長崎県 小規模事業者向け補助金・助成金 比較一覧(2026年)
長崎で小さなお店や会社を経営している人って、補助金ってどのくらい使えるものなんですか?
ざっくり言うと、国の制度だけで常時10〜20件、長崎県独自や市町村の制度を合わせると30件以上は常に探せる状況ですね。ただ、小規模事業者って定義が意外と知られていなくて。
商業・サービス業なら従業員5人以下、製造業・宿泊業・娯楽業なら従業員20人以下が小規模事業者です。長崎の観光業や飲食業、水産加工業の多くがこれに当てはまる。
じゃあ長崎って小規模事業者だらけってことですよね。
そうなんですよ。離島・半島が多い地理的特性もあって、個人経営や家族経営のお店が多い。だからこそ、使える補助金の数も実は多いんです。
事業者向けと個人向けで補助金の種類って違うんですか?
全然違います。事業者が使う「補助金・助成金」は設備投資や販路開拓、雇用改善に使えるもの。個人・世帯が使う「給付金・支援金」は生活費の補填です。今日は事業者向けの話をしましょう。
ぜひ!長崎の小規模事業者ならどこから手をつければいいですか?
まず国の制度から見ていきましょう。長崎に限らず全国で使えますが、長崎の事業者に特に需要が高いものがあるので。
大本命は「小規模事業者持続化補助金」ですね。通称「持続化補助金」。これを知らないまま経営しているのはもったいない。
シンプルに言うと、販路開拓や業務効率化のための費用を国が2/3負担してくれる制度です。チラシ作成、ウェブサイト制作、店舗改装、機械導入など、いろんな用途に使えます。
小規模事業者持続化補助金〈一般型〉
業種を問わず小規模事業者なら使えます。通常枠で上限50万円、補助率2/3なので、たとえば75万円の設備を入れたら国が50万円負担してくれる計算ですね。
賃金引上げ枠や後継者支援枠を使うと上限200万円まで上がります。長崎商工会議所地区の事業者は商工会議所が申請書類の作成まで伴走支援してくれるので、初めてでも安心ですよ。
ポイントは商工会・商工会議所への相談を先にやること。事業支援計画書っていう書類を発行してもらわないと申請できないんですが、これに締切があるんです。申請本体の締切より2週間くらい前なので、ギリギリはアウト。詳細は
小規模事業者持続化補助金〈一般型〉第13回のページで確認できます。
小規模事業者持続化補助金〈創業型〉
あります。創業後3年以内なら〈創業型〉を使えて、上限200万円、補助率2/3と通常枠より4倍多く使える。
長崎の場合、市や県が実施する「特定創業支援等事業」の支援を受けた事業者が対象です。長崎市なら市の創業支援プログラムを利用することでこの要件を満たせます。
ほんとに?長崎市の創業支援と組み合わせられるんですね。
そうなんです。ECサイト構築・商品撮影・ロゴ制作なども補助対象なので、立ち上げ期の費用をかなり抑えられますよ。
持続化補助金〈創業型〉の詳細はこちらです。
小規模事業者持続化補助金〈共同・協業型〉
複数の事業者が一緒に申請できる枠もあるって聞きました。
ありますよ。〈共同・協業型〉は商工会議所などが申請主体になって、参加する事業者の販路開拓をまとめて支援する枠です。上限5,000万円と桁が違う。
長崎の場合で言えば、五島列島の特産品グループとか、佐世保の商店街が共同ブランドをつくる、みたいな取り組みに向いています。商工会議所が地域振興機関として申請をリードしてくれるので、個々の事業者は計画への参加という形で恩恵を受けられる。
共同・協業型の詳細もあわせてチェックしてみてください。
他にも長崎の小規模事業者が使いやすい補助金ってありますか?
「業務改善助成金」も絶対に知っておいてほしい制度です。厚労省の助成金で、上限600万円、補助率3/4〜4/5と水準が高い。
事業場内の最低賃金を30円以上引き上げることが条件で、それに伴う生産性向上のための設備投資費用を助成してくれます。POSレジ、厨房設備、業務ソフトウェアなどが対象です。
長崎の最低賃金は2025年12月1日改定で1,031円(全国平均よりやや低い水準)なので、30円引き上げるハードルが相対的に低い。つまり使いやすい。
なるほど、地域の賃金水準が低いほど使いやすいということか。
長崎って高齢化が進んでいて、後継者問題も深刻だと聞きますが、そういう支援もありますか?
あります。「事業承継・M&A補助金」ですね。廃業予定の事業を誰かが引き継ぐ場合や、逆に引き継がれる側の専門家費用を補助してくれる。
離島の老舗旅館が廃業しそう、みたいなケースにも使えますか?
使えます。M&Aの専門家費用や、承継後の新事業への投資費用が対象で、
専門家活用枠なら上限2,000万円という枠もある。長崎県事業承継・引継ぎ支援センターと連携して活用するのがオススメです。
長崎県には
長崎県事業承継・引継ぎ支援センターがあって、無料で相談できます。マッチングから手続きまで伴走してくれるので、後継者問題に悩んでいる事業者は一度相談するといいですよ。
持続化補助金 申請フロー(長崎県の事業者向け)
国の制度以外に、長崎県独自の補助金ってあるんですか?
長崎には県固有の支援があります。特に知っておきたいのが「長崎県農商工連携ファンド事業」です。基金25億円の運用益で毎年公募をしていて、農林水産物を活用した商品開発・販路開拓に使えます。
農商工連携ですか、水産業が盛んな長崎らしい制度ですね。
そうなんですよ。五島うどん・壱岐牛・対馬の特産品をEC展開したいとか、新商品開発したいという事業者に向いています。申請受付は長崎県商工会連合会が窓口です。
「ナガサキ地域未来投資促進ファンド事業」は公益財団法人長崎県産業振興財団が実施していて、製造業・情報通信業の事業者が対象です。長崎の特色ある産業(食料品製造・造船・半導体関連など)を育てるための助成事業です。
最近、九州・長崎エリアへの半導体関連投資が増えているんです。長崎県の「半導体サプライチェーン強化推進補助金」なんて、上限1,000万円〜5,000万円という規模感の制度が令和8年度も動いています。
半導体関連の製造業か機械設計業が対象で、規模が小さくても対象になりえます。県内のサプライチェーンに食い込めるチャンスがあれば検討する価値あり。
大村市の「空き店舗対策補助事業」や「中小企業創業資金融資制度」、南島原市の「創業支援事業補助金」、波佐見町の「地場産品創出支援事業補助金」など、市町村ごとにユニークな支援があります。住んでいる市町村の窓口に相談するのが一番確実ですね。
なるほど、市町村ごとに聞いてみるのが大事なんですね。
長与町には「店舗リフォーム助成事業」、佐世保市には「外国人IT人材雇用促進補助金」なんてユニークなものもあります。一覧で比べるなら当サイトの
長崎県の補助金・助成金一覧も参考にしてみてください。
| 制度名 | 上限額 | 補助率 | 主な対象 | 窓口 |
|---|
| 持続化補助金〈一般型〉 | 50万円(最大250万円) | 2/3 | 全業種の小規模事業者 | 商工会・商工会議所 |
| 持続化補助金〈創業型〉 | 200万円 | 2/3 | 創業3年以内 | 長崎商工会議所等 |
| 持続化補助金〈共同・協業型〉 | 5,000万円 | 2/3 | 複数事業者連携 | 商工会・商工会議所 |
| 業務改善助成金 | 600万円 | 3/4〜4/5 | 賃上げ+設備投資する事業者 | 長崎労働局 |
| 事業承継・M&A補助金 | 2,000万円 | 1/2〜2/3 | 後継者・承継事業者 | 承継支援センター |
| 農商工連携ファンド | 非公表 | 非公表 | 農林水産物活用事業者 | 県商工会連合会 |
| 海外展開支援(特許・商標) | 300万円 | 1/2 | 海外出願を考える事業者 | 長崎県発明協会 |
こうして並べてみると、持続化補助金が一番使いやすそうですね。
使いやすさと採択率のバランスで言うと持続化補助金は断然オススメです。採択率はざっくり60〜70%程度で、審査が通りやすい部類。業務改善助成金は要件を満たせばほぼ通る、実質的な助成に近い感覚があります。
事業再構築補助金とかは長崎の小規模事業者だと使いにくいですか?
事業再構築補助金は令和2〜5年度の制度で、現在は公募が終了しています。ものづくり補助金も一時休止中のものが多い。今動いているのを狙うのが基本ですね。
GビズIDプライムを今すぐ取得する(発行に2週間かかる。補助金の電子申請に必須)
商工会議所・商工会に相談する(申請前の必須ステップ。事業計画書の作成支援もある)
補助金の対象経費を先に確認する(建物・土地・在庫は対象外。設備・広告・IT系が基本)
後払いを理解した上で申請する(採択後に実費支出→申請→振込という順番。先に手持ち資金が必要)
複数の補助金を組み合わせる(同一の経費への二重申請は不可だが、異なる経費なら複数制度を同時活用できる)
持続化補助金も業務改善助成金も、補助金は後払いです。先に設備を購入・サービスを発注してから、実績報告をして初めて振り込まれます。採択から振込まで3〜6ヶ月かかることも。日本政策金融公庫の小規模事業者向け融資(マル経融資)を先に使うか、手元資金に余裕があるタイミングで申請することをお勧めします。
経済産業省系の補助金を電子申請するために必要なアカウントです。取得は無料ですが、登記簿謄本などの書類を郵送して2週間程度かかる。「そろそろ補助金使いたいな」と思ったら、まずGビズID取得から始めてください。
そうなんです。補助金申請の失敗パターンの一つが「GビズIDが間に合わなかった」です。あと長崎商工会議所の発行受付の締切、これも早めに対応しないと。
今日はたくさん補助金を教えてもらいましたが、室谷さんが一番強調したいポイントって何ですか?
「知らないと損する」の一言ですね。長崎の小規模事業者が使える補助金や助成金って、毎年数十件は出てきます。でも自分で調べている事業者って、正直少ない。
変わります。長崎商工会議所は持続化補助金の申請支援だけじゃなく、どの制度が自分に向いているかのコンサルもやってくれます。よろず支援拠点も無料で何度でも相談できる。
離島の事業者だと相談しに行くのが大変じゃないですか?
よろず支援拠点は各市町への出張相談もやっているし、オンライン相談もできます。五島や対馬・壱岐の事業者でも諦めなくて大丈夫。
最後に、今すぐやるべきことを一つだけ教えるとしたら?
GビズIDプライムの取得申請ですね。これがあれば国の補助金のほぼ全てが申請できるようになる。今日中に
GビズIDのサイトを開いて申請書類を確認してみてください。