福岡市が「グリーンビル促進事業」という補助金を出しているって聞いたんですが、どんな制度なんですか?
はい!都心部のオフィスビルや商業施設が緑化工事をするときに、費用の半分を補助してくれる制度なんです。上限がざっくり3,000万円で、福岡市グリーンビル促進事業補助金交付要綱を根拠とする市独自の事業です。
そうなんですよ。天神・博多駅周辺の都心エリアを対象に「花と緑あふれる魅力的なまちづくり」を推進するのが目的で、新築ビルだけじゃなくて既存ビルの緑化リニューアルにも使える点がポイントです。
既存ビルにも使えるのは大きいですね。テナント誘致とかにも関係しそうで。
まさにそれが狙いの一つで、2026年度の公募は2026年3月31日から2027年3月31日まで受け付けています。ESG対応やCASBEEの評価向上にも直結するので、不動産オーナーやビル管理会社にとってはかなり使いやすい制度ですよ。
補助率や金額の詳細を教えてもらえますか?2分の1という話でしたが、すべての緑化が同じ率なんですか?
実は2段階の構造になっていて、緑化の種類によって補助率の上限が変わります。ここを押さえておかないと計画段階でミスが起きやすいんです。
グリーンビル補助スキーム 必須緑化と効果促進緑化の比較図
| 緑化の種類 | 内容 | 補助率 | 補助上限 |
|---|
| 【1】必須緑化 | 空地緑化・壁面緑化・屋上その他建物緑化 | 対象経費の1/2 | 3,000万円 |
| 【2】効果促進緑化 | 屋内緑化・花壇整備 | 必須緑化費用の1/3が上限 | 必須緑化次第 |
「効果促進緑化は必須緑化費用の1/3が上限」って、どういう計算になるんですか?
たとえば必須緑化の工事費が600万円だった場合、補助対象になる効果促進緑化は最大200万円(600万円÷3)ということです。効果促進緑化単独では申請できないし、必須緑化をどれだけ計画するかが全体の補助額を決める鍵になります。
なるほど、まず必須緑化ありきで計画を組むのが正解なんですね。上限3,000万円を受け取るにはどの程度の工事が必要ですか?
補助率が1/2なので、3,000万円の補助を受けるには6,000万円以上の緑化工事が必要です。これは大規模オフィスビルの屋上緑化や壁面緑化を含む本格的なプロジェクトに相当する金額で、中小規模のビルでは上限に達しないケースが多いですが、実際の工事規模に応じた補助が受けられます。
- 建築物の所有者: ビルのオーナーが直接申請する場合
- 建築主: 建設中・改築中の発注者
- 土地の所有者: 土地を所有して緑化工事を行う場合
- 上記から承諾を得た者: テナントや管理会社も、所有者の承諾があればOK
テナントでも申請できるんですね!それは知らなかったです。
そうなんです。ビルオーナー側にも「資産価値の向上」「テナント誘致力の強化」というメリットを訴求すると承諾を得やすいですよ。ただし賃貸借契約上の原状回復義務との兼ね合いがあるので、事前に契約条件を確認しておくのが大切です。
対象エリアはどこですか?福岡市内全域ではないですよね。
対象は「福岡市都心部」に限定されています。具体的には天神、博多駅、博多ふ頭・中央ふ頭を中心として、東は御笠川、南は百年橋通り、西は大正通りに囲まれたエリアです。
| 方角 | 境界線 |
|---|
| 東 | 御笠川 |
| 南 | 百年橋通り |
| 西 | 大正通り |
| 中心 | 天神・博多駅・博多ふ頭・中央ふ頭 |
そういうときはみどり推進課に確認するのが確実です。住所だけでは判断できないケースもあるので、地図上で確認してもらえます。対象建築物は業務施設(オフィスビル)・商業施設・宿泊施設・これらに類する施設です。住宅は対象外なので要注意です。
緑化の面積や率について、具体的な要件はありますか?
敷地面積によって要件が変わります。ここを満たさないと申請ができないので、計画段階でしっかり確認が必要です。
| 敷地面積 | 必要な緑化面積 | 緑化率 |
|---|
| 1,000㎡未満 | 高木・中木・壁面緑化で10㎡以上 | 指定なし |
| 1,000㎡以上 | 高木・中木・壁面緑化で10㎡以上 | かつ5%以上 |
1,000㎡以上のビルは緑化率5%も必要なんですね。それって結構ハードルが高くないですか?
大規模なビルほど緑化面積も多く必要ですが、逆にいうと大規模工事になるほど補助額も大きくなるので、資金回収の観点では合理的な設計です。また、緑化率の計算は「必須緑化のみ」で算出するので、効果促進緑化は含まれません。
なるほど。それから「法定義務基準との関係」で気をつけることはありますか?
建築基準法等で緑化義務がある場合は、その義務基準を超えた部分だけが補助対象になります。設計段階から義務基準と補助対象の線引きを明確にしておくことで、申請金額を最大化できます。
| 緑化種別 | 対象経費の例 |
|---|
| 空地緑化 | 高木・中木・地被植物の植栽費、植栽基盤の整備費 |
| 壁面緑化 | 壁面緑化パネル設置費、つる性植物の植栽費、ワイヤー・フレーム設置費 |
| 屋上・その他建物緑化 | 屋上緑化基盤の設置費、防水層保護工事費、灌水設備の設置費 |
| 効果促進緑化(屋内) | 屋内植栽設備費、プランター・什器費 |
| 効果促進緑化(花壇) | 花壇の整備費、花壇用植栽費 |
灌水設備(水やりシステム)も含まれるのはうれしいですね。
そうなんです。設置時の工事費は対象ですが、設置後の維持管理費は対象外なので注意が必要です。
以下は補助対象外です。計画段階で区別しておきましょう。
- 法定義務内の緑化費用: 義務基準を超えた部分のみが対象
- 維持管理費・ランニングコスト: 植栽後の水やり・剪定・植え替え費用
- 土地の取得費用
- 建物本体の建築費・改修費
- 設計監理費(緑化に直接関係しない部分)
- 消費税および地方消費税
消費税が対象外なのは要注意ですね。見積もり段階で税抜きで計算しないと補助額がずれますね。
その通りです。申請額の計算は税抜き金額で行うようにしてください。次は申請の具体的な流れを見ていきましょう。
5ステップで進みます。特に
事前相談が必須で、工事着工後の申請は一切認められない点が最重要のポイントです。
グリーンビル補助金申請フロー(5ステップ)
交付決定まで約1ヶ月かかるんですね。着工タイミングをしっかり逆算しないといけませんね。
そうなんです。年度内完了が条件なので、特に年度後半に申請した場合は工期が短くなります。余裕をもって年度前半(4月〜8月ごろ)に相談・申請するのがベストです。申請から交付決定まで概ね1ヶ月ですが、年度末は混み合うこともあるので早めの行動が安心です。
- 事前相談で計画を固める: 対象経費の範囲・緑化率の算定方法・必要書類を一気に確認できる。手戻りを防ぐ最重要ステップ
- 必須緑化を軸に計画を設計する: 効果促進緑化の上限は必須緑化費用の1/3。必須緑化を充実させるほど効果促進緑化の補助枠も広がる
- 義務基準との線引きを明確に: 設計段階から法定義務分と補助対象分を区別し、申請金額を最大化する
- 資産価値向上として社内稟議を通す: 緑化はテナント誘致力・賃料水準の維持に寄与する。補助金活用でROIを可視化すると経営判断が早まる
特に「事前相談で計画を固める」が最重要という感じですね。
はい、みどり推進課の担当者と直接話すことで「この経費は対象になりますか?」「緑化率はこの計算で合ってますか?」という疑問をその場で解消できます。事前相談なしで申請書を出すと後から修正が発生するリスクが高いです。設計事務所や施工業者にも「このプロジェクトは福岡市のグリーンビル補助金を活用する」と早めに伝えておくと、緑化設計の段階から補助対象に合わせた計画を組んでもらえます。
本制度は福岡市独自の事業なので、国の補助金との併用可否については個別に確認が必要ですが、組み合わせを検討すべき関連制度がいくつかあります。
省エネ改修と緑化を同時に計画するのが一番効率的な感じですね。
その通りです。緑化と省エネ改修を合わせた包括的なビルリニューアル計画を立てると、補助金の組み合わせで初期投資の負担を大幅に圧縮できる可能性があります。ただし各補助金の要件・補助対象経費・採択審査のタイミングが異なるので、複数制度を同時活用する場合は必ず各窓口に確認してください。
CASBEE福岡との関係もあるって聞いたんですが?
はい、福岡市にはCASBEE(建築物総合環境性能評価システム)の独自評価制度があります。緑化はCASBEEの評価点向上に直結するので、CASBEE関連のインセンティブと組み合わせる戦略が考えられます。設計段階からCASBEE評価を意識した緑化計画を立てるとより有利です。
| 項目 | 内容 |
|---|
| 制度名 | 福岡市グリーンビル促進事業 |
| 根拠法令 | 福岡市グリーンビル促進事業補助金交付要綱 |
| 受付期間 | 2026年3月31日〜2027年3月31日 |
| 補助率 | 対象経費の1/2(効果促進緑化は必須緑化費用の1/3が上限) |
| 補助上限額 | 3,000万円 |
| 対象エリア | 福岡市都心部(天神・博多駅・ふ頭地区周辺) |
| 対象建築物 | 業務施設・商業施設・宿泊施設・これらに類する施設 |
| 実施機関 | 福岡市住宅都市みどり局 みどり推進部 みどり推進課 |
| jGrants掲載 | jGrants申請ページ |
福岡市住宅都市みどり局 みどり推進部 みどり推進課
最後に、申請者からよく来る質問を教えてもらえますか?
「対象エリアの境界付近にあるビルは申請できますか?」という質問はどうですか?
境界付近の建築物については、住所だけでは判断できないケースがあります。みどり推進課(092-707-1295)に地図上で確認してもらうのが確実です。少しでも「境界付近かも?」と思ったらすぐ電話してみてください。
「テナントとして入居している場合も申請できますか?」というのもよく聞きますよね?
建築物の所有者や土地所有者の承諾を得ていれば、テナントや管理会社でも申請できます。ただし賃貸借契約上の原状回復義務との兼ね合いがあるので、ビルオーナーとの事前合意が重要です。緑化によるビルの資産価値向上や賃料水準の維持という観点からオーナーにもメリットがあるので、交渉材料になります。
「効果促進緑化だけで申請できますか?」というのはどうですか?
これはNGです!効果促進緑化(屋内緑化・花壇整備)は必須緑化との併用が条件で、単独申請はできません。まず空地緑化・壁面緑化・屋上緑化などの必須緑化を計画した上で、追加的に屋内緑化や花壇整備を組み合わせる構成にしてください。
「工事を始めてから申請できますか?」という質問もありそうですよね。
これは絶対にNGです!緑化工事着工後の申請は補助対象外です。必ず工事前に事前相談と申請書類の提出を行い、交付決定通知を受けてから着工してください。すでに工事に入っている場合は対象外になりますので、計画段階でのお問い合わせが不可欠です。
「緑化後の維持管理費も補助されますか?」という問い合わせもよくありそうです。
維持管理費は補助対象外です。補助金は緑化の初期整備費用(植栽費、設置工事費等)のみが対象です。植栽後の水やり・剪定・植え替えなどのランニングコストは自己負担になるので、中長期の収支計画を立てた上で緑化規模を決定するのをおすすめします。
なるほど。福岡市の都心ビルをお持ちの方にとって、これだけ手厚い緑化補助金があるのはすごい魅力ですね!
そうですね!ぜひ計画段階から早めにみどり推進課に相談してみてください。福岡市の他の補助金については
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