高額介護サービス費とは? 自己負担上限額が超えたら払い戻しがある!

佐藤
編集長
室谷さん、介護サービスを使っていると毎月の費用がかなり高くなることがありますよね。そういうとき、何か救済制度ってあるんですか?

室谷
代表取締役
あります!「高額介護サービス費」という制度がまさにそれです。月々の介護サービス自己負担額が一定の上限額を超えた場合、超過分が後から払い戻される国の制度ですよ。

佐藤
編集長
えっ、国の制度なんですか!それは知らなかった!

室谷
代表取締役
そうなんです。介護保険制度の中に組み込まれている制度で、全国共通の仕組みです。ただ、京都市の場合は独自に「受領委任払い制度」も使えるという特徴もあります。上限を超えた分を自動的に払い戻してくれるので、毎月の介護費用が家計を圧迫しているご家庭にはとても大切な制度です。

佐藤
編集長
「超えた分が払い戻される」って、具体的にどういう仕組みなんですか?

室谷
代表取締役
例えば課税世帯で課税所得380万円未満の方なら、月の自己負担上限額が44,400円に設定されています。仮に月に60,000円の介護サービス費がかかったとしたら、上限の44,400円を超えた15,600円が払い戻されるんです。

佐藤
編集長
なるほど!世帯でまとめて計算されるんですよね?

室谷
代表取締役
正確にはそうです。同じ世帯で複数の方が介護サービスを使っている場合、自己負担額を合算して計算します。世帯全体で上限を超えた分が支給されます。上限額は所得段階によって異なるので、次のセクションで詳しく見ていきましょう。
自己負担上限額はいくら? 所得段階別に徹底解説


佐藤
編集長
上限額って所得によって違うんですよね。どう分かれているんですか?

室谷
代表取締役
大きく分けると4つの段階があります。一番負担が軽いのが生活保護世帯で、個人・世帯ともに15,000円。次に市民税非課税世帯が24,600円(世帯)か15,000円(個人)。そして課税世帯は44,400円から140,100円の範囲で3段階に分かれています。
| 利用者負担段階 | 区分の詳細 | 自己負担上限額(月額・世帯) | 個人上限 |
|---|---|---|---|
| 第1段階 | 生活保護受給者 | 15,000円 | 15,000円 |
| 第1段階 | 非課税で老齢福祉年金受給者 | 24,600円 | 15,000円 |
| 第2段階 | 非課税世帯・合計所得+年金が80.9万円以下 | 24,600円 | 15,000円 |
| 第3段階 | 非課税世帯・第1・第2段階以外 | 24,600円 | - |
| 第4段階 | 課税所得380万円未満 | 44,400円 | - |
| 第4段階 | 課税所得380万円以上690万円未満 | 93,000円 | - |
| 第4段階 | 課税所得690万円以上 | 140,100円 | - |

佐藤
編集長
第2段階の基準が「80.9万円以下」ってちょっと変わった数字ですね。

室谷
代表取締役
これは令和7年(2025年)8月から見直された数字なんです。それ以前は「80万円以下」でしたが、2025年8月以降は80.9万円以下に緩和されて、より多くの方が個人上限15,000円の適用を受けられるようになりました。

佐藤
編集長
緩和されたんですね!それは知っておかないといけない変更点ですね。

室谷
代表取締役
そうです!令和7年7月までは80万円だったので、もし「自分は対象外かな」と思っていた方も改めて確認してみてください。ちなみに、「その他の合計所得金額」の計算方法も少し複雑で、給与所得と課税年金所得の双方がある場合は調整が入ります。詳しくは介護認定給付事務センターに確認するのがベストです。

佐藤
編集長
計算に含まれない費用もあると聞きましたが、それはどういうものですか?

室谷
代表取締役
大事なポイントです!以下の費用は高額介護サービス費の計算対象に含まれません。
計算に含まれない費用(これは対象外です)
- 福祉用具購入費と住宅改修費の自己負担分
- 介護保険施設(短期入所を含む)での食費・居住費など保険給付外のサービスにかかった費用

佐藤
編集長
食費とか居住費は別なんですね!それを含めてしまうと計算が狂いそうです。

室谷
代表取締役
まさに!「施設に入ったら食費も含めて計算される」と誤解している方が多いです。食費・居住費は別制度(特定入所者介護サービス費)で対応しているので、混乱しないよう気をつけてください。では次に、誰でももらえるのか対象者について確認していきましょう。
対象者は誰? 自分がもらえるか確認しよう

佐藤
編集長
高額介護サービス費って、誰でももらえるんですか?

室谷
代表取締役
介護保険サービスを利用している方が対象です。条件は「月の自己負担額(世帯合計)が上限額を超えていること」この1点だけです。
高額介護サービス費の対象者チェックリスト
- 介護保険サービスを利用している
- 月の自己負担額が所得段階ごとの上限額を超えた
- 世帯全員の介護サービス自己負担を合算して計算する

佐藤
編集長
要介護度とか関係ないんですか?

室谷
代表取締役
関係ありません!要介護1でも要介護5でも、自己負担額が上限を超えていれば対象です。「うちは要介護度が低いから無縁かな」と思わず、毎月の負担額を確認してみてください。

佐藤
編集長
世帯全員の合算というのは、例えば夫婦で両方介護サービスを使っている場合も合算できる?

室谷
代表取締役
その通りです!同一世帯で2人が介護サービスを使っている場合は、両方の自己負担額を合計して上限と比較します。1人ではギリギリ超えなくても、2人合算すると超えることがあるので要確認ですよ!

佐藤
編集長
これは家族全員で確認しないといけないですね。申請方法について教えてもらいましょう。
申請方法と手続きの流れ


佐藤
編集長
実際にどうやって申請するんですか?自分で動かないといけないんですか?

室谷
代表取締役
初回だけ申請が必要で、2回目以降は手続き不要です!京都市のシステムが自動的に計算して振り込んでくれます。
1利用月から約3か月後に京都市から「お知らせ」と「支給申請書」が届く
2申請書に必要事項(振込先口座など)を記入して提出
3審査後、指定口座に払い戻し額が振り込まれる
42回目以降は自動的に振り込まれる(申請不要)

佐藤
編集長
3か月後にお知らせが来るんですね。その前には何もしなくていいんですか?

室谷
代表取締役
支給対象になると思われる方には自動的にお知らせが届きます。つまり、自分で申請タイミングを考える必要はないんです。ただ、初回の申請書は必ず提出してください。これを出し忘れると払い戻しが受けられません。

佐藤
編集長
電子申請はできますか?

室谷
代表取締役
マイナポータルの「ぴったりサービス」から電子申請も可能です。マイナンバーカードと署名用電子証明書の暗証番号が必要になりますよ。

佐藤
編集長
必要書類は何ですか?

室谷
代表取締役
初回申請に必要なのは「高額介護サービス費支給申請書」の1枚だけです。
| 書類名 | 備考 |
|---|---|
| 高額介護サービス費支給申請書 | 京都市から送付されるもの |
| 振込先口座の情報 | 申請書に記入 |

佐藤
編集長
思ったよりシンプルですね!書類が1枚だけというのは助かります。では次に、介護施設を使っている方向けの特別な制度があると聞いたんですが?
施設利用者は「受領委任払い」が便利!

佐藤
編集長
受領委任払い制度というのはどういうものですか?

室谷
代表取締役
介護保険施設(特別養護老人ホームや介護老人保健施設など)を利用している方向けの制度です。通常の払い戻しでは、一旦窓口で全額を支払って後から払い戻しを受けますよね。受領委任払いなら、窓口で上限額だけを支払えばいいんです。

佐藤
編集長
それは楽ですね!一時的に高額を立て替えなくていいんですね。

室谷
代表取締役
そうです!差額は京都市が直接施設に支払う仕組みになっています。京都府下の介護保険施設が協力しているので、施設に確認してみてください。利用するには以下の書類が必要です。
受領委任払いに必要な書類
- 高額介護サービス費受領委任払承認申請書兼支給申請書
- 高額介護サービス費受領委任状

佐藤
編集長
どこに送ればいいんですか?

室谷
代表取締役
必要事項を記入後、「京都市介護認定給付事務センター」へ郵送します。施設が代行して提出することもできますので、入所先のスタッフに確認してみるといいですよ。

佐藤
編集長
申請後の支給スケジュールについても教えてもらいましょう。
支給スケジュールと問い合わせ先

佐藤
編集長
お知らせが来るのが3か月後ということでしたが、振り込みはいつ頃ですか?

室谷
代表取締役
お知らせが届いた後、申請書を提出してから審査・振り込みまで1か月前後が目安です。つまり、介護サービスを利用した月から数えると、おおよそ4か月後に口座に入金されるイメージですね。

佐藤
編集長
通年で随時申請できるんですよね?

室谷
代表取締役
そうです!申請期限は特に設けられておらず、対象月の翌月から2年以内に申請すれば支給を受けられます。ただし、お知らせが届いたら早めに申請書を提出するのが確実です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象者へのお知らせ送付 | 利用月の約3か月後 |
| 申請期限 | 対象月の翌月から2年以内 |
| 振り込み目安 | 申請後おおよそ1か月前後 |
| 2回目以降 | 自動振り込み(申請不要) |

佐藤
編集長
お知らせが届かない場合はどうすればいいですか?

室谷
代表取締役
その場合は京都市介護認定給付事務センターに直接問い合わせてください。担当のケアマネジャーや地域包括支援センターに相談するのも一つの手です。
問い合わせ先
- 機関: 京都市介護認定給付事務センター
- 電話: 075-708-7711
- ファックス: 075-708-6061
- 公式ページ: 京都市・高額介護サービス費
給付金詐欺にご注意!
給付金詐欺にご注意ください!
- ATMを操作して高額介護サービス費を受け取ることは絶対にありません
- 市区町村や厚生労働省が電話で口座番号や暗証番号を聞くことはありません
- 「手続きのために現金を振り込んでください」という案内は詐欺です
- 不審な電話・メールを受けたら、すぐに警察(110番)または消費者ホットライン(188番)へ

佐藤
編集長
最近こういう制度を装った詐欺が多いですよね。

室谷
代表取締役
残念ながらそうなんです。特に「払い戻しがある」という制度は詐欺師に悪用されやすいです。役所は郵便でお知らせを送りますが、電話で緊急に手続きを求めることはありません。不審に思ったら、まず京都市介護認定給付事務センターに直接確認してください。
制度まとめと関連制度

佐藤
編集長
今日教えてもらった内容を整理してもらえますか?

室谷
代表取締役
高額介護サービス費の基本情報をまとめると、こうなります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 制度の種類 | 国の制度(介護保険) |
| 対象者 | 介護保険サービス利用者(自己負担が上限超過) |
| 給付額 | 上限超過分を全額払い戻し |
| 上限額(下限) | 15,000円(生活保護世帯・個人) |
| 上限額(上限) | 140,100円(課税所得690万円以上) |
| 申請方法 | 初回のみ(以降は自動) |
| 問い合わせ | 京都市介護認定給付事務センター |
| 公式URL | city.kyoto.lg.jp |

佐藤
編集長
関連する制度もあるんですよね?

室谷
代表取締役
いくつか関連制度があります。どれもセットで確認することをおすすめしますよ!
あわせて確認したい関連制度
- 高額医療・高額介護合算療養費制度 — 医療費と介護費を合算してさらに軽減
- 介護保険負担限度額認定(居住費・食費の軽減) — 施設入所の食費・居住費を軽減
- 特定入所者介護サービス費 — 施設入所者への食費・居住費補助
- 介護保険住宅改修費の支給 — バリアフリー工事の費用を給付
- 介護保険福祉用具購入費の支給 — 介護用品購入費の給付
- 高額医療合算介護サービス費 — 医療と介護の費用合算制度

佐藤
編集長
こんなにいろんな制度があるんですね!組み合わせて使えるんですか?

室谷
代表取締役
はい、複数の制度を組み合わせることが可能です。特に高額介護サービス費と高額医療・高額介護合算療養費制度は、介護保険の自己負担を大幅に減らせるダブル活用ができます。ケアマネジャーや地域包括支援センターのスタッフに相談しながら、使える制度を全部活用してください!

室谷
代表取締役
京都府内の給付金情報は京都府の補助金・給付金一覧でも確認できます。
よくある質問

佐藤
編集長
読者さんが気になりそうな質問をいくつか聞かせてください!

室谷
代表取締役
どうぞ!

佐藤
編集長
まず、「お知らせが届かない場合はどうすればいいですか?」

室谷
代表取締役
支給対象になっているはずなのにお知らせが届かない場合は、京都市介護認定給付事務センター(075-708-7711)に電話してください。担当ケアマネジャーや地域包括支援センターに相談してもOKです。

佐藤
編集長
「2年以内に申請しないと消滅するんですか?」

室谷
代表取締役
そうです。高額介護サービス費の申請期限は、対象月の翌月から2年以内です。過去にもらい忘れた分があれば、2年以内なら遡って申請できます。ただし、2年を過ぎると時効で受給権が消滅しますのでご注意を。

佐藤
編集長
「受領委任払い制度はどこの施設でも使えますか?」

室谷
代表取締役
京都府下の協力施設のみ使えます。すべての施設が対応しているわけではないので、入所前か入所時に施設スタッフに確認してください。

佐藤
編集長
最後に、「医療費と介護費を合算する制度と何が違うんですか?」

室谷
代表取締役
高額介護サービス費は介護サービスだけの自己負担を月単位で計算する制度です。一方、高額医療・高額介護合算療養費制度は医療保険と介護保険の自己負担を1年間で合算して計算する制度です。まず高額介護サービス費で毎月の負担を抑えて、さらに年間合算で追加の払い戻しを受けられる可能性があります。