室谷さん、神奈川県で小規模事業者をしているんですが、使える補助金や助成金ってたくさんあって、どれを選べばいいか迷っています。まずはどんな制度があるのか教えてください。
分かります。神奈川県の小規模事業者の皆さんが活用できる代表的な補助金は、全国一律の制度が中心です。具体的には「ものづくり補助金」「小規模事業者持続化補助金」「業務改善助成金」の3つが押さえるポイントです。それぞれ対象や補助率が異なりますので、順番に解説しますね。
まずはものづくり補助金からお願いします。製造業じゃないとダメなんですか?
いいえ、製造業に限りません。経済産業省が実施する
ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金(21次締切)は、全業種の中小企業・小規模事業者が対象です。革新的なサービス開発や試作品開発、生産プロセスの改善に必要な設備投資を支援します。補助上限は最大4,000万円、補助率は1/2または2/3と手厚いです。例えば、小売業でPOSシステムを導入して在庫管理を効率化したり、飲食店で調理設備を自動化するといった取り組みも対象になります。
4,000万円まで出るのは大きいですね。ただ、小規模事業者にはちょっとハードルが高く感じます。
確かに。でも、ものづくり補助金には「小規模型」といった区分があります。21次締切の詳細は公募要領を確認してほしいですが、過去の回では従業員規模に応じた枠がありました。また、20次締切(id:125)や19次締切(id:136)も実施されていますが、現在募集中なのは21次締切(2027年3月23日まで)です。ものづくり補助金は製造業だけでなく、サービス業や商業でも申請実績がありますので、ぜひ検討してみてください。
次に、小規模事業者持続化補助金について教えてください。名前の通り小規模事業者向けですよね?
その通りです。小規模事業者持続化補助金は、従業員5人以下(製造業・宿泊・娯楽業は20人以下)の事業者が対象です。特に創業型(id:304、id:3719)は、創業後3年以内の事業者を重点支援します。補助上限200万円(インボイス特例で最大250万円)、補助率2/3と、創業期の負担を大きく軽減できます。
現在募集中なのは、第2回(2025年11月28日締切)と第3回(2026年4月30日締切)です。例えば、新しく開業したカフェでメニュー開発やチラシ作成、ホームページ制作に使えます。また、共同・協業型(id:482)という枠もあり、複数の小規模事業者が連携して販路開拓する場合、上限5,000万円(補助率定額または2/3)の大型支援もあります。こちらは第1回が2025年6月16日に締切済みですが、次回公募を待つ価値ありです。
持続化補助金の申請は、基本的にオンラインで行いますが、事前に商工会議所や商工会の支援を受けることが推奨されています。神奈川県内では、横浜商工会議所、川崎商工会議所、神奈川県商工会連合会(よろず支援拠点)が相談窓口です。市区町村によって担当が異なる場合がありますので、まずは最寄りの商工会議所に問い合わせてみてください。
最後に業務改善助成金です。神奈川県の最低賃金は全国でも高いですが、何か関係ありますか?
はい、大いに関係あります。業務改善助成金(id:154)は、厚生労働省が実施する制度で、事業場内で最も低い賃金を30円以上引き上げ、生産性向上のための設備投資を行った場合に助成されます。助成率は3/4~4/5、上限600万円です。神奈川県の最低賃金は高いため、賃上げの負担を感じている事業者にぴったりです。例えば、従業員の賃金を時給で30円上げ、同時にレジや調理機器を導入すれば、助成対象になります。
助成率が高いですね。設備投資の具体例はありますか?
機械設備の導入、POSシステム、ソフトウェア購入、店舗改装による動線改善などが対象です。令和7年度の申請は2026年3月31日までで、まだ時間があります。ただし、事前に賃上げ計画を策定し、労働局に確認する必要があります。神奈川労働局や神奈川産業振興センター(KIP)のよろず支援拠点でも相談できます。
今回紹介した3つが代表格ですが、業種や目的に応じて、皮革産業振興対策事業費補助金(id:339)なども存在します。また、海外展開を考えるなら中小企業等海外展開支援事業費補助金(id:1043)もあります。ただし、これらは条件が限定的です。まずは、よろず支援拠点神奈川(神奈川県商工会連合会)で無料相談してみるのが確実です。KIP(神奈川産業振興センター)も、設備投資や事業計画の相談に乗ってくれます。
まとめると、ものづくり補助金は大型設備投資、持続化補助金は創業期や販路開拓、業務改善助成金は賃上げと生産性向上、という使い分けですね。
その通りです。小規模事業者には有利な条件の制度が多いので、今から準備を始めましょう。締切は迫っているものもありますが、例えば業務改善助成金は2026年3月まで、ものづくり補助金21次は2027年3月まであります。まずはKIPや商工会議所に相談し、自社に合った制度を見つけてください。
ありがとうございました!早速、よろず支援拠点に連絡してみます。