鳥取県でエコ・SDGsに取り組む企業が使える補助金とは?


佐藤
編集長
室谷さん、最近「SDGs経営」とか「エコ補助金」って言葉をよく聞くんですけど、鳥取県の事業者が実際に使える補助金ってどんなのがあるんですか?

室谷
代表取締役
鳥取県は全国でも珍しく独自のSDGs認証制度を持っていて、それに紐づいた補助金が整っているんですよね。ざっくり言うと、鳥取県独自の制度と国(環境省・経産省)の制度、2つの柱があります。

佐藤
編集長
2本立てになってるんですね!

室谷
代表取締役
そう。で、県独自の代表格が「SDGs経営促進補助金」で、国の制度だとSHIFT事業とかZEB補助金とか。鳥取県内の事業者は両方使えるんで、組み合わせると結構いろんな取り組みをカバーできます。

佐藤
編集長
規模感ってどう違うんですか?

室谷
代表取締役
県の補助金は上限100万円・補助率1/2でこぢんまりしてますけど、国の補助金は工場向けのSHIFT事業だと上限5億円規模とかなので、全然スケールが違いますね。小さい取り組みを始めたいなら県の制度から入るのが楽です。

佐藤
編集長
やっぱり規模で使い分けるんですね。具体的にどんな事業者が対象なんですか?

室谷
代表取締役
基本は中小企業とか小規模事業者。農業法人でも使える制度があります。ただ、鳥取県のSDGs経営促進補助金は「とっとりSDGs企業認証」の認証を取得中か取得済みの事業者が対象なんで、まずそっちの認証から動かないといけないケースもあります。

佐藤
編集長
認証が前提条件になってるんですね。

室谷
代表取締役
そう。逆に認証取得を目指して動くこと自体を補助金で支援してくれる「SDGs経営推進型」もあるんで、一緒に進められるんですよ。
鳥取県独自制度 - SDGs経営促進補助金の全貌

佐藤
編集長
じゃあまず鳥取県独自の「SDGs経営促進補助金」から教えてもらえますか?

室谷
代表取締役
これ、令和8年度(2026年度)も公募が始まってて、3つの類型に分かれてるんですよ。

佐藤
編集長
3つ?それぞれどう違うんですか?

室谷
代表取締役
「SDGs経営推進型」「社会課題解決型」「循環経済対応型」です。推進型はSDGsの経営戦略を作る、分析する、みたいな調査・研究段階の支援。課題解決型は認証済みの企業が社会課題に取り組むビジネスを実証したい時。循環経済型は廃棄物削減やリサイクル、資源の最大活用に取り組む時です。

佐藤
編集長
経営戦略の策定から実証まで一貫してカバーしてるんですね!

室谷
代表取締役
まさに。受付期間は類型によって違って、推進型は令和8年4月30日から令和9年1月29日までで予算が尽きたら終了。課題解決型と循環経済型は令和8年6月30日までという設定になってます。

佐藤
編集長
補助率と上限額は?

室谷
代表取締役
上限100万円、補助率1/2です。専門家謝金、旅費、委託費、借料、受験料・受講料が対象経費として認められます。申請は電子申請か郵送で、商工政策課への提出です。

佐藤
編集長
問い合わせはどこに?

室谷
代表取締役
鳥取県商工労働部商工政策課で、電話は0857-26-7538です。
SDGs経営促進補助金の基本情報
- 上限金額: 100万円
- 補助率: 1/2
- 対象者: とっとりSDGs企業認証の取得済み・取得予定事業者
- 受付: 令和8年4月30日以降(類型により終期が異なる)
- 申請先: 鳥取県商工労働部商工政策課(電話 0857-26-7538)

佐藤
編集長
この補助金はDBに登録されてますか?

室谷
代表取締役
探してみましたが、令和8年度版の情報はまだ収載中のようです。最新情報は鳥取県公式ページで確認するのがいちばん確実ですね。
環境省の補助金 - 工場・事業場向けSHIFT事業


佐藤
編集長
次は国の補助金ですね。環境省のSHIFT事業って何ですか?

室谷
代表取締役
「脱炭素技術等による工場・事業場の省CO2化加速事業」の略称がSHIFT事業です。工場や事業場でCO2排出量を削減するために、高効率機器の導入とか省エネ設備更新を支援してくれる制度です。

佐藤
編集長
どんな規模の事業者が多いんですか?

室谷
代表取締役
化学、鉄鋼、食品、窯業系のエネルギー多消費型企業が多いですね。ただ全業種・全国が対象なんで鳥取の食品加工とか農産物加工系の事業者も普通に申請できます。

佐藤
編集長
補助額は?

室谷
代表取締役
上限に定めがないタイプで、設備投資の規模次第です。補助率はA類型(標準事業)とB類型(大規模電化・燃料転換)で違って、ざっくり1/3前後。大型案件だと数億円単位の補助を受けている事例もあります。

佐藤
編集長
数億って相当ですね(笑)。

室谷
代表取締役
ほんとそう。採択率は公募回によって40〜60%くらいでばらつきがあります。採択されやすくするためには申請前にエネルギー診断を受けておくのが定石で、それが加点になるんです。

佐藤
編集長
事前準備が大事なんですね。

室谷
代表取締役
GHGの排出削減目標を定量的に示す計画書が求められるので、自社のエネルギー消費のデータをきちんと整理してから動くといい。GビズIDも事前取得しておいてください。

室谷
代表取締役
詳しい最新情報はSHIFT事業(環境省)とSHIFT事業(令和7年度版)を参照してください。
建物のゼロエネ化 - ZEB・ZEH補助金

佐藤
編集長
建物の省エネ化に使える補助金もあるって言ってましたね。

室谷
代表取締役
そうです。「ZEB」と「ZEH」というやつで、ZEBはビルや商業施設などの業務用建物、ZEHは住宅向けのゼロエネルギー化支援です。どちらも環境省が実施しています。

佐藤
編集長
「ゼロエネルギー」って何ですか?

室谷
代表取締役
建物のエネルギー消費量の収支をゼロ以下にする、という考え方です。断熱性能を上げてエネルギー消費を減らして、太陽光で発電して、その差引きがゼロかマイナスになる建物を作る、ということです。

佐藤
編集長
それって相当コストがかかりそうですよね。

室谷
代表取締役
そうなんですよ。だから補助金が手厚くて、ZEB補助金(建築物等のZEB化・省CO2化普及加速事業)は補助率が1/4〜2/3とかなり高い水準です。ZEBのランクによって補助率が変わって、ZEB Readyより上位のランクほど補助が手厚くなります。

佐藤
編集長
上限は?

室谷
代表取締役
最大3億円規模の事業が対象になるケースもあります。新築・既存どちらも対象です。

佐藤
編集長
既存の建物でも使えるんですね。

室谷
代表取締役
改修工事に対しても補助が出るんで、既存の事務所や倉庫をリノベーションするときにも使えます。

室谷
代表取締役
SDGsファイナンス補助金 - グリーンボンド発行支援

佐藤
編集長
SDGsファイナンス補助金というのも見かけたんですけど、これはどんな制度ですか?

室谷
代表取締役
これは東京都が実施している制度で、グリーンボンドやソーシャルボンドなどのSDGs関連の債券を発行する企業の外部レビュー費用を補助するものです。

佐藤
編集長
債券の発行…大企業向けですかね?

室谷
代表取締役
そうですね、ある程度の規模の企業向けです。種類は複数あって、グリーンボンド・グリーンローン向けは上限200万円・補助率2割、ソーシャルボンド向けは上限300万円・補助率6割と手厚い設定です。ブルーボンド(海洋環境保全)向けは上限500万円・補助率7割でいちばん手厚い。

佐藤
編集長
ブルーボンドって珍しいですね。

室谷
代表取締役
海洋保護に焦点を当てた比較的新しいカテゴリです。鳥取県には山陰海岸があって漁業も盛んなので、沿岸環境保護に取り組む企業には刺さるかもしれません。

室谷
代表取締役
比較テーブル - 鳥取県エコ・SDGs関連主要補助金

佐藤
編集長
ここまでの話を整理してほしいんですが、補助金を横並びで比較できますか?

室谷
代表取締役
まとめますね。
| 補助金名 | 実施主体 | 上限額 | 補助率 | 対象 |
|---|---|---|---|---|
| SDGs経営促進補助金(推進型) | 鳥取県 | 100万円 | 1/2 | SDGs認証取得を目指す事業者 |
| SDGs経営促進補助金(課題解決型) | 鳥取県 | 100万円 | 1/2 | SDGs認証済み事業者 |
| SDGs経営促進補助金(循環経済型) | 鳥取県 | 100万円 | 1/2 | 資源循環に取り組む事業者 |
| SHIFT事業(R8年度) | 環境省 | 規模次第(億単位) | 〜1/3 | 工場・事業場 |
| ZEB化補助金 | 環境省 | 3億円 | 1/4〜2/3 | 業務用建築事業者 |
| ZEH化支援事業 | 環境省 | 規模次第 | 1/2以内 | 住宅事業者 |
| SDGsファイナンス(グリーンボンド) | 東京都 | 200万円 | 2/10〜7/10 | 法人 |
| SDGsファイナンス(ソーシャルボンド) | 東京都 | 300万円 | 6/10〜10/10 | 法人 |
| SDGsファイナンス(ブルーボンド) | 東京都 | 500万円 | 7/10 | 法人 |

佐藤
編集長
9種類も一覧にしてもらえると選びやすいですね!

室谷
代表取締役
実際はこれ以外にも中小企業向けの事業再構築補助金でGX進出類型を使う方法とか、農業系のCO2削減事業とか、もっと多くの制度が鳥取県内で利用できます。合計431件以上のエコ・SDGs関連補助金がデータベースに収載されているので、自社の業種と取り組み内容でフィルタリングすると見つかります。
鳥取県産業振興機構のGX支援も使える

佐藤
編集長
鳥取県の産業振興機構がGX支援もやってると聞いたんですが?

室谷
代表取締役
そうなんです。公益財団法人鳥取県産業振興機構(通称:とりとん)がカーボンニュートラル支援事業をやっていて、GHG排出量の見える化支援、GX人材育成、省エネ手法の提案、補助金情報の発信拠点としての機能を持っています。

佐藤
編集長
無料で使える相談窓口みたいな?

室谷
代表取締役
そう。特にいいのは、どの補助金を使えばいいか分からないという段階から相談できること。自社のCO2排出量を把握してない企業さんも多いので、見える化の第一歩から一緒に動いてくれます。

佐藤
編集長
それは心強いですね!鳥取って人口少ないから、こういう個別対応が手厚いのかも。

室谷
代表取締役
まさにそう(笑)。大都市と違って担当者と直接話せる環境が整ってるのは強みです。問い合わせは鳥取県産業振興機構の西部センターへ。
申請前に必ず確認すること
- 各補助金の公募期間と予算上限(予算消化で締切になることがある)
- とっとりSDGs認証の必要性(SDGs経営促進補助金は認証が前提または申請中が対象)
- GビズIDの事前取得(国の補助金の多くで必要)
- 後払い原則(補助金は実績報告後の入金が多いため、一時的な資金手当が必要)
申請のポイントと成功のコツ

佐藤
編集長
採択されるためのコツって何ですか?

室谷
代表取締役
一番大事なのは数字で語ることです。「省エネします」じゃなくて「CO2排出量を現状比30%削減する」のように、目標を定量的に示せるかどうかで審査員の評価が全然違います。

佐藤
編集長
数値化が重要なんですね。

室谷
代表取締役
あとSDGs補助金に特有なんですけど、SDGsの17の目標のうちどの目標の達成に寄与するか、が問われることが多いんです。自社の取り組みがゴール7(クリーンエネルギー)とか12(つくる責任・つかう責任)とか13(気候変動対策)にどう貢献するかを明示すると刺さります。

佐藤
編集長
なるほど、SDGsの文脈で語れるかどうか。

室谷
代表取締役
そうそう。採択率を上げる加点要因として、専門家に事前診断してもらった記録がある、とか、従業員教育を実施済みとかもプラスになります。申請書は最初から完璧なものを出すより、前の年の申請書を参考に改善する、というプロセスが有効です。
1自社のエネルギー消費量・CO2排出量のデータを収集する
2とっとりSDGs企業認証を取得(または申請中)にする
3GビズIDを取得しておく
4鳥取県産業振興機構などに相談し、取り組みに合った補助金を選ぶ
5SDGsの目標との関連を定量的に示した事業計画を作成
6電子申請または郵送で申請
7採択後に事業実施・実績報告して補助金を受領

佐藤
編集長
流れが整理できました。後払いって言ってましたが、資金繰り的にはきつくないですか?

室谷
代表取締役
そこ、よく聞かれるんですよね。補助金は基本的に実績払いなので、一時的に立て替えが必要になります。規模が大きいほど立て替え額も増えるので、金融機関への相談も同時並行で動かすのがベターです。補助金採択が確定したという通知があれば、融資の審査も有利になります。

佐藤
編集長
セットで考えるんですね!

室谷
代表取締役
そう。補助金は経営支援の「一部」で、融資とか補助金以外の支援制度と組み合わせて使うのが本来の姿です。
まとめ - 鳥取県のエコ・SDGs補助金を賢く使う

佐藤
編集長
今日話してもらったことを振り返ると、鳥取県独自の制度を軸に、国の制度を大きな投資に使う、という組み合わせが基本戦略ですかね?

室谷
代表取締役
そうですね。ざっくりまとめると、SDGsへの第一歩なら鳥取県のSDGs経営促進補助金(上限100万円)から。設備投資が大きくなるならSHIFT事業やZEB補助金。建設・不動産系ならZEB・ZEH補助金。SDGs債の発行を考えているなら東京都のSDGsファイナンス補助金、という感じです。

佐藤
編集長
ロードマップとして使えますね!

室谷
代表取締役
大事なのは「とっとりSDGs企業認証」を取得しておくこと。県の補助金の多くに関わってきますし、取引先からの評価も上がります。認証制度については鳥取県産業振興機構か商工政策課に相談してください。

佐藤
編集長
ありがとうございました!鳥取県でエコ・SDGsに取り組みたい事業者さんは、まず認証から動いてみると良さそうですね。

室谷
代表取締役
そうですね。補助金の一覧については鳥取県全体の補助金を/subsidy/tottoriで確認できますし、目的別の絞り込みはこのページの一覧テーブルを使ってみてください。