令和8年度外国特許出願費用助成事業(第1回)
基本情報
この補助金のまとめ
この補助金の特徴
助成率1/2・上限400万円の手厚い支援
外国出願から中間手続までの経費を1/2(上限400万円、出願のみなら300万円)助成。翻訳料や代理人費用も対象となり、1件あたり数百万円規模の資金負担を実質半額に抑えられます。海外での権利化は1カ国あたり200〜400万円かかるのが相場で、助成額は中小企業にとって決定的な後押しになります。
対象経費の幅広さ
外国出願手数料、審査請求料、中間手続費用、代理人費用、翻訳料、先行技術調査費用、国際調査手数料、国際予備審査手数料など、実務で発生するほぼ全てのコストをカバー。PCT出願ルートと各国移行(国内段階)の両方に対応しており、多国展開戦略にも柔軟に使えます。
東京都知的財産総合センターの伴走支援
申請前から採択後まで、東京都知的財産総合センターが窓口相談・書類確認・権利化戦略のアドバイスまで伴走支援。知財専門家が在籍しており、初めての外国出願でも出願国選定や戦略立案から相談可能です。
助成対象期間が2年8か月と長期
令和8年4月1日〜令和10年11月30日と2年8か月の長期にわたる経費が対象。外国出願は国ごとに審査期間が異なるため、中間手続までを見越した長期スパンで経費を積み上げられる設計になっています。
ポイント
対象者・申請資格
事業者区分
- 東京都内に本店または主たる事業所を有する中小企業者(会社及び個人事業者)
- 東京都内の中小企業団体
- 東京都内の一般社団法人・一般財団法人
応募制限
- 1年度1社1出願に限る(第1回・第2回の合計で1件まで)
- 既に同一出願案件で他の公的助成を受けている場合は対象外
技術・権利要件
- 海外で広く活用しようとする優れた技術・ノウハウを有していること
- 外国特許出願(PCT国際出願または各国直接出願)を令和8年4月1日以降に行うもの
- 申請時点で出願国・出願ルートの計画が固まっていること
遵守事項
- 法令遵守(税金滞納なし、暴排条例該当なし等)
- jGrantsによる電子申請と紙書類提出の両方を期間内に完了できること
ポイント
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申請ガイド
ステップ1: 事前準備・相談
まず東京都知的財産総合センター(TEL: 03-3832-3656)へ連絡し、出願計画を共有して対象適格性を確認します。出願国・ルート(PCTか直接か)、特許代理人の選定、見積書取得までを申請開始までに済ませておくのが理想です。
ステップ2: jGrantsアカウント準備
GビズIDプライムアカウントを取得済みでない場合は、申請開始の1カ月前までに取得申請を開始します。発行に2〜3週間かかるため逆算が必須です。
ステップ3: 申請書類の作成
交付申請書、事業計画書、見積書、会社登記簿謄本、決算書、技術内容説明書などを整備。特に技術の新規性・海外展開の必要性・事業化計画を説得力を持って記述することが採択を左右します。
ステップ4: jGrants電子申請と書類提出
令和8年5月8日〜5月22日17時までに、jGrantsでの交付申請と紙書類の郵送提出の両方を完了。どちらか一方でも期限超過すると受理されません。
ステップ5: 審査・交付決定
書類審査・面接審査を経て、令和8年夏頃に交付決定通知。交付決定後に対象経費の執行を開始します。交付決定前に支払った経費は対象外です。
ポイント
審査と成功のコツ
海外市場戦略との一貫性
特許代理人の選定
先行技術調査の徹底
交付決定前の経費支払い禁止
ポイント
対象経費
対象となる経費
外国出願関連費用(3件)
- 外国特許庁への出願手数料
- PCT国際出願料・指定手数料
- 各国移行段階の国内出願手数料
審査・中間手続費用(4件)
- 審査請求料
- 拒絶理由通知への応答費用
- 早期審査・優先審査の申請費用
- 補正書・意見書の作成提出費用
代理人費用(3件)
- 日本国内の特許事務所の代理人費用
- 現地(外国)特許代理人の費用
- 中間手続時の代理人業務費用
翻訳費用(3件)
- 明細書・請求項の外国語翻訳料
- 中間手続書類の翻訳料
- 優先権証明書の翻訳料
調査費用(3件)
- 英文での先行技術調査費用
- 国際調査手数料
- 国際予備審査手数料
対象外の経費
対象外の経費一覧(7件)
- 日本国内(特許庁)への出願費用
- 交付決定前に支払った経費
- 特許権維持年金(登録料以降の維持費用)
- 商標・意匠・実用新案に関する費用(対象は特許のみ)
- 出願人自身の人件費・旅費
- 事務用品費・通信費などの一般管理費
- 消費税・源泉所得税などの公租公課
よくある質問
Q本社が東京都外ですが、東京支社がある場合は申請できますか?
原則として、東京都内に本店(登記上の本社)または主たる事業所を有することが要件です。単なる東京支社・営業所では対象外となるケースが多いため、会社登記簿謄本の所在地を確認してください。主たる事業所の判定は事業実態(従業員数・売上・経営機能)を総合判断されるため、実質的に東京都を事業拠点としている場合は東京都知的財産総合センターに事前相談し、個別判断を仰ぐことを推奨します。本社移転の予定がある場合は、移転完了後の申請が確実です。
QPCT国際出願と各国直接出願のどちらでも対象になりますか?
どちらも対象です。PCT国際出願の場合は、国際段階の出願手数料・調査手数料・予備審査手数料に加え、国内段階(各国移行)の出願費用も対象になります。直接出願の場合は、各国特許庁への直接出願の費用が対象です。どちらを選ぶかは出願国数・出願時期・予算により異なり、出願国が3カ国以上あればPCTルートが有利、1〜2カ国なら直接出願が費用を抑えやすい傾向があります。戦略立案段階で東京都知的財産総合センターの知財専門家に相談すると、ルート選定のアドバイスを受けられます。
Q既に日本で特許出願済みの案件を外国出願したい場合、いつまでに申請すればよいですか?
パリ条約に基づく優先権を主張する場合、日本出願日から12カ月以内に外国出願する必要があります。本助成金の申請受付は第1回が5月、第2回が10月のため、日本出願から12カ月の期限が近い案件は申請タイミングに注意が必要です。特に第1回申請(5月)に間に合わない場合、第2回(10月)まで待つと優先権主張期間を過ぎてしまう恐れがあります。優先権の起算日を正確に把握し、逆算してどちらの回に申請するかを決めてください。判断に迷う場合は東京都知的財産総合センターの事前相談で確認するのが確実です。
Q助成対象経費を複数国の出願に分けて使うことはできますか?
可能です。1件の申請で複数国への出願費用を計上できます。例えば米国・欧州・中国への出願費用を合算して申請し、合計経費の1/2(上限400万円)の助成を受けるといった使い方が典型です。ただし「1年度1社1出願」という制約は「1つの発明(同一ファミリー)」を1出願と数えるため、異なる発明で複数の外国出願案件を抱える場合、本助成金を受けられるのは1件のみです。残りの案件は他の助成金(特許庁の中小企業等外国出願支援事業など)との組み合わせを検討しましょう。
Q交付決定前に代理人と契約を結んでも問題ありませんか?
契約締結自体は問題ありませんが、<strong>支払いは交付決定後でなければ助成対象外</strong>になります。実務上は、代理人との契約書に「交付決定後に業務開始・費用発生」と明記するか、交付決定を停止条件とする契約形態にするのが安全です。また、見積書や発注書も交付決定日以降の日付で再発行してもらうことで、経費証憑の整合性を保てます。交付決定から申請受付期間内の遡及は認められないため、業務開始時期を代理人と十分に調整してください。不明点は東京都知的財産総合センターの事前相談で確認できます。
Q採択率はどの程度ですか?
東京都知的財産総合センターの公表データでは、過去の外国特許出願費用助成事業の採択率はおおむね50〜70%程度で推移しています。ただし予算上限があるため、申請が集中すると採択率は下がります。採択を左右する主な要素は、①技術の新規性・進歩性、②海外事業化計画の具体性(売上予測・販路・競合分析)、③出願国選定の合理性、④代理人費用の妥当性(相見積もりの有無)です。不採択となるケースの多くは「事業化計画が抽象的」「出願国の市場規模の根拠が弱い」といった理由が目立ちます。申請書の完成度を高めるため、申請前相談を活用することを強く推奨します。
Q他の補助金・助成金と併用できますか?
本助成金は「特許庁の外国出願支援事業(中小企業等外国出願支援事業)」と対象経費が重複するため、同一出願案件での併用は原則不可です。ただし、対象国が異なる場合や、出願費用は特許庁の事業、中間手続は本助成金という形で経費区分を分けて申請する組み合わせは可能な場合があります(要事前相談)。東京都の他助成金(躍進的な事業推進のための設備投資支援事業、成長産業分野モデル企業創出事業等)とは対象経費の重複がなければ併用可能です。また、国の「ものづくり補助金」「事業再構築補助金」で開発した技術について本助成金で外国特許化する流れは、開発フェーズと権利化フェーズで経費区分が分かれるため、併用の代表例として実績があります。採択後の経費区分管理を厳格に行うことが併用時の必須条件で、帳簿上で「どの助成金の経費か」を明確に区別できる管理体制を整えてください。重複受給が判明すると助成金返還命令の対象になるため、申請前に東京都知的財産総合センターへ相談することを強く推奨します。
詳細説明
令和8年度外国特許出願費用助成事業とは
東京都内の中小企業者等が海外で特許権利化に取り組む際の費用負担を軽減する助成金です。実施主体は公益財団法人東京都中小企業振興公社(東京都知的財産総合センター)で、外国特許出願から中間手続までに要する経費の1/2以内、上限400万円(出願のみの場合は300万円)を助成します。
制度の背景と目的
海外市場での競争力強化には、単に良い製品・技術を持つだけでなく、それを知的財産として保護することが不可欠です。しかし外国特許出願は1カ国あたり200〜400万円の費用がかかるため、中小企業単独では踏み切れないケースが多く、この壁を公的に支援するのが本制度の狙いです。
助成内容の詳細
- 助成率: 対象経費の1/2以内
- 助成限度額: 400万円(出願費用のみの場合は300万円)
- 助成対象期間: 令和8年4月1日〜令和10年11月30日(2年8か月)
- 応募制限: 1年度1社1出願(第1回・第2回合計で1件)
対象となる経費
外国出願から中間手続までの実務で発生する幅広い経費がカバーされます。
- 外国出願手数料・審査請求料・中間手続費用
- 代理人費用(国内・現地)
- 翻訳料
- 先行技術調査費用
- 国際調査手数料・国際予備審査手数料
申請対象者の要件
東京都内に本店または主たる事業所を有する以下の事業者が対象です。
- 中小企業者(会社及び個人事業者)
- 中小企業団体
- 一般社団法人・一般財団法人
申請スケジュール
令和8年度の申請受付は2回に分けて実施されます。
- 第1回: 令和8年5月8日(金)〜5月22日(金)17時まで
- 第2回: 令和8年10月1日(木)〜10月16日(金)17時まで
受付期間は各回2週間と短く、準備不足だと提出が間に合わないリスクがあります。特にjGrantsでの電子申請と紙書類の郵送提出を両方完了する必要があるため、初日に両方を提出する段取りを推奨します。
採択に向けたポイント
本助成金の採択審査では以下の観点が重視されます。
- 技術の新規性・進歩性(先行技術調査の裏付け)
- 海外市場での事業化計画の具体性(売上予測・販路・競合分析)
- 出願国選定の合理性(なぜその国で権利化が必要か)
- 代理人費用の妥当性(3社以上の見積比較)
相談窓口
東京都知的財産総合センター(東京都台東区台東1-3-5 反町商事ビル1階)では、申請前相談から採択後の権利化戦略まで一貫した伴走支援を受けられます。初めての外国出願でも、出願国選定・ルート選択(PCT/直接出願)から相談可能なため、申請意向が固まった段階で早めに連絡することを推奨します。TEL: 03-3832-3656、E-mail: ip-tokkyo@tokyo-kosha.or.jp。
注意点・落とし穴
- 交付決定前の経費は対象外: 代理人費用・翻訳料の支払いは必ず交付決定後に行う
- 二重手続きが必須: jGrants電子申請と紙書類郵送の両方を期限内に完了しないと受理されない
- 国内出願は対象外: 日本の特許庁への出願費用は本助成金の対象外
- 商標・意匠は対象外: 特許のみが対象で、商標・意匠・実用新案は対象外
併用可能な制度
開発フェーズの補助金(ものづくり補助金、事業再構築補助金等)と組み合わせて、開発後の権利化に本助成金を活用する流れが実績として多いパターンです。ただし特許庁の「中小企業等外国出願支援事業」とは対象経費が重複するため、併用時は事前に東京都知的財産総合センターへ相談してください。
東京都の給付金・支援金もチェック
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