IT導入補助金の申請手順|必要書類と流れをステップで解説
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補助金エージェント編集部 | 最終更新: 2026年3月29日

「何から手をつければいい?」申請前に読む記事
IT導入補助金を使いたいけれど、申請の手順がよくわからない——そう感じているあなたへ。この記事では申請開始から補助金受領まで、6つのステップに沿って必要な手続きを順番に解説します。
2026年度からIT導入補助金は「デジタル化・AI導入補助金2026」へと名称を変更しています。制度の骨格は継続されており、中小企業・小規模事業者等がITツールを導入するための費用の一部を補助します。
申請から補助金受領までは大きく分けて6つのステップがあります。
STEP1: 本事業の理解(公募要領の確認)
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STEP2: GビズIDの取得 + SECURITY ACTIONの自己宣言
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STEP3: IT導入支援事業者・ITツールの選定
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STEP4: 交付申請(IT導入支援事業者と共同作成)
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STEP5: 交付決定
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STEP6: 交付決定後の手続き(ツール導入・実績報告・効果報告)
最重要ポイント: STEP5の交付決定を受ける前にITツールの発注・契約・支払いを行った場合は補助対象外になります。これはIT導入補助金で最も多い失格理由です。交付決定通知を必ず確認してから発注してください。
STEP1: 本事業の理解
申請前に、公式サイト(https://it-shien.smrj.go.jp/)と公募要領を読み、補助事業の内容・対象者・対象ツールを理解します。
公募要領は枠ごとに異なります(通常枠、インボイス枠、セキュリティ対策推進枠、複数者連携デジタル化・AI導入枠)。自社が申請を予定している枠の公募要領を必ず確認してください。
編集部より: 公募要領は毎年度改定されます。昨年度の情報をそのまま使い回すと、条件や書類が変わっていることがあるため、必ず最新版を確認してください。特に枠ごとの賃上げ要件や申請書類の変更は見落としやすいポイントです。
STEP2: GビズIDの取得 + SECURITY ACTIONの宣言

GビズIDプライムの取得(必須)
GビズIDプライムは行政手続きで使用する共通認証アカウントです。IT導入補助金の交付申請にはGビズIDプライムが必要です(GビズIDメンバー等では申請できません)。
- 申請先: GビズID公式サイト
- 発行までの期間: おおむね2週間(公式サイトより)
- 費用: 無料
- 申請締切前日・当日は窓口が混雑するため、早めの申請が必要
法人の場合は印鑑証明書、個人事業主の場合は印鑑登録証明書・本人確認書類が必要です。
SECURITY ACTIONの自己宣言(必須)
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が実施する「SECURITY ACTION」の宣言が交付申請の要件となっています。「★一つ星」または「★★二つ星」の宣言が必要で、交付申請作成時に宣言済アカウントIDの入力が必要です。
- 宣言済アカウントID発行: おおむね2〜3日(公式サイトより)
- 申請先: SECURITY ACTION
例えば、締切まで3週間しかない場合、GビズIDの取得(約2週間)とSECURITY ACTIONの宣言(2〜3日)を同時進行で進めないと間に合わなくなります。今すぐ両方を申請し始めるのが安全です。
STEP3: IT導入支援事業者・ITツールの選定

IT導入支援事業者の選定
IT導入補助金は登録されたIT導入支援事業者を通じて申請します。補助事業者(中小企業等)単独での申請は不可です。
IT導入支援事業者は公式サイトの「ITツール検索」から探せます。業種・業務種別・導入したい機能などで絞り込みができます。
選定のポイント:
- 自社業種・業態への対応実績があるか
- 導入したいITツールを取り扱っているか
- 申請から導入・運用サポートまで一貫対応できるか
- 登録取消事業者でないことを確認(公式サイトで確認可能)
ITツールの選定
自社の業種や事業規模、経営課題に合ったITツールを選定します。公式サイトの「ITツール検索」から登録済みツールを確認できます。
対象ツールの詳細は「IT導入補助金の対象ソフトウェア・ツール一覧」で解説しています。
編集部より: IT導入支援事業者は申請のパートナーです。単に「安いから」で選ぶより、自社業種の導入実績があるか、申請後のサポート体制が整っているかを確認する方が長期的には得策です。登録取消になった事業者への申請は無効になるリスクもあるため、必ず公式サイトで現在の登録状況を確認してください。
STEP4: 交付申請(申請マイページから提出)

IT導入支援事業者との間で商談を進め、交付申請の事業計画を策定します。申請はIT導入支援事業者と共同で「申請マイページ」から行います。
申請の流れ
- IT導入支援事業者から「申請マイページ」への招待を受ける
- 代表者氏名等の申請者基本情報を入力
- 交付申請に必要な情報入力・書類添付
- IT導入支援事業者が導入するITツール情報・事業計画値を入力
- 申請マイページ上で入力内容の最終確認・宣誓後、事務局へ提出
申請に必要な書類(法人)
| 書類 | 注意事項 |
|---|---|
| 履歴事項全部証明書 | 発行から3ヶ月以内 |
| 法人税の納税証明書(その1またはその2) | 直近分 |
| GビズIDプライム | 取得済みであること |
| SECURITY ACTION宣言済アカウントID | 宣言済みであること |
申請に必要な書類(個人事業主)
| 書類 | 注意事項 |
|---|---|
| 確定申告書B(控え) | 直近1期分 |
| 所得税の納税証明書(その1またはその2) | 直近分 |
| 本人確認書類 | 運転免許証、マイナンバーカード等 |
| GビズIDプライム | 取得済みであること |
| SECURITY ACTION宣言済アカウントID | 宣言済みであること |
例えば、法人が申請する場合、履歴事項全部証明書は法務局で取得できますが、発行から3ヶ月以内のものが必要です。納税証明書は税務署またはe-Taxで取得できます。書類の準備に時間がかかるため、申請を決めたら早めに動きましょう。
2026年版の申請スケジュール(2026年3月30日受付開始)
2026年版の交付申請は2026年3月30日(月)から受付が始まっています。
| 項目 | 1次締切 |
|---|---|
| 締切日 | 2026年5月12日(火)17:00 |
| 交付決定日 | 2026年6月18日(木)(予定) |
| 事業実施期間 | 交付決定〜2026年12月25日(金)17:00(予定) |
| 事業実績報告期限 | 2026年12月25日(金)17:00(予定) |
最新のスケジュールは公式サイトの「事業スケジュール」を必ず確認してください。
STEP5: 交付決定
事務局による審査が完了すると交付決定通知が届きます。交付決定通知を受けた申請者が「補助事業者」となり、補助事業を開始できます。
交付決定前にITツールの発注・契約・支払いを絶対に行わないこと。 これが最大の注意点です。
STEP6: 交付決定後の手続き

ITツールの導入・支払い
交付決定後、IT導入支援事業者を通じてITツールを発注・契約・支払いします。
- 事業実施期間内(2026年12月25日まで)に導入を完了させる
- 支払いは原則として銀行振込
- 発注書・契約書・請求書・振込明細書等の証拠書類を必ず保管
事業実績報告(実績報告)
ITツールの導入・支払いが完了したら、申請マイページから事業実績報告を提出します。実績報告書の審査後に補助金の支払額が確定し、指定口座に振り込まれます。
提出する主な証拠書類:
- 発注書・契約書のコピー
- 請求書のコピー
- 支払い証明書(振込明細書、通帳コピー等)
- ITツール導入完了を示す画面キャプチャ等
効果報告(事業実施効果報告)
補助事業完了後も、効果報告が義務として課されます。
| 枠 | 報告回数 | 報告タイミング |
|---|---|---|
| 通常枠 | 計3回 | 翌事業年度から3年間、毎年1回 |
| セキュリティ対策推進枠 | 計1回 | 3年度目のみ(2028年4月〜2029年1月) |
| インボイス枠(両類型) | 計1回(継続活用・インボイス対応) + 賃上げ加点受けた場合は3年度目に追加1回 | 1年度目:2026年1月〜2026年3月 |
効果報告は補助事業者が申請マイページから入力し、IT導入支援事業者が確認後、補助事業者が事務局へ提出します。
効果報告の詳細は「IT導入補助金 効果報告・実績報告の書き方」をご覧ください。
編集部より: 効果報告は補助金受領後も数年間にわたって求められます。「補助金をもらったら終わり」ではなく、報告義務が続くことを事前に把握しておきましょう。報告を怠ると補助金の返還を求められる可能性があります。
申請時の注意点・よくある失敗
| 注意事項 | 詳細 |
|---|---|
| 交付決定前の発注は補助対象外 | 最も多い失格理由。交付決定通知を確認してから発注 |
| GビズIDは早めに取得 | 取得まで約2週間かかる。締切直前では間に合わない |
| SECURITY ACTION宣言IDを入力 | 宣言だけでなく、IDの入力も必要 |
| 支払いは銀行振込で | 現金払いは原則対象外。証拠書類として振込記録が必要 |
| IT導入支援事業者の登録取消を確認 | 取消事業者への申請は無効になる可能性あり |
よくある質問
Q: 自分一人でも申請できますか? A: IT導入補助金は、中小企業等(補助事業者)とIT導入支援事業者の2者が共同で申請する仕組みです。補助事業者単独での申請はできません。IT導入支援事業者を探して相談してください。
Q: GビズIDを持っていませんが、申請締切まで間に合いますか? A: GビズIDプライムの発行まで約2週間かかります(公式サイト記載)。申請締切から逆算して余裕を持って申請してください。
Q: みらデジ経営チェックは必要ですか? A: 2026年版の公募要領を必ずご確認ください。年度・枠によって要否が変わることがあります。
Q: 申請はいつでもできますか? A: IT導入補助金には公募期間と締切があります。2026年版は2026年3月30日から受付開始されています。締切後の申請は受け付けられません。最新のスケジュールは公式サイトで確認してください。
Q: 一度不採択になったら再申請できますか? A: 再申請は可能です。年度内に複数回の公募が行われることが多いため、次回の公募回に申請できます。不採択の理由を分析し、事業計画の改善に取り組んでください。
まずGビズIDの取得から始めましょう
申請の手順を確認できましたか。最初のアクションはGビズIDプライムの取得です。取得まで約2週間かかるため、申請を決めたその日にGビズID公式サイトから申請を始めてください。GビズIDの取得が完了したら、IT導入支援事業者への相談に進みましょう。