小児慢性特定疾病って何?なぜ医療費が助成されるの?

佐藤
編集長
「小児慢性特定疾病医療費支給認定」って、名前からしてすごく難しそうですよね。これって一体どんな制度なんですか?

室谷
代表取締役
子どもが長期間にわたる慢性疾患にかかったとき、その治療費って本当に重くなるんですよ。国が「そこに支援を入れます」と決めた制度が、この小児慢性特定疾病医療費助成制度です。

佐藤
編集長
「特定疾病」というのは、どんな病気のことなんですか?

室谷
代表取締役
厚生労働大臣が指定している病気で、令和7年4月1日時点で約900種類以上が対象になっています。悪性新生物(がん)、慢性心疾患、内分泌疾患、糖尿病、神経・筋疾患、慢性腎疾患、慢性呼吸器疾患……かなり幅広い疾患群がカバーされています。

佐藤
編集長
えっ、900種類以上!それはかなり多いですね。

室谷
代表取締役
そうなんです。小児慢性特定疾病情報センター(shouman.jp)で対象疾病の一覧を確認できます。「うちの子の病気は対象か?」というのは、まずそちらで調べてみてください。

佐藤
編集長
なるほど!じゃあ対象疾病にかかっていれば全員もらえるのかというと、そうではないですよね?

室谷
代表取締役
正確には2つの要件を両方満たす必要があります。1つ目は対象疾病に罹患していること。2つ目は厚生労働大臣が定める疾病の程度(重症度基準)に該当することです。どんなに対象疾病だとしても、疾患の程度が認定基準に達していないと助成の対象にはなりません。

佐藤
編集長
つまり「病名」と「重症度」の2本立てなんですね。では次に、実際いくら助かるのか、気になるところを聞いていきましょう!
対象者は誰?年齢や条件を確認しよう


佐藤
編集長
年齢制限はあるんですか?「小児」とついているから18歳未満ですよね?

室谷
代表取締役
原則は18歳未満が対象です。ただし、18歳になった時点でこの制度の受給者証を持っていて、継続して治療が必要と認められた場合は20歳未満まで延長できます。

佐藤
編集長
18歳を超えても続けられるのは助かりますね!

室谷
代表取締役
ただし注意点があって、18歳以降に一度認定期間が途切れると、再度の申請ができなくなるケースがあります。なので更新手続きを忘れずに行うことがとても大切なんです。

佐藤
編集長
所得制限はあるんですか?

室谷
代表取締役
所得制限そのもの(「〇〇円以上だとNG」みたいな足切り)はありません。ただ、助成額の計算に世帯所得が使われます。所得が高いほど自己負担の上限額が上がる仕組みです。

佐藤
編集長
除外条件ってありますか?

室谷
代表取締役
生活保護受給者は自己負担がゼロです(除外ではなくむしろ優遇)。また、血友病患者(血漿分画製剤を投与されている方)も自己負担が全くかかりません。それ以外では、指定医療機関での治療であること、指定医が作成した医療意見書があることが必要です。
所得区分によって自己負担上限額が変わります
- 生活保護世帯・非課税低所得世帯: 自己負担なし〜1,250円/月
- 一般所得世帯(課税額ありの場合): 2,500円〜5,000円/月
- 高額所得世帯: 最大10,000円/月
- 血友病患者・生活保護受給者: 完全無料

佐藤
編集長
金額の話が出たので、次は具体的な助成内容を詳しく教えてください!
実際にいくら助かる?自己負担上限額の仕組み


佐藤
編集長
助成の仕組みがよくわからないんですが、「月の上限額に達したら以後の窓口負担なし」ってどういうことですか?

室谷
代表取締役
たとえば一般所得世帯で月の上限額が5,000円だとします。病院、薬局、訪問看護ステーションで合計5,000円を払った月は、それ以降その月は窓口でお金を払わなくていいということです!

佐藤
編集長
えっ、それは相当助かりますね!重い病気だと毎月何万円もかかりますもんね。

室谷
代表取締役
そうなんです。だから実質の医療費負担が月最大10,000円に抑えられるわけです(高額所得世帯の場合。一般的な世帯はそれ以下)。

佐藤
編集長
自己負担上限額はどうやって決まるんですか?

室谷
代表取締役
世帯の市区町村民税(所得割)の額と、加入している医療保険の種別によって決まります。具体的には次の表をご覧ください。
| 階層区分 | 対象 | 月額自己負担上限額(入院外来合算) |
|---|---|---|
| 生活保護 | 生活保護受給世帯 | 0円 |
| 低所得I | 市町村民税非課税・収入が80万円以下相当 | 1,250円 |
| 低所得II | 市町村民税非課税(低所得Iを除く) | 2,500円 |
| 一般所得I | 市町村民税所得割額 7.1万円未満 | 2,500円 |
| 一般所得II | 市町村民税所得割額 7.1万円以上25.1万円未満 | 5,000円 |
| 上位所得 | 市町村民税所得割額 25.1万円以上 | 10,000円 |
| 重症患者(特例) | 上記いずれかで重症認定を受けた場合 | 半額に軽減 |

佐藤
編集長
血友病の方はゼロというのは本当に助かりますね。

室谷
代表取締役
血友病の方は入院時の食事療養費の自己負担もゼロです。また、同じ医療保険の世帯内に指定難病や小児慢性特定疾病の受給者が複数いる場合、世帯内按分という仕組みで自己負担上限額が合計で上がらないように調整されます。
高額かつ長期 特例で更に軽減も!
- 対象: 一般所得以上の区分で、月の医療費総額が5万円を超える月が年6回以上あった場合
- 効果: 上限額が半額に軽減
- 申請方法: 各健康福祉センターに医療費申告書・領収書を持参

佐藤
編集長
入院時の食費についても助成があるんですか?

室谷
代表取締役
あります!入院時食事療養費は自己負担分の1/2が助成されます(血友病・生活保護は全額)。地味に見えますが、長期入院だと食費もかなりの額になるので助かりますよ。
申請に必要なもの・手続きの流れ

佐藤
編集長
申請ってどうやればいいんですか?難しそうで。

室谷
代表取締役
手順としては5ステップです。まず最初にやることは、かかりつけの指定医への相談です。指定医でないと医療意見書を書けないので、そこが最初の確認ポイントです。
1かかりつけ医が「小児慢性特定疾病指定医」かどうか確認し、医療意見書の作成を依頼する
2申請書・住民票(世帯全員分・続柄・マイナンバー記載)・保険証類などを揃える
3お住まいの住所地を管轄する都道府県・指定都市・中核市の健康福祉センター(保健所)に持参または書留郵便で提出
4審査(小児慢性特定疾病審査会による認定審査)が行われる(目安2〜3か月)
5受給者証が交付される → 指定医療機関窓口に提示して助成開始

佐藤
編集長
指定医じゃないと意見書が書けないというのが重要ですね!

室谷
代表取締役
そうです。かかりつけの先生が指定医かどうかは、各都道府県のウェブサイトで「指定医一覧」を確認できます。もし指定医でない場合は、指定医を紹介してもらうか、指定医のいる病院に転院する必要があります。

佐藤
編集長
必要書類は何を準備すればいいですか?

室谷
代表取締役
基本的な一般申請の書類は次の通りです。
| 番号 | 書類 | 備考 |
|---|---|---|
| (1) | 小児慢性特定疾病医療費支給認定申請書 | 各都道府県のサイトでダウンロード可 |
| (2) | 医療意見書 | 指定医が作成。shouman.jpからDL |
| (3) | 住民票(世帯全員・続柄・マイナンバー入り) | 役所で発行 |
| (4) | 同意書(所得課税照会用) または市町村民税課税証明書 | どちらかで可 |
| (5) | 医療保険の資格情報を確認できる書類 | 健保証コピー等(マイナ保険証コピーは不可) |

佐藤
編集長
「マイナ保険証のコピーは不可」というのは盲点ですね!

室谷
代表取締役
そこ要注意です!マイナポータルから資格確認画面を提示(窓口のみ)またはマイナポータルの資格情報のお知らせをダウンロード・印刷したものは使えます。ただしマイナ保険証そのもののコピーはNGなので気をつけてください。
申請時の3つの注意点
- 代理人が窓口に持参する場合は、申請書裏面の委任状欄に代理人氏名を記入(住民票上同住所なら不要)
- 医療保険の種別(国民健康保険か被用者保険か)によって提出書類が異なる
- 書留郵便(簡易書留以上)で送付すること。普通郵便は原則不可
申請してから受給者証が届くまで何をすればいい?

佐藤
編集長
申請してから2〜3か月かかるということで、その間の医療費はどうなるんですか?

室谷
代表取締役
これが重要なポイントで、申請中に支払った医療費については後から払い戻し(償還払い)ができます!受給者証が届いた後に、領収書・通帳・受給者証と支給申請書を持って最寄りの健康福祉センターで手続きしてください。

佐藤
編集長
それは助かります!申請前に医療費を多く払っていても取り戻せるんですね。

室谷
代表取締役
そうです。なので早めに申請することが大切です。受給者証の交付まで時間がかかりますが、申請日まで遡って助成が適用されます(令和5年10月1日からの制度改正で申請前の一定期間の遡りも可能になりました)。

佐藤
編集長
受給者証が届いた後は、どうやって使うんですか?

室谷
代表取締役
指定医療機関(病院・薬局・訪問看護ステーション等)の窓口に受給者証と自己負担上限額管理票を一緒に提示します。管理票に各医療機関でのその月の自己負担額が記録され、合計が上限に達したらそれ以降は窓口での支払いがゼロになります。

佐藤
編集長
管理票をなくすと大変そうですね。

室谷
代表取締役
万が一なくした場合は各健康福祉センターのホームページから管理票をダウンロードして印刷できます。受給者証とホッチキスで留めて一緒に管理するのが確実ですよ。
毎年更新が必要!更新手続きを忘れずに

佐藤
編集長
受給者証はずっと使えるわけじゃないんですよね?

室谷
代表取締役
そうです。受給者証の有効期間は原則として毎年12月31日までです。継続して助成を受けるには毎年更新手続きが必要になります。

佐藤
編集長
12月31日というのはわかりやすいですね。でも更新のタイミングって自分で気をつけないといけないんですか?

室谷
代表取締役
都道府県によって対応が違いますが、有効期間満了の数か月前に更新案内が届くところも多いです。ただ、更新も申請から交付まで時間がかかるので、案内が来たらすぐに動くことが大切です。

佐藤
編集長
18歳以降に一度途切れると再申請できなくなるリスクがあると言っていましたね。

室谷
代表取締役
そこが一番注意が必要なポイントです。18歳になった後に更新を忘れてしまうと、新規申請ができなくなります(原則として)。移行期医療(成人医療)への引き継ぎタイミングでも、更新の継続を意識してください。
更新時に変更になったら届け出が必要
- 健康保険証の変更(転職・扶養異動等)
- 住所・氏名の変更
- 階層区分(所得区分)の変更
- 疾患の追加
- 変更があった場合は「小児慢性特定疾病医療費支給認定申請書(更新・変更)」を提出してください
申請窓口はどこ?問い合わせ先も確認

佐藤
編集長
申請はどこに行けばいいんですか?

室谷
代表取締役
お住まいの住所地を管轄する都道府県・指定都市・中核市の健康福祉センター(保健所)が窓口です。市役所の窓口ではないので注意してください。

佐藤
編集長
各都道府県に窓口があるわけですね。

室谷
代表取締役
はい。全国の自治体窓口は小児慢性特定疾病情報センターの自治体窓口ページ(shouman.jp/support/prefecture)で一覧を確認できます。郵送で申請する場合は書留郵便(簡易書留以上)で送ることが求められています。
問い合わせ先
- お住まいの都道府県・指定都市・中核市の健康福祉センター(保健所)に相談
- 制度全般の情報は小児慢性特定疾病情報センターでも確認可能

佐藤
編集長
基本情報をまとめてもらえますか?
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 制度名 | 小児慢性特定疾病医療費助成制度 |
| 根拠法 | 児童福祉法 |
| 対象年齢 | 18歳未満(条件を満たす場合は20歳未満まで延長可) |
| 助成内容 | 月の自己負担額の上限を設定(上限超過分は窓口負担なし) |
| 自己負担上限(最高) | 月10,000円(高額所得世帯) |
| 自己負担上限(特例) | 0円(血友病・生活保護)、1,250円(低所得I) |
| 申請期限 | 随時申請可(毎年更新必要) |
| 申請窓口 | 住所地管轄の健康福祉センター(保健所) |
| 公式情報 | 山口県公式ページ |
詐欺にご注意!給付金をかたった不審な連絡に気をつけて
給付金詐欺にご注意ください
- 健康福祉センターや都道府県がATMでの手続きを求めることは絶対にありません
- 電話で口座番号やマイナンバーを聞くことはありません
- 「助成金の受取に手数料が必要」という話は詐欺です
- 不審な電話があった場合は最寄りの健康福祉センターや警察(110番)に連絡してください
よくある質問

佐藤
編集長
最後に、よく聞かれる疑問をまとめて答えてもらえますか?

室谷
代表取締役
もちろんです!

佐藤
編集長
まず「対象疾病かどうかをどこで調べればいいか」という質問が多そうですが。

室谷
代表取締役
小児慢性特定疾病情報センター(shouman.jp/disease)で疾患群別・名前での検索ができます。令和7年4月1日から追加された新しい疾病もそこで確認できます。

佐藤
編集長
「申請してから受給者証が届く前に支払った医療費は戻ってくるか」というのはさっき説明がありましたが、改めて確認を。

室谷
代表取締役
戻ってきます!申請日以降に支払った医療費は、受給者証が届いた後に管轄の健康福祉センターで返還申請(償還払い)ができます。領収書は必ず保管しておいてください。

佐藤
編集長
他の都道府県に引っ越したらどうなりますか?

室谷
代表取締役
転出先の都道府県で新規申請が必要になります。受給者証は都道府県が発行するものなので、転居したら速やかに新しい住所地の健康福祉センターに申請してください。なお、転居前後の認定が切れないよう早めの手続きが重要です。

佐藤
編集長
指定医療機関以外で受診した費用は助成される?

室谷
代表取締役
指定医療機関以外での受診は対象外です。受診前に「ここは指定医療機関か?」を確認することが必要です。各都道府県のウェブサイトか、小児慢性特定疾病情報センターの自治体別指定医・指定医療機関のページで調べられます。
この制度と一緒に活用できる関連給付金

佐藤
編集長
こういった医療費の支援制度、他にも関連するものはあるんですか?

室谷
代表取締役
難病・慢性疾患に関連する給付金はいくつかあります!

佐藤
編集長
難病系の給付金はどういうものがあるんですか?

室谷
代表取締役
小児慢性特定疾病は18歳未満が中心の制度ですが、18歳以降や指定難病全般を対象にした特定医療費(指定難病)の助成制度があります。詳しくは特定医療費(指定難病)医療費助成(那覇市)の例をご参照ください。地域によって給付額・条件が異なります。

佐藤
編集長
地域の難病患者向けの支援も別にあるんですね。

室谷
代表取締役
あります。たとえば難病医療費助成(江東区)や難病医療費助成制度(中央区)のように、都道府県・区市町村が独自に上乗せ助成しているケースも多いです。地元の行政窓口に「難病関連で使える支援はないか」と相談すると、複数の制度を教えてもらえることがあります。

佐藤
編集長
子どもの医療費全般について助成している制度もありますよね?

室谷
代表取締役
そうです。多くの自治体では子ども医療費の助成という形で、中学生・高校生・場合によっては18歳まで医療費の窓口負担を無料または低額にしています。小児慢性特定疾病の助成と重複して受けられる場合もあるので確認してみてください。

佐藤
編集長
山口県のページをベースにしていますが、全国どこでも申請できるんですよね?

室谷
代表取締役
はい、これは国の制度です。全国どの都道府県・指定都市・中核市でも申請できます。各地域の申請窓口は小児慢性特定疾病情報センターの自治体窓口ページでまとめて確認できます。

佐藤
編集長
最後に、この制度を使うために一番最初にやることをまとめてもらえますか?

室谷
代表取締役
まずかかりつけ医が指定医かどうかを確認すること、これが一番大切です。指定医でないと医療意見書が作れないので、出発点はそこです。次に小児慢性特定疾病情報センターで対象疾病かどうかを確認して、あとはお住まいの健康福祉センターに相談してみてください!

佐藤
編集長
都道府県別の給付金・補助金情報はどこで調べられますか?

室谷
代表取締役