「児童育成手当(育成手当)」って、名前は聞いたことあるんですけど、具体的にどんな手当なんですか?
ひとり親家庭の児童を養育している方に、東京都が独自で月額1万3,500円を支給する制度です!国の児童扶養手当とは別で、東京都内に住んでいることが受給条件です。
え、月1万3,500円って、けっこう大きいですね!
そうなんですよ。年間だとざっくり16万2,000円になります。ひとり親家庭にとって、毎月コンスタントに入ってくるこの金額はかなり助かりますよね。しかも子ども1人ずつに対して支給されるので、2人いれば月2万7,000円!
2人分で月2万7,000円か!それは大きい。対象は18歳までですか?
正確には「18歳に達する日以後の最初の3月31日まで」です。わかりやすく言うと、高校3年生の年度末まで受け取れるイメージですね。中学卒業で終わりじゃないので、けっこう長い期間カバーされてます。
なるほど、高校卒業のタイミングまで続くんですね。この手当の名前に「育成手当」って括弧書きがあるのはなぜですか?
「児童育成手当」には2種類あって、
「育成手当」と「障害手当」に分かれてるんです。育成手当がひとり親家庭向け、障害手当が障害を持つ児童向けです。この記事で取り上げているのは育成手当のほうですね。障害手当については別記事(
児童育成手当(障害手当))で詳しく説明しています。
育成手当: ひとり親家庭等の児童を対象 / 月額1万3,500円
障害手当: 心身に障害がある児童を対象 / 月額1万5,500円
両方の要件を満たす場合は合算して受け取ることも可能です
児童育成手当(育成手当)所得制限チェック表
まず「ひとり親家庭等の児童」という定義なんですが、以下のいずれかに当てはまるお子さんを養育している方が対象です!
どういう状況が含まれるか、詳しく教えてもらえますか?
はい、けっこう広範囲なんですよ。離婚した場合はもちろん、死別、父または母が重度の障害を持つ場合、生死不明の場合、1年以上遺棄されている場合なども対象です。それからDV保護命令を受けた場合や、父または母が法令により1年以上拘禁されている場合、婚姻によらないで生まれた場合も含まれます。
そうなんです。「うちの状況は対象になるの?」って不安に思っている方でも、意外と当てはまるケースがあります。まず区市町村の窓口に相談してみることをおすすめします。
| 対象となる状況 | 内容 |
|---|
| 離婚 | 父母が離婚した児童 |
| 死別 | 父または母が死亡した児童 |
| 重度障害 | 父または母が重度の障害を有する児童 |
| 生死不明 | 父または母が生死不明な児童 |
| 遺棄 | 父または母に1年以上遺棄されている児童 |
| DV | 父または母がDV保護命令を受けた児童 |
| 拘禁 | 父または母が法令により1年以上拘禁中の児童 |
| 非嫡出子 | 婚姻によらないで生まれた児童 |
あります!扶養親族の人数によって限度額が変わります。扶養親族ゼロなら年所得360.4万円まで、1人いれば398.4万円まで、という感じで1人増えるごとに38万円ずつ上がっていきます。
扶養親族の人数によって変わるんですね。どう計算すれば?
「所得」というのは、給与収入そのままじゃなくて、給与所得控除や各種控除を引いた後の金額です。ざっくりと、給与収入が500万円くらいの方は対象になるかもしれません。ただ詳細は区市町村の窓口で確認するのが確実ですね。
以下に当てはまる場合は、要件を満たしていても支給されません
・児童が児童福祉施設等に入所している場合
・児童が父及び母と生計を同じくしている場合
・児童が父または母の配偶者(事実婚含む)に養育されている場合
再婚した場合は速やかに届出が必要です
逆に「もらえない」ケースもしっかり確認しておかないといけないですね。申請する前に確認が必要そう。では次に、実際にいくらもらえるかの詳細を教えてください!
給付額についてもう少し詳しく知りたいです。毎月振り込まれるんですか?
実は毎月ではなく、年3回まとめて振り込まれます!2月・6月・10月に、それぞれ前月分までをまとめて受け取る形です。
年3回ってことは、1回の振込金額はかなり大きくなりますね?
そうです!4ヶ月分ずつもらえるので、1回の振込が5万4,000円(児童1人の場合)になります。まとまった金額なので、家計管理のメリハリにもなりますよね。
| 支給月 | 対象期間 | 支給額(児童1人の場合) |
|---|
| 2月 | 10月〜1月分(4ヶ月) | 5万4,000円 |
| 6月 | 2月〜5月分(4ヶ月) | 5万4,000円 |
| 10月 | 6月〜9月分(4ヶ月) | 5万4,000円 |
| 年間合計 | | 16万2,000円 |
その通りです!児童2人なら年間32万4,000円、3人なら48万6,000円になります。年収に影響する金額ですよね。しかも国の児童扶養手当と重複して受け取れるので、両方申請しておくと支援が手厚くなります。
えっ、児童扶養手当と両方もらえるんですか!それは知らなかった!
これ、意外と知らない方が多いんですよ。
児童扶養手当は国の制度で最大月額4万4,140円(令和6年度)、児童育成手当は東京都独自の制度で月額1万3,500円。別の制度なので両方受給できます!ひとり親家庭の方は必ず両方申請してほしいです。
| 項目 | 育成手当 | 児童扶養手当 |
|---|
| 運営 | 東京都 | 国 |
| 支給額 | 月1万3,500円 | 最大月4万4,140円 |
| 対象年齢 | 18歳年度末まで | 18歳年度末まで |
| 併給 | 可能 | 可能 |
両方合わせると月5万7,000円以上になる可能性もあるんですね。申請方法を教えてもらえますか!
児童育成手当 申請から支給までの流れ
実際にどうやって申請するんですか?手続きは難しいですか?
難しくないですよ!お住まいの区市町村の窓口に必要書類を持っていくだけです。インターネット申請は基本的になく、窓口への訪問が必要ですが、手順はシンプルです。
1必要書類を準備する(戸籍謄本、住民票、所得証明書など)
基本的に必要なものをリストアップしますね。請求者と対象児童の戸籍謄本、世帯全員の住民票の写し、請求者の口座番号が確認できる通帳等、それから口座振替依頼書が必要です。所得証明書は、申請時点の前年1月1日現在に他の市区町村に住んでいた方は必要になります。
はい!マイナンバーを提示することで省略できる書類があります。住民票の写しなど、行政内で確認できる書類は不要になるケースがあります。窓口に行く前に区市町村に確認しておくとスムーズです。
支給要件によっては追加書類が必要なこともありますよね?
そうです。離婚した場合は離婚の確認できる戸籍謄本、DVの場合は保護命令書の写しなど、状況によって求められる書類が変わります。事前に窓口に連絡して確認しておくのが一番確実ですね。
申請した翌月から支給対象になります
遡って受け取ることは原則できないため、対象になったらすぐに申請しましょう
引っ越しで他の区市町村に転居した場合は、新しい区市町村で改めて申請が必要です
都外に転出した場合は給付対象外になります
申請期限って決まってるんですか?「いつまでに申請しなきゃいけない」みたいな。
育成手当は随時申請可能で、締め切りはありません!ひとり親になったタイミング、東京都に引っ越してきたタイミングなど、要件を満たしたら随時申請できます。
随時申請できるのは助かりますね!でも、早く申請したほうがいいですよね?
はい、早いほど良いです!申請した翌月から受給資格が発生するので、1ヶ月申請が遅れると1ヶ月分損します。対象になりそうと思ったら、迷わず区市町村の窓口に相談に行ってください。
具体的に「いつ申請すべき」という目安はありますか?
大きなライフイベントが起きたときがタイミングです。離婚が成立した直後、相手が亡くなって死亡届を出した後、DVで保護命令が出た後など。書類が揃ってから行くより、まず窓口に相談に行くのもOKですよ!
一度申請して認定されたら、ずっともらえるんですか?毎年何かしなきゃいけないこととかある?
毎年の現況届が必要です!支給を継続するために、8月に現況届を提出する義務があります。前年の所得や家族構成の変化を届け出る手続きです。これを忘れると支給が止まってしまうので注意してください。
区市町村から案内が届くので、それを見逃さないようにするのが大切です。あとは、状況に変化があったときは随時届け出が必要です。住所変更、氏名変更、児童の増減、支給要件に該当しなくなったとき(再婚など)。
再婚したらもらえなくなる、っていうのは先ほど説明がありましたね。
そうです。再婚(事実婚含む)すると育成手当の対象外になります。速やかに届け出ないと、過払い分の返還を求められるケースもあります。悪意はなくても、手続きを怠ると後で大変なことになるので要注意です。
| 届出の種類 | 届出が必要なタイミング |
|---|
| 現況届 | 毎年8月(支給継続のため必須) |
| 住所変更届 | 区市町村内・区市町村間の転居時 |
| 氏名変更届 | 氏名が変わったとき |
| 支給対象児童増減 | 児童が増えたとき・18歳年度末を迎えたとき |
| 資格喪失届 | 再婚・事実婚、所得超過など |
「育成手当の給付金を受け取るためにATMに行ってください」という連絡は100%詐欺です
東京都や区市町村が電話でATM操作を指示することはありません
個人情報(銀行口座番号・暗証番号など)を電話で聞くこともありません
不審な連絡があった場合は、すぐに警察または区市町村の相談窓口に連絡してください
最後に、よく聞かれる質問をまとめて教えてもらえますか?
まず、「児童扶養手当と両方もらえる?」という質問が多いと思うんですが。
両方もらえます!育成手当は東京都の制度、児童扶養手当は国の制度、全くの別制度です。
児童扶養手当の申請もしていない方は、ぜひ一緒に申請を!
「所得制限ギリギリで諦めていた」という方はどうすれば?
まず窓口で確認してみてください!所得制限の「所得」は給与収入そのままではなく、各種控除を引いた後の金額です。思ったより低く出ることもあるので、諦める前に相談が大事です。
「都内に引っ越してきたら申請できる?」という質問も多そうですね。
できます!東京都内に住民票を移してすぐに申請できます。逆に東京都外に転出すると受給資格を失うので、その点は注意が必要です。
「子どもが高校を辞めたら18歳年度末前でも終わり?」という疑問は?
育成手当は「在学中」という条件はないんですよ。18歳年度末まで対象なので、高校を卒業しても中退しても、その年度末までは受け取れます。ここは意外と知らない方が多いポイントです!
なるほど、学籍は関係ないんですね。それは知らなかった!詳しく教えてもらってありがとうございます。
| 項目 | 内容 |
|---|
| 制度名 | 児童育成手当(育成手当) |
| 運営主体 | 東京都(各区市町村が条例を設置して実施) |
| 対象者 | 18歳年度末までのひとり親家庭等の児童を養育する方 |
| 支給額 | 月額1万3,500円(児童1人あたり) |
| 所得制限 | 扶養親族0人: 360.4万円〜(1人ごとに38万円加算) |
| 申請方法 | 居住区市町村の窓口に随時申請可 |
| 支給時期 | 年3回(2月・6月・10月) |
| 申請先 | お住まいの区市町村の窓口 |
| 問い合わせ | 東京都福祉局 子供・子育て支援部 育成支援課 03-5320-4123 |
| 公式サイト | 東京都福祉局 |
育成手当と一緒に確認すべき制度って他に何がありますか?
ひとり親家庭を支援する制度がいくつかあります。ぜひ組み合わせて活用してください!