愛媛県のエコ・SDGs補助金、どこから手をつければいいですか?


佐藤
編集長
室谷さん、最近「脱炭素」とか「SDGs」という言葉をよく聞くんですが、愛媛の中小企業が実際に使えるお金って、具体的にどんなものがあるんでしょうか?

室谷
代表取締役
実はかなり多いんですよ!愛媛県独自の制度だけで5〜6本ありますし、国の制度を合わせると現在募集中のものだけで10本以上あります。しかも「環境対策は大企業だけのもの」という誤解が多くて、実際には愛媛の中小企業にこそ手厚い制度が揃ってるんですよね(笑)。

佐藤
編集長
えっ、そんなにあるんですか!

室谷
代表取締役
そうなんです。大きく分けると3種類あります。1つ目が「設備投資を補助してくれる補助金」、2つ目が「低利で借りられる融資制度」、3つ目が「認定制度に登録することで補助金審査で加点される仕組み」です。この3つを組み合わせると、かなり有利に省エネ・脱炭素化を進められますよ。

佐藤
編集長
なるほど。まず設備投資系の補助金から教えてください!

室谷
代表取締役
一番わかりやすいのは、愛媛県が令和7年度に実施した**「脱炭素型ビジネススタイル転換促進事業費補助金」**ですね。県内の中小企業が省エネ設備や再生可能エネルギー設備に投資する際、補助対象経費の2分の1、上限1,000万円まで補助してくれます。

佐藤
編集長
1,000万円!それはかなり大きいですね。

室谷
代表取締役
ただ条件があって、補助対象経費が400万円以上(税抜き)からじゃないと申請できないんです。それと採択基準が「CO2削減量の大きいものから優先」なので、申請書でどれだけCO2を削減できるかを数値でしっかり示すのが重要です。ここを甘く見ると採択されにくいですね。

佐藤
編集長
数値で示す、というのがポイントなんですね。

室谷
代表取締役
そうです。たとえば「LED照明を入れ替えます」より「現状の消費電力○kWhから○kWhに削減し、年間○トンのCO2削減見込み」と書いた方が圧倒的に有利です。エネルギー管理士や省エネ診断士に相談して計算してもらうのをおすすめします。
国の制度でさらに大きな支援を狙う


佐藤
編集長
国の制度ではどんなものがありますか?

室谷
代表取締役
今まさに募集中のものがいくつかあります。まず環境省の**「資源循環高度化設備導入補助」シリーズ**ですね。令和7年度補正予算で5種類の補助金が出ていて、2026年5月8日が〆切です。リサイクル系の設備投資に特化していて、補助上限が1件30億円と業界最大規模の補助金です。

佐藤
編集長
30億円!それはすごい金額ですね(笑)。

室谷
代表取締役
ざっくり大手向けですが、たとえば廃プラスチックの高度リサイクル設備、使用済みリチウム電池のリサイクル、太陽光パネルのリサイクル設備、金属破砕・選別設備などです。中小企業なら補助率は1/2ですが、上限30億円枠があるので設備投資規模が大きい会社には最有力候補ですよ。

佐藤
編集長
2026年5月8日〆切!急がないといけない案件ですね。

室谷
代表取締役
そうです。詳しくはjGrantsで公募要領を確認してください。省CO2型プラスチック高度リサイクル設備補助(ID: 2204)など各事業のページで要件を確認できます。

佐藤
編集長
他に運送業とか製造業向けのものはありますか?

室谷
代表取締役
あります!環境省の**「商用車等電動化促進事業」**ですね。トラック運送事業者が電気トラック(BEV)やプラグインハイブリッド(PHEV)、燃料電池車(FCV)を導入するときの補助です。予算総額が約295億円という国内最大規模の電動化補助金で、車両費用と充電設備費用をまとめて補助してくれます。

佐藤
編集長
これ、愛媛の運送会社でも使えるんですか?

室谷
代表取締役
使えます!全国対象ですから。車両総重量2.5トン超のトラックは事業用・自家用どちらも対象で、2.5トン以下は事業用のみという整理です。愛媛の物流会社で脱炭素化を検討しているところはぜひチェックしてほしいですね。詳細は商用車電動化促進事業(ID: 905)で確認できます。

佐藤
編集長
すごい!物流業界でもSDGs補助金が使えるんですね。

室谷
代表取締役
それから、GXという方向で事業再構築を考えている会社には、事業再構築補助金GX進出類型も要チェックです。第13回の採択事業者向けの交付申請手続きが進んでいる段階ですが、次回公募も見込まれる国の看板補助金の一つです。脱炭素分野への事業参入を後押しする補助上限1億5,000万円の制度ですね。

佐藤
編集長
GXって具体的にどんな業種が対象になるんですか?

室谷
代表取締役
太陽光・洋上風力・水素・バイオマス・省エネ製品の製造販売、カーボンクレジット事業、EV関連部品の製造などです。「今の主力事業とは違うGX分野で新規事業を立ち上げる」というときに使える枠組みですね。愛媛でも造船・電機・化学系の製造業が検討するケースが増えてます。
SDGsファイナンス系の補助金という選択肢

佐藤
編集長
補助金・融資以外のアプローチはありますか?

室谷
代表取締役
面白い選択肢として、SDGsファイナンス支援事業補助金というものがあります。環境省が推進している補助金で、企業がグリーンボンド・ブルーボンド・トランジションボンドといったSDGs債を発行する際の費用を補助してくれます。

佐藤
編集長
ボンド?社債みたいなものですか?

室谷
代表取締役
そうです。ESG投資家向けに「この会社は環境・社会配慮型の投資先です」と認証を取って社債を発行する仕組みですね。SDGsファイナンス支援補助金(グリーンボンド/グリーンローン)やSDGsファイナンス支援補助金(トランジションボンド/トランジションローン)など種類別に補助制度があります。

佐藤
編集長
愛媛の企業でも使えるんですか?

室谷
代表取締役
全国対象ですから愛媛でも使えます。ただし発行費用(格付け取得費、弁護士費用、検証費用など)が対象で、設備投資への補助ではないんです。「資金調達コストを下げてSDGs投資を加速させたい」という成長フェーズの会社向けですね。規模感としては中堅〜大手向きで、零細企業には少しハードルが高い制度ではあります(笑)。

佐藤
編集長
なるほど。資金調達の手法まで含めると選択肢が広がるんですね!
愛媛県独自の脱炭素支援メニューを深掘りする

佐藤
編集長
先ほどちらっと出た「融資制度」というのは何ですか?補助金とは違うんですか?

室谷
代表取締役
補助金とは違って返済が必要なんですが、金利が非常に安いのが特徴です。愛媛県の「脱炭素化等資金融資」は、通常の設備融資より金利が大幅に優遇されて、令和8年度は基本金利が年1.70%です。さらに温暖化対策に資する事業であれば年0.50%まで下がります。

佐藤
編集長
年0.50%!それはかなり低いですね。

室谷
代表取締役
さらに凄いのが、今治市の「脱炭素先行地域」に指定されているエリア(今治市島しょ部等ブルーライン沿線と今治タオル産業群)にある事業者は、年0.30%まで下がるんです。今治市の利子補給金と組み合わせれば実質無利子も狙えます。融資上限は5,000万円、期間は最大10年なので、大規模な設備投資の資金調達に最適ですね。

佐藤
編集長
今治市の会社は特に有利なんですね!

室谷
代表取締役
そうなんです。今治のタオル産業は脱炭素の動きが盛んで、蒸気ボイラーの省エネ化や再エネ導入で県の認定を取ってる会社が増えてます(笑)。

佐藤
編集長
もう一つ出てきた「認定制度」というのは何ですか?

室谷
代表取締役
愛媛県には**「えひめゼロカーボン・チャレンジ企業認定制度」**というものがあって、CO2排出量を算定して削減計画を立てた事業者を認定する制度です。認定されると何がいいかというと、補助金の採択審査で加点されるんです。

佐藤
編集長
採択率が上がるということ?

室谷
代表取締役
そうです。さっきの脱炭素型ビジネス転換補助金や県の他の事業を申請するときに、認定を持ってると審査で有利になります。加えて、愛媛銀行の「脱炭素実現私募債」や伊予銀行の「環境私募債」でも優遇されます。資金調達コストが下がるんですよね。

佐藤
編集長
なるほど!認定を取ることで補助金も融資も有利になる、という「掛け算の効果」があるんですね。

室谷
代表取締役
まさにそうです。これが愛媛の事業者に特有の「脱炭素三点セット」です。認定取得→融資優遇→補助金加点、この順番で動くのが一番効率的ですよ。
愛媛県 脱炭素三点セット(推奨活用フロー)
- Step 1: えひめゼロカーボン・チャレンジ企業認定を取得(CO2排出量の算定と削減計画の策定)
- Step 2: 脱炭素化等資金融資で低金利(最低0.30%)の設備投資資金を確保
- Step 3: 脱炭素型ビジネス転換補助金など県の補助金で採択加点を活用
SDGs推進企業登録制度との違いと使い分け

佐藤
編集長
「SDGs推進企業登録」という別の制度もあると聞いたんですが、これは何ですか?

室谷
代表取締役
これは環境だけじゃなくSDGs全般(社会・経済・環境の17ゴール)に取り組む企業を登録する制度です。登録すると「愛媛県SDGs推進企業登録マーク」が使えて、対外PRに活用できます。令和6年10月からは登録企業向けの「クローズドマート」というビジネスマッチングの場も使えるようになりました。

佐藤
編集長
ゼロカーボン認定と何が違うんですか?

室谷
代表取締役
ゼロカーボン認定は脱炭素・CO2削減にフォーカスした制度で、補助金審査加点や融資優遇という「実利」に直結してます。SDGs推進企業登録は幅広いSDGs活動を対象に、ブランディングと取引先・採用面でのアピール効果が主眼です。両方登録することもできるので、組み合わせる会社も増えてますね。

佐藤
編集長
なるほど!環境面の実利ならゼロカーボン認定、PR面ならSDGs登録、という使い分けなんですね。

室谷
代表取締役
そうです。どちらか片方でいいか?と聞かれたら、まずゼロカーボン認定から取った方が補助金に直結するので実利が大きいとお伝えしています。
愛媛×エコSDGsの補助金横断比較表
| 制度名 | 種別 | 上限額 | 補助率 | 対象 | 申請窓口 |
|---|---|---|---|---|---|
| 脱炭素型ビジネス転換補助金(愛媛県) | 補助金 | 1,000万円 | 1/2 | 中小企業 | 愛媛県庁 |
| 脱炭素化等資金融資(愛媛県) | 融資 | 5,000万円 | 金利0.30〜1.70% | 中小企業 | 取扱金融機関 |
| ゼロカーボン・ビジネスモデル創出事業(愛媛県) | 委託 | 1,000万円 | 定額 | 中小企業連合体 | 愛媛県庁 |
| 商用車電動化促進事業(国・環境省) | 補助金 | 予算295億円 | 要確認 | 運送事業者等 | LEVO |
| 省CO2プラスチックリサイクル設備補助(国・環境省) | 補助金 | 30億円 | 中小1/2 | リサイクル事業者 | 環境省 |
| 太陽光パネルリサイクル設備補助(国・環境省) | 補助金 | 30億円 | 中小1/2 | リサイクル事業者 | 環境省 |
| リチウム電池リサイクル設備補助(国・環境省) | 補助金 | 30億円 | 中小1/2 | リサイクル事業者 | 環境省 |
| 金属破砕・選別設備補助(国・環境省) | 補助金 | 30億円 | 中小1/2 | 金属リサイクル事業者 | 環境省 |
| 地球温暖化防止活動促進事業(国・環境省) | 補助金 | 上限なし | 5/10 | 推進センター指定NPO等 | 環境省 |
| 事業再構築補助金GX進出類型(国) | 補助金 | 1億5,000万円 | 要確認 | 第13回採択事業者 | 事務局 |
| SDGsファイナンス支援(グリーンボンド)(国・環境省) | 補助金 | 要確認 | 要確認 | SDGs債発行企業 | 環境省 |
| SDGsファイナンス支援(トランジションボンド)(国・環境省) | 補助金 | 要確認 | 要確認 | SDGs債発行企業 | 環境省 |

佐藤
編集長
補助上限30億円のものが4種類もあるんですね!

室谷
代表取締役
はい。ただ、これらは廃プラや廃バッテリーのリサイクル設備を製造・導入する会社向けなので、愛媛だと化学・製造業が主な対象になります。2026年5月8日〆切なので、該当する会社はすぐ動いてください!
申請で失敗しないための3つのポイント

佐藤
編集長
GビズIDって、補助金ごとに取り直すんじゃなくて、一度取れば使い回せるんですか?

室谷
代表取締役
そうです!一度取得すれば国の補助金はほぼ全てjGrantsで申請できます。ものづくり補助金でもIT導入補助金でも同じIDを使います。そういう意味で、まずGビズIDを取得しておくのが「補助金活用への最初の一歩」ですね。

佐藤
編集長
なるほど!準備しておいて損はないということですね。
愛媛県 脱炭素・エコ・SDGs補助金 問い合わせ先
- 愛媛県 脱炭素型ビジネス転換補助金: 愛媛県庁 産業雇用局 産業政策課 zero-carbon.pref.ehime.jp
- 脱炭素化等資金融資: 取扱金融機関(愛媛銀行・伊予銀行等)または愛媛県庁
- えひめゼロカーボン・チャレンジ企業認定: 愛媛県庁 環境局 環境政策課 zero-carbon.pref.ehime.jp/challenge/
- 商用車電動化促進事業: LEVO(一般社団法人 次世代自動車振興センター)
- 資源循環高度化設備補助(バリューチェーン5種類): 環境省 jgrants-portal.go.jp
申請期限のアラート
- 令和7年度補正 資源循環設備補助(5種類): 2026年5月8日〆切(超直近!)
- 商用車電動化促進事業: 予算消化次第で打ち切りの可能性あり、早めの申請推奨
- 脱炭素型ビジネス転換補助金(令和7年度): 受付終了済み→令和8年度版を待機

佐藤
編集長
5月8日〆切のものがあるということは、この記事を読んでる人は今すぐ動いた方がいい案件があるということですね!

室谷
代表取締役
そうなんです!環境省のバリューチェーン補助は5月8日がデッドラインです。ただし交付申請は別途必要なので、公募要領の確認は今日中に!
太陽光発電の共同購入という選択肢も

佐藤
編集長
個人・個人事業主が脱炭素にお金を出したい場合はどうしたらいいですか?

室谷
代表取締役
愛媛県が面白い取り組みをやっていて、**「えひめ事業所用太陽光発電設備共同購入推進事業」**というのがあります。県と協定を結んだ事業者が一括で太陽光パネルの購入者を集めて、まとめ買いで市場価格より安く導入できる仕組みです。令和7年度は令和7年11月4日から令和8年3月31日まで受付していました。

佐藤
編集長
「共同購入」って普通の補助金とは違う面白い仕組みですね。

室谷
代表取締役
そうなんです。補助金のように申請して採択を待つのではなく、参加登録して、施工事業者から見積もりをもらって、合意したら契約、という流れなので、採択の不確実性がなくて計画が立てやすいんです。蓄電池やEV充電器もオプションで導入できます。

佐藤
編集長
令和8年度版は出るんでしょうか?

室谷
代表取締役
令和7年度の反応を見て継続判断のはずです。令和7年度事業は令和7年11月4日開始でしたから、令和8年度版も秋頃に出てくる可能性が高いですね。愛媛県のゼロカーボンポータル(zero-carbon.pref.ehime.jp)を定期的にチェックしておくといいです。

佐藤
編集長
わかりました!まとめると、愛媛の事業者はどこから動き始めるのがいいですか?

室谷
代表取締役
優先順位をつけるとこうなります。まずGビズIDプライムを取得、次にゼロカーボン・チャレンジ企業認定を申請、そして使えそうな補助金を絞り込んで申請書を書き始める。これが最短ルートです。補助金は毎年度変わりますが、「認定があると有利」という構造は来年度も続くはずなので、認定を取っておくと複数年にわたって効いてきます。

佐藤
編集長
ありがとうございます!愛媛で環境に取り組む事業者には、かなり手厚い制度が揃ってることがよくわかりました!

佐藤
編集長
愛媛県のエコ・SDGs補助金全件一覧は愛媛県の補助金・助成金ページでも確認できます。業種・対象・金額で絞り込んで使える制度を見つけてみてください。