室谷さん、岡崎市内のメーカーさんから「取引先と一緒に新しい部品を試作したいけど、材料費がネックで踏み出せない」って相談がきたんですよ。何かいい補助金ってありますか?
あー、それはピッタリの補助金がありますよ!「岡崎ものづくり支援補助金(新製品共創事業)」です。補助上限は30万円で、補助率は対象経費の1/2以内。試作品の原材料費を半分、岡崎市が負担してくれる仕組みなんです。
えっ、30万円か。材料費の半額を出してもらえるって、ざっくり60万円分の材料費まで補助対象にできるってことですね?
そのとおり!正確には「補助対象経費の1/2以内、上限30万円」なので、60万円の原材料費なら30万円が戻ってくる計算です。しかも、予算の範囲内であれば補助限度額に達するまで何回でも申請可能というのが嬉しいポイントで、複数プロジェクトで使い回せます。
何回でも!それはかなり使い勝手がいいですね。何年も継続して活用できるってこと?
年度単位での申請になりますが、1年の中で複数の試作プロジェクトが動いていれば、それぞれ申請できる可能性があります。令和7年度(2025年度)の申請期間は令和7年4月1日から令和8年1月31日なので、今からでも十分間に合います。
令和7年4月1日から令和8年1月31日まで、約10か月の受付期間があるんですね。ただ「予算がなくなり次第終了」っていうのが気になりますが。
そこは正直、早め早めに動いた方がいいですね。「予算がなくなり次第終了」なので、年度末ギリギリに申請すると受け付けてもらえない可能性がある。まず窓口に相談して、予算の残状況を確認するのが鉄則です!
岡崎ものづくり支援補助金 事業区分の比較表
ちなみに、岡崎ものづくり支援補助金って、この新製品共創事業だけですか?
いえいえ、全部で6つの事業区分があります!まとめると下の表みたいな感じです。
| 事業区分 | 補助内容 | 補助上限額 | 補助率 |
|---|
| 新製品共創事業(本記事) | 試作品の原材料費 | 30万円 | 対象経費の1/2以内 |
| プラットフォーム活用事業 | マッチングサービス利用費 | 50万円 | 対象経費の1/2以内 |
| 知的財産権取得事業 | 特許出願・審査請求費 | 30万円 | 対象経費の1/2以内 |
| 見本市等出展事業 | 見本市への出展費用 | 30万円 | 対象経費の1/2以内 |
| 依頼試験事業 | 大学・研究機関への依頼試験費 | 50万円 | 対象経費の1/2以内 |
| 共同研究事業 | 大学・研究機関との共同研究費 | 50万円 | 対象経費の1/2以内 |
6種類もあるんですか!ほんとに?これ全部「岡崎ものづくり支援補助金」の傘下にあるんですね。
そうなんです。面白いのが、これらを段階的に組み合わせて使う戦略が取れること。「プラットフォーム活用事業でパートナーを見つける → 新製品共創事業で共同試作する → 知的財産権取得事業で特許化する」という3ステップが理想的な流れです。
製品開発の各フェーズを別々の補助金でカバーできるんだ!それは岡崎市内のメーカーにとってかなり大きいですよね。
岡崎市がものづくり企業の成長を一連のサイクルで支援しようとしているのがよく分かります。今回の新製品共創事業は、その「実際に物を作る」フェーズを支援するものです。
- プラットフォーム活用事業でマッチングパートナーを見つける(上限50万円)
- 新製品共創事業でそのパートナーと共同試作する(上限30万円)
- 知的財産権取得事業で開発成果を特許として保護する(上限30万円)
3事業を順番に活用することで、製品開発から権利化まで補助金で一貫サポートを受けられる。
ところで、どんな会社でも申請できるわけじゃないですよね?要件を教えてください。
要件は3つです。ぜんぶ満たさないといけないので、1つずつ確認してもらいたい。
まず製造業であることです。正確には「日本標準産業分類の大分類E」に該当する事業者。大分類Eは製造業全般を指すので、金属加工・機械部品・電子部品・樹脂成形・食料品製造…幅広い業種が該当します。ただし、建設業・卸売業・サービス業は対象外です。
岡崎市内に本社機能または工場が6か月以上あること。創業したてで岡崎に拠点を置いてまだ半年未満の会社は対象外になります。既存の岡崎ものづくり企業向けの制度という位置づけですね。
6か月というのは申請時点でですか?それとも補助期間中ですか?
申請時点で6か月以上継続して設置していることが要件です。新しく岡崎に工場を作った場合は、6か月が経過してから申請するようにしてください。
岡崎市の市税を完納していること。税金の滞納がないかどうかです。固定資産税や市民税(法人市民税)の未納がある場合は申請できないので、事前に確認しておきましょう。
3つ要件があるんですね。まとめると「製造業 × 岡崎に6か月以上の拠点 × 市税完納」。比較的シンプルで分かりやすいですね。
そうです。ただ4つ目に「共同開発の相手先が確保されていること」もあります。これが一番のポイントかもしれない。1社単独での試作品開発は対象外なんです。
えっ、それは大事な情報ですね!「共同」じゃないとダメなんだ。
共創事業という名前の通り、市内外の別の事業者と一緒に開発することが条件です。ただ「共同」の定義は気をつけてほしくて、単なる外注はNGです。「うちで設計して、B社に加工を外注する」は対象外。お互いが開発に関与する、双方向の協力関係が求められます。
- 対象: A社とB社が共同で新製品のコンセプトから試作まで取り組む
- 対象外: A社がコンセプトを決め、B社に加工だけを外注する
- 対象外: 自社開発製品のパッケージデザインをデザイン会社に発注する
「外注・受注発注の関係」は明確に除外されています。申請前に事務局へ確認を!
補助の対象になる経費と、ならない経費を教えてください。ここが一番気になります。
本補助金の最大の特徴は対象経費が「試作品の原材料費」のみという点です。非常にシンプルな反面、対象外経費を計上するミスが起きやすい。
| 対象となる経費 | 具体的な材料例 |
|---|
| 金属材料 | 鋼材、アルミ合金、銅・真鍮、特殊合金など |
| 樹脂・高分子材料 | エンジニアリングプラスチック、機能性樹脂など |
| 電子・電気材料 | 電子部品素材、絶縁材料、導電材料など |
| 化学材料 | 塗料、接着剤、化学薬品など |
| その他原材料 | 試作品製作に直接使用するもの全般 |
試作品を「作る工程」に関わるコストは全てアウトです。設計費・図面作成費・加工費・外注加工費・人件費、それと試験・評価・検査費用も対象外。あと送料と振込手数料も明示的に除外されています。
明文化されてますね。原材料費の本体価格だけが対象で、送料は別途自社負担になります。
設備・機械・工具の購入費も対象外です。「物を作るための材料を買う」コストだけを補助する制度なので、製造設備の整備とは分けて考えてください。
補助金の交付決定が出る前に購入した原材料費は、一切補助対象になりません。申請書類を提出してから審査・交付決定が出るまで、原材料の発注は待つことが鉄則です。既に進めているプロジェクトがある場合は、次のフェーズの材料費を計画し直してください。
よくあります!「もうプロジェクトが動いているから、材料費の領収書を出せばいいだろう」という思い込みで申請して、却下される事例が。とにかく交付決定後に材料を購入することが大原則です。
申請から補助金受取までの流れ
実際の申請手順はどうなるんですか?ステップで教えてください。
1共同開発パートナーの確保
市内外の別の事業者と共同開発の合意を形成する。役割分担を明確にした覚書や共同開発計画書の作成を推奨。
2試作品の企画と原材料費の見積もり
試作する製品の概要と、必要な原材料の種類・数量・単価を見積もる。補助対象は原材料費のみなので、他経費と明確に分離して計上。
3事前相談(必須!)
岡崎ものづくり推進協議会事務局に申請前に必ず相談する。申請可否の確認と申請書類の内容確認が目的。電話0564-53-6191(土日祝除く、午前10時から午後5時まで)
4申請書類の準備と提出
交付申請書、経費明細表、事業計画書を岡崎商工会議所内の事務局に提出する。
5審査・交付決定
書類審査を経て交付決定通知が届く。この時点まで原材料の購入を待つこと。
6原材料の調達と試作品開発
交付決定後に原材料を購入し、共同で試作品を開発する。領収書等の証拠書類を保管する。
7事業完了・実績報告書の提出
試作品開発完了後、実績報告書・収支精算書・補助事業実績表と領収書を提出する。
8補助金の受取
実績報告の審査後、補助金が指定口座に振り込まれる。
ステップ3の事前相談が「必須」とあるのが印象的です。やらないと申請できないんですか?
法的な義務ではないですが、公募要領に「申請前には必ず事前確認を行ってください」と明記されています。実際、事前相談なしで申請書を持ち込んでも、事務局で対応が難しいケースが多いです。プロジェクトが申請要件を満たしているか、経費の計上方法は正しいか、などを確認してもらえる貴重な機会なので、絶対に活用してください。
受付時間が「土日祝除く、午前10時から午後5時まで」と限られているんですね。
はい。岡崎商工会議所の受付時間に準じているので、工場での作業が多い方は事前に訪問可能な時間を調整しておいた方がいいですね。
審査ってどんな観点で見られるんでしょうか?採択のポイントを教えてください。
大きく3つの観点で見られると考えていいと思います。一番大事なのは共同開発の具体性です。
「なぜ1社では実現できないのか」「各社がどういう役割を担うのか」「開発する製品の新規性はどこか」を事業計画書に明確に書けているかどうか。「A社が金型設計技術を持ち、B社が新素材の製造ノウハウを持つため、両社の技術を組み合わせることで単独では不可能だった軽量化を実現する」みたいな具体的な記述が求められます。
はっきり弱いです。2つ目のポイントは原材料費の計上精度。試作品に使う材料の種類・数量・単価の見積もりが根拠とともに示されているか。見積書を添付して、なぜこの材料が必要なのかの説明も加えられていると、審査での評価が上がります。
商品化・量産化の計画です。「試作して終わり」ではなく、試作品をもとにした製品化・販売のロードマップを計画に含めていると、「この補助金が活きる」という説得力が増します。採択後に市場に製品が出てこなければ、行政側の評価も下がりますから。
- 共同開発の具体性: 「なぜ共同?」「各社の役割は?」「製品の新規性は?」を具体的に記述
- 原材料費の根拠: 材料の種類・数量・単価を見積書で明示。他経費との明確な分離
- 商品化への道筋: 試作完了後の量産・販売計画を計画書に含める
なるほど。事前相談の際にこれらを担当者に確認しながら事業計画書を練り上げるのが理想ですね。
最高のアプローチです!事前相談で「こういう内容で書こうと思ってるんですが」と担当者に見せて、フィードバックをもらいながら磨いていくのが、採択への最短ルートです。
この補助金と一緒に使える他の補助金って何かありますか?
同一経費への重複は不可ですが、経費が異なれば組み合わせ可能なケースがあります。代表的な組み合わせ候補は3つ。
| 組み合わせ先 | 補助の対象 | 組み合わせ方 |
|---|
| 岡崎ものづくり補助金(プラットフォーム活用事業) | マッチングサービス費 | パートナー探しに活用後、共同試作に本補助金 |
| 岡崎ものづくり補助金(知的財産権取得事業) | 特許出願費 | 試作→開発成果の特許化に活用 |
| ものづくり補助金(中小企業庁) | 設備投資・システム構築 | 量産に必要な設備投資に活用 |
ものづくり補助金(中小企業庁)との組み合わせは面白いですね!
試作フェーズは岡崎市の補助金(原材料費)で、量産フェーズは国のものづくり補助金(設備投資)で、という使い分けが理想です。ただし各補助金の採択タイミングや対象経費の整合性は個別に確認が必要なので、専門家(中小企業診断士等)に相談することも視野に入れてください。
岡崎市の6事業区分を「製品開発のサイクル」として活用し、国の補助金で量産体制を整備する。このストーリーで事業計画を描けると、どちらの補助金でも採択されやすくなります。
DB上の活用事例をいくつか挙げると、こんな使い方がリアルです。
まず、岡崎市内の金属加工業者(従業員20名ほど)が取引先の自動車部品メーカーから「新素材を使った軽量部品を共同開発したい」と打診を受けたケースです。特殊アルミ合金の試作材料費が高額で踏み出せなかったのを、この補助金で材料費の半額を補助してもらい、共同試作に踏み切れた。
2つ目は電子部品メーカー(従業員35名)が地元大学のスタートアップ企業と連携したケース。大学が持つ新機能材料の特許技術と、自社の成形ノウハウを組み合わせた新製品の試作で、機能性樹脂の原材料費を本補助金で補填しています。
大学発スタートアップとの産学連携にも使えるんですね!
「共同開発の相手は岡崎市内に限らない」のがポイントで、大学・研究機関・市外企業・異業種企業など幅広いパートナーとの試作に使えます。3つ目は金型製造業者(従業員12名)が医療機器メーカーと共同で医療器具部品を試作するケース。生体適合性材料(特殊樹脂)の原材料費が高いので、医療機器という新規事業領域への参入足掛かりとして本補助金を活用しました。
これ、よくある「補助金の恩恵を受けにくい小規模製造業」こそ使えそうなイメージですね。
まさに。大企業はそれ自体のR&D予算があるので活用しにくい面もある。従業員10〜50名規模の中小製造業で、新しい共同開発の引き合いがあるけど材料費の先行投資に踏み出せない、という会社に最もフィットします。
申請を考えている会社が事前に確認すべきことをまとめてください。
8項目あります。これ全部YESじゃないと申請できません。
| チェック項目 | 必須 |
|---|
| 日本標準産業分類の製造業(大分類E)に該当する | 必須 |
| 岡崎市内に本社機能または工場を6か月以上継続して設置している | 必須 |
| 岡崎市の市税を完納している(滞納なし) | 必須 |
| 共同開発する相手事業者が確定または概ね確定している | 必須 |
| 共同開発は単なる外注関係ではなく、双方が開発に参加する形式 | 必須 |
| 補助対象の試作品原材料費を具体的に計上・見積できている | 推奨 |
| 交付決定前に原材料を購入していない(または購入しない予定) | 必須 |
| 岡崎ものづくり推進協議会事務局への事前相談を行った(または予定) | 必須 |
「共同開発の相手が確定」というのが最初のハードルですね。これがない状態で申請は難しい。
そうですね。もしまだ連携先が見つかっていないなら、同じ岡崎ものづくり支援補助金の「プラットフォーム活用事業」でマッチングサービスを使うところから始めてもいいです。
岡崎ものづくり支援補助金(プラットフォーム活用事業)という補助金が、まさにパートナー探しの費用を補助してくれます。
| 項目 | 内容 |
|---|
| 補助金名 | 岡崎ものづくり支援補助金(新製品共創事業) |
| 補助上限額 | 30万円 |
| 補助率 | 対象経費の1/2以内 |
| 申請期間 | 令和7年4月1日〜令和8年1月31日(予算なくなり次第終了) |
| 対象経費 | 試作品の原材料費のみ |
| 対象者 | 製造業(大分類E)の法人・個人事業主 |
| 地域要件 | 岡崎市内に本社or工場を6か月以上設置 |
| その他要件 | 市税完納、市内外の事業者との共同開発 |
| 窓口 | 岡崎ものづくり推進協議会 事務局(岡崎商工会議所内) |
| 電話 | 0564-53-6191(土日祝除く、午前10時から午後5時まで) |
| 公式サイト | 岡崎ものづくり推進協議会 |
岡崎ものづくり推進協議会 事務局(岡崎商工会議所内)
電話: 0564-53-6191(土日祝除く、午前10時から午後5時まで)
公式サイト: 岡崎ものづくり推進協議会
ありがとうございます!岡崎市内の製造業なら、共同開発のチャンスがあれば積極的に活用すべき補助金ですね。
ぜひ!特に取引先から共同開発の声がかかっているのに材料費が心配で踏み出せないという会社は、今すぐ事前相談の予約を入れてほしいです。補助率1/2というのは、試作品開発のコストハードルをかなり下げてくれますから。
岡崎市内の製造業向けに、他にもチェックしておくべき補助金はありますか?
同じ岡崎ものづくり支援補助金シリーズがまず第一ですね。
6事業全部が揃ってるんですね。製品開発のどのフェーズにいるかによって使う補助金を選べる。
まさにそのとおりです!愛知県内の製造業向けには他にも多くの補助金があります。
愛知県の補助金一覧もあわせてチェックしてみてください。