奈良県の賃上げ補助金・助成金 種類別補助額比較
奈良県の中小企業で賃上げを考えているんですが、何から手をつければいいか全然わからなくて(笑)
よく聞かれますよ、これ!実は国の制度と奈良県独自の制度が両方あって、うまく組み合わせると相当な支援が受けられます。ざっくり言うと「設備投資して生産性を上げながら賃金を引き上げる」というのが今の主流の考え方ですね。
設備投資しないと賃上げの補助金ってもらえないんですか?
多くの制度はそうです。賃上げだけポンと補助してくれる制度よりも、「省力化投資をして収益力を上げて、その上で賃金を持続的に引き上げてね」という設計になっています。奈良県独自の補助金もまさにそのパターンです。
なるほど、賃上げって「結果として実現するもの」なんですね。
そう!だから「うちは賃上げしたいけどお金がない」という状況に対して、まず「設備投資や生産性向上のコストを補助します」という形で支援している。制度の使い方を理解すると、申請の戦略がガラッと変わってきます。
賃上げ支援の補助金は基本的に事業者向けです。事業者が従業員の賃金を引き上げるための費用を補助する、という構造ですね。ただ、働き方改革推進支援助成金みたいに「労働時間を短縮して、その結果として賃上げしやすい環境をつくる」という側面もあります。
令和8年度(2026年度)に注目なのが、奈良県中小企業賃上げ環境整備支援補助金です。これ、かなり手厚いんですよ。
奈良県内の中小企業が、商工会議所または商工会の支援を受けながら設備投資をした場合に補助してくれる制度です。補助上限は500万円で、補助率は中小企業で2分の1以内、小規模事業者だと3分の2以内ともっと手厚くなります。
実績報告時の直近1か月分の給与支給総額を、令和8年3月比で2.9%以上増加させることが必要です。例えばざっくり計算すると、月100万円の給与総額なら月約3万円の引上げが条件です。
まず商工会議所か商工会に相談して申込みをして、事業計画の策定を伴走支援してもらいます。そのあと令和8年5月26日から7月31日の間に交付申請を出す流れです。
そうです!これが意外と大事で、「補助金に申請したい」ではなく「賃上げ環境を整備したい、そのために設備投資を考えている」という姿勢で相談するとスムーズです。問い合わせ先は奈良県商工会連合会内の事務局(0742-93-3737)です。
- 補助上限額: 500万円(下限50万円)
- 補助率: 中小企業 1/2以内、小規模事業者 2/3以内
- 賃上げ要件: 令和8年3月比で給与総額2.9%以上増加
- 申請期間: 令和8年5月26日〜7月31日
- 支援機関: 商工会議所または商工会の伴走支援が必須
- 問い合わせ: 0742-93-3737(令和8年4月15日以降)
あと注目したいのが奈良県の
中小企業省力化・生産性向上設備投資支援補助金です。賃上げ環境整備支援補助金と似ていますが、中小企業診断士の支援を受けて設備投資をするというもの。賃上げ要件は「令和8年3月比2.4%以上」とこちらのほうが少し低い設定になっています。詳しい情報は
奈良県公式ページで確認できます。
2つの奈良県補助金、どちらを選べばいいんでしょう?
支援者の違いで決まりますね。商工会議所・商工会の会員なら賃上げ環境整備支援補助金、中小企業診断士に経営支援を依頼したい場合は省力化・生産性向上支援補助金って感じです。両方申請できるかどうかは確認が必要ですが、まず自分のネットワークに合った方から攻めるのが現実的です(笑)
国全体の制度も教えてください!どんなものがあるんですか?
奈良県の事業者でも使える国の制度が複数あって、補助額のスケールが全然違います。まず厚生労働省の業務改善助成金から話しましょうか。
業務改善助成金は、事業場内で一番低い賃金(事業場内最低賃金)を30円以上引き上げて、同時に設備投資や生産性向上に取り組んだ場合に、その費用を助成する制度です。
助成率が3/4〜4/5という、補助金の中でもかなり高水準です。助成上限は最大600万円。100万円の設備投資なら75〜80万円が戻ってくる計算です。
奈良労働局または管轄の労働基準監督署に申請します。jGrantsを使った電子申請にも対応しています。詳しくは
業務改善助成金のページをご覧ください。
経済産業省の大規模成長投資補助金ですね。正式名称は「中堅・中小・スタートアップの賃上げに向けた省力化等の大規模成長投資補助金」です。補助上限がざっくり50億円規模という、国内最大級の補助金の一つです。
使えます。令和7年度補正予算の第5次公募まで続いている制度で、補助率は1/3以下ですが、大型設備投資を考えている製造業や建設業の事業者には特に注目してほしい制度です。詳しくは
大規模成長投資補助金のページで確認できます。
そうです!働き方改革推進支援助成金は、労働時間の削減や有給取得促進、同一労働同一賃金の実現といった取り組みへの支援です。複数のコースがあって、一番身近なのは「団体推進コース以外」のコースで、最大1,270万円、補助率3/4で使えます。
賃上げと働き方改革はセットで考えると良いんですね。
まさに!長時間労働を是正して生産性を上げれば賃上げの原資が生まれる、という考え方です。労働時間を短縮しながら賃金を上げる、というのが持続可能な経営の形です。
働き方改革推進支援助成金のページも参考にしてください。
| 補助金・助成金名 | 補助上限 | 補助率 | 主な条件 | 窓口 |
|---|
| 業務改善助成金 | 600万円 | 3/4〜4/5 | 最低賃金30円以上引上げ+設備投資 | 奈良労働局 |
| 働き方改革推進支援助成金(団体推進コース以外) | 1,270万円 | 3/4 | 労働時間削減・年休取得促進など | 奈良労働局 |
| 働き方改革推進支援助成金(団体推進コース) | 1,000万円 | 定額 | 業界団体が傘下企業を支援 | 奈良労働局 |
| 大規模成長投資補助金(5次公募) | 最大50億円 | 1/3以下 | 大規模設備投資+賃上げ計画 | 事務局(野村総研) |
| リスキリングキャリアアップ支援補助金 | 要公募要領 | 1/2〜定額 | キャリア相談〜転職支援を一体提供 | 経済産業省 |
| 奈良県賃上げ環境整備支援補助金 | 500万円 | 1/2〜2/3 | 給与総額2.9%以上増加+設備投資 | 奈良県商工会連合会 |
賃上げ補助金の申請フロー図
働き方改革推進支援助成金っていくつかコースがあるんですか?
3つのコースがあります。「業種別課題対応コース」「労働時間短縮・年休促進支援コース」「勤務間インターバル導入コース」です。いずれも補助上限は最大600万円〜1,000万円で、補助率は3/4(条件によって4/5)です。
2024年から建設業・運送業に上限規制が適用されましたよね?
よく知ってますね!「2024年問題」ですね。奈良県だと建設業や観光関連の運送業がこの適用を受けています。業種別課題対応コースは特にこの業種に手厚い設計になっていて、最大1,000万円、補助率3/4で使えます。詳細は
働き方改革推進支援助成金(業種別課題対応コース)のページを参照ください。
仕事終わりから次の始業まで一定時間を空ける制度を導入した場合に助成してもらえます。例えば「退勤から次の出勤まで11時間以上空ける」といったルールを就業規則に盛り込む取り組みです。最大600万円、補助率3/4で使えます。
勤務間インターバル導入コースのページで詳細確認を。
キャリアアップ助成金とキャリアアップ支援補助金って別物ですか?
別物です(笑)!よく混同されるんですが、厚生労働省のキャリアアップ助成金は「非正規雇用の正社員転換や待遇改善に対する助成金」です。一方、リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業費補助金は「リスキリング講座〜転職支援を一体的に提供する事業者への補助金」です。事業者自身が使うのは主に前者、支援サービスを提供したい場合は後者ですね。
- 複数の補助金の「併用禁止」ルールを確認する(同一設備への重複補助は不可)
- 国の補助金を使った設備は奈良県の補助金の対象外になる場合がある
- GビズIDの取得は事前に済ませておく(審査に2〜3週間かかる)
- 賃金台帳・労働保険料申告書など書類準備は3か月前から始めると安全
「交付決定前に設備を発注してしまった」です!補助金は原則として交付決定通知が来てから初めて設備投資できます。これをやってしまうと補助対象外になります。意外と多くて、「もう契約してしまいました」という相談が後を絶たないんですよ(笑)
GビズIDの取得は本当に早めに動いてください。電子申請の窓口として使うIDですが、審査に2〜3週間かかります。「申請期間になってから取得しよう」と思っていると間に合わないケースがあります。今すぐ申請を検討しているなら今日から動いてください。
商工会議所・商工会の経営指導員に相談するのが一番です。奈良県の補助金は伴走支援が必須要件になっているので、一緒に計画書を作ってもらえます。「申請書類の書き方」だけじゃなくて「どの設備を入れれば生産性が上がるか」という経営視点のアドバイスも受けられます。
奈良県中小企業支援センターや、奈良県よろず支援拠点も使えます。よろず支援拠点は無料で経営相談を受けられるので、「補助金活用の前に経営課題を整理したい」という方にもおすすめです。
今日の話を聞いて、まず何から動けばいいか見えてきました!
まとめると、①最寄りの商工会議所・商工会に相談、②GビズIDを取得、③賃上げ計画を立てて申請書類を準備、この3ステップで進めましょう。奈良県の制度と国の制度を組み合わせると、賃上げに向けた設備投資のコストをかなり抑えられます。