補助金申請フロー図(フリーランス・個人事業主向け)
最近、東京から長野県に移住してフリーランスになった友人が「補助金とかって、会社員じゃないと無理だよね?」って言ってたんですよ。フリーランスって補助金と縁遠いイメージありますよね?
いやいや、全然そんなことないですよ!フリーランスでも個人事業主として開業届を出していれば、中小企業向けの補助金もがっつり使えます。しかも長野県は移住者向けの独自支援が充実しているので、フリーランスになる人にとって条件がいい地域なんです。
えっ、そうなんですか!具体的にどんな補助金が使えるのか、教えてもらえますか?
まず大前提として、「フリーランス専用」という補助金はほぼ存在しないんですよね。ただ、「個人事業主も申請可能」な補助金が山ほどある。この違い、大事なので覚えておいてください。
なるほど、個人事業主として申請できる制度を選んでいく感じですね!
そうです。長野県でフリーランスが活用できる補助金・助成金は、大きく3種類に分かれます。①国の全国共通制度(持続化補助金・ものづくり補助金など)、②長野県独自の制度(エネルギーコスト削減・創業支援など)、③市町村の移住起業支援(長野市・中野市など)。この3層を組み合わせることで、受け取れる支援の総額を最大化できます。
そうですよ、実際に持続化補助金で設備を整えつつ、移住支援金で引越し費用をまかないながら、長野市の創業補助金で初期投資を出してもらった、みたいな使い方をしている方もいます。
国の制度から教えてもらえますか?よく「ものづくり補助金」とか聞くんですけど、フリーランスでも使えるんでしょうか。
ものづくり補助金は従業員数が5人以下の小規模事業者なら補助率3/4になるんですが、フリーランス・1人法人でも申請可能です。ただ、製造業・IT・サービス業の設備投資が主な対象なので、「機械を買う」「新しいシステムを導入する」といった投資計画が必要になります。補助上限額は通常枠で5,000万円なので、規模はかなり大きいです。
5,000万円!!フリーランスで5,000万円申請する人なんているんですか?
(笑)まあそれは稀ですね。実際のフリーランスの方は数百万円規模の申請が多いです。Webエンジニアさんが開発環境を整備する、カメラマンさんが機材を揃える、デザイナーさんが3D出力機を買う、みたいな使い方が現実的です。
なるほど。もっと手軽に申請できるものはありますか?
一番おすすめは小規模事業者持続化補助金です。補助上限50万円(通常枠)で、補助率2/3なので自己負担は3分の1以下。さらに、インボイス対応経費が絡む場合は枠が広がって最大250万円まで使えます。
そうなんですよ。2023年10月からインボイス制度が始まって、「課税事業者になった小規模事業者」向けに特別枠が設けられたんです。フリーランスがインボイス対応をした場合、この枠が使いやすい。ウェブサイト制作費、チラシ・広告費、設備購入費など、販路拡大に使った経費全般が対象です。
大事なのが、商工会か商工会議所の「確認書」を事前に取得すること。これを申請書に添付しないと受理されません。長野県内各市町村に商工会はあるので、まず最寄りの商工会に相談するのが第一歩です。なお締切の4〜6週間前には動かないと間に合わないケースが多いので、早め早めに動いてください。
- 対象: 個人事業主・小規模法人(従業員5〜20人以下)
- 補助上限: 通常枠50万円、インボイス枠250万円
- 補助率: 2/3(小規模事業者)
- 申請前の必須手続き: 商工会・商工会議所の確認書取得
- 申請先: jGrants(電子申請)
- 相談窓口: 長野県商工会連合会(各地域商工会)
IT系のフリーランスには「IT導入補助金」っていうのもあるって聞いたんですが。
ありますよ。IT導入補助金は、業務効率化のためのソフトウェア・システムを導入するときに使えます。フリーランスのエンジニアやデザイナーが会計ソフト、プロジェクト管理ツール、CRMを導入する費用が対象になるケースがあります。補助額は最大450万円で補助率1/2〜3/4。ただし、IT導入補助金はIT支援事業者(ベンダー)から申請する仕組みなので、使いたいツールがIT導入補助金対象製品かどうか事前に確認が必要です。
慣れれば大丈夫です(笑)。あとIT系フリーランスで見落としがちなのが、
副業・兼業支援補助金(
詳細ページ)。企業が副業人材を受け入れる側への支援ですが、企業側の申請を促すことで仕事を受けやすくなる効果があります。
| 制度名 | 補助上限 | 補助率 | 対象者 |
|---|
| 小規模事業者持続化補助金(通常) | 50万円 | 2/3 | 個人事業主・小規模法人 |
| 小規模事業者持続化補助金(インボイス枠) | 250万円 | 2/3 | インボイス対応事業者 |
| ものづくり補助金 | 5,000万円 | 1/2〜3/4 | 製造・IT・サービス業 |
| IT導入補助金 | 450万円 | 1/2〜3/4 | IT導入事業者 |
事業環境変化に対応した経営基盤強化事業助成金(
詳細)というのも聞いたことがあります。どんな制度ですか?
それは東京都の制度なので長野県でフリーランスをされている方には直接は使えませんが、過去に東京で事業をしていた方が残件を処理するのに使えるケースもあります。長野県内で探すなら、県独自の制度に目を向けた方が現実的です。
長野県フリーランス向け補助金比較
長野県独自の制度も教えてください。どんなものがありますか?
長野県は中小企業・個人事業主向けに複数の独自補助金を設けています。まず注目してほしいのが
ソーシャル・ビジネス創業支援金。これは長野県で創業する方、または事業承継・第二創業をする方が対象で、補助上限200万円・補助率1/2です。フリーランスとして開業するタイミングで使いやすい制度ですよ。
開業直後に200万円使えたら、機材とか設備がかなり揃いますよね!
そうですよ。ただ、「ソーシャルビジネス」というくらいなので、地域課題の解決に絡む事業内容が求められます。単なる個人スキルの販売ではなく、地域貢献性のある事業として計画を立てると採択されやすいです。
長野県って環境意識も高い地域ですよね。エネルギー系の補助金もあるんですか?
あります。
中小企業エネルギーコスト削減助成金は、太陽光発電や省エネ設備を導入する際に使えて、補助上限500万円です。自宅兼事務所にソーラーパネルを設置するときとか、長野の寒さ対策で高効率暖房設備を導入するときに使えます。
長野って冬は本当に寒いですし、光熱費が痛いんですよね。
そうなんです。だからこそエネルギーコスト削減補助金の活用価値が高い。あと
長野県プラス補助金(第2弾)も覚えておいてほしいですね。国の持続化補助金やものづくり補助金に採択されたら、長野県が上乗せで補助してくれる制度です。国の補助金で決定したものに県がさらに補填してくれるので、実質的な受取額が増えます。
正確には「上乗せ」ですね。国の補助金の採択が前提なのでハードルはありますが、通常枠で県から最大100万円が追加されるので、合計受取額をグッと増やせます。
- 長野県独自の補助金は年度ごとに予算と内容が変更される場合があります
- 申請前に長野県公式サイト(産業労働部ページ)で最新情報を確認してください
- 複数の補助金を同時申請する場合、受給できる組み合わせに制約がある場合があります
長野県全体の補助金の相談はどこにすればいいですか?
信州ビジネスサポートセンター(Nビズ)が一番おすすめです。長野市と松本市に拠点があって、補助金選びから事業計画書の書き方まで無料で相談に乗ってくれます。長野県よろず支援拠点も同様のサービスを展開していて、飯田市など各地に相談窓口があります。東京の「ものづくりのまち」とは違って、長野は農業・観光・IT移住者が混在しているエリアなので、担当者が地域特性を理解した上でアドバイスをくれるのが強みです。
さっき「移住起業支援が手厚い」とおっしゃっていましたが、どんな制度があるんですか?
まず国の制度として、東京圏・愛知・大阪から長野に移住して創業した場合、UIJターン移住支援金が使えます。単身世帯なら最大60万円、2人以上世帯なら最大100万円。創業要件を満たした場合は受け取れます。
これは助かりますよね。引越し費用って何十万もかかりますから。
えっ!子ども1人で100万円加算って、すごい太っ腹ですね!
長野県の中山間地域は人口減少への危機感が強いので、移住者を積極的に呼び込もうとしているんです。だから移住者への支援が手厚い。フリーランスエンジニアやデザイナーでリモートワークの方にとっては、住居費が安い長野に移住するだけで生活コストがぐっと下がりますし、それに加えてこういった支援金を受け取れるのは大きいですよね。
長野市にはスタートアップ支援補助金(
詳細)もあるって聞きました。
そうです。長野市スタートアップ支援補助金は創業10年未満の事業者が対象で、補助上限500万円という大型支援です。ふるさと納税も組み合わせると最大1,000万円規模の支援が受けられる設計になっています。長野市内で3年以上継続する計画があることが条件なので、腰を据えてフリーランスとして長野に根を張るつもりのある方に向いています。
別制度です。こちらは50歳未満で県外から長野市に移住した方が対象で、上限100万円・補助率10/10(全額支援)という非常に手厚い制度。転入日前3年以上県外に住んでいたことが条件なので、東京・名古屋・大阪で働いていてから長野に来た方が使えます。
松本市・軽井沢町・上田市など多くの市町村が移住起業補助金を独自で設けています。ただ制度の名称や金額は自治体によってかなり違うので、移住先の市町村役場や信州移住計画のサイトで確認するのがベストです。
まず移住先市町村を決める
補助金の内容が市町村によって異なるため、候補地を絞ってから制度を比較する
移住支援金の要件を確認する
移住元の在住期間(5年以上東京圏等)、就業・創業要件を事前にチェック
開業届を提出する
フリーランスとして活動するために税務署へ開業届を出す(完全無料)
商工会・Nビズに相談する
自分の事業に合う補助金を絞り込み、事業計画書の作成サポートを受ける
申請書を準備して申請
必要書類をそろえてjGrantsで電子申請または郵送申請
補助金の申請ってコツがあるんですか?採択されやすい事業計画書の書き方とか。
いくつかポイントがありますよ。まず「なぜこの補助金が必要なのか」を数字で語れることが大事です。「売上が上がる」ではなく「Webサイト改修で問い合わせ数を月10件から30件に増やし、年間売上を120万円増加させる」くらいの具体性が必要です。
そうです。あと意外と見落とされがちなのが、GビズIDの事前取得です。持続化補助金やIT導入補助金はjGrantsというシステムで電子申請するんですが、このシステムへのログインにGビズIDが必要なんですよ。取得に2〜3週間かかることがあるので、申請する予定がある方は早めに取っておくこと。
かなり焦ります(笑)。実際に「締切1週間前にGビズIDを申請したら間に合わなかった」という相談を受けることが結構あるんですよ。
小規模事業者持続化補助金の採択率はざっくり50〜70%程度です。通常枠だと比較的採択されやすい。ものづくり補助金は40〜50%くらいで、こちらは事業計画書の質が採択を左右します。審査員が「この事業が本当に成功しそうか」を見るので、長野県ならではのニーズや地域課題と自分の事業を結びつけた計画を書くと刺さりやすいです。
「長野県ならでは」という視点を入れるのが大事なんですね。
そうですよ。例えば「長野の農家向けSNSマーケティング支援サービスを展開する」という方向性なら、地域課題解決感が出て採択されやすい。漠然と「IT業務を受注する」だけより、地域との接点を明確に打ち出した方がいいです。
- コツ1: 売上・件数の目標値を具体的な数字で記載する(「増加する」ではなく「○件増・○万円増」)
- コツ2: GビズIDを申請前に取得しておく(取得まで2〜3週間かかる)
- コツ3: 長野県の地域特性・地域課題と自分の事業の連携を事業計画書で明示する
最後に、フリーランスとして長野で成功するために一番大事なことって何ですか?
補助金は「もらうもの」ではなく「事業計画を実現するためのツール」として捉えることですね。補助金ありきで計画を逆算すると、採択されなかったときにプランが崩れてしまう。まず「自分が長野でどんな事業をしたいのか」を固めてから、その計画に合致する補助金を探す順番が正しいと思います。
事業計画が先、補助金は後!大事なマインドセットですね。
それと、移住後最初の1〜2年は特に信州ビジネスサポートセンター(Nビズ)や商工会との関係を大事にしてください。補助金の情報だけでなく、地域の事業者ネットワークや仕事の紹介につながることもありますし、長野での事業基盤を固める上で大きな助けになります。長野は人と人のつながりが事業に直結しやすい地域なので。
なるほど!補助金だけじゃなく、人脈も大事な資産ということですね。詳しく教えていただきありがとうございました!
ぜひ長野でのフリーランスライフ、うまくいくといいですね!
| 制度名 | 補助上限 | 対象 | 問い合わせ先 |
|---|
| 小規模事業者持続化補助金(通常枠) | 50万円 | 個人事業主・小規模法人 | 最寄りの商工会 |
| 小規模事業者持続化補助金(インボイス枠) | 250万円 | インボイス対応事業者 | 最寄りの商工会 |
| ものづくり補助金 | 5,000万円 | 製造・IT・サービス業 | jGrants |
| IT導入補助金 | 450万円 | IT導入事業者 | IT導入支援事業者経由 |
| ソーシャルビジネス創業支援金 | 200万円 | 長野県で創業する方 | 長野県産業労働部 |
| エネルギーコスト削減助成金 | 500万円 | 省エネ設備導入の中小企業 | 長野県産業労働部 |
| 長野市移住者起業支援金 | 100万円 | 50歳未満の移住起業者 | 長野市役所 |
| 長野市スタートアップ支援補助金 | 500万円 | 創業10年未満の事業者 | 長野市役所 |
| 中野市UIJターン移住支援 | 100万円+子加算 | 首都圏等からの移住創業者 | 中野市役所 |
| UIJターン移住支援金(国制度) | 単身60万円・世帯100万円 | 東京圏等からの移住者 | 各市町村役場 |
全部使えるわけではないですが、自分の状況に合致するものを2〜3つ組み合わせると、トータルで数百万円の支援を受けることも全然夢じゃないですよ。
フリーランスで長野に移住するのが、なんかとても魅力的に見えてきました(笑)。
そう思ってもらえたら嬉しいです。移住支援・創業支援・補助金、全部うまく使いこなして、長野でのフリーランスライフを充実させていただければ!
- 信州ビジネスサポートセンター(Nビズ): 補助金選びと事業計画書作成を無料サポート(長野市・松本市)
- 長野県よろず支援拠点: 全般的な経営相談・補助金相談(各地域に窓口あり)
- 長野県商工会連合会: 小規模事業者持続化補助金の確認書発行窓口
- 各市町村役場産業振興課: 移住起業支援金・市独自補助金の相談窓口