群馬県 人材育成補助金 最大補助額比較
室谷さん、うちの会社も社員のスキルアップや採用強化を考えているんですけど、群馬県で使える人材育成系の補助金ってどんな種類があるんですか?
いい質問ですね。群馬県の人材育成関連の補助金は、大きく「国が出している助成金」と「群馬県や市町村が独自にやっている補助金」の2種類に分かれるんです。国の助成金は厚生労働省や経済産業省が管轄していて、群馬の中小企業でも使えるものが多い。
金額の大きさで言えば断然「国の助成金」ですね。人材開発支援助成金や働き方改革推進支援助成金は、1社あたり最大数百万円から1,000万円規模の助成が受けられる。県独自のものは規模は小さめですが、地域の事情に合わせた使いやすい制度が多いですよ。
なるほど、わかりました。まず全体像を整理してください(笑)。
| カテゴリ | 代表的な制度 | 最大助成額 | 申請先 |
|---|
| 研修・訓練費助成 | 人材開発支援助成金 | 1億円/年 | ハローワーク |
| 働き方改革 | 働き方改革推進支援助成金 | 1,000万円 | 厚生労働省 |
| 賃上げ・賃金改善 | 業務改善助成金 | 600万円 | 都道府県労働局 |
| リスキリング支援 | リスキリングキャリアアップ補助金 | 要確認 | 経済産業省 |
| 副業・兼業人材活用 | 群馬県副業・兼業人材活用促進事業補助金 | 50万円 | 群馬県産業支援機構 |
| 若者の移住就職 | 群馬県移住支援金 | 100万円+加算 | 各市町村 |
| 技術革新・DX | ぐんまDX技術革新補助金 | 500万円 | 群馬県産業支援機構 |
こんな感じで、国→県→市町村の3層構造になっています。制度によって申請先がバラバラなのがちょっとややこしいところで、実際にはハローワーク、群馬労働局、群馬県産業支援機構の3ヵ所をうまく活用するのがコツです。
3ヵ所ですか、それは手間がかかりそう(笑)。でも最大1,000万円規模があるなら調べる価値は十分ありますね。
では次に、具体的な制度をひとつずつ見ていきましょう。まず国の助成金の中で一番使い勝手がいい「人材開発支援助成金」から説明しますね。2026年3月に制度改正されて、かなり使いやすくなったんです。コースが7つあって、中小企業の場合は研修費用の最大75%を助成してもらえる。
75%はすごいですね!どういうコースがあるんですか?
メインのコースを3つ紹介します。まず「事業展開等リスキリング支援コース」、これがいま最も注目されていて、AI・DX・GX推進に伴うスキル習得を支援するコース。経費助成率75%、賃金助成1,000円/時、年間上限が1億円と破格の内容です。
次が「人材育成支援コース」。これはより一般的な研修に使えて、正規雇用で45%、非正規雇用だと70%の経費助成が受けられます。賃金助成は1人1時間800円です。3つ目が「人への投資促進コース」で、高度デジタル人材訓練なら経費助成75%、年間2,500万円まで。
3つのコースで適用範囲が違うんですね。自社に合ったコースを選ぶのが大事そうです。
そうなんです。ポイントは、コースによって対象となる訓練の種類が違うこと。まず「どんな研修をしたいか」を決めてから、それに合ったコースを選ぶ順番が正解です。申請はハローワーク経由でできます。
- 事業展開等リスキリング支援コース: AI/DX/GX系研修 → 経費75%助成・上限1億円/年
- 人材育成支援コース: 一般的な業務関連研修 → 正規45%・非正規70%助成
- 人への投資促進コース: 高度デジタル人材訓練 → 経費75%・上限2,500万円/年
こういう整理があると選びやすいですね。次は働き方改革の助成金を教えてください。
働き方改革推進支援助成金も使えますか?たしかコースがいくつかあるって聞きましたけど。
4つのコースがあります。どれも中小企業が対象で、補助率は3/4〜4/5とかなり高い。まず「
労働時間短縮・年休促進支援コース」、これが一番使われているコースで、最大730万円の助成が受けられます。労務管理ソフトの導入や勤怠システム整備の費用が対象です。
次が「
勤務間インターバル導入コース」、最大600万円。勤務終了から次の始業まで一定時間を確保する制度を導入する中小企業が対象です。3つ目は「
業種別課題対応コース」、最大1,000万円。建設業・運送業・医療業などで業界固有の働き方改革に取り組む場合が対象。最後が「
団体推進コース」で、商工会議所などの事業主団体が傘下企業の取り組みをまとめて支援する場合に最大1,000万円です。
4コース合わせると、本当に多彩ですね。群馬の製造業なら「業種別課題対応コース」が使えそうですか?
そうですね、群馬は製造業が多いので「業種別課題対応コース」は刺さる企業が多い。例えば自動車部品メーカーで、ライン工の残業時間削減のためのシステム導入費用をまるっと助成してもらう、というケースがよくあります。
- 働き方改革推進支援助成金は、取り組みの実施前に申請が必要
- 事後申請は原則不可。設備導入や制度整備を始める前に申請手続きを開始してください
- 申請窓口は群馬労働局(前橋市 Tel.027-896-4500)
これは直接「人材育成費用」を補助するものではないんですが、人材確保の観点ではすごく重要な補助金なんです。
業務改善助成金は、事業場内で最も低い賃金を30円以上引き上げて、生産性向上のための設備投資を行った場合に、その費用を助成してもらえる補助金です。
賃上げをすると補助金がもらえる、ということですか?
正確には、賃上げ+設備投資(またはIT導入)をセットでやると助成される、という仕組みです。助成率は3/4〜4/5、上限額は最大600万円。群馬の中小企業では、POSシステムの導入や製造ラインの自動化と一緒に使うケースが多いですね。
そうなんですよ。群馬は製造業の人材不足が深刻で、「賃金を上げて人を集めたいけど、そのためにまず生産性を上げないといけない」という鶏と卵の問題を抱えている会社が多い。この助成金はそこに効きます。
書類の量は多いですが、手順は明確です。賃金引き上げ計画の立案から、設備導入計画の策定、申請、実施、実績報告という流れです。群馬県内のよろず支援拠点(前橋市 Tel.027-265-5057)で無料相談もできるので、まずそこに相談するのがおすすめです。
最近よく聞くリスキリングについても補助金ってあるんですか?
これは事業者が使うというより、支援機関が使う補助金ですか?
そういうことです(笑)。研修会社やキャリアコンサルタント事務所が、リスキリング支援サービスを提供するための体制整備に使う補助金ですね。一方、従業員のリスキリングに会社が使うなら、先ほど紹介した「事業展開等リスキリング支援コース(人材開発支援助成金)」の方が直接的に使えます。
そんな大型の補助金もあるんですか!15億円はなかなか見ない規模ですね(笑)。
国の補助金はわかりました。次は群馬県独自の補助金を教えてください。
群馬県が独自にやっている人材関連の支援で、特に使いやすいのが「群馬県副業・兼業人材活用促進事業補助金」です。補助率が10分の8以内で、上限50万円。プロフェッショナル人材戦略拠点を通じて副業・兼業人材と成約した場合に、人材紹介手数料や報酬の一部を助成してもらえます。
50万円ですか。副業人材を活用するコストが大幅に下がりますね。
申請期間は令和8年4月1日から12月25日まで(予算上限に達し次第終了)。群馬県内の中小企業で、プロ拠点を通じた副業・兼業案件が初回利用の場合に使えます。相談窓口は公益財団法人群馬県産業支援機構(前橋市亀里町884-1、Tel.027-265-5057)です。
若手の採用に困っている企業に使えそうな補助金はありますか?
ありますよ。群馬県は東京圏からのUIJターン就職を強力に支援していて、「群馬県移住支援金事業」では東京23区在住者が群馬に移住して就職した場合、世帯で100万円、単身で60万円の支援金が出ます。18歳未満の子どもが1人いるとさらに30万円加算されます。
それは採用側の企業じゃなくて、移住者本人が受け取る支援金ですよね?
そうなんです。でも採用する企業にとっては、「群馬に移住してうちに入ると100万円もらえる」という採用競争力の強化になるので、間接的に採用活動に使えます。群馬県の移住マッチングサイトに求人を掲載することが条件の一つなので、まずそこへの登録を検討するといいですね。
さらに「地方就職学生支援事業」では、東京圏の大学生が群馬の企業に就職する際に、交通費・移転費として最大72,000円の支援が出ます。これも企業側が採用しやすくなる補助金ですね。
- 副業・兼業人材活用促進事業補助金: 専門人材活用コストを80%補助(上限50万円)
- 移住支援金事業: 東京圏からの移住就職者に世帯100万円(+子ども加算)
- 地方就職学生支援事業: 東京圏大学生の移住就職を交通費・移転費で支援(上限72,000円)
あります。特に面白いのが前橋市の「人材確保支援補助金」で、副業人材活用型なら上限25万円、転職型(社会人採用)なら上限50万円の補助が受けられます。補助率は10/10以内または1/2以内と、かなり手厚い。
そうです。申請期間は令和8年4月1日から令和9年2月26日まで。前橋市内で1年以上継続して業を営んでいる個人事業主または中小企業が対象です。一つ注意点は、群馬県の副業・兼業補助金と重複利用はできないこと。どっちか有利な方を選ぶことになります。
高崎市では「中小企業者資格取得支援事業補助金」があって、従業員の資格取得費用(受験料・講習受講料)を助成してもらえます。令和8年度分は上限10万円だったんですが、4月8日に予算に達して受付終了になってしまいました。人気があるんですよ。
そうなんです。市町村レベルの補助金は予算が小さい分、毎年すぐ満杯になりやすい。4月〜5月が動き時です。
設備投資と人材育成をセットで支援するような補助金もありますか?
含まれますね。デジタル実装枠で生産プロセスの改善に取り組む場合、それに必要な従業員のスキル習得費用も対象経費に含められるケースがあります。詳細は群馬県産業支援機構に確認が必要ですが。さらに
ぐんま技術革新チャレンジ補助金は上限80万円・補助率1/2(小規模事業者は4/5)と、小さな企業でも使いやすいサイズです。
そうなんです。少し大きい話をすると、国の「
大規模成長投資補助金」は上限50億円・補助率1/3以下という破格の規模感で、省力化投資を通じた賃上げを目指す中堅・中小企業向けです。群馬の製造業で大型設備投資を考えているなら、これも視野に入れると良いですね。
50億円は桁が違いすぎますけど(笑)、それだけ国が人材確保と賃上げに力を入れているということですね。
まさにそうです。労働市場の変革期に、使える支援を全部使い切る、というのが令和8年度の正解だと思います。
群馬県 人材育成補助金 申請の流れ
まず自社の課題を整理する(研修費用を減らしたい / 採用コストを下げたい / 賃上げしたい)
ハローワーク・群馬労働局に相談する(厚労省系の助成金は窓口がここ。国の助成金を漏らさないために)
群馬県産業支援機構のよろず支援拠点に相談する(県独自の補助金 / 副業人材活用 / DX補助金はここ)
市区町村の窓口に確認する(前橋市 / 高崎市など地元の補助金は見落とされがち)
取り組み実施前に申請する(事後申請は原則不可。特に労働局系の助成金に注意)
「事前申請」というのが一番の落とし穴になりそうですね。
本当に多い失敗例です。「設備を先に買って、後から申請しようとしたら対象外だった」というパターンが。補助金は先に申請して、承認を受けてから取り組みを始めるのが鉄則です。
GビズIDはどうですか?J-Grants使うなら必要ですよね?
そうなんです。J-Grantsでの申請が多くなっているので、GビズIDの取得は今すぐやっておいた方がいい。取得に2〜3週間かかるので、補助金を使いたいと思ってから慌てて申請しても、公募期間に間に合わないことがあります。
- 「事前申請が必要な補助金」か「事後申請可能な補助金」かの確認
- GビズIDの事前取得(J-Grants申請に2〜3週間かかる)
- 他の補助金との重複受給が可能かの確認
- 予算上限に達していないかの確認(特に市町村レベルは早期終了が多い)
| 補助金・助成金名 | 最大額 | 補助率 | 対象 | 申請先 |
|---|
| 人材開発支援助成金(リスキリング支援コース) | 1億円/年 | 75% | 中小企業全般 | ハローワーク |
| 人材開発支援助成金(人材育成支援コース) | 1,000万円/年 | 正規45%・非正規70% | 中小企業全般 | ハローワーク |
| 働き方改革推進支援助成金(業種別課題対応) | 1,000万円 | 3/4〜4/5 | 建設・運送・医療等 | 群馬労働局 |
| 働き方改革推進支援助成金(労働時間短縮) | 730万円 | 3/4〜4/5 | 中小企業全般 | 群馬労働局 |
| 業務改善助成金(令和7年度) | 600万円 | 3/4〜4/5 | 中小・小規模事業者 | 群馬労働局 |
| ぐんまDX技術革新補助金(令和7年度・最新公募) | 500万円 | 1/2 | 群馬県内中小企業 | 群馬県産業支援機構 |
| 群馬県副業・兼業人材活用促進補助金 | 50万円 | 8/10 | 群馬県内中小企業(初回) | 群馬県産業支援機構 |
| 群馬移住支援金(UIJターン) | 100万円+加算 | 定額 | 東京23区等からの移住者 | 各市町村 |
| 前橋市人材確保支援補助金(転職型) | 50万円 | 1/2 | 前橋市内中小企業 | 前橋市 |
| ぐんま技術革新チャレンジ補助金(令和8年度) | 80万円 | 1/2(小規模4/5) | 群馬県内中小企業 | 群馬県産業支援機構 |
これだけ並べると、規模感の幅がすごいですね。1億円/年と80万円では全然違う。
そうなんです。だから「自社の規模と課題」に合ったものを選ぶことが一番大事。例えば従業員10人の製造業なら、まず業務改善助成金や働き方改革系で足固めをしつつ、中長期的にはDX補助金でデジタル化を進める、というのが現実的な順番です。
最後に、全部読んでくれた経営者の方へひとことお願いします。
群馬の人材育成補助金は、国・県・市町村の3層でかなりの種類があります。全部自分で把握しようとすると大変なので、「まずよろず支援拠点に相談する」という入口だけ覚えておいてください。そこで自社に合ったものを紹介してもらえます。タダで使える専門家なので、使わない手はないですよ(笑)。
ありがとうございました!群馬で事業者向けに使える補助金が想像以上に多くてびっくりしました。