千葉県エコ・SDGs補助金 比較チャート
室谷さん、最近「うちもSDGsやらないと」って言葉をよく聞くんですが、実際に千葉県の事業者が使える補助金ってどのくらいあるんですか?
けっこう多いですよ。国の制度だけで常時30〜50件、千葉県独自のものを含めると100件以上は余裕であります。「エコ」「脱炭素」「省エネ」「再エネ」「SDGs」あたりのキーワードが重なる補助金が全部対象になるので。
そんなにあるんですか!ちょっと多すぎてどこから手をつければいいか分からないですね(笑
わかります。だから大きく「国の大型補助金」と「千葉県独自の補助金」に分けて考えるのが一番わかりやすいです。目的ごとに適切な補助金が変わるんですよね。
設備投資の規模で決まることが多いですね。数千万〜数億円の大きな投資なら国の脱炭素・リサイクル系の補助金、数百万円くらいの省エネ設備なら千葉県独自の補助金、という感じです。
| カテゴリ | 代表的な補助金 | 補助上限 | 補助率 |
|---|
| 大型リサイクル設備(国) | バリューチェーン脱炭素化シリーズ | 最大72.9億円 | 中小1/2、大企業1/3 |
| 省CO2型建物改修(国) | ZEB新築・既存改修 | 最大5億円 | 21〜55% |
| 業務用蓄電システム(国) | 業務産業用蓄電システム導入支援 | 1,500万円 | 1/3 |
| 業務用設備脱炭素化(千葉県) | 業務用設備等脱炭素化促進事業補助金 | 機器・診断による | 1/3 |
| スマート省エネ(千葉県) | EMS導入促進事業補助金 | 1,000万円 | 1/3 |
| 次世代自動車設備(千葉県) | 次世代自動車用設備補助金 | 50万円/設備 | 1/10〜1/6 |
| ZEB設計支援(千葉県) | ZEB・ZEH-M設計補助金 | 200万円 | 定額 |
国の補助金は全国対応なので当然千葉も使えます。千葉県独自のものは県内で事業を営む中小企業・個人事業主・NPO法人あたりが対象になることが多いですね。
今一番ホットなのは環境省の「バリューチェーン脱炭素化」シリーズですね。リサイクル系の事業者向けに、1件あたり最大70〜80億円規模の補助金が出てます。
ざっくり言うと、太陽光パネル・リチウム電池・プラスチックのリサイクル設備を導入する事業者が対象で、設備費の半分(中小企業の場合)が補助されます。
そのスケールだとそうですね。でも同じ環境省から、もっと身近な補助金もたくさん出てますよ。
太陽光パネルリサイクル設備導入事業は、2030年代後半に大量廃棄が予想される太陽光パネルのリサイクル設備を導入する事業者向けです。廃棄物処理業者や素材メーカーが本格参入するなら今がチャンスです。補助率は
中小企業で1/2、大企業で1/3、上限は約42.8億円と破格の水準。
あと令和8年度版の
第2次公募もすでに受付中で、上限がさらに増えて72.9億円まで引き上がってます。まだ市場が立ち上がり期なので、先手を打った事業者が有利です。
EVの普及に伴って、
リチウム蓄電池のリサイクル設備への需要も急増しています。コバルト・ニッケル・リチウムといったレアメタルを高純度で回収する設備が補助対象です。こちらも
補助率1/2(中小企業)、上限42.8億円の大型支援です。
そうなんです。脱炭素とレアメタル確保という二重の政策的意義があるので、当面この流れは続くと思います。
大企業向けじゃなくて、もっと普通の中小企業が使えるものはありますか?
あります!
業務産業用蓄電システム導入支援事業は上限1,500万円で補助率1/3。工場・商業施設・オフィスビルで大型の業務用蓄電池を導入するときに使えます。再エネ電力を蓄えたり、電力需給逼迫時に放電したりする「ディマンドリスポンス」の仕組みに対応していることが条件です。
SII(環境共創イニシアチブ)が事務局で、2026年3月から10月まで申請受付中です。蓄電池アグリゲーターを通じて手続きするので、まず蓄電池の販売・施工事業者に相談するのが近道ですね。
建物の改修もエコ・SDGs補助金の対象になるんですか?
なりますよ。環境省の
ZEB新築支援事業は
補助上限5億円、補助率21〜55%という手厚い内容で、ビルや商業施設のZEB化を後押しします。
既存建築物のZEB化改修も対象で、こちらは補助上限3億円(条件によっては5億円)です。省エネ診断の結果を踏まえた断熱改修・高効率設備の更新が対象になります。
そうです。オフィスビルでも工場でも商業施設でも使えます。ただ、設計から着工まで手順が決まっているので、工事前に必ず補助金申請を済ませることが絶対条件です。後から申請しても対象外になります。
千葉県エコ・SDGs補助金 申請の流れ
千葉県は脱炭素化を非常に積極的に進めていて、中小事業者向けに複数の独自補助金を整備しています。特に令和7〜8年度は力を入れてますね。
まず「業務用設備等脱炭素化促進事業補助金」ですね。千葉県内で事業を営む中小事業者等が、省エネ診断を受けた後に、その結果に基づいて脱炭素に資する設備を導入する場合に補助率1/3で支援されます。
基本的にそうです。県が指定した機関(ちばぎん総合研究所、エヌエス環境など)で省エネルギー診断を受けてから申請というのが本線のルートです。診断から設備導入まで丸ごとサポートしてくれるイメージです。
令和7年度は申請受付が終了したって出てましたが、令和8年度はどうですか?
令和8年度の内容は準備が整い次第公表予定ということで、今は待ちの状態ですね。千葉県の温暖化対策課(電話043-223-4645)に直接問い合わせるのが一番確実です。
もう一つ特徴的なのが、「EMS(エネルギーマネジメントシステム)」の導入を支援する補助金です。上限1,000万円、補助率1/3という内容で、電力の見える化・自動制御ができるシステムの導入が対象です。
工場や事務所の電力使用量をリアルタイムで計測して、エアコンや照明を最適に自動制御するシステムです。導入後、電気代が20〜30%下がるケースも多くて、補助金を使えば実質的に元が取れる期間がかなり短くなります。
そうです。ただ、こちらも令和7年度は予算に達して受付終了しました。人気が高いので、令和8年度の募集開始を早めにチェックしておくことをおすすめします。
自動車関係では、千葉県が令和8年度から「次世代自動車用設備補助金」を展開しています。EV充電設備・蓄電池・V2H・ソーラーカーポートなど、次世代自動車のインフラ整備に補助上限50万円/設備(蓄電池等は対象経費の1/10以内)が出ます。
そうです。ただし、太陽光発電設備の併設が必須条件になっているので、単独でEV充電器だけ入れても対象外になります。セットで導入を計画している事業者向けの補助金ですね。
令和8年5月1日から、車両設備の場合は令和8年12月24日まで受付中です。予算がなくなり次第終了なので、早めに動くのがコツです。
ビルの設計段階で使えるのが、千葉県の「ZEB・ZEH-M設計補助金」です。ZEBやZEH-Mの設計検討を行う事業者に対して、延床面積に応じて100〜200万円の定額補助が出ます。
そうです。ZEB化を検討したいけど設計費用がネックという事業者にとって使いやすい制度です。令和7年度の申請は終了していますが、令和8年度も継続予定と思われます。
- 交付決定前に着工・発注すると対象外になります。補助金の申請・交付決定をすべて完了してから工事・発注に入ることが絶対条件です
- 「CO2CO2スマート宣言事業所」の事前登録が千葉県補助金の利用条件になっているケースがあります(千葉県環境政策課で登録可能)
- 詐欺に注意: 千葉県では県の委託を受けたと偽る事業者が補助金の活用を促す電話をかけるトラブルが多発しています。不審な連絡は必ず公式窓口に確認しましょう
交付決定前に着工してはいけないというのは、みんながハマりそうなポイントですね。
これが一番多い失敗例です。「先にやってから申請しよう」は絶対NGで、申請・採択・交付決定という順番を守らないと一円も出ません。
GビズIDの取得に時間がかかることが多いので、申請を考えたらまずGビズIDを取っておくのがいいです。これがないとjGrants(国の補助金申請システム)が使えないので。
申請から発行まで2〜4週間かかることもあります。補助金の締め切り直前に「GビズIDがない!」となるケースが後を絶たないです(笑
1GビズIDを取得する(申請は余裕をもって2〜4週間前)
3必要に応じて省エネ診断を受診(千葉県補助金の多くに必須)
そうです。補助金は「やることをやって、手順を守れば必ずもらえる」ものなので、焦らず計画的に動くことが大事です。
一人で申請するのが不安な場合はどこに相談すればいいですか?
千葉県が「千葉県中小事業者等脱炭素化支援センター」を開設していて、エネルギー管理士や中小企業診断士が無料で相談に乗ってくれます。対面・Zoom・電話いずれも対応していますよ。
令和7年度の受付は終了しましたが、令和8年度は令和7年5月頃から受付開始予定ということで、もうすぐ再開します。問い合わせ先は千葉県の温暖化対策課(043-223-4645)です。
できます。千葉商工会議所の経営支援窓口でも補助金相談ができますし、「米国関税問題への対応」を含む多様な相談を無料で受け付けています。
そうです。国・県・市区町村の補助金をうまく組み合わせるのが、賢い補助金活用の鉄則です。千葉市内であれば千葉市のSDGs推進支援制度(中小企業資金融資の優遇)も使えるので、融資と補助金を組み合わせるという方法もあります。
| 補助金名 | 補助上限 | 補助率 | 対象 | 主管 |
|---|
| バリューチェーン脱炭素化(太陽光パネル・プラスチック・リチウム電池リサイクル) | 最大72.9億円 | 中小1/2、大企業1/3 | 全国の事業者 | 環境省 |
| ZEB新築支援事業 | 5億円 | 21〜55% | 全国の建築主 | 環境省 |
| ZEB普及促進支援(新築・既存) | 3〜5億円 | 1/6〜2/3 | 全国の建築主 | 環境省 |
| 業務産業用蓄電システム導入支援 | 1,500万円 | 1/3 | 全国の事業者 | 経産省 |
| 千葉県業務用設備等脱炭素化促進事業 | 機器・診断による | 1/3 | 千葉県内中小 | 千葉県 |
| 千葉県スマート省エネEMS補助金 | 1,000万円 | 1/3 | 千葉県内中小 | 千葉県 |
| 千葉県次世代自動車用設備補助金 | 50万円/設備 | 1/10〜1/6 | 千葉県内中小 | 千葉県 |
| 千葉県ZEB設計補助金 | 200万円 | 定額 | 千葉県内建築主 | 千葉県 |
比較してみると、やっぱり国の大型補助金は桁が違いますね。
規模が大きい投資なら国の補助金が断然有利です。ただし、千葉県の補助金は「省エネ診断込みでサポートしてもらえる」という伴走型のメリットがあります。初めて補助金に挑戦する事業者さんには千葉県の窓口から入るのが一番ハードルが低いと思います。
なるほど、入口は千葉県窓口で、慣れてきたら国の大型補助金にも挑戦する感じですね。
まさにそうです。補助金は「一度使い始めると次も使いやすくなる」ので、まずは小さい案件から経験を積むのがいいですよ。