今日は「サステナブル倉庫モデル促進事業」を取り上げたいんですけど、名前からして結構カッコいいですよね(笑)
ほんとそうですよね!(笑)これ、ひとことで言うと「省CO2化機器と省人化機器と再エネ設備を同時に入れたら1億円まで補助する」って制度です。
補助率1/2なので、最大2億円の設備投資に対して最大1億円が出ます。令和7年度補正予算の環境省の事業で、事務局は公益財団法人北海道環境財団が担当しています。
そこが他の省エネ補助金との最大の違いです。省エネ設備だけ、省人化設備だけの導入では申請できない。3つのカテゴリを一緒に入れることが
絶対条件なんです。
サステナブル倉庫モデル促進事業 補助金の仕組み
そうなんです。倉庫業法に基づいて倉庫業の登録を受けている倉庫業者だけが対象です。自社商品を保管するだけの「自家用倉庫」は対象外。あくまで「営業倉庫」の話です。
国土交通省の地方運輸局や運輸支局に倉庫業の登録をしているはずなので、まず自社の登録証を確認してください。登録がなければそもそも申請できません。
全国が対象ですよ。北海道から沖縄まで。ただし、申請窓口は全て北海道環境財団の事務局経由になります。
| 項目 | 内容 |
|---|
| 対象者 | 倉庫業法に基づく登録を受けた倉庫業者 |
| 対象施設 | 当該倉庫業者が営む営業倉庫 |
| 地域条件 | 全国 |
| 自家用倉庫 | 対象外 |
| 従業員数制限 | なし |
ないです。大企業も中小も、倉庫業の登録があれば申請できます。これは割と珍しいパターンですよ。
じゃあ補助額の詳細を教えてください。ざっくり「最大1億円」ってことでいいですか?
ざっくりそうですね(笑)ただ、補助率1/2なので、対象経費が2億円あって初めて満額の1億円が出ます。2000万円の設備投資なら補助は1000万円ということです。
公募要領によると、実はCO2削減コストに応じた上限額の計算式もあって、事業内容によってはその計算値が1億円より低くなることもあります。ただし通常は1億円上限と理解してOKです。
| 補助項目 | 内容 |
|---|
| 補助上限額 | 1億円 |
| 補助率 | 対象経費の1/2 |
| 最大対象経費 | 2億円(それ以上は自己負担) |
| 補助下限額 | 公募要領で確認要 |
これ、同じ予算で令和6年度補正版もあったみたいで、今回が令和7年度補正版ってことですよね?
そうです。北海道環境財団のサイトを見ると、令和6年度補正版の「サステナブル倉庫モデル促進事業」もあって、今回で2回目の制度です。前回の採択事例が参考になりますよ。
大きく5つのカテゴリがあります。省CO2化機器・省人化機器・再エネ設備・エネルギー管理設備・付帯工事です。
| カテゴリ | 対象設備の例 |
|---|
| 省CO2化機器 | 高効率空調設備・LED照明・高効率冷凍冷蔵設備 |
| 省人化機器 | 自動搬送ロボット・自動ラック・AGV(無人搬送車)・自動仕分け装置 |
| 再生可能エネルギー設備 | 太陽光発電設備・蓄電池システム |
| エネルギー管理設備 | BEMS・電力モニタリングシステム・デマンド制御装置 |
| 付帯設備・工事 | 設備設置工事費・電気配線工事費・制御システム構築費 |
そうなんです。物流2024年問題でドライバー不足が注目されましたけど、倉庫内作業員不足も深刻です。AGVや自動ラックって導入費用がかなり高いので、補助金が出るのはありがたい。
- 倉庫の新築・増築に係る建設費
- 土地の取得費・賃借料
- 消費税及び地方消費税
- 交付決定前に発注・契約した設備費
- 省CO2設備または省人化設備のいずれか一方のみの導入費
- 汎用事務機器・什器備品の購入費
とくに交付決定前に発注・契約した設備費は絶対アウトです。「もう設備発注してから申請しよう」はNGです。必ず交付決定後に発注してください。
5ステップで進みます。図を見てもらうとわかりやすいですよ。
申請フロー 倉庫業登録確認から実績報告まで5ステップ
1倉庫業登録の確認 倉庫業法に基づく倉庫業登録が有効であることを確認します。登録証を手元に用意してください。
2設備の選定と導入効果の算定 省CO2化機器・省人化機器・再エネ設備それぞれについて、CO2削減量・省人化効果・再エネ発電量を算定します。環境省が提供するガイドブックと計算ファイルを活用してください。
3見積取得と事業計画書の作成 設備メーカーから見積を取得し、投資回収計画を含む事業計画書を作成します。応募申請書はjGrants経由またはメール提出です。
4jGrantsで電子申請+確認メール送付 公募期間(2026年3月31日〜2026年5月12日)内にjGrantsで電子申請します。申請後、必ず souko_oubo@heco-hojo.jp 宛に「申請済みである旨」のメールを送付してください。これを忘れると処理に遅れが生じます。
5審査・交付決定・設備導入・実績報告 審査を経て交付決定が出たら、設備を発注・導入します。工事完了後に実績報告書を提出して補助金が確定します。
jGrantsで申請して、さらに別途メールも送るんですね。
そうなんです。ちょっとアナログですよね(笑)でも公式にそう明記されているので絶対に忘れないでください。メールを送り忘れる人が多いらしく、わざわざ公募要領に強調されています。
- 相乗効果を具体的に示す: 省CO2設備と省人化設備が組み合わさることで得られる相乗効果(AGVの運行最適化でエネルギー消費も削減など)を数値で示す
- モデル事例としての普及可能性: 自社の取組が他の倉庫業者にも横展開できることを示す。業界全体のサステナブル化への波及効果を訴求する
- BCP対策としての価値: 太陽光+蓄電池の組み合わせにより停電時も倉庫機能を維持できるBCP強化効果を訴求する
まさに。「採択されたら他の倉庫業者にも紹介してもいい」くらいの積極的なスタンスが評価されます。自社の取組を業界全体の参考事例にする意欲を見せましょう。
物流2024年問題との絡みで省人化の社会的意義も書いた方がいいですか?
絶対書いた方がいいです。倉庫作業員不足は2025年以降も深刻な課題です。AGVや自動ラックの導入がその解決策になることを、採用難・人件費高騰のデータとセットで示すと説得力が増します。
- CO2削減量(t-CO2/年): 省CO2化機器の導入前後で比較
- 省人化効果(人/年): 作業員の削減数または稼働時間の削減数
- 再エネ発電量(kWh/年): 太陽光発電の年間発電量の見込み
- 投資回収期間(年): 補助金込みでの回収年数
- CO2削減コスト(円/t-CO2): 補助金の評価指標として重要
1トンのCO2を削減するのにいくらコストがかかるかという指標です。これが低いほど費用対効果が高いとされます。本事業には「CO2削減コストに応じた上限額」の計算式もあるので、事前に算出しておくことをおすすめします。
同じ設備に対して他の補助金と組み合わせることはできますか?
原則として同一設備への重複補助はNGです。ただし、対象経費を明確に分離できれば部分的な併用も可能なケースがあります。
| 補助金 | 本事業との関係 |
|---|
| 環境省の省CO2改修支援事業シリーズ | 同一施設への重複は原則不可 |
| 経産省・省エネルギー投資促進支援事業費補助金 | 同一設備への重複不可 |
| 国交省・物流効率化関連補助金 | 同一設備への重複不可 |
| 経産省・ロボット導入支援 | 経費を分離できれば部分的に可能なケースあり |
実務的には事務局への確認が必須です。「省人化機器はこっちの補助金・省CO2機器は本事業」というふうに明確に切り分けないといけない。曖昧なまま申請するとNG判定になるので、必ず事前に
souko_ask@heco-hojo.jp に確認メールを入れてください。
同じ環境省系の補助金で似たようなものはありますか?
一次公募の締切が2026年5月12日ですけど、これに間に合わない場合どうすればいいですか?
令和6年度補正でも同名の事業がありましたし、来年度以降も公募が続く可能性は高いです。今から備えておくことで一次公募、あるいは次回公募で即座に申請できます。
- GビズIDの取得: jGrants申請にはGビズIDが必要。取得に数週間かかる場合があるので早めに手続きを
- 倉庫業登録証の確認: 登録の有効期限・登録内容を確認しておく
- CO2排出量の現状把握: 現在の電力使用量・CO2排出量を把握しておくと、削減効果の算定がスムーズになる
そうです。jGrants対応の補助金はGビズIDが共通で使えます。持っていない人は今すぐ取得しておくのが正解です。
「自家用倉庫でも申請できますか?」って疑問を持つ人が多そうですよね。
多いですね。結論はできません。倉庫業法に基づく登録がある「営業倉庫」だけです。自社商品を保管する倉庫は対象外。民間建築物省CO2改修支援事業等の別制度を探してください。
残念ながら本事業では申請できません。省CO2化機器と省人化機器と再エネ設備の3要素同時導入が必須要件です。省人化だけなら、経済産業省のロボット導入支援等の別制度を検討してください。
倉庫業法の登録を受けた倉庫業者が運営する営業倉庫であれば、冷凍冷蔵倉庫も対象です。むしろ冷凍冷蔵倉庫はエネルギー消費が大きいので、高効率冷凍機と太陽光発電の組み合わせで大きなCO2削減効果が期待できます。
北海道環境財団のサイト(
heco-hojo.jp)から全様式がダウンロードできます。応募申請書・実施計画書・経費内訳書・算出方法ファイルなど複数あるので、早めに一式確認しておいてください。
まとめると、倉庫業者が脱炭素化と省人化を一気に進められる制度ですね。
そうです。2026年5月12日までが一次公募の締切なので、倉庫業の登録がある事業者はぜひ今すぐ準備を始めてほしいです。省CO2化と省人化と再エネ設備、3つ同時に導入する計画を立てれば、最大1億円の補助が出ます。