【一般社団法人発明推進協会】令和5年度_日本出願を基礎としたスタートアップ設立に向けた国際的な権利化支援事業
基本情報
この補助金のまとめ
この補助金の特徴
スタートアップ設立「前」から申請可能
本事業の最大の特徴は、まだスタートアップを設立していない段階でも申請できる点です。大学研究者や個人発明家が研究成果の事業化を構想している初期段階から、国際的な知財保護の準備を始められます。設立後10年未満のスタートアップでの活用が条件ですが、設立前の出願準備にも対応しています。
外国出願の主要3費用をカバー
出願手続(上限50万円)、中間応答(上限30万円)、審査請求(上限60万円)と、外国特許取得に必要な主要プロセスの費用を包括的に支援します。各段階で別々に補助上限が設定されているため、出願から権利化まで一貫した支援を受けられます。
日本出願を基礎とした国際展開に特化
すでに日本で特許出願済みの技術が対象となるため、国内での権利化と海外展開を並行して進める知財戦略に最適です。パリ条約やPCTルートでの外国出願が想定されており、技術の国際競争力確保に直結します。
補助率1/2で実質的な負担軽減
外国出願にかかる費用の半額が補助されるため、特に資金に制約のある研究者やスタートアップ準備段階の個人にとって、国際出願への心理的・経済的障壁を大きく下げる効果があります。
ポイント
対象者・申請資格
申請者の要件
- 日本国内に主たる拠点を有すること
- 中小企業者ではない個人・法人(大企業・大学・研究機関等も対象)
- スタートアップ設立予定者または大学研究者等であること
- 研究成果をスタートアップで事業化する意思があること
対象となる出願
- 日本で既に出願済みの特許を基礎とする外国出願であること
- 設立後10年未満のスタートアップで活用予定の技術に関する出願
- 出願手続・中間応答・審査請求のいずれかの段階にあること
対象外となるケース
- 中小企業者に該当する場合(別制度の対象となるため)
- 日本国内に拠点を持たない場合
- 事業化の意思・計画が不明確な場合
ポイント
あなたは対象?かんたん診断
7問の質問に答えるだけで、この補助金の対象かどうかを簡易診断できます。
申請ガイド
ステップ1:対象要件の確認
まず自身が「中小企業者ではない」要件に該当するか確認します。大学研究者・個人発明家・大企業所属の研究者等が典型的な対象です。また、基礎となる日本出願が存在することを確認してください。
ステップ2:事業計画の整理
スタートアップでの事業化計画を整理します。設立後10年未満のスタートアップで活用予定であることを示す必要があるため、事業化の方向性・市場性・技術優位性を明確にしておきましょう。
ステップ3:申請書類の準備
外国出願の計画書、費用見積り、日本出願の情報、事業化計画書等の必要書類を準備します。出願手続・中間応答・審査請求のどの段階で利用するかを明確にし、対応する上限額内で見積りを作成します。
ステップ4:発明推進協会への申請
一般社団法人発明推進協会の調査研究グループに申請書類を提出します。不明点は事前に問い合わせて確認することを推奨します。
ステップ5:交付決定後の手続き
交付決定を受けた後、計画に沿って外国出願手続を進めます。完了後は実績報告書を提出し、確定した補助額の支払いを受けます。
ポイント
審査と成功のコツ
知財戦略を先に固める
出願と事業計画の整合性を示す
費用見積りの精度を上げる
PCTルートの活用を検討する
他の知財支援制度との連携
ポイント
対象経費
対象となる経費
外国出願手続費用(4件)
- 外国特許庁への出願料
- 現地代理人費用
- 翻訳費用
- 国際出願手数料
中間応答費用(3件)
- 拒絶理由通知への応答費用
- 現地代理人の中間処理費用
- 意見書・補正書の翻訳費用
審査請求費用(3件)
- 外国特許庁への審査請求料
- 審査請求に伴う現地代理人費用
- 早期審査請求費用
対象外の経費
対象外の経費一覧(6件)
- 日本国内での特許出願に関する費用
- 特許維持年金・更新費用
- 訴訟・権利行使に関する費用
- 渡航費・宿泊費等の間接経費
- スタートアップ設立に関する登記費用等
- 補助対象期間外に発生した費用
よくある質問
Q中小企業ですが、この事業に申請できますか?
本事業は「中小企業者ではない者」が対象のため、中小企業者に該当する場合は申請できません。中小企業者の方には、別途「中小企業等外国出願支援事業」が用意されていますので、そちらの活用をご検討ください。各都道府県の知財総合支援窓口や発明協会でも相談が可能です。
Qまだスタートアップを設立していませんが申請できますか?
はい、スタートアップ設立前の段階でも申請可能です。本事業は、研究成果をスタートアップで事業化する「予定」の方を対象としています。ただし、設立後10年未満のスタートアップで活用予定であることを示す事業化計画が必要となりますので、スタートアップの事業構想を具体的に整理しておく必要があります。
Qどの国への出願が対象になりますか?
特定の国の制限は明示されておらず、日本出願を基礎とした外国特許出願であれば対象となります。事業化を予定する市場に合わせて出願国を選定してください。米国・欧州・中国・韓国等の主要市場が一般的ですが、事業戦略に応じて東南アジアやインド等も検討可能です。PCT国際出願を利用すれば、後から移行国を絞り込むこともできます。
Q補助金の上限150万円はどのように配分されますか?
上限150万円は3つの段階別に設定されています。出願手続に50万円、中間応答に30万円、審査請求に60万円がそれぞれ上限となり、各段階で発生した費用の1/2が補助されます。全段階を利用した場合の合計上限が150万円です。一つの段階のみの利用も可能ですが、上限額を他の段階に振り替えることはできません。
Q複数の外国出願をまとめて申請できますか?
複数国への出願を一括で申請することは可能ですが、補助上限額は各段階の合計で150万円です。複数国に出願する場合は費用が高額になるため、上限額内でカバーできる範囲を見極め、優先度の高い国から出願する戦略が重要です。PCT国際出願を活用すれば、出願段階のコストを抑えつつ複数国への展開が可能です。
Q大学の職務発明でも申請できますか?
大学研究者が対象に含まれているため、大学の研究成果に基づく発明でも申請可能です。ただし、職務発明の場合は特許を受ける権利の帰属(大学帰属か個人帰属か)を確認し、権利関係を整理しておく必要があります。大学のTLO(技術移転機関)や知財部門と連携し、スタートアップへの技術移転の方法も含めて事前に調整しておくことをお勧めします。
Q申請の問い合わせ先はどこですか?
一般社団法人発明推進協会の調査研究グループが本事業の窓口です。申請要件の確認や書類の書き方など、不明な点があれば事前に問い合わせることを推奨します。また、各地域のINPIT知財総合支援窓口でも外国出願に関する一般的な相談が可能です。
Q他の補助金・助成金と併用できますか?
本事業は外国特許出願に特化した支援制度のため、国内の特許出願費用や事業化に関する他の補助金とは基本的に併用が可能です。ただし、同一の外国出願手続に対して他の公的補助金(例:中小企業向け外国出願支援事業、JETRO知財支援等)を重複して受けることはできません。スタートアップ設立後は、経済産業省の各種スタートアップ支援事業や、NEDOの研究開発支援との組み合わせにより、技術開発から事業化まで包括的な支援を受けることが可能です。また、大学発ベンチャーの場合はJST(科学技術振興機構)の起業支援プログラムとの併用も検討できます。知財に関しては、INPIT(工業所有権情報・研修館)の知財総合支援窓口で無料相談を受けられるため、出願戦略の立案段階から活用することをお勧めします。なお、本事業は「中小企業者ではない者」が対象のため、中小企業向けの類似制度とは申請者の棲み分けがなされています。
詳細説明
事業の背景と目的
日本の大学や研究機関には世界トップレベルの研究成果が数多く存在しますが、これらを国際市場で事業化するためには外国での特許権取得が不可欠です。しかし、外国出願には多額の費用がかかり、特にスタートアップ設立前の研究者個人にとっては大きな障壁となっています。本事業は、こうした課題を解消し、日本発のイノベーションの国際展開を促進することを目的としています。
支援の仕組み
本事業では、日本で既に出願済みの特許を基礎として、外国での権利化に必要な3つの段階の費用を補助します。
- 出願手続:上限50万円。外国特許庁への出願料、現地代理人費用、翻訳費用等が対象です。
- 中間応答:上限30万円。審査過程で発生する拒絶理由通知への応答費用等が対象です。
- 審査請求:上限60万円。外国特許庁への審査請求料、関連する代理人費用等が対象です。
補助率は全段階共通で1/2です。合計で最大150万円の補助を受けることができます。
対象者の特徴
本事業の特徴的な点は、「中小企業者ではない者」を対象としていることです。これは、中小企業者向けには別途「外国出願支援事業」が存在するため、そこでカバーされない層を補完する制度設計となっています。具体的には以下のような方が対象です。
- 大学研究者:研究成果を基にスタートアップを設立予定の教授・准教授・研究員等
- 個人発明家:独自技術でスタートアップを立ち上げようとしている発明者
- 大企業のスピンアウト:企業の研究成果を基に独立してスタートアップを設立予定の技術者
活用のポイント
外国出願は費用だけでなく、戦略的な判断が求められます。以下の点を考慮して活用することをお勧めします。
- 出願国の選定:事業化を予定する市場に合わせ、米国・欧州・中国等の主要市場を中心に検討しましょう。
- 出願ルートの選択:PCT国際出願を利用すれば、複数国への出願手続を効率化できます。各国移行の期限(30ヶ月)を活用し、事業計画に合わせた柔軟な展開が可能です。
- タイミング:日本出願の優先権期間(12ヶ月)内に外国出願を行う必要があるため、事業化の検討は早めに着手しましょう。
申請から交付までの流れ
発明推進協会の調査研究グループが窓口となります。申請にあたっては、外国出願計画と事業化計画を具体的に記述した書類の提出が求められます。交付決定後は計画に沿って手続を進め、完了後に実績報告を行います。不明点がある場合は、申請前に同グループへ問い合わせることで、スムーズな申請が可能です。
北海道の給付金・支援金もチェック
子育て・医療・住宅など、北海道で受けられる補助金・給付金を探せます。
北海道の補助金・給付金一覧を見る →