IT導入補助金でパソコンは買える?ハードウェア購入の条件
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補助金エージェント編集部 | 最終更新: 2026年3月29日

「IT導入補助金でパソコンを買いたい」——まず条件を確認してください
「IT導入補助金を使ってパソコンを新調したい」という相談は非常に多くあります。結論を先に伝えます。パソコン単体の購入はIT導入補助金の対象外です。ただし、特定の条件を満たせばソフトウェアとセットで補助対象になります。
2026年度は制度名が「デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)」に変わっていますが、PCに関する基本的なルールは継続しています。本記事では2026年度の公式情報をもとに、PC購入ができる条件・枠・申請手順を詳しく解説します。
2026年度の制度名変更について
2026年度から「IT導入補助金」は「デジタル化・AI導入補助金」に名称変更されました(公式サイト: https://it-shien.smrj.go.jp/)。制度の目的・対象者・基本的な仕組みは継続しています。
IT導入補助金の基本:何が補助対象か

2026年度(デジタル化・AI導入補助金)の申請枠は以下の5種類です。PCが補助対象になる枠は限られています。
| 枠 | 主な対象 | PC購入の可否 |
|---|---|---|
| 通常枠 | ソフトウェア+役務等 | 不可(ハードウェア対象外) |
| インボイス枠(インボイス対応類型) | 会計・受発注・決済ソフト+PC等 | 条件付きで可 |
| インボイス枠(電子取引類型) | 受発注ソフト(クラウド型) | 不可 |
| セキュリティ対策推進枠 | セキュリティサービス | 不可 |
| 複数者連携デジタル化・AI導入枠 | 連携型ITツール | 基本不可 |
パソコンが補助対象となるのは「インボイス枠(インボイス対応類型)」のみです。
パソコンが補助対象になる条件|インボイス枠(インボイス対応類型)

2026年度の補助率・補助額(公式情報)
例えば、クラウド会計ソフト(50万円以下)とそれを動かすPC(15万円)を同時に導入する場合、ソフトウェアは補助率4/5以内(小規模事業者)、PCは補助率1/2以内・上限20万円が適用されます。
| 対象ハードウェア | 補助率 | 補助額上限 |
|---|---|---|
| PC・タブレット等 | 1/2以内 | 20万円 |
| レジ・券売機等 | 1/2以内 | 10万円 |
ソフトウェア部分の補助率・補助額(参考):
| ソフトウェア補助額 | 補助率(中小企業) | 補助率(小規模事業者) |
|---|---|---|
| 50万円以下 | 3/4以内 | 4/5以内 |
| 50万円超〜350万円以下 | 2/3以内 | 2/3以内 |
注意:ハードウェア(PC等)の補助率は金額帯にかかわらず1/2以内で固定です。
編集部より: PCの補助上限は20万円です。高スペックなPCを購入しても補助は最大10万円(20万円×1/2)となります。費用対効果を考えたうえで検討しましょう。
PCが補助対象になる要件(4条件すべて必要)
-
インボイス対応ソフトウェアと合わせて申請すること
「会計」「受発注」「決済」のうち1種類以上の機能を有するソフトウェアを同時に申請します。PC単体申請は不可です。 -
そのソフトウェアの使用に資するハードウェアであること
「このPCがなければ補助対象ソフトを動かせない」という関係性が必要です。 -
IT導入支援事業者が提供するITツールとして登録されていること
自分で家電量販店で選んだPCは対象外です。登録事業者のITツールに紐づいたハードウェアに限られます。 -
ハードウェアのみでの申請は不可
ソフトウェアなしでのPC単独申請は認められません(公式サイト明記)。
補助対象となる主なハードウェア
- PC・タブレット
- プリンター(インボイス処理に使用するもの)
- スキャナー
- 複合機
- POSレジ・モバイルPOSレジ
- 券売機
通常枠ではパソコンは補助対象にならない
もし「会計ソフト以外のツールで申請したい」という場合は注意が必要です。通常枠の補助対象はソフトウェア費用と役務費(導入支援等)に限られ、PC・タブレットなどのハードウェアは明確に補助対象外です。
2026年度通常枠の補助率・補助額(公式情報):
- 補助率:1/2以内(通常)、2/3以内(最低賃金要件を満たす事業者)
- 補助額:1プロセス以上で5万円以上150万円未満、4プロセス以上で150万円以上450万円以下
編集部より: 「通常枠でPCも一緒に補助してほしい」という相談がありますが、制度上できません。PCを補助対象にするなら、インボイス対応ソフトウェアとセットで申請する計画を立てましょう。
2026年度のスケジュール
早めに動き出すほど、準備に余裕ができます。公式サイトが公表している2026年度の交付申請スケジュールは以下の通りです。
| イベント | 日程 |
|---|---|
| 交付申請受付開始 | 2026年3月30日(月)10:00〜(予定) |
| 1次締切 | 2026年5月12日(火)17:00 |
| 1次交付決定日 | 2026年6月18日(木)予定 |
| 事業実績報告期限 | 2026年12月25日(金)17:00予定 |
IT導入補助金でパソコンを購入する手順

ステップ1:gBizIDプライムを取得する
IT導入補助金の申請にはgBizIDプライム(GビズID)が必須です。発行まで数週間かかる場合があるため早めに準備します。
ステップ2:SECURITY ACTIONの宣言を行う
情報処理推進機構(IPA)が実施するSECURITY ACTIONの一つ星または二つ星の宣言が必要です(2026年度も継続)。
ステップ3:IT導入支援事業者を探す
公式サイトのITツール検索・IT導入支援事業者検索から、インボイス枠(インボイス対応類型)に対応した支援事業者を探します。
ステップ4:対象ITツール+ハードウェアを確認する
インボイス対応ソフトウェアと、それに紐づくPCが補助対象になるかを支援事業者に確認します。
ステップ5:採択後に発注・購入する
採択・交付決定通知を受け取る前に発注・購入・支払いをしてはなりません。 採択前の支出は補助対象外となります。
注意点まとめ

| 注意事項 | 詳細 |
|---|---|
| 採択前の購入はNG | 交付決定日以降に発注・支払いすること |
| ハードウェア単独申請は不可 | ソフトウェアと必ずセットで申請すること |
| 補助金は後払い | 全額自己資金で支払った後に補助金相当額が振り込まれる |
| 中古PCは対象外 | 新品ハードウェアが補助対象 |
| 購入先の自由はない | IT導入支援事業者経由のハードウェアに限られる |
個人事業主はIT導入補助金でパソコンを買えるか
個人事業主も小規模事業者としてインボイス枠の対象となります。PC購入の条件は法人と同じです。インボイス対応ソフトウェアとセットで申請すれば、個人事業主もPC購入の補助(最大10万円)を受けられます。
詳しくは「IT導入補助金 個人事業主の申請ガイド」を参照してください。
まとめ:IT導入補助金でPCを買う場合のチェックリスト
- 申請する枠が「インボイス枠(インボイス対応類型)」か確認
- インボイス対応ソフトウェアと合わせた申請になっているか確認
- gBizIDプライムを取得済みか確認
- SECURITY ACTIONの宣言を完了しているか確認
- 採択・交付決定前に発注・購入していないか確認
- IT導入支援事業者と連携して申請しているか確認
- PC補助上限が20万円(補助率1/2)であることを理解しているか確認
まずインボイス対応ソフトウェアの選定から始めましょう。 PCを補助対象にするには「セットで申請できるソフトウェアが何か」を先に決めることが出発点です。その後IT導入支援事業者に相談し、対象ハードウェアを確認する流れで進めてください。
よくある質問
Q. 中古パソコンはIT導入補助金の対象になりますか?
A. 原則として中古品は補助対象外です。新品のハードウェアが対象となります。
Q. スマートフォンはIT導入補助金で補助されますか?
A. スマートフォンはIT導入補助金の補助対象外です。タブレットはインボイス枠(インボイス対応類型)で対象になる場合があります(補助上限20万円)。
Q. ITツールとPCを合わせた申請の場合、補助額はどう計算しますか?
A. ソフトウェア費用はソフトウェアの補助率(3/4または2/3等)、ハードウェア(PC)は1/2でそれぞれ計算します。ハードウェア部分には20万円の上限があります。
Q. パソコンの周辺機器(マウス、キーボード等)は補助対象ですか?
A. 単体の周辺機器は基本的に補助対象外です。ITツールの利用に直接必要なスキャナー・プリンター等は対象になる場合があります。
Q. 2026年度から名前が変わったとのことですが、同じ制度ですか?
A. 「デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)」として2026年度も継続しています。対象者・申請方法の基本的な仕組みは継続しています。
本記事の情報は2026年度デジタル化・AI導入補助金の公式サイト(https://it-shien.smrj.go.jp/)に基づきます。制度は年度ごとに変更されるため、申請前に必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。