2026年度「二国間クレジット制度(JCM)等を活用した低炭素技術普及促進事業/定量化促進事業/有望技術分野の新規方法論開発に向けた調査」の公募
基本情報
この補助金のまとめ
この補助金の特徴
JCMという国際的な温室効果ガス削減枠組みに直結
JCMは現在29ヶ国以上と締結されており、日本の低炭素技術を海外に普及させるための公式な国際枠組みです。本事業はこのJCMの仕組みの中で行われるため、採択されると国際的な気候変動政策の実施主体として位置づけられます。
3事業の複合構造:普及・定量化・新規方法論開発
本公募は「技術普及促進」「排出削減量の定量化促進」「新規方法論開発調査」という異なるフェーズの3事業を包含しています。技術を持つ企業・機関は普及促進事業に、MRV専門機関は定量化事業に、研究機関は方法論開発調査に、それぞれの強みを活かして応募できる設計になっています。
排出削減クレジットの獲得につながる可能性
JCMで発行されたクレジットは、企業のCO2排出量のオフセットや国際的な気候目標への貢献の証明に活用できます。委託事業としての費用支援に加え、クレジット獲得という付加価値があるため、カーボンニュートラルを経営目標とする企業には複合的なメリットがあります。
公募期間が約7週間:101317より長いが早期準備は必須
2026年4月8日〜5月25日という公募期間は約7週間です。国際展開を伴う事業のため、相手国との協力関係・渡航計画・現地パートナーの確保など、書類作成以外の準備が多く、早期着手が不可欠です。
新規方法論開発調査は「まだない市場」を開拓するチャンス
JCMの方法論が存在しない技術分野について、その方法論を開発するための調査を行う事業です。方法論が確立されれば、その技術分野における先行者優位を確立できるため、ニッチ領域で強みを持つ研究機関・企業にとって戦略的に重要な機会です。
ポイント
対象者・申請資格
応募主体(想定される類型)
- 低炭素技術を保有・開発している企業(製造業・エネルギー業・建設業等)
- JCM対象国での技術導入実績・ネットワークを有する機関
- 学術研究機関・大学(方法論開発調査・定量化手法の研究に従事)
- 専門・技術サービス業に属するコンサルタント・シンクタンク
- 複数機関によるコンソーシアム形式での応募も想定される
技術・事業要件(想定)
- JCM締結国(29ヶ国以上)への技術移転が可能な低炭素技術を有すること
- 温室効果ガス排出削減量のMRV(測定・報告・検証)に関する専門知識を有すること
- 新規方法論開発調査については、既存JCM方法論が存在しない有望技術分野であること
地理的要件
- 活動の対象となる相手国はJCM締結国であること
- 相手国政府・現地機関との協力関係の構築または既存関係の活用
ポイント
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申請ガイド
ステップ1:3事業のうちどれに応募するかを決定する
「技術普及促進」「定量化促進」「新規方法論開発調査」の3事業について、自機関の強み・保有技術・海外ネットワークを踏まえて応募先を選定します。複数事業への同時応募が可能かは公募要領で確認してください。
ステップ2:公募要領の取得と精読
NEDO HP(https://www.nedo.go.jp/koubo/GI2_100001_00021.html)から公募要領・申請様式をダウンロードします。JCM関連事業は専門用語が多く、MRV手法・方法論等の定義を正確に理解することが申請書作成の前提です。
ステップ3:相手国・現地パートナーの選定と調整
対象とするJCM締結国と、現地での協力機関・パートナー企業を確定します。相手国政府や現地機関との覚書(MOU)等があると申請書の信頼性が高まります。
ステップ4:技術・方法論の整理と排出削減量の試算
導入する低炭素技術の仕様・排出削減効果の根拠、既存JCM方法論との整合性、または新規方法論が必要な理由を整理します。
ステップ5:申請書の作成・提出(5月25日締切)
NEDO所定の申請システムで期限内に提出します。国際事業の特性上、相手国との調整に時間がかかるため、申請書作成は5月上旬までに完了させることを目標にしてください。
ポイント
審査と成功のコツ
JCM方法論との整合性を明確に示す
相手国とのコミットメントを証明する書類を準備する
排出削減量の定量的な試算を行う
過去のJCM採択事業から学ぶ
MRV体制の具体性を示す
ポイント
対象経費
対象となる経費
現地調査・フィールドワーク費(3件)
- 相手国への渡航費
- 現地調査・実証試験費
- 現地機関との調整・交渉費用
技術開発・実証費(3件)
- 低炭素技術の現地実証費
- 計測機器・設備設置費
- データ収集・分析費
方法論・MRV開発費(3件)
- 排出削減量計算手法の開発費
- MRV手法・ガイドライン作成費
- 第三者検証対応費
人件費(2件)
- 研究者・専門家の人件費(上限割合あり)
- 現地コーディネーター費
外部専門家・委託費(3件)
- 現地調査委託費
- 技術評価・コンサルティング費
- 翻訳・通訳費
その他事業費(3件)
- 報告書・成果物作成費
- ワークショップ・セミナー開催費
- 情報収集・文献調査費
対象外の経費
対象外の経費一覧(6件)
- 採択前に発生した費用
- JCM対象国以外での活動に係る費用
- 事業と無関係の一般管理費・本社固定費
- 他の公的補助金・委託費と重複する経費
- 土地・建物の購入費
- 自社製品・技術の国内販売促進費
よくある質問
QJCM締結国はどこですか?自社の技術が使える国を選べますか?
2026年現在、バングラデシュ・カンボジア・インドネシア・ラオス・モルディブ・モンゴル・ミャンマー・パラグアイ・フィリピン・タイ・ベトナム・インド・サウジアラビア・その他を含む29ヶ国以上とJCMを締結しています。自社技術のニーズが高い国・現地パートナーとのネットワークがある国を選ぶことが実務的です。詳細はJCM公式サイト(外務省・環境省)で最新の締結国リストを確認してください。
Q既存のJCM方法論はどこで確認できますか?
環境省のJCM公式Webサイト(https://gec.jp/jcm/)に承認済み方法論の一覧が公開されています。対象技術分野に既存方法論があるか確認し、ある場合はその方法論に準拠した提案を行ってください。方法論がない場合は、③新規方法論開発調査への応募を検討してください。
Qコンソーシアムで応募することはできますか?
NEDO委託事業ではコンソーシアム(複数機関連携)形式での応募が一般的に認められています。技術保有企業・現地実施機関・MRV専門機関が連携することで、より包括的な提案が可能になります。コンソーシアム構成の可否・主幹機関の要件は公募要領で確認してください。
Q方法論開発調査で開発した方法論は自社が独占できますか?
NEDOの委託事業で得られた知的財産の帰属については、公募要領の「知的財産権の扱い」条項に従います。JCMの方法論は国際的な公共財としての性質を持つため、独占ではなくNEDOや環境省との共有・オープン利用となるケースが一般的です。ただし方法論を最初に開発した機関として業界での先行者優位は確立できます。
Q国内の排出削減活動は対象になりますか?
本事業はJCM(二国間クレジット制度)を活用した事業であり、原則として日本と締結国間の国際的な低炭素技術移転が対象です。国内の排出削減活動のみでは本事業の対象外となります。国内向けの低炭素技術普及については、経済産業省や環境省の別途補助金制度を検討してください。
Q排出削減量の試算にはどんな専門知識が必要ですか?
JCMの排出削減量計算では、①ベースライン排出量(技術を導入しなかった場合の排出量)、②プロジェクト排出量(技術導入後の排出量)、③リーケージ(事業の副次的な排出増加)の3要素を計算します。既存JCM方法論にはこれらの計算式が規定されており、それに従った試算が必要です。専門知識が不足している場合は、MRV専門機関をコンソーシアムパートナーとして加えることを検討してください。
Q他の補助金・助成金と併用できますか?
本事業はNEDO委託事業であるため、同一の研究・実証活動に対して他の国費(補助金・委託費)との二重受給は原則禁止です。ただし、環境省が実施する「JCM設備補助事業」はNEDOの本委託事業とは役割・対象経費が異なる場合があるため、対象経費の重複がなければ補完的活用の可能性があります。また、外務省のODA関連事業(JICA技術協力等)は目的や相手国政府との関係において類似しますが、スキームが全く異なるため、活動の性質に応じた使い分けが重要です。JCMで獲得したクレジットは、東京証券取引所のカーボンクレジット市場での売却も可能であり、委託費以外の収益確保手段として検討に値します。複数制度の組み合わせを検討する場合は、必ずNEDOおよび各制度の担当機関に事前相談し、経費の二重計上がないことを確認してください。
詳細説明
二国間クレジット制度(JCM)とは
JCM(Joint Crediting Mechanism)とは、日本が新興国・途上国等と二国間で締結する温室効果ガス削減の国際枠組みです。日本の優れた省エネ・再生可能エネルギー等の低炭素技術を相手国に導入することで生まれた削減クレジットを、日本と相手国が分け合う仕組みであり、2026年現在29ヶ国以上と締結されています。
本事業はこのJCMを活用し、低炭素技術の国際普及・排出削減量の定量化・新規技術分野の方法論開発という3つの活動をNEDOが委託事業として支援するものです。
3つの事業の違いと特徴
- ①低炭素技術普及促進事業:JCM対象国への低炭素技術の実際の導入・普及を行う事業。技術を保有する企業・研究機関が主な応募主体。
- ②定量化促進事業:温室効果ガス排出削減量のMRV(測定・報告・検証)手法を確立・普及させる事業。排出量計測・評価の専門機関が対象。
- ③有望技術分野の新規方法論開発に向けた調査:既存JCM方法論が存在しない技術分野について、方法論開発の可能性を調査する事業。研究機関・シンクタンクが対象。
公募スケジュールと注意点
- 公募期間:2026年4月8日〜2026年5月25日(約7週間)
- 国際事業のため、相手国との調整に時間を要します。今すぐ準備を開始することを推奨します。
- 詳細はNEDO HP(https://www.nedo.go.jp/koubo/GI2_100001_00021.html)で確認してください。
JCMで獲得できるクレジットの活用価値
本事業を通じてJCMクレジットを獲得できた場合、そのクレジットは以下の目的に活用できます。
- 自社のCO2排出量のカーボンオフセット(Scope 1/2/3削減目標への充当)
- 東京証券取引所のカーボンクレジット市場での売却
- ESG評価・非財務情報開示における気候変動対策の証明
- パリ協定の各国NDC(国が決定する貢献)への貢献実績
採択に向けた重要な準備事項
- 相手国の選定と現地パートナーの確保:JCM締結国の中から対象国を選び、現地政府・企業との協力関係を構築する
- 技術の排出削減効果の定量試算:何トンのCO2削減に貢献するかを数値で示す
- JCM方法論との整合性確認:既存方法論がある場合はそれへの準拠、ない場合は新規開発の必要性を説明する
- MRV体制の具体化:計測・検証の方法と実施体制を明示する
問合せ先
本公募に関する問い合わせはNEDO HP記載の担当部署へ。JCMの枠組み全般については環境省・外務省のJCM担当部署も参照してください。
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