山形県のエコ・SDGs補助金 種類別ガイド
最近、山形の取引先から「うちの工場もそろそろ脱炭素をやらないといけないんだけど、何かいい補助金ある?」って聞かれたんですよね。429件もあるって聞いて、どこから手をつければいいか分からないって言ってて。
あー、それはよく聞く話ですよ(笑)。件数が多いのは確かで、エコ・SDGs系は国の制度だけでも常時200件以上あるんですよね。でも大きく4つに分類できるんです。設備投資系、再生可能エネルギー系、建物の省エネ化(ZEB・ZEH)系、あと脱炭素経営支援系。
4つに分けると分かりやすいですね!それぞれどんな会社向けなんですか?
設備投資系は工場を持つ製造業がど真ん中。省エネ機器の導入で補助率1/3〜2/3が出るものが多い。再エネ系は電力コストに困ってる事業者全般、特に太陽光・蓄電池の導入を考えてるところ。ZEB・ZEH系は不動産や建設関係が多くて、ZEB認証取得を目指す新築・改修案件に使える。脱炭素経営支援は、CO2削減計画の策定から始めたい中小企業向け、ざっくりこんな感じです。
山形県ならではの補助金ってあるんですか?国の制度ばかりな気が…
いや、山形は県独自の充実ぶりがすごいんですよ!「やまがた未来くるエネルギー補助金」は蓄電池に1kWhあたり7万円(上限40万円)出るし、山形市では「省エネ高効率設備導入事業費補助金」で空調・給湯・照明の入れ替えを支援してる。令和8年度は新たに住宅用太陽光の補助金(7万円/kW・上限63万円)も始まったんです。
それだけじゃなくて、令和8年度は「地域主導型再生可能エネルギー導入支援事業費補助金」も新設されてるし、山形市の令和8年度第1弾は予算6,340万円で空調・給湯の省エネ化を支援してるんです。山形は寒冷地だから暖房コストが切実で、それだけ地域独自の支援も手厚い。
じゃあまず、製造業とか事業者向けの大きな補助金から教えてください。どれが特に使いやすいですか?
実績ベースでいうと、まず「SHIFT事業」(工場・事業場における先導的な脱炭素化取組推進事業)ですね。環境省がやってて、2段階になってるんですよ。最初にCO2削減計画を作る支援(
SHIFT事業 CO2削減計画策定支援、上限200万円・補助率3/4)を使って、計画ができたら設備更新の大型補助金(
SHIFT事業 省CO2型設備更新支援、上限5億円・補助率1/3)につなげる流れです。
使えます(笑)。ただ審査は結構厳しくて、「業界の脱炭素化のロールモデルになる」という先導性が求められるんですよ。だからまずCO2削減計画の策定支援から入って、しっかり実績を作ってから申請するのが現実的な流れ。山形の製造業だと食品・部品加工が多いから、冷凍設備や産業炉の更新に使える事例が多いですね。
そう、これは事業者が直接もらうというより、省エネ診断機関への補助なんですが、結果として診断を無料で受けられるというメリットがある。山形でも中小企業向けの省エネ診断支援として活用されてるんですよ。
冷凍冷蔵の設備を使ってる食品系の会社向けにはどんなのがありますか?
それなら「
コールドチェーンを支える冷凍冷蔵機器の脱フロン・脱炭素化推進事業」がドンピシャですよ。上限5億円・補助率1/3以下で、フロン冷媒から自然冷媒(CO2、炭化水素)への切り替えに使える。山形は果樹やさくらんぼの産地で、冷凍冷蔵倉庫を持つ農産物加工業者が多いから、これは相性がいい。脱フロン対応は2030年を目標に加速してるから、早めに動いた方が加点要素になります。
| 制度名 | 補助上限 | 補助率 | 対象 |
|---|
| SHIFT事業(設備更新) | 5億円 | 1/3 | 製造業・事業場 |
| SHIFT事業(計画策定) | 200万円 | 3/4 | 中小企業 |
| 冷凍冷蔵機器脱フロン推進 | 5億円 | 1/3以下 | 冷凍冷蔵倉庫 |
| 中小企業省エネ診断拡充 | 32.7億円 | 10/10 | 中小企業支援機関 |
| GX製造プロセス転換 | 1,179億円 | 要確認 | 鉄鋼・化学・紙パルプ |
なるほど!運輸・輸送系の会社向けにはどうですか?山形は物流会社も多いので。
山形県独自の補助金、もう少し詳しく教えてもらえますか?
まず県レベルでいうと「やまがた未来くるエネルギー補助金」が看板制度ですね。令和8年度は4月16日に募集開始で、募集期間は令和8年11月30日まで。蓄電池(非FIT型)は1kWhあたり7万円または1/3のいずれか低い額で、上限40万円です。条件が特徴的で、10kW未満の太陽光発電設備との新規同時導入が必要なんですよ。単独では申請できない。
蓄電池だけ入れればいいと思ってた(笑)。太陽光とセットなんですね。
そうなんです。それから木質バイオマス燃焼機器(ストーブ)も対象で180件募集してる。山形って森林率が高いから、地元の薪を使ったバイオマス暖房への切り替えを支援してるんです。地中熱利用装置(空調・融雪)も対象で、これは特に融雪装置の需要が高い雪国ならではですよね。
もう1つ注目なのが令和8年度の新規事業「住宅用太陽光発電設備(自家消費型)導入事業費補助金」。やまがた省エネ健康住宅に住んでる方が屋根に太陽光を設置する場合に、1kWあたり7万円(上限63万円)が出る。80件の募集で、令和8年4月6日から令和9年1月15日まで受付中です。
63万円!それは大きいですね。どんな住宅が対象なんですか?
「やまがた省エネ健康住宅認定証」を取得した住宅か、BELS評価書があってBEI0.80以下かつUA値0.46以下という省エネ性能の高い住宅が対象です。県が省エネ住宅の普及を進めているので、これに乗っかる形で太陽光も導入しようという設計なんですよ。FIT(固定価格買取)を使わない自家消費型が条件で、30%以上を自家消費することが求められます。
山形市の「省エネ高効率設備導入事業費補助金」は令和8年度予算が6,340万円で、個人も事業者も使えます。対象設備は高効率空調機器、高効率給湯機器、調光制御型LED(人感センサ付き等)の3種類。30%以上のCO2削減効果が条件で、令和8年度から抽選制に変わったのが注意点ですね。令和7年度までは先着順だったので、同じ感覚でいると締め切りを間違えます。
ZEBとかZEHってよく聞くんですけど、実際に山形の事業者が使える補助金ってどんなのがありますか?
ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)だと「
LCCO2削減型の先導的な新築ZEB支援事業」(上限5億円・補助率1/3〜3/5)が代表的です。ZEBランクによって補助率が変わるんですよ。Nearly ZEB→補助率1/3、ZEB Ready→2/5、ZEB→1/2、ZEB+→3/5という段階です。
確かに山形は雪も多いですもんね。断熱は切実な問題ですよね(笑)
そうなんですよ!それに加えて「
脱炭素志向型住宅の導入支援事業」(環境省)もあって、これは断熱性能が高く再エネ設備を搭載した住宅全体をカバーする制度です。山形市の「やまがた省エネ健康住宅」の認定制度と組み合わせると、地元認定→国補助のダブル活用ができる場合があります。
太陽光や蓄電池に特化した補助金も整理してほしいんですよね。エコ発とかの記事だと5〜6種類しか載ってないんですが、もっとあるんですか?
個人や中小事業者が使える太陽光・蓄電池の補助金は?
個人向けメインなら先ほど話した「やまがた未来くるエネルギー補助金」(蓄電池上限40万円)と「住宅用太陽光発電設備補助金」(上限63万円)ですね。中小事業者向けは「
ストレージパリティの達成に向けた太陽光発電設備等の価格低減促進事業」(上限3,000万円)が自家消費型の太陽光・蓄電池の導入に使えます。この名前が難しくて損してる気がしますけどね(笑)
そうなんです。農地に太陽光パネルを設置するソーラーシェアリングや、営農型太陽光発電も対象になるケースがある。山形だと農業との掛け合わせで再エネを導入するケースが増えてきていて、農地転用なしで再エネ収益も得られるので注目されてます。山形県の農業系団体との連携プロジェクトなら加点要素になる場合もある。
廃棄物削減とかリサイクルに関する補助金もありますか?SDGsって廃棄物問題も含みますよね。
「
廃棄物処理施設を核とした地域循環共生圏構築促進事業」(環境省R8年度)もあります。廃棄物発電や熱回収を活用した地域エネルギー供給プロジェクトが対象。山形市のごみ処理施設(エネルギーセンター)みたいな施設の高効率化や、地域熱供給システムへの展開に活用できる制度です。
Scope3ってサプライチェーン全体の排出量ですよね。中小企業でも関係あるんですか?
最近、大企業がサプライヤーに対してScope3削減を求めるようになってきてるんですよ。「
Scope3排出量削減のための企業間連携による省CO2設備投資促進事業」(環境省R8年度)はまさにこれで、大企業とサプライヤー(山形の中小製造業)が連携して省CO2設備を導入する場合に補助が出る。受注先から「CO2削減の証明を出してほしい」と言われ始めた会社にとって、コストを下げながら対応できる制度ですね。
サプライチェーン全体の脱炭素化、来てる感じがしますよね(笑)
マジで来てます。山形の部品加工系の中小企業は、東北・関東の大手メーカーからのSCOP3対応要求が増えてきていて、対応できないと取引見直しになるリスクもある。だから補助金を活用して早めに対応するのが賢い選択肢です。
エコ・SDGs補助金 申請の流れ(山形県版)
補助金の申請って難しそうですよね。どこで相談できるんですか?
山形県内の相談窓口は主に3つです。①山形県産業技術センター(省エネ診断・技術相談)、②山形県中小企業振興公社(補助金情報・経営支援)、③山形商工会議所・各地商工会(地元密着の申請サポート)です。国の補助金はJ-GoodTech(中小機構)やJコネクト(NEDO)に情報が集まっていて、公募情報はe-Rad(府省共通研究開発管理システム)で確認できます。
GビズIDって事前に取っておく必要があるんでしたっけ?
そうです、これは絶対に事前に取っておいてください。GビズIDの取得には2〜3週間かかることがある。公募が始まってから申請しようとしてもIDがなくて間に合わないケースが本当に多い。経産省系の補助金はほぼ全部GビズID必須なので、補助金を使う気があるなら今すぐ申請を(笑)
それと加点狙いのコツとして、「賃上げ表明」「女性・若手活躍の取組」「地域経済牽引事業計画の認定」あたりは事前に整備しておくと複数の補助金で使える加点要素になります。山形県には「やまがた女性活躍推進企業」認定制度とか「やまがた子育て応援企業」認定制度があって、これらを取得していると加点されるケースがある。
- GビズID: 経産省系補助金の申請に必須。取得に2〜3週間かかるため事前申請が必須
- 交付決定前の着手禁止: 補助金は「交付決定後に工事着手」が鉄則。先に工事を始めると対象外になる(山形県やまがた未来くるエネルギー補助金は限定的に事前着手届が認められる場合もあり)
- 先着順 vs 抽選: 制度によって採択方式が違う。山形市の省エネ設備補助金(R8年度〜)は先着順から抽選制に変わった
- 複数補助金の併用確認: 同一設備に複数の補助金を重複適用すると返還を求められる場合あり。事前に担当窓口に確認を
ありがとうございます。申請書類ってどこがポイントですか?
SHIFT事業なんかは審査が本当に厳しくて、採択率はざっくり30〜40%くらいですよ。鍵になるのは「CO2削減量の根拠の具体性」と「補助金なしでは実現できないという事業性の証明」です。業界全体の脱炭素化に貢献するロールモデル性を示せると採択率が上がります。中小企業なら山形県産業技術センターや地域の補助金コンサルタントに相談しながら書いた方が通過率が全然違う。
エコ・SDGs系の大型補助金はほぼすべて「後払い」です。工事を完了して実績報告をしてから振り込まれるため、工事費を一時的に立て替える必要があります。特に上限5億円のSHIFT事業などは、資金繰りの計画を事前に立てておかないと危険。地域の金融機関(山形銀行・荘内銀行等)に「補助金採択見込み証明」を見せて融資交渉を事前に進めることをお勧めします。
後払いの資金繰りは盲点ですね!知らずに突っ込んで大変なことになりそう。
実際にそういう話をよく聞くんですよ。大きな補助金を取れた喜びで前向きに動いて、資金繰りを甘く見て工期中に資金ショートしそうになったとか。しっかり計画を立てることが大事です。
| 制度名 | 補助上限 | 補助率 | 対象 | 主な分類 |
|---|
| SHIFT事業(省CO2設備更新) | 5億円 | 1/3 | 事業者 | 脱炭素設備 |
| SHIFT事業(計画策定支援) | 200万円 | 3/4 | 中小企業 | 脱炭素経営 |
| 冷凍冷蔵機器脱フロン推進 | 5億円 | 1/3以下 | 事業者 | 脱炭素設備 |
| ZEB新築支援(LCCO2削減型) | 5億円 | 1/3〜3/5 | 事業者 | ZEB |
| ZEB普及促進(既存改修) | 3億円 | 1/4〜2/3 | 事業者 | ZEB |
| やまがた未来くるエネルギー補助金 | 40万円 | 7万円/kWh又は1/3 | 個人・事業者 | 蓄電池 |
| 住宅用太陽光(山形県R8新規) | 63万円 | 7万円/kW | 個人(省エネ住宅) | 太陽光 |
| 省エネ高効率設備(山形市) | 〜 | CO2削減30%以上 | 個人・事業者 | 省エネ設備 |
| ストレージパリティ太陽光蓄電池 | 3,000万円 | 要確認 | 事業者 | 太陽光・蓄電池 |
| 中小企業省エネ診断拡充 | 32.7億円 | 10/10 | 支援機関経由 | 省エネ診断 |
| Scope3削減設備投資促進 | 要確認 | 要確認 | 企業連携 | Scope3対応 |
| 廃棄物処理施設循環共生圏 | 要確認 | 要確認 | 自治体・事業者 | 廃棄物・再エネ |
| 再エネ地域共生加速化 | 要確認 | 要確認 | 民間企業 | 再エネ |
| GX製造プロセス転換支援 | 1,179億円 | 要確認 | 鉄鋼・化学等 | GX |
| 地域共創カーボンニュートラル実証 | 要確認 | 要確認 | 企業・自治体 | 技術実証 |
これだけ並べると圧倒されますね(笑)どれから手をつけるかですよね。
優先順位の付け方として、まず「今、自社で何に一番お金がかかっているか」から逆算するのが一番です。電気代が高いなら省エネ設備→SHIFT事業か山形市の省エネ設備補助金。家庭レベルで光熱費を下げたいなら山形県の蓄電池補助金か太陽光補助金。取引先からCO2削減を求められているなら、SHIFT事業でCO2削減計画から始める。こうやって出発点から絞ると選びやすくなります。
今日の話をまとめると、山形県のエコ・SDGs補助金は国の制度だけで200件以上あって、県・市独自の制度を入れると更に上乗せできる、ということですね。
そうです。競合サイトだと太陽光・蓄電池の5〜6件しか載っていないことが多いけど、実際には脱炭素設備全般、ZEB・ZEH、Scope3対応、廃棄物・循環経済まで幅広い制度があります。山形県は「やまがた未来くるエネルギー補助金」「省エネ健康住宅×太陽光補助金」「省エネ高効率設備(山形市)」と独自制度が手厚いのが特徴。寒冷地という特性を活かした断熱・暖房・蓄電池系の補助も充実しています。
「GビズID取得」と「交付決定前着手の禁止」、これを守れば大きなミスはないです。あとは山形県産業技術センターや商工会に相談して、自社に合った補助金を絞り込む。429件全部を一人で調べる必要はなくて、データベースで絞り込んで相談窓口とセットで活用するのが現実的です。
山形県の全補助金・助成金一覧はこちらでも確認できますよ。
ありがとうございました!山形で脱炭素を進めたい人は、まずここをブックマークしてほしいですね(笑)
- 山形県産業技術センター: 省エネ診断・技術相談(山形市松栄2丁目2-1)
- 山形県中小企業振興公社: 補助金情報・経営支援相談
- 山形商工会議所: 補助金申請サポート、GビズID取得支援
- 国の補助金情報: 経済産業省 補助金等情報サイト / 環境省 補助事業情報サイト
- 山形県 エネルギー政策推進課: 再エネ・省エネ関連補助金全般
山形県のエコ・SDGs関連補助金について、目的・エリア別の詳細はこちらもご覧ください。