IT導入補助金の対象になるソフトは?ツール検索と確認方法

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補助金エージェント編集部 | 最終更新: 2026年3月29日 | IT導入補助金 完全ガイド(トップ)に戻る

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「自分が使いたいソフトは対象になるのか」気になっていませんか?

IT導入補助金を検討するとき、最初にぶつかるのが「どのソフトが対象になるのか」という疑問です。実は、補助対象となるITツールは公式サイトに登録されたものに限られており、どんなに優れたソフトでも登録がなければ申請できません。2026年度(デジタル化・AI導入補助金)では、補助対象ツールが10のカテゴリに分類されており、枠・類型によって対象カテゴリが異なります。

本記事では公式サイト(https://it-shien.smrj.go.jp/)の情報をもとに、対象ツール・ソフトウェアの全カテゴリと要件を詳しく解説します。


2026年度の制度名について

2026年度から「IT導入補助金」は「デジタル化・AI導入補助金」に名称変更されました。対象ツールの基本的な分類は継続しつつ、AI機能搭載ソフトウェアの登録も明示的に可能となっています。


補助対象ITツールの10カテゴリ(公式情報)

IT導入補助金 補助対象10カテゴリ一覧

IT導入補助金の補助対象となるITツールは、以下の大分類5種・10カテゴリに整理されています(公式ページ: https://it-shien.smrj.go.jp/itvendor/procedure/ittool/)。

例えば、会計ソフトを導入したい場合はカテゴリー1(ソフトウェア)が主な対象となりますが、PCも一緒に揃えたい場合はカテゴリー8が使えます——ただし使える枠が限られていますので、下の表で確認してください。

大分類カテゴリー内容対応枠
大分類Ⅰ(ソフトウェア)カテゴリー1ソフトウェア通常枠・インボイス対応類型
大分類Ⅱ(オプション)カテゴリー2機能拡張通常枠・インボイス対応類型
大分類Ⅱ(オプション)カテゴリー3データ連携ツール通常枠・インボイス対応類型
大分類Ⅱ(オプション)カテゴリー4セキュリティ通常枠・インボイス対応類型
大分類Ⅲ(役務)カテゴリー5導入コンサルティング・活用コンサルティング通常枠・インボイス対応類型
大分類Ⅲ(役務)カテゴリー6導入設定・マニュアル作成・導入研修通常枠・インボイス対応類型
大分類Ⅲ(役務)カテゴリー7保守サポート通常枠・インボイス対応類型
大分類Ⅳ(ハードウェア)カテゴリー8PC・タブレット・プリンター・スキャナー・複合機インボイス対応類型のみ
大分類Ⅳ(ハードウェア)カテゴリー9POSレジ・モバイルPOSレジ・券売機インボイス対応類型のみ
大分類Ⅴ(セキュリティサービス)カテゴリー10サイバーセキュリティお助け隊サービスセキュリティ対策推進枠のみ

各カテゴリーの具体的な要件を、以下で順番に確認していきましょう。


カテゴリー1:ソフトウェア(最重要カテゴリ)

カテゴリー1 対象業務プロセス一覧

通常枠・インボイス対応類型で必ず必要となる基本カテゴリです。補助金申請の核となる部分なので、しっかり確認しておきましょう。

対象となるソフトウェアの要件

以下のプロセスのうち1種類以上の機能を有するソフトウェアが対象です。

業務プロセス(共通プロセス):

プロセス名主なソフト例
顧客対応・販売支援CRM、SFA、ECシステム、予約管理システム
決済・債権債務・資金回収管理請求書発行ソフト、決済システム
供給・在庫・物流在庫管理システム、受発注システム
会計・財務・経営会計ソフト、給与計算ソフト、経費精算ソフト
総務・人事・給与・教育訓練・法務・情シス・統合業務人事管理システム、勤怠管理ソフト、電子契約システム

業務プロセス(業種特化型プロセス):

  • その他業種固有のプロセス(医療・飲食・小売・建設等、業種に特化したシステム)

汎用プロセス(単体申請は不可):

  • 汎用・自動化・分析ツール
  • 業種・業務が限定されないが生産性向上への寄与が認められるもの
  • ただし「業務プロセスに付随しない専用ソフトウェア」として単体では申請不可
編集部より

編集部より: 「汎用プロセスのみのツール」は単独では申請できません。例えば、タスク管理ツールや汎用チャットツールだけを申請しようとしても対象外になります。必ず業務プロセスを持つカテゴリー1のソフトウェアとセットで申請する必要があります。

AIツールも対象

2026年度(デジタル化・AI導入補助金)では、「生成AI」または「生成AI以外のAI技術」の機能を搭載したソフトウェアも、上記プロセスを有する場合に登録可能となっています(公式明示)。

インボイス対応類型で必須の機能要件

インボイス枠(インボイス対応類型)では、ソフトウェアが「会計」「受発注」「決済」のいずれか1種類以上の機能を有することが要件となります。


カテゴリー2:機能拡張(オプション)

カテゴリー1のソフトウェアの機能を追加・拡張するものです。

補助対象の例:

  • 追加モジュール
  • フォーマット変換ツール
  • バックアップツール
  • ファイル管理ユーティリティ
  • カスタマイズ用アドオン・プラグインソフト
  • WEBサーバ・DBサーバ
  • システム運用ミドルウェアパッケージ

要件:必ずカテゴリー1のソフトウェアと合わせて申請すること。単独申請は不可。


カテゴリー3:データ連携ツール(オプション)

ソフトウェア間でデータを相互に共有・活用するための連携ツールです。

補助対象の例:

  • EAI(Enterprise Application Integration)製品
  • ETL(Extract Transform Load)製品
  • API連携ツール
  • データ統合・同期ツール

要件:カテゴリー1のソフトウェアと合わせて申請すること。


カテゴリー4:セキュリティ(オプション)

カテゴリー1のソフトウェアを安全に使用するためのセキュリティ対策費用です。

補助対象の例:

  • データの暗号化ツール
  • ウイルス対策・マルウェア防御ソフト
  • アクセス制限ツール
  • 改ざん排除システム
  • 情報セキュリティ対策ソフトやサービス

「サイバーセキュリティお助け隊サービス」としてIPA公表リストに掲載されているサービスも対象です(その場合はIPA登録番号の申告が必要)。


カテゴリー5〜7:役務(導入支援サービス)

ソフトウェア導入を支援するサービス費用も補助対象となります。「ソフトだけじゃなく、設定費用や研修費も使えるの?」と意外に思われる方も多いですが、これらもしっかり補助対象です。

カテゴリー内容補助対象の例
カテゴリー5(導入コンサル)交付決定後のITツール導入に向けた詳細設計導入計画策定・教育計画策定等のコンサルティング費用
カテゴリー6(導入設定・研修)インストール・動作確認・マスタ設定・操作指導設定費用・マニュアル作成費用・研修費用
カテゴリー7(保守サポート)ソフトウェアの保守費用全般ヘルプデスク・バージョンアップ等の保守費用

なお、2026年度では2026年2月27日からITツール登録申請(大分類Ⅲ 役務)の受付が開始されました(公式発表)。


カテゴリー8:PC・タブレット等(ハードウェア)

ハードウェア補助 カテゴリー8・9比較

インボイス対応類型専用のカテゴリです。

補助対象のハードウェア:

  • PC・タブレット
  • プリンター(文書の印刷機能が主なもの)
  • スキャナー
  • 複合機

補助率・上限:1/2以内、上限20万円

必須要件:

  • カテゴリー1ソフトウェア(会計・受発注・決済のいずれかを含む)と合わせて申請すること
  • ハードウェア単独申請は不可
  • カテゴリー8はITツールの事前登録不要。交付申請時に価格・数量を直接申請する

注意:POSレジと組み合わせて使うPC・タブレット(モバイルPOSレジ)はカテゴリー9扱いとなります。


カテゴリー9:POSレジ・モバイルPOSレジ・券売機(ハードウェア)

インボイス対応類型専用のカテゴリです。

補助対象の機器:

  • POS専用機
  • モバイルPOSレジ(汎用PC・タブレットで動作するもの)
  • 券売機

補助率・上限:1/2以内、上限10万円

例えば、飲食店でタブレットPOSレジを新たに導入する場合、本体とあわせて以下の付属品も補助対象になります(各1種類まで)。

  • キャッシュドロワ
  • カスタマーディスプレイ
  • レシートプリンタ
  • 自動釣銭機
  • カードリーダ
  • バーコード・QRコードリーダ
  • Wi-Fiルータ
  • 運搬費

カテゴリー10:サイバーセキュリティお助け隊サービス

セキュリティ対策推進枠専用のカテゴリです。

対象:独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が公表する「サイバーセキュリティお助け隊サービスリスト」に掲載されているサービス

サービスリスト:https://www.ipa.go.jp/security/otasuketai-pr/index.html

補助率・補助額

  • 小規模事業者:2/3以内
  • 中小企業:1/2以内
  • 補助額:5万円〜150万円

枠別・対象カテゴリの対応表

枠別・対象カテゴリ対応表

もし「どの枠で申請すればいいかまだ決まっていない」という方は、補助率・金額の詳細と合わせてご確認ください。

枠・類型必須選択可対象外
通常枠カテゴリー1カテゴリー2〜7カテゴリー8〜10
インボイス枠(インボイス対応類型)カテゴリー1(会計・受発注・決済含む)カテゴリー2〜7、8〜9カテゴリー10
インボイス枠(電子取引類型)受発注ソフト(クラウド型)カテゴリー8〜10
セキュリティ対策推進枠カテゴリー10カテゴリー1〜9

補助対象外となるITツールの例

以下は一般的に補助対象外とされます(詳細は各公募要領を確認のこと)。

  • 汎用プロセスのみのツール単独申請(業務プロセスとの組み合わせが必要)
  • 中古ハードウェア(新品が対象)
  • PC・タブレット単独での申請(ソフトウェアとセット必須)
  • IT導入支援事業者未登録のITツール
  • 申請前にすでに導入・契約済みのソフトウェア
編集部より

編集部より: 「すでに契約済みのソフトを申請したい」というご相談をよく受けますが、これは補助対象外です。補助金を活用するなら、必ず交付決定後に契約・支払いを行う順序を守ってください。


対象ツールの探し方:ITツール検索

公式サイト(https://it-shien.smrj.go.jp/)の「ITツール検索」から、登録済みのITツールを以下の条件で検索できます。

  • 業種
  • 業務分野(プロセス)
  • ソフトウェアの種類
  • IT導入支援事業者名

登録されていないITツールは補助対象にならないため、必ずITツール検索で登録確認してから支援事業者に相談することをおすすめします。


まとめ:対象ツール選びのポイント

  1. まず「申請する枠」を決める:通常枠 / インボイス対応類型 / セキュリティ枠 / 電子取引類型
  2. その枠で必須のカテゴリー1ソフトウェアを選ぶ:業務プロセスの要件を満たすものを選択
  3. 必要に応じてオプション(カテゴリー2〜7)を追加:役務費も補助対象になる
  4. インボイス対応類型ではPCも補助対象:ソフトウェアとセットで申請
  5. ITツール検索で登録確認:未登録のツールは申請不可

よくある質問

Q. AI搭載ソフトウェアはIT導入補助金の対象になりますか? A. なります。2026年度(デジタル化・AI導入補助金)では、「生成AI」または「生成AI以外のAI技術」の機能を搭載したソフトウェアも、業務プロセスを有する場合に補助対象として登録可能となっています(公式明示)。

Q. クラウドサービス(SaaS)はIT導入補助金の対象になりますか? A. なります。クラウドサービスは「クラウド利用料(最大2年分)」として補助対象となります。ただし、登録済みのITツールであることが必要です。

Q. 会計ソフト(freee、弥生等)はIT導入補助金の対象になりますか? A. 会計機能を有するソフトウェアはカテゴリー1の「会計・財務・経営」プロセスに該当し、補助対象となりえます。ただし、そのソフトウェアがIT導入支援事業者によりITツール登録されていることが必要です。

Q. ホームページ制作・ECサイト構築はIT導入補助金の対象になりますか? A. ECシステム・顧客対応システムとしてカテゴリー1の「顧客対応・販売支援」プロセスに該当する場合は対象となりえます。ただし単純なホームページ制作(静的なウェブサイト)は対象外です。

Q. 対象ソフトウェアはどこで探せますか? A. 公式サイトの「ITツール検索」で検索できます。業種・業務分野で絞り込めます。


まずは公式サイトのITツール検索で、導入を検討しているソフトが登録されているか確認するところから始めましょう。登録の有無が確認できたら、次はIT導入支援事業者への相談です。

本記事の情報は2026年度デジタル化・AI導入補助金の公式サイト(https://it-shien.smrj.go.jp/)に基づきます。制度は年度ごとに変更されるため、申請前に必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。

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