高知県で研究開発に使える補助金・助成金の全体像


佐藤
編集長
室谷さん、高知県の会社が研究開発にチャレンジしたいとき、使える補助金って正直どのくらいあるんですか?

室谷
代表取締役
意外と多いですよ!国の制度、四国エリアの制度、高知県独自の制度と、3つのレイヤーで支援が重なってるんですよね。うまく組み合わせると、かなりの額をカバーできます。

佐藤
編集長
3つのレイヤー!それはすごい(笑)。具体的にどんな制度があるんですか?

室谷
代表取締役
まず全体を整理すると、①国・NEDOの研究開発補助金、②四国経済産業局が管轄する知財支援、③高知県独自の製品開発・産学連携補助金、この3軸です。高知の企業は全部使えるので、制度を知ってるかどうかで差がつく世界ですね。

佐藤
編集長
なるほど、それは知らないと損ですね!研究開発って、補助率が高いイメージがありますが実際どうですか?

室谷
代表取締役
研究開発系は補助率が手厚いですね。大体2/3補助が多くて、国のGo-Tech事業なんかだと3年間で最大9,750万円まで出ます。これはかなり大きいです。
| 制度カテゴリ | 代表制度 | 補助率 | 補助上限 | 対象 |
|---|---|---|---|---|
| 国・NEDO | Go-Tech研究開発支援 | 2/3以内 | 9,750万円(3年) | 全国中小企業 |
| 四国経済産業局 | 知財支援地域連携促進補助金 | 1/2以内 | 1,000万円 | 四国4県 |
| 高知県独自 | 戦略的製品開発推進補助金 | 1/2以内 | 2,000万円 | 県内中小企業 |
| 国(知財) | 海外出願支援補助金 | 1/2以内 | 300万円 | 高知県窓口あり |

佐藤
編集長
この表で全部つかめますね!次のセクションから一つずつ詳しく教えてもらえますか?
国の研究開発補助金:Go-Tech事業とNEDO支援

佐藤
編集長
まず「Go-Tech」って聞いたことあるんですが、これはどんな制度なんですか?

室谷
代表取締役
Go-Techは正式名称「成長型中小企業等研究開発支援事業」っていって、中小企業庁が推進する研究開発支援の看板制度です。大学や公設試験研究機関と組んで研究開発をする費用を、最大3年間補助してくれます。補助率は中小企業2/3以内、大学・公設試は定額補助。

佐藤
編集長
3年間ですか!それは長期でじっくり開発できますね。

室谷
代表取締役
そうなんです。通常枠だと単年度4,500万円以内、3年間合計で9,750万円まで使えます。大型研究開発枠になると3年間で最大3億円!スタートアップや本格的な技術開発を目指す企業向きですね。高知県の場合は高知県産業振興センターがGo-Tech事業の相談窓口になってます。

佐藤
編集長
3億円は桁が違う(笑)。でも申請って難しそうです…

室谷
代表取締役
正直、一点だけ注意があって。申請はe-Rad(府省共通研究開発管理システム)という国の共通システムを通じてのみ受け付けてるんですよ。このシステムへの登録に2週間くらいかかるので、公募開始を見つけてから慌てて登録しても間に合わないことがある。e-Radへの事前登録は必須です。

佐藤
編集長
え、それは知らないとアウトになる(笑)。事前準備が大事なんですね。

室谷
代表取締役
そのほかNEDOもいくつか案件を出してて、たとえばSBIR推進プログラムというスタートアップ向けの支援も使えます。詳細はSBIR推進プログラムのページで確認できますよ。

佐藤
編集長
NEDOってエネルギー系が多そうですよね?研究開発全般で使えるんですか?

室谷
代表取締役
NEDOは確かにエネルギー・環境技術が多いですが、スマート保安やロボット、AI・デジタル活用まで幅広いです。たとえばスマート保安実証支援補助金はIoT・AI・ドローンを使った産業保安業務の技術開発に、補助率2/3・上限5,000万円で支援します。

佐藤
編集長
ドローンまで対象に入るんですね。高知県みたいな山地が多いところにはピッタリかも!
四国エリア対象:知財支援と産学連携補助金

佐藤
編集長
四国経済産業局の制度って、高知県も対象なんですよね?

室谷
代表取締役
はい、四国4県(徳島・香川・愛媛・高知)の企業なら使えます。特に注目なのが四国経済産業局の知的財産支援地域連携促進事業費補助金。知財戦略を持つ中小企業をバックアップするための補助金で、令和8年度から公募があります。

佐藤
編集長
知財支援って具体的にどういうことをやるんですか?

室谷
代表取締役
A区分とB区分の2タイプあって、A区分は既存の知財支援施策を拡充する事業(補助率1/2・上限1,000万円)、B区分は新規に知財支援体制を構築する事業(定額補助・上限500万円)です。産業支援機関が大学や金融機関と連携して県内中小企業に知財支援を行う、というモデルですね。

佐藤
編集長
産学官連携の文脈ですね。高知大学や高知工科大学と組んでる企業には特に良さそう。

室谷
代表取締役
そのとおりで!高知工科大学は研究開発産業との連携が盛んで、「産学官連携産業創出支援事業」という高知県独自の制度も活用されてます。産学官連携でビジネスに結びつけていく研究テーマなら、使える制度の選択肢がかなり増えます。

佐藤
編集長
大学と組むメリットは補助率だけじゃなくて、技術シーズを借りる意味もあるんでしょうね。

室谷
代表取締役
まさに。研究開発補助金の採択審査では「実現可能性」が厳しく見られるので、大学の先生がついてるとグッと通りやすくなります。高知大学のキャリアセンターや産学連携センターに相談するのが近道ですよ。
高知県独自の研究開発補助金


佐藤
編集長
高知県独自の補助金、これはどんなものがあるんですか?

室谷
代表取締役
メインは「高知県戦略的製品開発推進事業費補助金」ですね。高知県が力を入れてる制度で、3つのメニューがあります。

佐藤
編集長
3つのメニューって、どう使い分けるんですか?

室谷
代表取締役
簡単に言うと規模感と段階で分けてる感じです。「開発チャレンジ事業」は最初の一歩向けで、上限100万円・1年以内。試作や調査をやってみたい企業向けです。次が「製品開発事業(一般枠)」で上限1,000万円・2年以内、本格的な製品化に向けた開発に使います。一番大きいのが「製品開発事業(イノベーション推進枠)」で上限2,000万円・2年以内。賃上げ加算枠を活用すれば補助率が2/3まで上がります。

佐藤
編集長
段階的に使えるんですね!100万円でまず試してみて、うまくいったら1,000万円枠に、という感じで?

室谷
代表取締役
そういうステップアップが理想的ですね。実際、チャレンジ事業で基礎を固めてから製品開発事業に申請する企業も多いです。ただし一つ重要な条件があって—

佐藤
編集長
何ですか?

室谷
代表取締役
申請前に必ず「製品開発支援チーム」の確認を受けないといけないんですよ。締め切りの1ヶ月前には事業採択申請書(エントリーシート)を提出する必要があります。申請しようと思ってから動くと間に合わない(笑)。

佐藤
編集長
またしても事前準備が大事!研究開発の補助金ってどこも事前の動きが重要なんですね。

室谷
代表取締役
そうなんですよ。相談から審査まで時間がかかるので、研究テーマが固まった段階ですぐ動き出してほしいです。高知県産業振興センターに相談するのが近道です。
高知県産業振興センター(製品開発・研究開発補助金の窓口)
- TEL: 088-845-6600
- 受付時間: 平日 8時30分〜17時00分
- Web: https://joho-kochi.or.jp/center/hojyokin.php
高知県の研究開発補助金:知財・海外展開編

佐藤
編集長
研究開発したら特許も取りたいですよね。そこも補助金があるんですか?

室谷
代表取締役
あります!知財系は高知県発明協会が窓口の「高知県中小企業等外国出願支援事業」が代表格です。国内特許の次のステップとして、外国での権利化費用を補助してくれます。

佐藤
編集長
外国出願って費用が高いイメージです。

室谷
代表取締役
1件当たり数百万かかることもありますからね。それが補助率1/2・上限300万円で支援されます。令和7年度の高知県海外出願支援補助金は最新の募集情報をご確認ください。令和6年度は3次募集まで行われていたので、複数回チャンスがある制度です。

佐藤
編集長
複数回募集があるのは助かります。一回逃してもまた応募できるんですね。

室谷
代表取締役
それと、四国経済産業局の知財支援補助金も知財活用の文脈で使えます。四国4県の産業支援機関が申請主体ですが、県内企業に知財コンサルが入る形で間接的に使えるんですよ。

佐藤
編集長
直接申請じゃないんですか?

室谷
代表取締役
そうなんです。この補助金は産業支援機関が「中小企業への知財支援プログラムを作る」ための補助金。だから高知県発明協会や産業振興センターが申請して、その成果として企業支援が強化される、という仕組みですね。
申請のポイント:研究開発補助金で通るためのコツ
研究開発補助金を通すための3つの加点ポイント
- 大学・研究機関との連携: 高知大学や高知工科大学と共同研究体制を作ると採択率がアップ
- 賃上げ加算枠の活用: 従業員の賃金を上げる計画と組み合わせると補助率2/3へ
- 知財戦略との連動: 研究成果を特許出願する計画を含めると審査での加点が期待できる
よくある失敗パターン
- 交付決定前に着手: 採択・交付決定の前に機材を発注・購入すると補助対象外になる(Go-Tech・高知県補助金とも同様)
- e-Rad登録を後回しに: 公募締め切り直前に気づいても間に合わない。テーマが固まった段階で即登録
- 単独申請で挑む: 産学連携なしの申請は採択率が低い。大学・公設試との連携を整えてから申請

佐藤
編集長
交付決定前に動けないのは本当に落とし穴ですね。研究開発って設備を先に調達したくなりますもん。

室谷
代表取締役
現場でよく聞く失敗です(笑)。「先に買っちゃったから補助対象外です」は心が痛い。補助金は後払いの制度なので、資金繰りの観点でも事前の計画が大事です。金融機関に補助金待ちのつなぎ融資を相談するのも選択肢に入れておいてください。

佐藤
編集長
つなぎ融資ですか、それは思いつかなかった。補助金申請と融資を組み合わせるんですね。

室谷
代表取締役
そうです。研究開発は成果が出るまで時間がかかるので、資金繰りに余裕を持つことが継続の鍵。四国銀行や高知銀行でも補助金採択企業向けの融資制度があるので、採択通知を持って相談してみる価値がありますよ。
研究開発補助金の横断比較
| 制度名 | 補助率 | 上限額 | 期間 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| Go-Tech研究開発支援(中小企業庁) | 2/3 | 9,750万円(3年) | 最大3年 | 大学連携必須、e-Rad登録必要 |
| 産学融合拠点創出事業(経産省) | 定額 | 1億1,000万円 | 要確認 | オープンイノベーション推進 |
| スマート保安実証支援補助金(NEDO) | 2/3 | 5,000万円 | 要確認 | IoT・AI・ドローン実証 |
| 四国知財支援地域連携促進補助金 | 1/2 | 1,000万円 | 要確認 | 四国4県の産業支援機関向け |
| 高知県戦略的製品開発(イノベ枠) | 1/2(2/3) | 2,000万円 | 2年 | 高知県内中小企業向け |
| 高知県戦略的製品開発(一般枠) | 1/2 | 1,000万円 | 2年 | 製品化の本格開発 |
| 開発チャレンジ事業 | 1/2 | 100万円 | 1年 | まず試してみたい企業向け |
| 海外出願支援(高知県窓口) | 1/2 | 300万円 | 要確認 | 外国特許・商標出願費補助 |

佐藤
編集長
こうして一覧で見ると、規模や段階に応じて選べるんですね。

室谷
代表取締役
理想的なルートは「開発チャレンジ事業で技術を固める → Go-Techで大型化 → 海外出願で知財保護」という流れです。高知の研究開発企業でこの3段階を経て、県外・海外展開した事例が実際にあります。

佐藤
編集長
高知発のイノベーション、出やすい環境があるんですね!ありがとうございました。

室谷
代表取締役
ぜひ活用してください!まず高知県産業振興センターに相談するのが一番の近道です。高知県全体の補助金一覧は高知県の補助金・助成金ページも合わせて参考にしてみてください。