「高齢者あんしんお出かけサービス事業」ってどんな制度?

佐藤
編集長
室谷さん、京都市の「高齢者あんしんお出かけサービス事業」って聞いたことありますか?認知症のお年寄りを介護しているご家族向けの制度らしいんですけど。

室谷
代表取締役
あります!これ、認知症で外出したまま帰れなくなってしまう高齢者を持つご家族を支えるための、京都市独自の小型GPS端末機の貸し出しサービスなんですよ。月額1,500円でGPS端末を借りて、行方がわからなくなったときにスマホや電話で居場所を調べられる仕組みです。

佐藤
編集長
え、1,500円で使えるんですか!それは安い!

室谷
代表取締役
しかも生活保護を受給している世帯は無料です。認知症の方が地下鉄の駅構内や地下商店街に迷い込んでも検索できる端末なので、実際に行方不明になってからでは遅いご家族にとっては心強いサービスです。

佐藤
編集長
令和2年(2020年)8月からは日常生活賠償保険も付帯されたって聞いたんですが、それはどういうことですか?

室谷
代表取締役
認知症の方が外出中に他の人にけがをさせてしまったり、物を壊してしまったりするケースがあるんですね。そういうとき法律上の損害賠償責任を問われることがあって、上限3億円の補償が受けられる保険が自動的に付帯されるんです。追加費用はなし、希望しない方は外すこともできます。

佐藤
編集長
それはすごい!月1,500円でGPSだけでなく保険まで付いてくるとは思わなかったです。
誰がこのサービスを使えるの?


佐藤
編集長
対象者はどういう方なんですか?

室谷
代表取締役
まず端末を実際に使う人(サービスを申請する人)と、端末を持ち歩く対象高齢者の2つに分けて考えてください。対象高齢者は京都市内に住所があり、居宅で日常生活を営む方で、以下のいずれかに当てはまる必要があります。

室谷
代表取締役
1つ目は、介護保険法の要介護認定または要支援認定を受けていて、認知症により行方不明になるおそれがある方。2つ目は、それと同等の状況にあると市長が認める方です。「要介護じゃないと使えないの?」と思う方もいますが、認知症による徘徊リスクがあれば相談できます。

佐藤
編集長
じゃあ、申請するのは誰がやるんですか?

室谷
代表取締役
申請できるのは対象高齢者の3親等内の親族で、居宅で介護している家族です。息子さん・娘さん・お孫さんなど3親等以内なら原則対象。特別な事情がある場合は市長の判断でそれ以外の方も申請できます。
対象者チェックリスト
- 対象高齢者: 京都市内に住所がある、要介護・要支援認定を受けた方で認知症による行方不明リスクがある方(または市長が同等と認める方)
- 申請者: 対象高齢者の3親等内の親族で、居宅で介護している家族等
- 居住条件: 対象高齢者が居宅(施設ではなく自宅)で日常生活を営んでいること

佐藤
編集長
施設に入ってしまった場合は使えなくなるんですか?

室谷
代表取締役
そうです。対象高齢者が医療機関や介護保険施設に入院・入所して居宅での生活が困難になった場合は、サービスの取り消し対象になります。ただし、一時的な入院はケースによって異なるので、窓口に相談してみてください。
GPS端末機の種類と費用


佐藤
編集長
GPS端末って2種類あるんですよね?どう違うんですか?

室谷
代表取締役
はい、「問い合わせ検索型」と「自己検索型」の2種類です。表で比べてみましょう。
| 項目 | 問い合わせ検索型 | 自己検索型 |
|---|---|---|
| 検索方法 | 事業者に電話して依頼 | スマホ等で自分で検索 |
| 通信網 | ソフトバンク回線 | NTTドコモ回線 |
| 通話機能 | あり(専用番号で会話可能) | なし |
| エリア出入り通知 | なし | あり(メール通知) |
| 重量 | 約101g | 約25g |
| 寸法(高さ×幅×奥行) | 90×51×18.5mm | 47.5×38.5×11.85mm |
| 連続待受時間 | 最大約590時間 | 最大約400時間 |
| 地下検索 | 可能 | 可能 |

佐藤
編集長
随分違いますね。どちらを選べばいいんですか?

室谷
代表取締役
認知症の方に「話しかけて確認したい」という場合は問い合わせ検索型。「できるだけ軽くして靴や服に装着させたい」なら自己検索型がおすすめです。自己検索型はGPSシューズ等に装着できるほどコンパクトで、設定エリアの出入り時にメール通知も届きます。

佐藤
編集長
なるほど!費用はどちらを選んでも同じですか?

室谷
代表取締役
月額1,500円は同じです。端末が届いた月(納品月)から課金が始まり、利用を取り消した月の前月まで請求されます。生活保護等を受給している世帯は市が全額負担するので、自己負担はゼロです。
費用まとめ
- 通常世帯: 月額1,500円(端末納品月から利用取消月の前月まで)
- 生活保護受給世帯: 無料(市が全額負担)
- 日常生活賠償保険: 追加費用なし(上限3億円、希望しない場合は外せる)

佐藤
編集長
申請の流れを次に教えてもらえますか?
申請方法と必要書類

佐藤
編集長
実際に申請するにはどうすればいいんですか?

室谷
代表取締役
まずは相談から始めるのがスムーズです。対象高齢者の住所地を担当する区役所・支所の保健福祉センター健康長寿推進課、または高齢サポート(地域包括支援センター)に相談してください。
1対象高齢者の住所地を担当する区役所・支所の保健福祉センター健康長寿推進課、または高齢サポート(地域包括支援センター)に相談
2「高齢者あんしんお出かけサービス事業利用申請書」「同意書」「介護保険被保険者証の写し」を揃えて提出
3市が内容を審査して利用の可否を決定し、通知書を郵送
4利用が認められた場合、問い合わせ検索型か自己検索型かを選択して端末機が貸与される
5サービス開始(端末が届いた月から課金スタート)

佐藤
編集長
申請書類ってそんなに多くないんですね!

室谷
代表取締役
比較的シンプルです。市が審査のうえで対象高齢者と申請者の同意を得て、生活保護の受給状況なども確認します。認知症による行方不明リスクの状態も確認されますが、介護保険証の写しがあれば大体は把握できます。

佐藤
編集長
申請書はどこで入手できますか?

室谷
代表取締役
区役所・支所の保健福祉センター窓口で配布されています。事前に電話で問い合わせておくとスムーズです。申請先窓口は、対象高齢者の住所地を管轄する区の保健福祉センターになります。
申請前に確認すること
- 対象高齢者が京都市内の居宅で生活していること(施設入所中は対象外)
- 要介護・要支援認定を受けていること、または認知症による行方不明リスクがあること
- 申請者が3親等内の親族であること
- 介護保険被保険者証(対象高齢者のもの)の写しを用意しておくこと
GPS端末の使い方と日常の活用法

佐藤
編集長
実際に端末を手に入れたあと、どう使えばいいんですか?

室谷
代表取締役
問い合わせ検索型の場合、「高齢者がどこにいるかわからなくなった」というときに事業者に電話します。事業者が端末の位置を調べて教えてくれます。専用電話番号があって、登録した電話番号からのみ端末機と直接通話できるので、「おじいちゃん、今どこにいるの?」と話しかけることもできます。

佐藤
編集長
電話で話せるのは安心ですね!自己検索型は?

室谷
代表取締役
自己検索型は利用者本人(ご家族)がスマートフォンのアプリや専用ページで位置を検索します。設定したエリアから出入りした瞬間にメールが届くので、「玄関を出た」「特定エリアを離れた」などをリアルタイムで把握できます。軽量で25gしかないので、靴のインソール下などに入れることも可能です。

佐藤
編集長
全国どこでも使えるんですよね?

室谷
代表取締役
はい。地下でも検索できますし、全国対応です。京都市内だけでなく旅行中や移動中でも使えます。山林地帯でも精度が下がらないのも特徴です。

佐藤
編集長
端末が壊れたり紛失したりしたらどうなりますか?

室谷
代表取締役
壊したり紛失したりした場合は、速やかに所轄の健康長寿推進課に報告して指示に従ってください。端末は貸与品なので善良な管理者の責任を持って管理する必要があります。転貸しや改良、担保提供は禁止されています。
探索登録者と位置情報の共有

佐藤
編集長
位置情報を確認できるのはご家族だけですか?

室谷
代表取締役
申請者本人と、申請書に記載した「探索登録者」に限られます。探索登録者は複数人の登録が可能なので、複数の兄弟や近くに住む親族みんなが確認できるように登録できます。

佐藤
編集長
それは便利ですね。遠方の家族も登録できるんですか?

室谷
代表取締役
登録者の住所についての制限は特に記載されていないので、ご相談ください。探索登録者を変更する場合は「利用者等異動届」を提出する必要があります。
探索登録者について
- 位置情報を検索できるのは利用者と申請書に記載した探索登録者のみ
- 探索登録者は複数人の登録が可能
- 変更がある場合は「高齢者あんしんお出かけサービス事業利用者等異動届」を所轄課へ提出

佐藤
編集長
サービスを終了したいときはどうすればいいですか?

室谷
代表取締役
利用を終了したい場合は「利用者等異動届」を提出します。また、対象高齢者が施設に入所したり、京都市外に転出したり、亡くなったりした場合も届出が必要です。届出なしにサービスを継続すると不正受給扱いになる可能性があるので注意してください。
よくある疑問をまとめて解決!

佐藤
編集長
質問が出そうなところを一通り教えてもらえますか?

室谷
代表取締役
ではよく出る質問をいくつか!まず「要支援1の認定を受けているが認知症の診断はない。使えるか?」という質問があります。要件は「認知症により行方不明になるおそれがある」または「同等の状況にあると市長が認める方」なので、認知症の診断がなくても徘徊リスクが確認されれば対象になる可能性があります。

佐藤
編集長
そういうグレーゾーンの方はまずは相談してみるといいんですね。

室谷
代表取締役
そうですね。窓口や高齢サポート(地域包括支援センター)への相談が一番確実です。次によくあるのは「端末を着けるのを嫌がる場合はどうする?」という質問です。自己検索型の25gモデルは靴や服のポケットに入れやすいサイズなので、本人に気づかれにくいこともあります。ただし本人と家族の同意が申請の前提なので、ご注意ください。

佐藤
編集長
申請してから端末が届くまでどれくらいかかりますか?

室谷
代表取締役
市の審査を経てから端末が貸与されます。期間は窓口に確認が必要ですが、一般的には審査に数週間程度かかることが多いです。急いでいる場合は早めに動くことをおすすめします。

佐藤
編集長
費用の支払いはいつからですか?

室谷
代表取締役
端末が届いた月(納品月)から課金が始まります。申請月ではなく、端末が手元に来た月から。ただし、納品月と同じ月に解約した場合でも1カ月分の費用負担が発生します。
給付金詐欺にご注意ください
- 京都市や事業者が「ATMで手続きしてください」と案内することはありません
- 電話で口座番号や暗証番号を聞いてくることはありません
- 「登録料が必要」「初期費用を先払いして」という勧誘は詐欺の可能性があります
- 不審な電話やメールを受けた場合は、必ず公式窓口(075-222-3800)に確認してください
関連する給付金・サービスも活用しよう

佐藤
編集長
介護に関連した他のサービスもあるんですか?

室谷
代表取締役
ありますよ。京都市には介護関連の給付金がいくつかあるので、あわせて活用してみてください。
| 制度名 | 概要 | リンク |
|---|---|---|
| 家族介護用品給付事業 | 在宅で介護する家族への介護用品給付 | 詳細を見る |
| 高額介護サービス費 | 介護サービス費の自己負担が上限を超えた場合の払い戻し | 詳細を見る |
| 特定入所者介護サービス費 | 低所得者の施設入所費を軽減する制度 | 詳細を見る |
| 介護保険住宅改修費の支給 | 手すりや段差解消など住宅改修費の一部を補助 | 詳細を見る |
| 介護保険福祉用具購入費の支給 | 福祉用具の購入費を一部支給 | 詳細を見る |
| 高額医療・高額介護合算療養費制度 | 医療費と介護費の合算が一定額を超えた場合に払い戻し | 詳細を見る |

佐藤
編集長
こんなに介護関連の制度があるんですね!一つひとつ確認してみます。

室谷
代表取締役
認知症の介護は長期戦です。使える制度は全部使って、ご家族の負担を少しでも減らしてください。
制度の基本情報まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 制度名 | 高齢者あんしんお出かけサービス事業 |
| 実施主体 | 京都市(保健福祉局介護ケア推進課) |
| 対象高齢者 | 要介護・要支援認定を受け認知症による行方不明リスクがある京都市在住の方 |
| 申請者 | 対象高齢者の3親等内の親族で居宅介護している家族等 |
| サービス内容 | 小型GPS端末機の貸与・位置情報提供・日常生活賠償保険(上限3億円)付帯 |
| 費用 | 月額1,500円(生活保護受給世帯は無料) |
| 端末の種類 | 問い合わせ検索型(101g・通話機能あり)/ 自己検索型(25g・エリア通知あり) |
| 申請期間 | 通年受付 |
| 申請窓口 | 対象高齢者の住所地を管轄する区役所・支所の保健福祉センター健康長寿推進課 |
| 問い合わせ | 京都市保健福祉局 介護ケア推進課 075-222-3800 / FAX 075-213-5801 |
| 公式ページ | 京都市公式サイト |
申請先窓口(区別)
- 各区役所・支所の保健福祉センター健康長寿推進課へ申請
- 北区 / 上京区 / 左京区 / 中京区 / 東山区 / 山科区 / 下京区 / 南区 / 右京区 / 西京区 / 伏見区
- 高齢サポート(地域包括支援センター)でも相談可能
- 京都市全域の給付金一覧: 京都府の補助金・給付金を見る

佐藤
編集長
認知症の親を持つ家族の方には、ぜひ早めに相談してほしいサービスですね。

室谷
代表取締役
行方不明になってからでは手遅れになることもあります。「最近外出が心配になってきた」と感じたタイミングで申請を検討してみてください。通年受付しているので、いつでも窓口に相談できますよ。