石川県の設備投資・IT導入補助金比較表
室谷さん、うちの会社、古い設備をそろそろ入れ替えたいんですよね。石川県でも使える補助金って、まだあるんですか?
ありますよ!2026年4月時点でも国の大型補助金が複数動いてますし、石川県独自のISICOさんの支援も継続されてます。製造業の設備更新からIT化まで、用途に合わせて選べる制度が揃ってます。
ちょっと安心しました。設備投資とIT導入って、どう違うんですかね?
大まかに言うと、製造設備や加工機械を入れ替えるのが「設備投資」、会計・在庫・生産管理のソフトウェアや業務システムを導入するのが「IT導入」ですね。でも最近は機械にIoTセンサーを組み合わせたり、ラインとシステムを一緒に刷新したりする案件が増えてて、両方同時に使える補助金も多いんです。
そうなんですね!石川県だと業種的にはどんな企業が多いんですか?
金沢市や白山市・野々市市エリアを中心に金属加工や機械系の製造業が多いですね。あとは伝統工芸品の事業者さん、それから北陸新幹線延伸以降に急増している宿泊・観光業も目立ちます。業種によって使いやすい制度が違うので、その視点で整理しますね。
具体的にどんな補助金があるか教えてほしいんですが、まず全体像から聞かせてください。
わかりました。石川県の中小企業が設備投資・IT導入に使える代表的な補助金を、一覧でまとめますね。
| 補助金名 | 上限額 | 補助率 | 対象 |
|---|
| ものづくり補助金(19次) | 4,000万円 | 1/2〜2/3 | 中小・小規模 |
| 事業再構築補助金(12次) | 5億円 | 1/2〜2/3 | 中小・中堅 |
| IT導入補助金 | 450万円 | 1/2〜3/4 | 中小・小規模 |
| 金沢市AI・DX推進支援補助金 | 200万円 | 1/2〜2/3 | 金沢市内中小 |
| ISICO研究開発支援事業(DX/GX) | 3,000万円 | 2/3 | 石川県内企業 |
| 伝統的工芸品産業支援補助金 | 1,000万円 | 3/4以内 | 被災伝統工芸 |
| DX型CO2削減対策実行支援事業 | 200万円 | 3/4 | 中小企業等 |
幅広いですね(笑)。上から順番に教えてもらえますか?
製造業なら真っ先に検討してほしいのがこれです。ものづくり補助金の上限は4,000万円、補助率は中小企業が1/2、小規模事業者が2/3です。設備費・システム費・外注費・専門家経費など幅広い費用が対象になります。
4,000万円は大きいですね!どんな設備が対象になるんですか?
革新的な製品の試作や、生産プロセスの改善に使う設備なら基本的に対象です。CNC工作機械の更新、自動化ライン、品質検査システム、3Dプリンターなどが典型例ですね。石川県の金属加工業者さんが設備を刷新するケースで使われることが多いです。2026年9月28日が第19次の締切なので、今から動けば十分間に合いますよ。
事業再構築補助金って、コロナ関係の補助金ですよね?まだやってるんですか?
交付申請フェーズで継続中です。第12回では上限が最大5億円と国の中小企業補助金の中では最大級で、成長分野進出枠・GX進出類型などの枠組みがあります。設備投資を伴う新市場参入や業種転換が対象で、石川県の観光・宿泊業がDX化投資と組み合わせて活用するケースが増えてます。
ただし「売上が10%以上減った」などの要件があったり、認定支援機関との事業計画作成が必須だったりと、申請のハードルは高めです。大きな業態転換をしたい企業向けと思ってください。詳しくは
事業再構築補助金(第十二回)のページをご確認ください。
IT導入補助金って、今も使えるんですか?2024年版の話をよく聞くんですが。
IT導入補助金は年度ごとに更新されていて、2026年時点でも引き続き実施されています。会計ソフト・販売管理・生産管理・POSシステム・勤怠管理など業務効率化に使うITツールなら多数対象になります。補助率は最大3/4、上限は450万円程度です。
3/4ってかなり高いですね。申請方法はどうなってますか?
IT導入補助金は「認定IT導入支援事業者」が登録したITツールを購入する仕組みなんです。なので、まず自社に合ったシステムを提供してる認定IT事業者を探して、そこ経由で申請する流れになります。石川県でも対応している事業者は多いので、ITツールを決めてから申請というスタンスで動くといいですよ。
そうなんです。インボイス対応や電子帳簿保存法対応を理由にした申請は審査で評価されやすいです。石川県の伝統工芸の事業者さんがECサイト構築・在庫管理で使った事例もあります。
あります!金沢市のAI・DX推進支援補助金は2年間の伴走支援型で、1年目が上限150万円・補助率2/3、2年目が上限200万円・補助率1/2〜2/3という手厚い設計です。2026年5月22日が公募締切なので、まさに今が申請のタイミングです。
2年間サポートしてもらえるんですね!それは安心できそう。
AIシステムやDXに初めて取り組む企業でも、計画策定からシステム導入まで一緒に走ってもらえるのが特徴です。金沢市内に事業所がある中小企業なら対象になります。問い合わせ先は金沢市産業政策課(076-220-2204)です。
ISICOが運営している「いしかわ成長戦略ファンド」からの支援の一つに、DX・GX分野の研究開発支援事業があります。上限3,000万円・補助率2/3と国の補助金に匹敵する規模で、2026年6月12日が今年度の申請締切です。石川県内に本社・事業本部・開発部門を持つ企業が対象です。
3,000万円で補助率2/3って、実質1,000万円の自己負担で3,000万円の事業ができるんですね。
そう計算できますね。デジタル技術そのものや、デジタル技術を搭載した製品の開発費が対象なので、ソフトウェア開発・IoTシステム構築・AI活用製品の開発などに使えます。大学や他企業との連携申請も可能です。
能登の伝統工芸品業者さん向けの補助金もありますよね?
あります。令和6年能登半島地震で被災した伝統的工芸品の製造事業者を対象に、上限1,000万円・補助率3/4以内で生産設備の整備や原材料確保を支援しています。輪島塗や山中漆器などの事業者さんが対象です。現在も公募中なので、被災された事業者は優先的に確認してください。
石川県の設備投資・IT導入補助金申請フロー
ISICOって、補助金の申請窓口だけじゃないんですか?
ISICOはもっと幅広い機能を持ってます。補助金情報の収集・提供だけでなく、よろず支援拠点としての無料相談、認定支援機関の紹介、産学連携のコーディネートまでやってます。石川県の産業支援の中枢ですね。
無料相談ができるなら、補助金を決める前に行った方がいいですね?
ぜひ!補助金って種類が多いので、自社の状況を整理せずにいきなり申請書を書くと方向を間違えることが多いんです。ISICOに行けば「あなたの会社だとこの補助金が向いてる」ってところから整理してくれます。金沢市の本部に加えて、能登地域への出張相談も実施してるので、能登の事業者もアクセスしやすくなってます。
令和6年の地震後、ISICOを通じて発信される情報量が増えてます。奥能登エリアの事業者にとっては、ISICOが最も信頼できる補助金情報源だと思います。
公式サイトでも随時情報が更新されています。
- 自社の現状の課題(設備老朽化・人手不足・IT未整備など)を具体的に整理
- 投資予定金額のざっくりした見積もり
- 直近2〜3期の決算書(融資相談の場合)
- 事業の強みと課題の自己評価メモ
実際に申請するとき、何から手をつければいいですか?
まずGビズIDの取得を先にやってください。多くの補助金の電子申請にGビズIDが必要で、発行まで2〜3週間かかります。「申請しようと思ったら締切ギリギリにIDが間に合わなかった」という事例をよく見ます(笑)
あとは、補助金は「後払い」なんです。事業を実施して実績報告をした後に補助金が振り込まれるので、先に立替資金が必要になります。設備投資額が大きい場合は、つなぎ融資も視野に入れておくといいです。
後払いなんですね。それは頭に入れておかないと資金繰りが大変そう。
その通りです。石川県制度融資のIT活用促進資金も設備投資の資金調達に使えます。上限7億2,000万円と大型で、IT化に必要な設備資金を低利で借りられます。補助金と組み合わせて使うのも一つの手ですよ。
制度融資と補助金を組み合わせる発想、なるほどですね!
加点項目の活用も重要です。ものづくり補助金などでは「賃上げ実施済み」「グリーン枠」「デジタル化対応」などで審査評点が加算されます。自社が当てはまる加点項目は全部拾ってほしいです。
- GビズIDを取得していなくて締切に間に合わない
- 認定支援機関との協議が遅れて事業計画の質が下がる
- 「後払い」を見落として立替資金が不足する
- 設備の発注を採択通知の前にしてしまう(採択前の発注は対象外)
実際の申請ってどんなステップなんですか?概要だけでいいので教えてください。
思ったよりステップが多いですね。ざっとどのくらいの期間かかりますか?
相談開始から補助金着金まで、早くて1年、通常は1年半くらいみておいた方がいいです。それを知らずに「今年中に設備を入れ替えたい」と動いても時間的に間に合わないことがあります。計画は早めに立てるのが鉄則ですね。
業種によって使い方が違うってさっきおっしゃってましたよね。具体的にはどんな感じですか?
| 業種 | 向いている補助金 | 主な活用用途 |
|---|
| 金属加工・製造業 | ものづくり補助金 | CNC工作機械・自動化ライン・品質管理システム |
| 宿泊・観光業 | 事業再構築補助金、IT導入補助金 | PMS・予約管理・DX化投資 |
| 伝統工芸品 | 伝統工芸品産業支援補助金 | 生産設備復旧・EC・在庫管理 |
| 情報・ソフトウェア | ISICO研究開発支援 | AI・IoT・DX製品開発 |
| 小売・サービス業 | IT導入補助金、金沢市AI・DX補助金 | 販売管理・POSシステム・業務DX |
| 建設・設備業 | ものづくり補助金、省力化補助金 | 施工管理システム・重機・建設DX |
こうして見ると、自分の業種でどれを選べばいいか分かりやすいですね。
石川県の観光業にとっては、2024年3月の北陸新幹線の金沢〜敦賀延伸で需要が増した後のDX化対応が急務になってます。PMSや予約管理の刷新でIT導入補助金や事業再構築補助金を使う事業者が増えてますね。
能登の復興需要も絡んでくるから、石川県は補助金の需要が特に高そうですね。
そうなんです。能登半島地震後の復興関連補助金は、通常の補助金と要件が違ったり、優遇措置がついていたりするケースがあります。奥能登エリア(輪島市・珠洲市・能登町・穴水町を中心とした被災エリア)の事業者は、通常の要件を確認する前にまずISICOに「復興特例が使えるか」を聞いてみてください。
今日の話をざっと振り返ると、どんなことが重要ですか?
3つにまとめると、こんな感じですかね。1つ目はGビズIDを今すぐ取得すること。後から後悔するパターンの筆頭です。2つ目はISICOに相談してから方向を決めること。補助金の選択ミスは時間と労力の無駄になります。ISICOは無料なのでまず相談ですよ。3つ目は資金繰り計画を先に立てること。補助金は後払いなので、立替の目処をつけてから動く。
まとめると「早めに動く」と「相談する」が大事ですね。
その通りです!設備投資は会社の将来を変える決断なので、補助金を使いこなして賢く進めてほしいです。石川県でも使える制度はたくさんあるので、ぜひ活用してみてください。
- ものづくり補助金(上限4,000万円): 製造業の設備更新・革新的製品開発に最適
- 金沢市AI・DX推進支援補助金: 2026年5月22日締切、2年間伴走型
- ISICO研究開発支援DX/GX枠(上限3,000万円): 2026年6月12日締切
- 能登復興特例: 奥能登エリアの事業者は通常補助金にも特例措置がある場合あり
- 共通の鉄則: GビズID取得→ISICO相談→認定支援機関と計画作成