室谷さん、「茅野市雇用促進奨励金」って聞いたことありますか?長野県の茅野市が独自にやっている制度なんですけど、どういう制度なんでしょう?
ありますよ!茅野市が市内の事業所向けに独自に設けている雇用促進の奨励金です。簡単にいうと、中高年齢者や障害者、母子家庭の方など就職が難しい方を市内の企業が正式に雇ったとき、市がお祝い金みたいな感じで奨励金を支給してくれる制度ですね。
お祝い金!いい表現ですね(笑)。具体的にどんな人を雇ったら対象になるんですか?
奨励対象者は5つの区分があって、それぞれ支給額も違うんです。ざっくり表にまとめますね。
| 区分 | 条件 | 支給額 |
|---|
| 中高年齢者(1) | 45歳以上55歳未満 | 15,000円 |
| 中高年齢者(2) | 55歳以上65歳未満 | 20,000円 |
| 心身障害者 | 65歳未満の方 | 20,000円 |
| 非自発的離職者 | 会社都合等での離職者 | 20,000円 |
| 子育て女性 | 正規雇用従業員として新規採用 | 50,000円 |
えっ、子育て女性の正規雇用が一番高いんですね!5万円!
そうなんです!子育て中の女性を正規雇用従業員として新規採用した場合は最大50,000円が支給されます。ただし「新規採用」が条件で、既にパートで働いている従業員を正社員に転換した場合は対象外になるので注意が必要です。
パートから正社員への転換は対象外なんですか。それは少し厳しいですね。
制度の趣旨が「雇用機会の創出」なので、実質的に新しい雇用を増やすことが目的なんですよね。既に雇っている人の雇用形態を変えるだけでは対象にならないというわけです。
茅野市雇用促進奨励金 支給額一覧
申請できる事業者の条件って何かあるんですか?茅野市内にあればどこでも大丈夫?
基本的には茅野市内に事業所を有する事業主であれば申請できます。ただし国・地方公共団体・公共企業体は除かれます。あと重要なのが、雇用される労働者の方も茅野市内に居住していることが条件になっているんです。
事業所が茅野市内にあって、かつ採用する人も茅野市民でないといけないんですね!
まさにそうです。いわゆる「ダブル要件」ですね。事業所が茅野市にある → 茅野市の事業を支援する。採用される方が茅野市在住 → 茅野市民の雇用機会を拡充する。この2つを同時に満たすことで、地域内の雇用循環を作ろうという設計です。
なるほど!地域密着型の制度なんですね。業種の制限はないんですか?
業種の制限はないですよ!製造業、農業、小売・飲食、介護・福祉、建設業、運輸業、情報通信業など、ほぼあらゆる業種が対象です。茅野市は精密機械メーカーも多いですし、観光・農業・IT企業まで多様な業種が活用できます。
- 事業所の所在地: 茅野市内に事業所があること
- 雇用する労働者: 茅野市内に居住していること
- 除外: 国・地方公共団体・公共企業体は対象外
- 業種: 制限なし(農業・製造・サービス・IT等すべてOK)
業種制限なしは助かりますね。茅野市の企業さんなら、ほぼどの業種でも使える制度ということですね。では次に、雇用形態の条件を教えてください。
「常用労働者として1年以上」という条件がありましたが、どういう意味ですか?
ここが少しポイントなんですけど、「常用労働者」には2つのパターンがあります。雇用期間の定めがない無期雇用か、あるいは週20時間以上かつ1年以上継続雇用される有期雇用のどちらかを満たせばOKです。
週20時間って、フルタイムじゃなくてパートタイムでも大丈夫なんですか?
そうです!週20時間以上であれば、パートタイムでも対象になります。ただし1年以上の継続雇用が要件なので、採用してから1年後に申請することになります。正規雇用(無期雇用)であれば、理論上は採用後速やかに申請できる可能性もありますが、具体的なタイミングは商工課に確認した方がいいですね。
以下の雇用形態は奨励金の対象になりません。
- 雇用期間あり・かつ週20時間未満: 条件不満で対象外
- 雇用期間あり・かつ1年未満: 短期雇用は対象外
- パートから正社員への転換: 実質的な新規採用ではないため対象外
なるほど。短期・不安定な雇用ではなく、本当に定着させることを前提にした制度なんですね。
そうです。1人1回限りの支給ですが、複数人の対象者を継続的に採用していけば累積して受給できます。毎年コンスタントに対象者を採用している企業なら、採用コストの補助として計画的に活用できますよ。
実際に申請するときって、どういう手順を踏めばいいんですか?
大まかな流れをステップで説明しますね。
雇用促進奨励金 申請の流れ
申請できる期限が「1年経過した日から30日以内」というのがポイントですね!うっかり期限を忘れそうです。
そこは本当に要注意です!採用した日からカレンダーをしっかりつけておいて、1年経ったらすぐに申請の準備を始めるのがベストですね。書類の「日付・金額は記入しないこと」という注意書きもあるので、市の窓口で書き方を確認してから提出しましょう。
全員共通:
- 雇用促進奨励金交付申請書(日付・金額は空欄)
- 雇用促進奨励金請求書(日付・金額は空欄)
- 雇用保険被保険者証の写し
区分(3)子育て女性の場合は追加で:
- 正規雇用従業員として雇用した雇用契約書または労働条件通知書等の写し
区分(4)心身障害者の場合は追加で:
- 身体障害者手帳・療育手帳・精神障がい者保健福祉手帳のいずれかの写し
区分(5)非自発的離職者の場合は追加で:
一番多いのは書類の準備漏れと申請期限の見逃しですね。採用した日から1年経過した翌日から30日以内というのが申請窓口です。期限を1日でも過ぎると受け付けてもらえない可能性があります。
そうなんです。だから採用時点で「1年後の○月○日に申請する」とカレンダーに登録しておくのがコツです。あとは採用時から毎月の給与明細・タイムカード・雇用保険の書類を一まとめにして保管しておくと、申請のときに慌てなくて済みます。
- 書類の完備: 雇用保険被保険者証の写しは必須。区分ごとの追加書類を事前に確認する
- 期限管理: 採用日から1年経過後30日以内に申請。採用日をカレンダーに記録しておく
- 雇用実績の証明: 給与明細・タイムカード等、1年以上継続雇用の実績を示す書類を整備する
書類の整備が大事なんですね。採用時から意識しておくことが成功のカギと!
まさにそうです。書類さえ揃っていれば、あとは商工課の窓口でサポートしてもらいながら進められます。担当は「商業労政係」なので、不明点はすぐに電話で確認することをお勧めします。
| 項目 | 内容 |
|---|
| 制度名 | 茅野市雇用促進奨励金 |
| 実施機関 | 茅野市 商工課 商業労政係 |
| 対象地域 | 長野県茅野市(事業所・居住地とも茅野市内が条件) |
| 支給額 | 1人あたり15,000円・20,000円・50,000円(区分によって異なる) |
| 最大支給額 | 50,000円(子育て女性の正規雇用) |
| 支給回数 | 対象労働者1人につき1回限り |
| 申請期限 | 雇用から1年経過後30日以内 |
| 受付期間 | 2026年3月31日〜2027年3月31日 |
| 公式ページ | 茅野市ホームページ(商工課) |
| 問い合わせ先 | Tel 0266-72-2101(内線434・435) |
まとめるとシンプルですね。茅野市内で採用して1年後に申請するだけ、と。
制度設計はシンプルです!難しく考えず、採用時から書類をきちんと保管して、1年後に申請するだけ。ただし金額が1人最大5万円なので、単体では大きな効果は期待しにくい面もあります。だからこそ国の助成金と組み合わせることが大事なんです。
厚生労働省に「特定求職者雇用開発助成金」という制度があって、中高年齢者・障害者・母子家庭の方などを雇い入れた場合に、最大240万円規模の助成を受けられます。茅野市の奨励金はその上乗せとして活用するのが最大化戦略です。
最大240万円!茅野市の5万円と全然規模が違いますね。
そうなんです。ただ国の制度はハローワーク経由での採用が条件になっているので、採用ルートを最初から整合させておく必要があります。「ハローワークに求人を出す → 対象者をマッチング → 採用 → 国の助成金申請 → 茅野市の奨励金も申請」という流れにすると、同一の雇用で両方受け取れる可能性があります。
| 制度名 | 主な対象 | 助成額(目安) | 窓口 |
|---|
| 茅野市雇用促進奨励金 | 中高年・障害者・子育て女性等 | 最大50,000円 | 茅野市商工課 |
| 特定求職者雇用開発助成金 | 中高年・障害者・母子家庭等 | 最大数十万〜240万円 | ハローワーク |
| 人材確保等支援助成金 | 職場定着促進 | 制度によって異なる | ハローワーク |
茅野市内の補助金・助成金も他にいくつかありますよね?
そういう戦略的な活用の仕方があるんですね!全部まとめて相談できるところはありますか?
茅野市の商工課か、長野労働局のハローワーク茅野に相談するのが一番です。複数の制度を並行申請する場合は、それぞれの窓口に「他の制度との重複はないか」を確認してから動くと安心です。
業種を問わず活用できますが、特に相性がいいのは次のようなケースです。
| 業種・状況 | 活用シーン | 期待効果 |
|---|
| 製造業(中小) | ベテラン技術者(55歳以上)を採用 | 20,000円+技能伝承の安定化 |
| 農業・農業法人 | 中高年の通年雇用化 | 15,000〜20,000円+労働力の安定 |
| 介護・福祉サービス | 中高年・障害者の採用 | 20,000円+人材確保 |
| 小売・飲食 | 子育て中の女性スタッフを正社員化 | 50,000円+定着率向上 |
| 建設業 | 熟練技能者(45歳以上)を採用 | 15,000〜20,000円+即戦力確保 |
なるほど。子育て女性の正規雇用で5万円というのは、小売や飲食でパートスタッフを多く抱えているお店には特に刺さりそうですね。
そうですね!ただし先ほどもお話したように、既にパートで働いている方を正社員に転換するのは対象外なので、外部から新たに採用する場合のみ対象になります。採用プロセスの設計を間違えると受給できないので注意が必要です。
以下は対象外になる事例です。
- パートタイム従業員の正社員転換: 雇用形態の変更のみは対象外
- 市外居住の採用者: 茅野市外に住んでいる人の雇用は対象外
- 4月1日以外の転換スタート: 子育て女性の転換開始日が4月1日の場合は明示的に対象外と規定されている
- 対象者への2回目の申請: 同一の労働者は1回限り
そもそも茅野市ってどんな町なんですか?この制度ができた背景を教えてください。
茅野市は長野県南部の諏訪エリアにある市で、八ヶ岳や蓼科高原に囲まれた自然豊かな地域です。産業的にはセイコーエプソンなど精密機械・電子部品メーカーが集積している工業地帯という顔と、白樺湖・車山・蓼科などの観光資源を抱える観光地という2つの顔を持っています。
そうなんです。だからこそ人材ニーズが多様で、製造業では技能を持つ中高年エンジニアの採用需要が高く、観光・サービス業では子育て中のスタッフや中高年の安定雇用ニーズがある。その両方を支援するために、この奨励金が設計されているわけです。
なるほど!地域の産業構造に合った制度なんですね。人口はどのくらいですか?
茅野市の人口は2024年時点でざっくり5万人台です。地方中小都市として高齢化が進む中、中高年齢者の雇用確保は地域全体の課題になっています。この奨励金は「地元で働き続けられる場所を増やす」という茅野市の政策意図を体現した制度です。
5万人都市にしては補助金の整備が充実していますね!
茅野市は中小企業支援に積極的で、雇用促進奨励金以外にも新技術・新製品研究開発補助金、インターンシップ等促進事業補助金など複数の企業支援制度を並行して運営しています。
茅野市インターンシップ等促進事業補助金と組み合わせると、採用前のインターン費用を補助しながら、採用後に雇用促進奨励金を受け取るという段階的な活用もできます。
インターンで人材を見極めてから採用する流れ、理にかなってますね!では採用する人材の定着率を上げるためにはどうすればいいですか?
定着率向上のカギは「採用前の仕事の透明性」と「採用後のオンボーディング」です。特に中高年齢者の方は、職場環境・業務内容・体力的な負荷に対して正直なコミュニケーションを求める傾向があります。採用時に業務内容・勤務時間・職場の雰囲気を明示することで、入社後のギャップを減らし定着率を上げることが奨励金を最大活用するための前提条件です。
茅野市の公式ホームページ(
茅野市ホームページ)から、「雇用促進奨励金交付申請書」と「雇用促進奨励金請求書」の2種類のWordファイルをダウンロードできます。
Wordファイルなんですね。記入は自分でやるんですか?
そうです。ただし日付と金額の欄は記入せず空白のまま提出するというルールがあります。これは市の担当者が確認・記入するためです。ここを間違えて記入してしまうと書き直しになるので注意です!(笑)
えっ、そんな細かいルールがあるんですね(笑)。Wordで書いて空欄にして提出か。
はい。不安な場合は商工課に電話して「申請書の書き方を教えてほしい」と聞けば丁寧に対応してもらえます。地元の担当者なので気軽に相談しやすいのも、この種の市区町村制度のメリットですね。
| 書類名 | 入手方法 | 備考 |
|---|
| 雇用促進奨励金交付申請書 | 市HPからWordダウンロード | 日付・金額は空欄で提出 |
| 雇用促進奨励金請求書 | 市HPからWordダウンロード | 日付・金額は空欄で提出 |
| 雇用保険被保険者証の写し | 労働者から提供を受ける | 全員必須 |
| 障害者手帳等の写し | 労働者から提供を受ける | 心身障害者の場合のみ |
| 雇用契約書の写し | 社内保管の書類 | 子育て女性の正規雇用の場合のみ |
まず一番多い質問が「中高年齢者って何歳から?」というもの。公式ページを見ると45歳以上55歳未満が15,000円、55歳以上65歳未満が20,000円という明確な区分があります。
心身障害者の場合は65歳未満が要件で、中高年齢者も上限が65歳未満です。65歳以上の方については、国の高年齢者雇用に関する別の制度を確認した方がいいですね。
採用してから申請まで1年かかるので、その間に辞めてしまったらどうなりますか?
1年継続雇用が要件なので、1年以内に退職されると申請要件を満たせないことになります。つまり受給できない可能性があります。採用時から「定着支援」を意識したフォロー体制を組むことが重要です。
国の特定求職者雇用開発助成金と重複して申請できますか?
原則として可能です。ただし両制度でそれぞれの要件(ハローワーク経由の採用等)を満たしているかを個別に確認してください。採用ルートが異なると、一方の要件しか満たせないケースもあります。必ず事前に両窓口に確認を取ってください。
最後に、これから申請を考えている事業者さんへのメッセージをお願いします!
最大5万円という金額は確かに大きくはないですが、茅野市内での採用活動をするなら「知ってて当然」の制度です!書類を揃えて1年後に申請するだけなので、手続きの難易度は低い。まず商工課に電話して「対象者を採用したいので制度の詳細を教えてほしい」と聞いてみることをお勧めします。気軽に相談できる地元の制度ですよ!
- 担当: 茅野市 商工課 商業労政係
- 住所: 長野県茅野市塚原二丁目6番1号(〒391-8501)
- 電話: 0266-72-2101(内線434・435)
- FAX: 0266-72-4255
- 受付時間: 月曜〜金曜 8時30分〜17時15分(土日祝・年末年始除く)
- 公式ページ: 茅野市ホームページ(商工課)