。普通の補助金っていうと数百万から多くても数千万円のイメージなんですけど、なんでこんなにデカいんですか?
室谷

室谷

代表取締役

それは対象がバリューチェーン全体のScope3、つまりサプライチェーン全体のCO2削減だから。大企業が取引先と連携して設備投資するわけで、規模が大きくなりがちなんです。だから予算もでかい。
佐藤

佐藤

編集長

なるほど!でも「Scope3」って言葉、聞いたことはあるけど正直よく分かってない部分もあって…。
室谷

室谷

代表取締役

じゃあそこから整理しましょう。Scope3ってのは、自社の直接排出(Scope1)や電気の使用(Scope2)以外の、調達・物流・製品使用などバリューチェーン全体の排出量を指します。今回の補助金、まさにそのScope3削減を企業間連携で後押しするんです。
佐藤

佐藤

編集長

つまり「うちだけ頑張ってもダメ、取引先も一緒にやろう」ってことですね。
室谷

室谷

代表取締役

その通り。しかもこの事業、環境省が本気で予算つけてます。予算額は令和8年度単年度で15億円、3年間で総額50億円の国庫債務負担を組んでるんですよ。

誰が申請できるの?対象者をチェック!

個人事業主でも対象になる?

佐藤

佐藤

編集長

まず対象者、めちゃめちゃ幅広いですよね。個人事業主もいけますか?
室谷

室谷

代表取締役

はい、個人事業主も含めて民間企業なら基本的にOKです。ほかにも独立行政法人や大学法人、医療法人、社会福祉法人、協同組合、一般財団法人まで本当にいろんな法人が申請できます。
佐藤

佐藤

編集長

地方公共団体は?
室谷

室谷

代表取締役

地方公共団体は、民間企業などとの共同申請で、かつ建物を共同所有する場合に限られます。メインはあくまで民間企業ですね。

従業員数の制約はある?

佐藤

佐藤

編集長

従業員数の条件ってありますか?
室谷

室谷

代表取締役

ありません!「従業員数の制約なし」と明記されてます。大企業でも中小企業でもOK。むしろこの補助金の肝は「企業間連携」で、代表企業がバリューチェーンを構成する連携企業と組むことです。大企業が代表になり、中小の取引先を巻き込む形が典型的です。
佐藤

佐藤

編集長

じゃあ「うちは小さいから無理」ってことはないんですね。でも連携企業って具体的に何人必要なんですか?
室谷

室谷

代表取締役

ここ大事です。代表企業が大企業の場合は連携企業が2者以上、中堅・中小企業の場合は1者以上と合意が必要です。しかも代表企業は「GX率先実行宣言」を行っていることが要件になってます。環境省のPDFにそう書いてありました。
佐藤

佐藤

編集長

へえー、GX宣言しないとダメなんですね。でもそれは企業として脱炭素に本気だという意思表示ってところか。
室谷

室谷

代表取締役

そう。そしてもう一つ、代表企業のScope3削減目標を踏まえて、連携企業のCO2排出量削減について両者で合意しておく必要があります。単なるお願いベースじゃなく、ちゃんと数値目標を決めるんです。

いくらもらえる?補助額と補助率の詳細

上限15億円の内訳と補助率

佐藤

佐藤

編集長

いよいよお金の話。上限15億円はデカいですが、補助率はどうなってますか?
室谷

室谷

代表取締役

公募要領を参照と書いてありますが、環境省の資料から具体的な数字が出ています。中小企業の場合は補助率2分の1(1/2)。大企業は原則3分の1(1/3)ですが、「GX率先実行宣言」をしていて、かつ年間3,000トン以上のCO2削減を見込む場合は2分の1に引き上がります。
佐藤

佐藤

編集長

大企業でも2分の1になる条件があるんだ。それは頑張ったらもっと支援が厚くなるってことですね。
室谷

室谷

代表取締役

そうです。ただし補助対象は設備導入費全体じゃなくて、現在の設備に対して30%以上の省CO2効果が見込める設備に限られます。さらに、大企業は30%以上、中堅企業は20%以上、中小企業は10%以上の効果が必要です。事業全体で30%という基準はあるものの、企業規模に応じてハードルが違うんです。
佐藤

佐藤

編集長

中小は10%からOKって、結構入りやすいですね。

事業期間と複数年度対応

佐藤

佐藤

編集長

この15億円、一度に使わないといけないんですか?
室谷

室谷

代表取締役

いいえ、事業期間は原則3年以内。単年度事業もありますが、複数年度に分けて執行可能です。ただし公募で採択されたら原則として令和8年度中に交付申請して交付決定を受ける必要があります。
佐藤

佐藤

編集長

つまり令和8年度(2026年度)中にまず申請を通して、その後最長で令和10年度(2028年度)1月31日まで事業できるってことですね。
室谷

室谷

代表取締役

その読みで合ってます。複数年度にわたる大型設備投資にぴったりです。

どんな経費が対象?対象経費と対象外経費をチェック!

省CO2設備費の具体例

佐藤

佐藤

編集長

では肝心の経費。どんなものに使えるんですか?
室谷

室谷

代表取締役

大きく4つのカテゴリーがあります。1つ目は「省CO2設備費」で、高効率生産設備や省エネ型空調・照明、再生可能エネルギー設備とかが該当します。
佐藤

佐藤

編集長

いわゆる省エネ設備ですね。
室谷

室谷

代表取締役

そうです。2つ目は「設備工事費」で、設置工事や配管・配線、既存設備の撤去費。3つ目は「計測・管理システム費」で、CO2排出量計測システムやエネルギーマネジメントシステムなど。4つ目は「調査・計画費」で、省CO2効果の検証調査や導入可能性調査、CO2排出量算定費用などです。
対象経費と対象外経費
メリット
  • 高効率生産設備・省エネ空調・再エネ設備
  • 設備工事費(設置・配管・撤去)
  • CO2計測システム・エネマネシステム
  • 調査・計画費(効果検証・可能性調査)
×デメリット
  • 省CO2効果が30%未満の設備
  • 土地・建物の取得費用
  • 日常的な維持管理費
  • 常勤職員の人件費
  • 補助事業に直接関係ない一般管理費
  • 他の補助金で賄われる経費
  • 事業期間外の経費
  • 消費税(仕入税額控除対象分)
佐藤

佐藤

編集長

逆にダメなのは?
室谷

室谷

代表取締役

まず省CO2効果が30%未満の設備はアウト。土地や建物の取得費、日常メンテナンス費、人件費(常勤職員の給与)も対象外です。ほかにも他の補助金と重複する経費や消費税(仕入税額控除対象分)もダメ。あくまで設備投資に特化した補助金ですね。

複数申請・併用ルール

佐藤

佐藤

編集長

この補助金と他の補助金、併用できますか?
室谷

室谷

代表取締役

同一設備に対する他の国庫補助金との重複は不可。でも異なる設備や事業フェーズなら、経産省の省エネ補助金などと組み合わせられる可能性はあります。ただし公募要領で要確認です。
佐藤

佐藤

編集長

注意点として、採択されたら事業概要や排出量・削減量が環境省から公表されるって書いてありましたよね。
室谷

室谷

代表取締役

そうです。情報公開は前提として受け入れる必要があります。「うちのデータは絶対出したくない」という企業には向かないですね。

申請の流れは?ステップを詳しく解説

事前準備:GビズID取得が必須

佐藤

佐藤

編集長

では申請手順を教えてください。何から始めればいいですか?
室谷

室谷

代表取締役

まず最初に、代表企業が「GビズID」アカウントを取得すること。Jグランツ(デジタル庁の電子申請システム)を使うので、アカウント取得に2週間程度かかることを見越して早めに動きましょう。
佐藤

佐藤

編集長

それができたら?
室谷

室谷

代表取締役

次に公募要領をしっかり読むこと。地域循環共生社会連携協会のHPで最新版を確認してください。令和8年度の募集期間は2026年7月28日から2026年11月13日までです。
佐藤

佐藤

編集長

結構短いですね。約3ヶ月半。準備期間を考えるとかなりタイトかも。
室谷

室谷

代表取締役

そうなんです。だから今から体制作りを始めるのが吉。代表企業と連携企業の間でScope3削減目標を設定し、設備投資計画を具体化します。このとき、30%以上の省CO2効果を技術的に裏付ける資料が必須。

申請書類の作成と提出

佐藤

佐藤

編集長

書類は何を揃えるんですか?
室谷

室谷

代表取締役

応募申請書・実施計画書・補助対象経費計算書(Excel様式)などがあります。連携体制やCO2削減見込みを詳細に記載して、Jグランツから提出。やむを得ずメール提出も可能ですが、基本はJグランツ推奨です。
佐藤

佐藤

編集長

申請後は審査があって採択、その後交付申請ですよね。
室谷

室谷

代表取締役

はい。採択後に交付申請書やCO2算定方法資料なども提出します。全体の流れを図にまとめました。
補助金申請の流れ
  1. 1
    GビズID取得
    2週間程度かかるので早めに
  2. 2
    公募要領確認
    対象経費・要件をチェック
  3. 3
    連携体制構築
    代表企業+連携企業で合意
  4. 4
    設備投資計画策定
    30%以上の省CO2効果を証明
  5. 5
    申請書類作成・提出
    Jグランツで電子申請
  6. 6
    審査・採択
    採択後、交付申請へ
佐藤

佐藤

編集長

わかりやすい。これで全体像がつかめました。

審査のポイント・攻略法

定量効果と連携の具体性が命

佐藤

佐藤

編集長

採択されるコツってありますか?15億円もらえるとなると倍率も気になりますが。
室谷

室谷

代表取締役

採択率は公表されていませんが、審査のポイントはいくつかあります。まずScope3削減の定量的効果を明確に示すこと。30%以上という基準を技術的にどうクリアするか、数値で裏付けましょう。
佐藤

佐藤

編集長

数字が命って感じですね。
室谷

室谷

代表取締役

次に代表企業と連携企業の協力体制の具体性。例えば「どの取引先とどういう役割分担で、いつまでに何をするのか」を明確に書く。中小企業への波及効果や事業の持続可能性も評価されます。
佐藤

佐藤

編集長

あとGX市場創造への貢献もアピールポイントと聞きました。
室谷

室谷

代表取締役

そうです。環境省はこの補助金を通じて得た情報をCO2削減対策の把握や普及広報に使うと明言しています。単なる設備投資ではなく、業界全体の脱炭素を牽引するストーリーが求められているわけです。
佐藤

佐藤

編集長

GX率先実行宣言、まだの企業は今から準備ですね。

スケジュールと注意点

公募から事業完了までのタイムライン

佐藤

佐藤

編集長

全体のスケジュールを教えてください。令和8年度の公募期間は2026年7月28日~11月13日。事業完了はいつまで?
室谷

室谷

代表取締役

事業完了期限は2028年1月31日です。複数年度事業の場合、最終年度の1月31日まで。交付決定は令和8年度中に行う必要があります。
佐藤

佐藤

編集長

じゃあざっくり、2026年夏に応募→秋までに審査・採択→2026年度中に交付決定→その後最長2028年1月まで事業実施、という流れですね。
室谷

室谷

代表取締役

その通り。ただし予算がなくなり次第受付終了なので、早めの行動が大事。公募開始と同時に動けるよう、事前に連携企業との調整を済ませておくのが理想です。

問い合わせ先とよくある質問

佐藤

佐藤

編集長

質問があるときはどこに聞けばいいですか?
室谷

室谷

代表取締役

執行団体は一般社団法人地域循環共生社会連携協会。担当は安江さん。メールアドレスは08scope3@rcespa.jpです。件名に事業名と(代表)事業者名を入れるのを忘れずに。
佐藤

佐藤

編集長

FAQはありますか?
室谷

室谷

代表取締役

協会のHPでよくある質問(PDF)が公開されています。例えばScope3の定義や補助上限額、対象設備の具体例などが載っています。まずはそちらを確認するのが早いです。
令和8年度 公募スケジュール
  1. 2026年7月28日
    公募開始
    公募要領公開、申請受付開始
  2. 2026年11月13日
    応募締切
    17時必着(Jグランツ)
  3. 2026年度中
    審査・採択・交付決定
    採択後、交付申請へ
  4. 2028年1月31日
    事業完了期限
    単年度・複数年度共通の最終期限

類似補助金との比較

小規模事業者持続化補助金(創業型)とはどう違う?

佐藤

佐藤

編集長

この補助金、小規模事業者持続化補助金と似てる部分もあるんですか?
室谷

室谷

代表取締役

全然違います(笑)。持続化補助金は上限200万円で、対象は小規模事業者の販路開拓など。一方、Scope3補助金は上限15億円で対象はバリューチェーン全体の大型設備投資。規模も目的も桁違いです。
佐藤

佐藤

編集長

確かに。でも連携という点では似てる?
室谷

室谷

代表取締役

持続化補助金も連携が評価されますが、あくまで単独事業者の取り組みが中心。こちらは「企業間連携が前提」で、代表企業と取引先が一体となってScope3を削減することが制度の根幹です。補助率や対象経費も全く別物ですね。
Scope3補助金と小規模事業者持続化補助金の比較
比較項目Scope3補助金小規模事業者持続化補助金
補助上限15億円200万円
補助率1/2または1/32/3(上限あり)
対象経費省CO2設備・工事費など広告費・設備費など
連携要件必須(2者以上)任意
目的Scope3削減販路開拓・事業承継等
佐藤

佐藤

編集長

やっぱり規模が全く違いますね。でも「持続化補助金も併用できるんですか?」って質問が出そう。
室谷

室谷

代表取締役

同一設備でなければ可能かもしれませんが、条件は必ず確認してください。ただし本補助金だけで事業が成立する規模感なので、あえて併用しなくてもいいかも。

よくある質問

佐藤

佐藤

編集長

最後によくある質問をいくつか聞いていきますね。まずScope3って何?ってところ。
室谷

室谷

代表取締役

企業のサプライチェーン全体のCO2排出量のうち、自社の直接排出(Scope1)とエネルギー使用の間接排出(Scope2)以外のすべて。原材料調達から製品輸送、従業員通勤、製品使用・廃棄まで含みます。取引先を含むバリューチェーン全体の排出が対象です。
佐藤

佐藤

編集長

補助上限額は何度聞いても15億円。これは固定ですか?
室谷

室谷

代表取締役

はい、設備導入をする1事業者あたり後年度分含めた総額で15億円。変動しません。
佐藤

佐藤

編集長

対象設備はどんなもの?省CO2効果30%以上とありますが、基準の具体的な考え方は?
室谷

室谷

代表取締役

現在の設備と比較して30%以上の省CO2効果が求められます。大企業は30%以上、中堅企業20%以上、中小企業10%以上。事業全体で30%以上満たす必要があります。具体的な設備例は公募要領で確認を。
佐藤

佐藤

編集長

企業間連携って具体的にどういうこと?
室谷

室谷

代表取締役

代表企業がバリューチェーンを構成する複数の連携企業と組むこと。例えば大手メーカーが部品サプライヤー2社と連携して、工場の省エネ設備を導入する。連携企業の設備更新が代表企業のScope3削減に寄与する必要があります。
佐藤

佐藤

編集長

事業期間は最長3年。でも年度をまたぐ場合って注意点あります?
室谷

室谷

代表取締役

複数年度事業は交付決定日から最終年度の1月31日まで。単年度事業は交付決定日から令和9年1月31日まで。必ず公募要領で確認してください。
佐藤

佐藤

編集長

採択後の情報公開は避けられない?
室谷

室谷

代表取締役

事業概要や排出量・削減量は環境省が原則公表します。その点を了解した上で応募しましょう。

まとめ

佐藤

佐藤

編集長

室谷さん、今日は本当に盛りだくさんでした。最後にこの補助金のポイントをまとめてもらえますか?
室谷

室谷

代表取締役

かいつまんで言うと、この補助金は「バリューチェーン全体でCO2を削りたい企業のための大型投資支援」です。上限15億円、補助率1/2または1/3、対象は30%以上の省CO2効果がある設備。連携企業と組むことが必須で、GX率先実行宣言も必要。公募期間は2026年7月28日~11月13日と限られているので、今から準備を始めましょう。
佐藤

佐藤

編集長

まさに「大物補助金」ですね。しかも対象業種が全業種に近いのもすごい。
室谷

室谷

代表取締役

農業から金融、医療、教育まで本当に幅広い。自社のScope3削減に本気で取り組む経営者にとって、これ以上ないチャンスです。ただし情報公開があるので、戦略的に活用したい企業向けです。
佐藤

佐藤

編集長

ありがとうございました!これから申請を検討される方は、ぜひ協会のHPで公募要領をチェックしてくださいね。
室谷

室谷

代表取締役

疑問があれば早めに問い合わせを。それではまた次回!