室谷さん、今日は「ドローンを活用したツアー造成支援補助金」を教えてもらえるんですよね。名前だけ聞くと、ドローンで空撮しながら観光するツアー……?
近いんですけど、もっと面白いんですよ。東京都が実施している制度で、ドローンを使って、障害のある方や高齢者を含む誰もが都内観光を楽しめる旅行商品を作る取り組みを支援します。
えっ、ドローンとバリアフリーが合体しているんですか。それは初耳です!
そこがこの制度の一番の特徴ですね。東京都はアクセシブル・ツーリズムを推進していて、その切り札としてドローンに着目しているんです。
なるほど、移動が難しい方でも空からの景色を楽しめる、と。
しかも概要には「誰もがドローンを操作して観光を楽しめるコンテンツの創出を促進する」と書かれています。見るだけじゃなくて、自分で操作するところまで含んでいるのがポイントです。
アクセシブル・ツーリズムという言葉、耳慣れないんですが。
移動やコミュニケーションにおける困難さに直面する人々のニーズに応えて、誰もが観光を楽しめるようにしようという考え方です。補助対象事業の定義にも、この表現がそのまま入っています。
障害者や高齢者だけに限らない、という書き方なんですね。
そうですね。「地域の魅力を実感できる」という部分も入っています。バリアフリー対応にするだけで終わらせず、その土地ならではの体験にたどり着ける旅行商品にしましょう、というメッセージだと思います。
福祉の文脈じゃなくて、観光商品として成立させる。そこが事業者にとっては大事ですね!
この補助金の3つの特徴ドローン×アクセシブル
最先端技術と誰もが楽しめる観光を掛け合わせたコンセプト
商品の川上から川下まで支援
商品造成・販売・運営の3カテゴリの経費が対象
1商品あたり上限500万円
補助率は3分の2以内。旅行商品の完成度を高められる
なるほど。……あれ、よくある「備品を買うだけ」の補助金とはちょっと違います?
そこが違うんです。商品造成経費、商品販売経費、商品運営経費という3つのカテゴリが対象になっていて、ツアーを企画して、売って、実際に運行するところまでカバーしています。
売るところまで見てくれるのは心強い! ツアーって作って終わりじゃないですからね。
ところで、なんで東京都がドローンと観光を組み合わせようとしているんですか?
東京都がアクセシブル・ツーリズムの充実を推進していることが背景にあります。ドローンを活用した観光コンテンツの創出を促進する、というのが制度の目的として明記されています。
都内観光の魅力を、今まで来られなかった人にも届けたい、と。
そういうことですね。だから対象も「誰もが都内観光を楽しみ地域の魅力を実感できる旅行商品」に限定されています。ここは審査でも効いてくるポイントだと思います。
ふむふむ。じゃあ次は、具体的にいくらもらえるのかを聞きたいです!
補助限度額は1旅行商品当たり500万円、補助率は補助対象経費の3分の2以内です。
はい。たとえば対象経費が300万円なら3分の2で200万円。対象経費が750万円なら、3分の2でちょうど500万円になります。
上限があるので、対象経費が900万円でも補助額は500万円で頭打ちです。自己資金とのバランスを見ながら商品の規模を設計することになりますね。
なるほど。でも「1旅行商品当たり」という単位なんですね。
そこが大事なポイントです。複数の旅行商品で申請できるかどうかは、公募要領で確認してください。
分かりました、要確認リストに入れておきます! 従業員数の縛りはあるんですか?
そこは「従業員数の制約なし」とされています。小さな旅行事業者でもチャレンジしやすい設計ですね。
どうぞ。対象経費に3分の2をかけて、500万円を超えたら500万円で止まる、という見方でOKです。
| 対象経費の合計 | 3分の2 | 実際の補助額(上限500万円) |
|---|
| 150万円 | 100万円 | 100万円 |
| 300万円 | 200万円 | 200万円 |
| 750万円 | 500万円 | 500万円 |
| 900万円 | 600万円 | 500万円(上限で頭打ち) |
表にしてもらうと一瞬で分かりますね。自分のツアー予算に当てはめて考えられます。
そうですね。自分の商品の総経費から逆算して、どこまで作り込むかを決めるのがおすすめです。
3分の2って、感覚的にどれくらいありがたいんでしょう?
対象経費が150万円なら補助額は100万円で、自己負担は50万円で済みます。3分の1で済む計算です。
ただし様式を見ると、交付決定後に実績報告書や請求書を出す流れになっています。先に支払ってから精算する形が想定されるので、つなぎ資金は検討しておいたほうが安心です。
あー、そこ大事ですね。勢いで始めると資金繰りが苦しくなる(笑)。
そうならないように、事業計画と資金計画はセットで作っておきましょう。
補助対象者は「東京都内に本社又は主たる営業所を置く旅行事業者」です。ここは明確に限定されています。
そうですね。ただし本社でも主たる営業所でも、どちらかが都内にあれば要件を満たす書き方になっています。
なるほど。主たる営業所という選択肢があるのは助かる会社もありそうですね。
実際にどちらで判断されるかは、申請前に事務局へ確認しておくと安心です。
公募要領での確認が必要な部分ですが、データベース上の解説では「旅行業法に基づく旅行業登録を有することが基本要件と考えられる」とされています。第一種・第二種・第三種、地域限定旅行業のいずれも対象となる可能性がある、という整理です。
はい。ここは推測で動かず、必ず東京都の事務局に確認してください。事務全般の電話番号は03-5320-4802です。
対象事業は「ドローンを活用し、障害者や高齢者など移動やコミュニケーションにおける困難さに直面する人々のニーズに応えながら、誰もが都内観光を楽しみ地域の魅力を実感できる旅行商品を造成・販売・運営する取組」です。
長い! でも要素ははっきりしていますね。ドローンを使う、ニーズに応える、都内観光、地域の魅力。
そのとおりです。データベース上の解説では、車椅子の方がドローンを操作して上空からの景色を楽しむツアーや、ドローン映像を使ったバーチャル観光ツアーなどが例として挙げられています。
公募情報では業種として漁業から医療・福祉まで幅広く列挙されていますが、補助対象者は旅行事業者です。自分の業種が当てはまるかは、公募要領と事務局で確認するのが確実ですね。
経費の範囲を教えてください。どこまで見てくれるんですか?
大きく3つです。商品造成経費、商品販売経費、商品運営経費。商品造成経費には現地調査費やドローン活用に係るシステム構築費などが入ります。
対象になる経費・ならない経費- 商品造成経費(現地調査費、ドローン活用に係るシステム構築費 等)
- 商品販売経費(広告掲載経費、広報ツール作成経費)
- 商品運営経費(ツアー催行に係る経費、スタッフ手配経費)
×デメリット
- 既存事業の運営費(新たな旅行商品の造成・販売・運営に限定)
- 事務所の賃借料・光熱費などの一般管理費
- 旅行業登録に関する費用
- ツアー催行に直接関係しない飲食費・交際費
- 旅行商品に直接関係しない施設の建設・改修費
- ドローンの資格取得費用は対象外の可能性が高い(要確認)
現地調査とシステム構築。ツアーを作る前の段階もしっかり対象なんですね!
そうなんです。商品販売経費は広告掲載経費や広報ツール作成経費、商品運営経費はツアー催行に係る経費やスタッフ手配経費です。
売るための費用と、実際に運ぶ費用まで。これは手厚い!
まさに、ツアーという商品の川上から川下までを支える作りになっています。
データベース上の整理では、既存事業の運営費は対象外とされています。あくまで新たな旅行商品の造成・販売・運営に限定される、という考え方です。
事務所の賃借料や光熱費といった一般管理費、旅行業登録に関する費用、ツアー催行に直接関係しない飲食費や交際費、旅行商品に直接関係しない施設の建設・改修費などが対象外として整理されています。
なるほど。あくまで「この旅行商品のため」の支出かどうか、が線引きなんですね。
そういうことです。ただし最終的な判断は公募要領と事務局の確認が前提です。迷ったら申請前に聞いてしまうのが安全ですよ。
一番気になるんですけど、ドローンの本体って買えるんですか?
これは断言できません。データベース上の解説でも「ドローン機体そのものの購入が対象かどうかは、募集要領で確認するか事務局にお問い合わせください」とされています。
えー、そこが知りたいのに(笑)。でも勝手に「買える」と思い込んで進めるのは危険ですね。
危険です。ドローンの資格取得費用についても、個人のスキルアップにかかる費用は対象外の可能性が高いとされています。ここも要確認です。
分かりました。機体と資格は事前確認リストの筆頭にします!
大きく6ステップです。書類の入手から審査結果の通知まで、順番に見ていきましょう。
補助金申請の流れ- 1
募集要領と様式を入手
東京都産業労働局のサイト・jGrantsからダウンロード
- 2
ツアー内容と経費を設計
商品造成・販売・運営の3カテゴリで整理
- 3
- 4
- 5
jGrantsまたは郵送で提出
郵送は簡易書留。締切は令和8年10月16日
- 6
第1号様式の交付申請書、その別紙の事業計画書と経費別明細が基本のセットです。交付決定後に使う変更申請書や実績報告書、請求書といった様式も公開されています。
最初に出すのは3点セット、と。そこに何を書くんですか?
造成する旅行商品の内容、ドローンの活用方法、アクセシビリティへの配慮、事業スケジュール、経費の内訳を詳細に記載します。ドローン飛行の許可取得計画や安全管理体制も盛り込むとよいとされています。
書くことが多い! でもそこが審査の材料になるわけですね。
国の補助金電子申請システム、jGrantsでの申請が選べます。jGrantsを使うにはGビズIDが必要になるので、余裕を持って先に取得しておくのがおすすめです。
あのGビズID、発行に時間がかかると聞きますもんね。締切直前に慌てないように、と。
そうですね。募集期間は令和8年9月17日から10月16日までですから、9月に入ってから動き出すと書類作成が間に合わないかもしれません。
商品の設計と関係者との調整に時間がかかるので、募集開始前からの準備が理想です。過年度のナレッジ集も公開されていますから、令和6年度・令和7年度の内容を読んでおくと参考になりますよ。
郵送でも受け付けています。東京都産業労働局観光部受入環境課経営支援担当あてに、簡易書留で送る形です。宛先は東京都新宿区西新宿二丁目8番1号、都庁第一本庁舎19階です。
選択肢があるのは助かります。でも郵送って、締切が怖いですね。
そうなんですよ。締切は10月16日までですから、郵送ならなおさら早めに。到着日が基準になる可能性を考えて、余裕を持って送るに越したことはありません。
募集スケジュール令和8年9月17日
第2回 募集開始
募集要領・様式を確認
令和8年10月16日
第2回 応募締切
jGrantsまたは郵送(簡易書留)
受領から1カ月程度
審査結果の通知
申請書類の受領から1カ月程度が目安
2027年3月31日
事業完了期限(基本情報)
応募する回の公募要領で要確認
スケジュールを時系列で見せてもらえると助かります。
募集は令和8年9月17日から10月16日まで。審査結果は申請書類の受領から1カ月程度を目安に通知される予定です。採択件数は**6件(予定)**とされています。
6件! 狭き門ですね。……あれ、同じ年度にもう一回募集があったような?
よく気づきました。同じ年度の第1回は5月12日から7月15日までの募集で、採択件数は10件(予定)という案内でした。年度内に複数回募集されている形です。
なるほど、今回はその第2回なんですね。事業の完了期限は?
基本情報では事業完了期限は2027年3月31日とされています。ただし実施期間は回ごとに定めが違い、第1回の案内では交付決定日から令和9年1月31日までとされていました。応募する回の公募要領で必ず確認してください。
データベース上の解説では、ドローン技術とアクセシブル・ツーリズムの融合による独自の価値提案が不可欠とされています。単にドローン映像を見せるだけでは弱い、と。
障害者や高齢者自身がドローンを操作する体験など、能動的な参加を可能にする工夫を盛り込むのがポイントとされています。誰が、どんなニーズを持っていて、ドローンをどう使うのかを具体的に示すことが大事です。
ターゲット像と活用方法をセットで書く、と。なるほど!
障害者団体や福祉施設との連携実績や計画があれば大きな強みになるとも書かれています。日頃の関係性がそのまま説得力になりますね。
ドローンって事故のイメージもあるんですが、そこは見られますか?
はい、安全管理体制の万全さはアピールポイントとされています。飛行の許可取得の計画を含めて、事業計画にしっかり書き込みましょう。
補助が終わったあとに続けられるのか、という視点も?
ツアーの持続可能性、つまり補助終了後の自走計画を示すことも重要とされています。単発で終わらない商品設計が求められている、ということですね。
補助金ありきじゃなくて、事業として育てる覚悟を見せるわけだ。
経費の線引きが曖昧なまま申請してしまうケースは注意です。商品造成・販売・運営のどのカテゴリの支出なのか、明確に切り分けておく必要があります。
そうですね。それから対象者は東京都内に本社又は主たる営業所を置く旅行事業者ですから、そこがずれていないかの確認も最初にやっておきましょう。
審査結果の通知は受領から1カ月程度が目安です。スピード感があるので、不備があると手遅れになりかねません。提出前のチェックは念入りに。
併用や二重申請の扱いについては、この情報だけでは判断できません。経費の切り分けを明確にして、必ず事務局に確認してください。
そのとおりです。同じ経費に複数の支援を重ねるのか、経費ごとに分けるのかで整理の仕方も変わりますから、計画段階で相談しておくのが安全ですよ。
どうぞ。金額・日程・対象者・申請方法を一覧にしておきます。
| 項目 | 内容 |
|---|
| 制度名 | ドローンを活用したツアー造成支援補助金 |
| 事業名 | ドローンを活用したツアー造成支援事業 |
| 実施機関 | 東京都産業労働局観光部受入環境課 |
| 補助上限額 | 1旅行商品当たり500万円 |
| 補助率 | 補助対象経費の3分の2以内 |
| 募集期間 | 令和8年9月17日〜令和8年10月16日 |
| 事業完了期限 | 2027年3月31日(基本情報)/応募する回の公募要領で要確認 |
| 対象地域 | 東京都 |
| 対象者 | 東京都内に本社又は主たる営業所を置く旅行事業者 |
| 採択件数 | 6件(予定) |
| 従業員数の制約 | なし |
| 類型 | 一般形 |
| 申請方法 | jGrantsによる電子申請、または郵送(簡易書留) |
| 公式URL | https://www.jgrants-portal.go.jp/subsidy/a0W5h00000ZueXcEAJ |
公式URLも載せてもらえると探しやすい! 郵送先も再確認しておきたいです。
郵送先は東京都新宿区西新宿二丁目8番1号、都庁第一本庁舎19階、東京都産業労働局観光部受入環境課経営支援担当です。募集要領と様式はjGrantsのページからも取得できます。
事務全般は産業労働局観光部受入環境課、電話03-5320-4802です。内容の詳細は「ドローンを活用したツアー造成等支援補助金」事務局が担当していて、平日9時00分から17時30分まで受け付けています。
そうなんです。迷惑メール対策でその表記になっています。細かい要件はここで確認するのが一番確実ですよ。
はい、分からないことは溜め込まずに聞きます(笑)。
じゃあ、最後に引っかかりやすいところを確認させてください。
さっき保留にしたところをもう一度。旅行業の登録がないと厳しいですか?
補助対象者は「東京都内に本社又は主たる営業所を置く旅行事業者」と定められています。旅行業法に基づく旅行業の登録が必要となる可能性が高いので、詳細は産業労働局に確認してください。
1商品あたり500万円ということでしたけど、何本も出せますか?
複数商品での申請可否については募集要領を確認するか、産業労働局に直接問い合わせるのが確実です。公募情報では複数申請が可能という整理もされていますが、最終的な取扱いは窓口で確認してください。
分かりました。可能性があるなら計画の幅が広がりますね!
今日の話を聞いて動きたくなったんですが、最初の一歩は?
まず過年度のナレッジ集を読むこと。次に公募要領をダウンロードして、対象経費と要件を確認すること。並行してGビズIDの準備と、ツアー内容の検討を進めるのがおすすめです。
締切は令和8年10月16日ですから、逆算して動きます!
そして迷ったら03-5320-4802か事務局メールで確認する。これが一番の近道ですよ。
東京都内に本社又は主たる営業所を置く旅行事業者が、ドローンを活用して誰もが都内観光を楽しめる旅行商品を作る取り組みを支援する制度です。1商品あたり500万円、3分の2以内という手厚さが魅力ですね。
募集は令和8年9月17日から10月16日、採択は6件(予定)と。
はい。そして機体の購入や資格取得の扱い、旅行業登録の要否、複数商品の申請可否、併用の可否は、公募要領と事務局で確認を。この4つを押さえておけば、大きな取りこぼしは防げます。
よし、今日からツアーの構想を練ります! ありがとうございました。