神奈川県の個人事業主向け補助金比較表
室谷さん、フリーランスを始めたばかりの友人から「神奈川で使える補助金、何かありますか?」って聞かれたんですよ。個人事業主って法人と違って選択肢が少ないイメージがあるんですが、実際どうなんですか?
いや、かなりありますよ!(笑)むしろ神奈川は個人事業主にとってかなり恵まれた環境で、まず全国共通の補助金が使えて、さらに神奈川県独自の補助金、それから横浜市・川崎市・相模原市という3つの政令指定都市がそれぞれ独自の支援をやってる。この3層構造で補助金を探すのが神奈川のコツですね。
国の制度→神奈川県独自制度→市区町村独自制度という順番で確認していく、ということです。全国制度は金額が大きい分、採択競争が激しい。一方で神奈川県や市区町村の独自制度は金額は小さめですが採択率が高い傾向があって、初めての申請には取り組みやすい。いきなりものづくり補助金に挑む前に、まず地域の制度で「補助金申請の経験」を積む、というのが現実的な進め方です。
なるほど、段階的に攻めるわけですね。神奈川ならではの強みって他にありますか?
東京に近いっていうのが大きいです。IT・デザイン・コンサルタント系のフリーランスが多いんですが、そういった業種はものづくり補助金やデジタル化補助金との相性がいい。それから横浜・川崎には製造業の個人事業主も多くて、神奈川県中小企業生産性向上促進事業費補助金みたいな県独自の設備投資補助金が直撃する業種が揃ってるんですよね。
へえ、神奈川県独自の補助金があるんですね!それって今も使えるんですか?
令和8年度(2026年度)版が4月に公募開始になったばかりです。補助上限が最大500万円で補助率が原則1/2以内、小規模事業者なら2/3以内まで引き上がる。しかも今年から「創業者成長支援枠」という新しい枠が加わって、創業後まもない個人事業主でも申請できるようになりました。これは要注目ですよ。
神奈川県の補助金申請フロー図
まず全国の補助金から押さえたいんですが、どれが個人事業主向けですか?
優先順位をつけると、まず
小規模事業者持続化補助金です。これが一番取り組みやすい。上限が最大250万円(通常枠50万円+特例で最大200万円上乗せ)で補助率2/3。ウェブサイト制作、チラシ、SNS広告、展示会出展費用まで多く使えるので、フリーランスや小規模な個人事業主にピッタリです。詳しくは
小規模事業者持続化補助金の詳細ページでも確認できますよ。
そうです!2026年4月30日が締切なので、もう時間があまりない(笑)。申請には商工会か商工会議所の支援が必要なんですが、神奈川県商工会連合会や神奈川県商工会議所連合会が書類作成のサポートをしてくれます。まだ相談してない人は今すぐ動いた方がいいですね。
直近の採択率はざっくり60〜70%程度です。しっかり経営計画を書けばかなり通りやすい。逆に言うと、30〜40%は落ちてるので、計画書の質が命ですね。神奈川県の商工会では伴走支援をしてくれるので、一人で抱え込まずに相談することをすすめます。
デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)です。クラウド会計ソフト、POSレジ、在庫管理システム、最近だと生成AIツールの導入費用まで対象になる。補助上限が最大450万円で、個人事業主でもGビズIDプライムを取得すれば申請できます。2026年3月末から次の公募が始まっていて、1次締切は2026年5月12日(火)17時00分です。こちらも早急に確認が必要です。
GビズIDって取得に時間がかかるって聞きましたね。
最低2〜3週間かかるのでこれが一番の落とし穴ですね!補助金申請を思い立ったときにはもう締切間際で、GビズIDが間に合わなかった、というケースがすごく多い。「補助金に興味がある」と思った瞬間にGビズIDの申請手続きを始めるのが鉄則です。
多くの補助金でGビズIDプライムが必要。申請から取得まで2〜3週間かかるため、補助金申請を考えたその日に手続きを始めること。法務省の登記情報を使うので印鑑証明書も必要。gBizID公式サイトで申請できる。
ものづくり補助金(2026年度から中小企業新事業進出補助金と統合予定)です。補助上限が最大750万円〜3,000万円(従業員数によって変わる)で、設備投資、システム開発、新サービス開発に使えます。個人事業主でも申請できますが、事業計画書の質が採択を左右するので、認定支援機関(税理士・商工会議所等)の伴走支援が必須ですね。神奈川県商工会議所連合会も認定支援機関として機能しています。
4つ目が事業承継・M&A補助金です。個人事業主が事業を引き継ぐとき、あるいは自分の事業を後継者に渡すときに使えます。
事業承継・M&A補助金(事業承継促進枠)では補助上限800万〜1,000万円(一定の賃上げ実施で1,000万円に引き上げ)で、補助率は2/3又は1/2。引き継いだ事業にECサイト導入、設備投資など、事業を発展させるための費用が対象です。事業を長年続けてきた個人事業主や、知人から事業を引き継ごうとしているフリーランスの方は見落としがちな制度ですね。
雇用調整助成金です。これは少し毛色が違って、従業員を雇用している個人事業主向け。売上が落ちて休業を余儀なくされた場合に、払った休業手当の2/3(中小企業の場合)を助成してくれます。現在正社員やパートを雇っている個人事業主は知っておくべき制度です。
神奈川県独自の補助金ってさっきちょっと出ましたけど、詳しく教えてもらえますか?
2026年4月6日に県が発表したばかりの制度で、2本立てになってます。まず
令和8年度中小企業生産性向上促進事業費補助金。一般枠で最大500万円、補助率は原則1/2以内で小規模事業者なら2/3以内。設備投資、業務プロセス改善、人手不足解消のための機器導入が対象です。
神奈川県内に事業所がある小規模事業者(商業・サービス業なら従業員5人以下、製造業なら20人以下)も対象です!個人事業主でも要件を満たせばバッチリ申請できます。今年から新設された「創業者成長支援枠」は、2023年4月以降に創業した人向けで上限300万円。創業したばかりのフリーランスにとってはかなり狙い目です。
令和7年度の実績で採択率86.7%!(笑)446件申請して387件採択されてる。先着順なので早めに申請することが大事ですが、きちんと申請すればほぼ通る制度です。しかも神奈川産業振興センターが専門家派遣を3回まで無料でやってくれるという付加価値つき。2026年4月15日から公募が始まっているので、要確認です。
これは神奈川で個人事業主やってる人は絶対チェックしたほうがいいですね!
そうですよ(笑)問い合わせ先は公益財団法人神奈川産業振興センターで、電話(044-549-2291)でも相談を受け付けています。
横浜市・川崎市・相模原市には独自の補助金があるって言いましたけど、具体的にどんなものがありますか?
横浜市は「横浜市中小企業融資制度」があって、個人事業主も対象。補助金じゃなくて融資(返済あり)なんですが、低金利で事業資金を調達できます。2025年以降、米国関税の影響で苦しんでいる製造業向けの特別融資も2026年春に設けられています。
横浜市の直接補助金は業種ごとに細かく分かれていて、例えば茅ヶ崎市なら「販路開拓等事業補助金」がある、というように市区町村レベルで探すと見つかりやすいですね。川崎市は「臨海部ものづくり企業操業環境整備助成制度」とか、特定業種向けの助成が充実しています。
相模原市は「相模原市中小企業支援センター」が窓口で、融資制度の案内が充実してます。補助金より融資の方が使いやすい市区町村もあるので、自分の事業に合った支援を探す意味でもまず窓口に相談してみることをすすめますね。
「同一経費への重複申請はダメ」って聞いたんですが、複数の補助金は使えないですか?
同一の経費(例えばウェブサイト制作費用)を複数の補助金で申請するのはNGです。でも経費を分ければ複数活用できます。例えば「持続化補助金(販促費)+神奈川県小規模事業者デジタル化支援(会計ソフト導入費)」みたいな組み合わせはOK。その判断は商工会議所や認定支援機関の専門家に相談するのが一番確実です。
| 支援機関 | 主な支援内容 | 連絡先 |
|---|
| 神奈川県商工会議所連合会 | 持続化補助金・ものづくり補助金の申請支援 | 公式サイト |
| 神奈川県商工会連合会 | 持続化補助金(商工会地区)の申請支援 | 公式サイト |
| 公益財団法人神奈川産業振興センター | 神奈川県独自補助金の相談・申請支援・専門家派遣 | 公式サイト |
| 横浜市経済局 | 横浜市内事業者向け各種支援の案内 | 公式サイト |
| 川崎市中小企業サポートセンター | 川崎市内事業者向け融資・補助金の相談 | 公式サイト |
もちろん!個人事業主が神奈川で狙える主要補助金をまとめるとこうなります。
| 補助金名 | 補助上限 | 補助率 | 申請期限(2026年最新) | 対象 |
|---|
| 小規模事業者持続化補助金(第19回) | 最大250万円 | 2/3 | 2026年4月30日 | 小規模事業者 |
| デジタル化・AI導入補助金(1次締切) | 最大450万円 | 1/2〜2/3 | 2026年5月12日 | 中小企業・個人事業主 |
| ものづくり補助金(統合後) | 最大750万円〜 | 1/2〜2/3 | 2026年度公募中 | 中小企業・個人事業主 |
| 神奈川中小企業生産性向上補助金(一般枠) | 最大500万円 | 1/2〜2/3 | 令和8年5月〜8月 | 神奈川県内中小企業 |
| 神奈川小規模事業者デジタル化支援補助金 | 最大50万円 | 2/3 | 令和8年4月15日〜9月30日 | 神奈川県内小規模事業者 |
| 事業承継・M&A補助金(事業承継促進枠) | 800万〜1,000万円 | 2/3又は1/2 | 15次公募は公募前 | 事業承継を行う事業者 |
すごい!こんなにあるんですね。どれから手をつければいいですか?
今から動くなら、①今すぐGビズIDを申請する、②神奈川県小規模事業者デジタル化支援補助金(先着順・採択率86.7%・9月30日まで受付)に申し込む、③持続化補助金(4月30日締切)を商工会に相談しながら並行して進める、この順番ですね。神奈川産業振興センターは専門家派遣3回無料なので、相談コストがゼロなのも大きい。
実際に申請するときって、どう進めるのが正解ですか?
まず商工会・商工会議所に相談するか、神奈川産業振興センターに行くかどちらかです。そこで「今使える補助金は何ですか」と聞くだけで整理してくれます。個人事業主向けの補助金は範囲が広くて選びにくいので、専門家に絞り込んでもらうのが時短になります。
書いたことない人は確かにハードル高く感じるんですが、「何をするか」「なぜこの設備が必要か」「導入後に売上・利益がどう変わるか」という3点を具体的に書くだけで骨格はできます。商工会の担当者に「こういうことをしたいんですが」と話すと、計画書の方向性を一緒に考えてくれますよ。
商工会・商工会議所または神奈川産業振興センターに相談(1〜2週間でアポ取れる)
GビズIDプライムを申請(時間がかかるのでここを最優先)
担当者と一緒に事業計画書の骨格を作成(1〜2ヶ月かけてOK)
3つあります。1つ目は「後払い」という仕組みへの認識です。補助金は交付決定前の支出が原則対象外で、事業を実施してから実績を報告して、初めてお金が振り込まれます。つまり先に自己資金を使って後から返ってくる仕組みなので、手元資金のない状態で申請すると資金繰りが苦しくなる。
ですよね(笑)2つ目は採択率の過信。採択率が高くても、書類が不備だったり計画の具体性が低ければ落ちます。3つ目は「補助対象外経費」への注意。自社人件費、日常的な消耗品、固定費(家賃・光熱費)は多くの補助金で対象外なので、経費の仕分けを事前に確認しておくことが大事です。
- 交付決定前に発注・購入してしまう(対象外になる)
- GビズIDの取得が締切に間に合わない(早めに手配!)
- 「この経費が補助対象か」を確認せずに計画する(公募要領を必ず読む)
神奈川産業振興センター(KIP)の「小規模企業者等設備貸与制度」も面白いですよ。補助金ではなくて設備を割賦販売またはリースする制度なんですが、金融機関の借入枠を使わずに設備を導入できるので、信用保証枠を温存しながら設備投資できる。返済義務はありますが、補助金と組み合わせて使う戦略もあります。
そう思います!あとは業種によって、農業・漁業系なら神奈川県の農業関連補助金が別枠で存在するし、観光・宿泊業なら湯河原・箱根エリアの独自支援もある。「個人事業主」というくくりで探すだけじゃなく、「業種×地域」で掘り下げると意外な補助金が見つかることもあります。
今日はたくさん教えてもらいましたね!まず動くとしたら何をすればいいですか?
まず神奈川産業振興センター(KIP)か最寄りの商工会議所・商工会に電話して、「個人事業主で使える補助金を教えてください」と聞くのが最短です。それと同時にGビズIDの申請を今すぐ始める。この2つで、今年の補助金シーズンにはほぼ乗れます!
ありがとうございます!神奈川の個人事業主には選択肢が思ったよりたくさんあることがわかりました。
補助金は「知っている人が得する」仕組みなので、ぜひ周りのフリーランス仲間にも教えてあげてください(笑)
- GビズIDプライムを即申請(2〜3週間かかる)
- 神奈川県小規模事業者デジタル化支援補助金(採択率86.7%・先着順)を確認
- 持続化補助金第19回(4月30日締切)を商工会に相談
- 神奈川産業振興センター(KIP)の無料専門家派遣を活用