室谷さん、「東京港物流効率化等事業補助金」って聞いたことあります?最近物流業界でよく話題になってると聞いて。
ありますよ!東京都港湾局がやってる補助金で、東京港を使ってるトラック輸送を船舶か鉄道に切り替えると、コンテナ1本ごとにお金がもらえる制度です。
えっ、コンテナ1本ごとに!?それって結構もらえるんですか?
そうなんです!補助上限が2億7,200万円と、かなり大きな規模なんですよね。年間たくさんのコンテナを動かしてる運輸事業者にとっては、積み重なるとかなりの金額になります。
2億7,200万円!それはすごいですね!どういう仕組みなんですか?
トラックから「内航船」「はしけ」「鉄道」に輸送手段を切り替えると、その転換したコンテナの本数に応じて定額補助がもらえます。FEUっていう単位で計算するんですよ。
Forty-foot Equivalent Unitの略で、40フィートコンテナ1個分を指す国際的な単位です。20フィートコンテナなら0.5FEUとして計算します。東京港だと大型の40フィートコンテナが多く使われてますね。
なるほど!じゃあ5区分のそれぞれの補助額ってどう違うんでしょうか?次で詳しく教えてください。
東京港物流効率化補助金 5区分の補助単価一覧
具体的な金額を教えてもらえますか?区分ごとにどう違うのか気になります。
では一覧で説明しますね。全部で5つの区分があって、それぞれ補助単価が違います。
| 区分 | 内容 | 補助単価 |
|---|
| ①フィーダー輸送 | 内航船による海上輸送 | 実入り 3,000円/FEU、空 2,000円/FEU |
| ②はしけ横持輸送 | はしけによるターミナル間輸送 | 実入り 2,000円/FEU、空 1,000円/FEU |
| ③港内横持輸送(船舶) | 船舶による港内コンテナ移動 | 10,000円/本 |
| ④港内横持輸送(鉄道) | 鉄道による港内コンテナ移動 | 2,000円/本 |
| ⑤鉄道コンテナ詰替輸送 | 海上コンテナを鉄道コンテナに積替え | 12ft: 5,000円/本、20ft以上: 10,000円/本 |
港内横持(船舶)が1本あたり10,000円と一番高いですね!
そうなんです。港内横持の船舶区分は、コンテナ1本ごとに1万円もらえる。港内の渋滞が深刻な東京港では、船舶横持への転換を促進したいという東京都の意向が金額に反映されてると思います。
実入りというのは荷物が入ったコンテナ、空というのは空のコンテナのことです。実入りの方が補助単価が高いのは、実際の貨物輸送がより重視されているからですね。
鉄道コンテナ詰替というのも興味深いですね。これはどういう仕組みですか?
海上コンテナって、そのままJR貨物には載せられないんですよ。だから荷物を鉄道用の12フィートや20フィート以上のコンテナに移し替えて、JRの鉄道ネットワークで全国に運ぶ方式です。20フィート以上への詰替は1本あたり10,000円と高めに設定されてます。
補助単価の仕組みがよくわかりました!では、この補助金は誰が申請できるんでしょうか?
東京港の海上コンテナ国内輸送において、トラックから船舶または鉄道へのモーダルシフトを実施する民間事業者が対象です。本社の所在地は問わないので、全国どこの会社でも申請できますよ。
そうなんです!荷主企業が自ら輸送手段の転換を行う場合も対象になる可能性があります。メーカーや卸売業者が、東京港経由の商品輸送をトラックから船舶に切り替えるケースも該当しますね。
- 東京港における海上コンテナの国内輸送を行っていること
- トラック輸送から船舶または鉄道へ転換(モーダルシフト)すること
- フィーダー輸送・はしけ横持・港内横持(船舶/鉄道)・鉄道コンテナ詰替のいずれかに該当すること
- 同一の輸送に対して他の補助金を受けていないこと
- 輸送実績を正確に記録・管理する体制があること
東京港を使ってれば全国の会社がOKなんですね!どのような業種が特に向いてますか?
業種別に相性をまとめると、ざっくりこんな感じです。
| 業種 | 向いている度 | 活用シーン |
|---|
| 運輸業・物流業 | ★★★★★ | 直接コンテナ輸送を行う事業者が最も恩恵を受ける |
| 海運業・内航船 | ★★★★ | フィーダー輸送のサービス提案に活用可能 |
| 倉庫業・3PL | ★★★★ | 荷主のモーダルシフト需要に対応 |
| 鉄道貨物輸送業 | ★★★★ | 鉄道コンテナ詰替輸送の需要拡大に直結 |
| 製造業・卸売業 | ★★★ | Scope3削減・BCP強化の観点で活用検討 |
幅広い業種で使えそうですね。では補助の対象になる経費はどんなものですか?
この補助金は「輸送費の補助」なので、実際にモーダルシフトした輸送費に対して定額が支給される仕組みです。各区分の補助単価は実績ベースで計算されます。
- トラック輸送に係る費用
- 設備投資・機材購入費(船舶・鉄道設備の導入費は別制度)
- 人件費・研修費
- コンサルティング・調査費用
- 東京港以外の港湾における輸送費
- モーダルシフトに直接関係しない一般管理費
設備導入費は対象外なんですね。純粋に輸送費だけなんですか。
そうです。コンテナを実際に動かした実績に基づいて補助が出ます。だから設備投資が不要な分、申請のハードルは低いんです。船舶や鉄道サービスはすでにある輸送業者に委託するだけでOK。
それは申請しやすそうですね!補助率はどのくらいですか?
補助率という概念ではなく、コンテナ1本あたりの定額補助なんです。1FEUフィーダー輸送すれば3,000円、1本港内横持すれば10,000円と固定なので、事前に補助見込額を計算しやすいのが特長です。
定額制は計算しやすいですね。ここで申請の流れについて教えてもらえますか?
東京港物流効率化補助金 申請から補助金受取までの流れ
jGrants(ジェイグランツ)という政府の電子申請システムを使います。手順をステップで説明しますね。
GビズIDって結構時間がかかるんですね。早めに動かないと。
そうなんです!今から申請を検討しているなら、まずGビズID取得を最優先で進めてください。申請期間は令和8年4月14日から令和9年3月30日まであるので、GビズIDさえ取れれば年度内いつでも申請できます。
現状の輸送ルートや量を整理しておくといいですね。どの路線でどれだけのコンテナを動かしているかを把握できていると、区分選択や補助額試算がスムーズに進みます。それと、モーダルシフト先の輸送業者(内航船事業者や海運会社)への事前ヒアリングも大事です。
審査難易度はざっくり5段階中の2くらいです。採択型の競争補助金ではなく、要件を満たして申請すれば交付決定される制度なので、難易度は高くないです。ただし実績ベースの精算型なので、輸送実績の記録管理が最重要です!
競争じゃないんですね!じゃあ要件を満たしてきちんと申請すれば大丈夫ということですか?
そうです。ただし予算の上限(2億7,200万円)があるので、予算消化状況によっては年度後半に受付が終了する可能性もあります。早めに申請するのが安全です。
- 輸送実績の日次管理体制を整備する: FEU数・コンテナ本数・輸送経路を毎日記録。管理システムとの連携や専用台帳の整備がポイント。実績不備で補助額が減額されるケースが多い
- 複数区分を組み合わせて申請する: フィーダー輸送もはしけ横持もやっている事業者は、すべての区分で補助を受けられます。区分ごとに積み上げていくと補助額が大きくなる
- 年度内早期に申請して実績期間を最大化する: 4月に申請・交付決定を受ければ令和9年3月30日まで丸1年分の実績が積める。年度末に申請すると実績期間が短くなり補助額も少なくなります
複数区分を組み合わせられるのはいいですね!CO2削減効果の話も聞いたんですが、脱炭素の観点からはどうですか?
そこが重要ポイントで、モーダルシフトはCO2削減効果が数値化しやすいんです。鉄道輸送はトラック輸送の約13分の1、船舶輸送は約5分の1のCO2排出量なので、1,000FEUをフィーダー輸送に切り替えるだけで相当なCO2削減ができます。
ESGやカーボンニュートラルに取り組んでる企業にとっては、補助金をもらいながらScope3も減らせるわけですね!
まさに!荷主企業への営業ツールにもなります。「うちと取引すればScope3削減になりますよ」という差別化ができますよね。次は補助金の基本情報をまとめましょう。
| 項目 | 内容 |
|---|
| 制度名 | 令和8年度東京港物流効率化等事業補助金 |
| 実施機関 | 東京都港湾局 |
| 補助上限額 | 2億7,200万円 |
| 補助方式 | コンテナ単位の定額補助(実績精算型) |
| 申請期間 | 令和8年4月14日〜令和9年3月30日 |
| 対象地域 | 全国(東京港を利用する事業者) |
| 申請方法 | jGrants(電子申請)※GビズID必須 |
| 目安準備日数 | 約14日(GビズID取得を除く) |
| 対象業種 | 主に運輸業・郵便業 |
| 公式ページ | 東京都港湾局 物流効率化に係る補助制度 |
はい、令和8年(2026年)4月14日から令和9年(2027年)3月30日までと、年度を通じて申請できます。ただし補助金は先着順ではなく実績ベースなので、なるべく早く申請して実績積み上げ期間を長くとることが重要ですよ。
関連する補助金との組み合わせについても聞きたいです。
あります!いくつか紹介しますね。東京港物流効率化補助金と組み合わせたり、選択するときの参考にしてください。
そうなんです。農水省の物流補助金は食品分野が中心なので、扱う貨物が異なります。この東京港の補助金は海上コンテナ全般が対象で、業種を問いません。
商用車EV補助金(
令和7年度補正 商用車等の電動化促進事業)は設備・車両の導入費に対する補助なので、この東京港補助金(輸送費の定額補助)とは補助対象が別物です。東京港内の輸送でEVトラックを使うなら、両方申請できる可能性がありますよ。
同一の輸送実績について2つの補助金から補助を受けることは認められません。他の物流補助金と組み合わせる場合は、補助対象が明確に異なることを確認してから申請してください。不明な場合は東京都港湾局に事前確認することを強くおすすめします。
なるほど。それではよくある質問をまとめてもらえますか?
基本的にはそうです!本社が東京都外でも、東京港の海上コンテナ輸送でモーダルシフトを行う民間事業者であれば申請できます。ただし、荷主企業が申請する場合は「自ら輸送手段の転換を行う」という要件を満たすか確認が必要です。詳細は公募要領で確認するか、東京都港湾局に直接問い合わせてください。
実際にモーダルシフトしたコンテナの数量に単価を掛け算するだけです!たとえば年間1,000FEUをフィーダー輸送に切り替えれば、実入りコンテナだと1,000×3,000円で300万円の補助になります。複数区分を組み合わせれば、それぞれの補助額を足し算できます。
GビズIDを持ってない場合、どのくらいで取れますか?
申請から審査完了まで、通常2〜3週間かかると言われています。急いでいる場合は「即時交付」という方法もありますが、本人確認の関係で使える場面が限られます。まずはgBizIDのサイトで必要書類(印鑑証明書等)を確認して、早めに手続きしてください。
初めてjGrantsで申請するんですが、難しいですか?
jGrantsは国が用意している補助金申請システムで、慣れれば使いやすいです。今回の補助金は採択競争がないので、書類の内容で落とされることは基本的にありません。輸送計画と実施体制を誠実に記載して、指定様式(別記第1号様式 申請書と別紙のExcel)を正確に埋めれば問題ないですよ。
年度内でGビズIDが取れた直後に申請するのがベストです!2026年4月14日から申請受付が始まっているので、今からGビズIDを準備して、取れ次第すぐ申請するのが一番多く補助金をもらえるタイミングです。予算2億7,200万円が消化されると受付終了になる可能性もあります。
実績報告書自体はExcel様式(別記第6号様式)を使います。日々の輸送記録をきちんとつけていれば難しくはないです。問題は日々の輸送データを正確に管理できているかという点です。輸送管理システムとの連携や、担当者が毎日記録する体制を最初から整えておくのが肝心です。
- GビズIDの取得・有効期限の確認
- 東京港での輸送量(FEU数・コンテナ本数)の現状把握
- 切り替え先の輸送業者(内航船・海運・JR貨物等)への事前問い合わせ
- 同一輸送について他の補助金を受けていないことの確認
- 輸送実績の日次管理体制の整備計画
- 誓約書(別記第2号様式)等の書類準備
ありがとうございます。最後に、東京都の補助金情報をもっと知りたい場合はどこに問い合わせればいいですか?
本補助金については
東京都港湾局 港湾整備部 計画課が窓口です。東京都港湾局の公式ホームページの「物流効率化に係る補助制度」ページに問い合わせ先が記載されています。
東京都の補助金一覧はこちらから東京都内の補助金をまとめて確認できます。東京都の企業向け補助金情報は
東京都の補助金一覧で検索するのが便利ですよ。