【山口県】令和7年度_中小企業等海外展開支援事業費補助金(海外出願支援事業)
基本情報
この補助金のまとめ
この補助金の特徴
本補助金の最大の特徴は、外国出願に特化した知的財産支援である点です。特許だけでなく実用新案・意匠・商標と幅広い出願種別に対応し、さらに冒認対策商標(海外で第三者に先取りされた商標への対抗出願)にも補助が適用されます。補助率1/2、1企業あたり上限300万円と手厚い支援内容で、複数案件の同時申請も可能です。国(特許庁)の類似制度と連携した地方独自の上乗せ支援として位置づけられており、山口県の中小企業の海外知財戦略を総合的にサポートします。
対象者・申請資格
申請資格の要件は以下の通りです。(1)山口県内に主たる事業所(本社または主要な事業拠点)を有すること。(2)中小企業基本法に定める中小企業者であること(製造業:資本金3億円以下または従業員300人以下、卸売業:資本金1億円以下または従業員100人以下、小売業:資本金5,000万円以下または従業員50人以下、サービス業:資本金5,000万円以下または従業員100人以下)。(3)みなし大企業に該当しないこと(大企業が発行済株式の過半数を保有している場合等は対象外)。(4)外国への事業展開等を具体的に計画していること。(5)県税の滞納がないこと。(6)暴力団等の反社会的勢力に該当しないこと。
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申請ガイド
申請手順は次の通りです。(1)事前相談:山口県産業戦略部または知的所有権センターに事前に相談し、出願計画の妥当性を確認します。(2)申請書類の準備:交付申請書、事業計画書、外国出願計画書、見積書等の必要書類を作成します。(3)申請書の提出:募集期間内(令和7年5月15日〜6月16日)に山口県の所管部署へ提出します。(4)審査・交付決定:県による審査を経て交付決定通知が送付されます。(5)事業実施:交付決定後に外国出願を実施します。必ず交付決定後に出願手続きを開始してください。(6)実績報告:出願完了後、実績報告書と支出を証明する書類を提出します。(7)確定検査・補助金交付:県の検査後に補助金額が確定し交付されます。
審査と成功のコツ
採択率を高めるためのポイントは以下の通りです。(1)海外事業計画の具体性を明確に示すこと(進出先の市場規模・競合状況・販売計画を含む)。(2)出願先国の選定理由を市場分析に基づいて論理的に説明すること。(3)事前に弁理士と出願戦略を十分に検討し、権利化の見込みを示すこと。(4)先行技術・先行商標調査を実施済みであることを示すこと。(5)募集期間が約1か月と短いため、4月中から書類準備を始めること。(6)必要書類に不備がないよう提出前にチェックリストで確認すること。(7)山口県知的所有権センターやよろず支援拠点の専門家に申請書類のレビューを依頼することも有効です。
対象経費
対象となる経費
外国特許庁出願料(1件)
- 出願先国の特許庁・知的財産庁に支払う出願手数料、審査請求料等
国内代理人費用(1件)
- 日本国内の弁理士に支払う外国出願手続きの代理費用(明細書作成、出願書類作成等)
現地代理人費用(1件)
- 出願先国の弁理士・弁護士(現地代理人)に支払う手続代理費用
翻訳費用(1件)
- 出願書類(明細書、クレーム、意見書等)の翻訳に要する費用
先行技術調査費用(1件)
- 外国出願に先立って実施する先行技術調査・先行商標調査の費用
PCT・マドプロ関連費用(1件)
- PCT国際出願の国際調査手数料や、マドリッド協定議定書に基づく国際登録出願の手数料
対象外の経費
対象外の経費一覧(7件)
- 日本国特許庁への出願費用(国内出願に関する一切の費用)
- 国内での権利維持費用(特許料・登録料の年金等)
- 交付決定前に支出した費用
- 外国での権利維持費用(年金・更新料等)
- 訴訟・紛争解決に関する費用(冒認対策商標出願を除く)
- 渡航費・宿泊費等の間接経費
- 社内人件費・設備投資費用
よくある質問
Qどのような出願が補助対象になりますか?
外国への特許出願、実用新案登録出願、意匠登録出願、商標登録出願、および冒認対策のための商標出願が対象です。PCT国際出願やマドリッド協定議定書に基づく国際登録出願も含まれます。
Q補助金の上限額はいくらですか?
1企業あたり上限300万円です。案件ごとの上限は、特許150万円、実用新案・意匠・商標各60万円、冒認対策商標30万円となっています。
Qみなし大企業とは何ですか?
中小企業の定義に該当する企業であっても、大企業が発行済株式の過半数を保有している場合や、役員の過半数が大企業の関係者である場合など、実質的に大企業の支配下にある企業を指します。みなし大企業は本補助金の対象外です。
Qどのような費用が補助対象になりますか?
外国特許庁への出願料、国内・現地代理人(弁理士)費用、翻訳費用、先行技術調査費用などが対象となります。日本国特許庁への出願費用や国内での権利維持費用は対象外です。
Q申請から交付までの流れを教えてください。
募集期間中に申請書類を提出し、審査を経て交付決定を受けます。交付決定後に外国出願を行い、完了後に実績報告書を提出して、確定検査を経て補助金が交付されます。交付決定前に行った出願は補助対象外となりますのでご注意ください。
Q複数の国への出願でも申請できますか?
はい、複数の国・地域への出願も申請可能です。ただし、1企業あたりの上限額300万円の範囲内となります。出願先の国数が多いほど費用がかかるため、戦略的に優先国を選定することをお勧めします。
Q過去にこの補助金を利用したことがありますが、再度申請できますか?
過去の利用実績がある場合でも、新たな出願案件であれば再度申請することが可能です。ただし、同一の出願案件で重複して補助を受けることはできません。
Q他の補助金・助成金と併用できますか?
国(特許庁・INPIT)の「中小企業等外国出願支援事業」との関係に注意が必要です。同一の出願案件で国と県の補助金を重複受給することは原則として認められません。ただし、異なる出願案件であれば、国の補助金と県の補助金をそれぞれ活用することが可能な場合があります。また、山口県の他の海外展開支援補助金(海外市場開拓支援事業等)とは、対象経費が異なるため併用できる可能性があります。申請前に県の担当窓口に必ず確認してください。
詳細説明
制度の概要
山口県「中小企業等海外展開支援事業費補助金(海外出願支援事業)」は、県内中小企業が海外市場で自社の技術やブランドを守るために行う外国出願を経済的に支援する制度です。グローバル化が進む中、海外での知的財産権の確保は中小企業の競争力維持に不可欠となっています。
補助内容の詳細
補助率は対象経費の2分の1以内で、1企業あたりの上限は300万円です。出願の種類ごとに案件単位の上限が設定されており、特許は150万円、実用新案・意匠・商標はそれぞれ60万円、冒認対策商標は30万円となっています。複数の出願種別や複数国への出願を組み合わせて申請することも可能です。
冒認対策商標への対応
本制度の特筆すべき点として、冒認対策商標出願への補助があります。海外では日本企業の商標が無関係の第三者によって先に登録される「商標の冒認出願」が問題となっています。このような不正出願に対抗するための出願費用も補助対象に含まれており、中小企業の海外でのブランド保護を強力に支援します。
申請にあたっての留意点
募集期間が約1か月と短いため、事前に必要書類を準備しておくことが重要です。また、交付決定前に行った出願は補助対象外となるため、出願のタイミングには十分ご注意ください。外国出願に関する相談は、山口県よろず支援拠点や山口県知的所有権センターでも受け付けています。知的財産戦略の策定段階から専門家のアドバイスを受けることで、より効果的な海外展開が可能になります。
活用のポイント
本補助金を最大限活用するためには、海外事業計画と知的財産戦略を一体的に検討することが大切です。進出先の市場調査や競合分析を踏まえて、どの国でどの知的財産権を取得すべきかを明確にした上で申請することで、採択の可能性が高まります。