栃木県の研究開発補助金、どこから手をつければいいですか?

申請の流れ - 栃木県 研究開発補助金
申請の流れ - 栃木県 研究開発補助金
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

室谷さん、うちの工場で次世代製品の開発を始めたいんですけど、正直どこに補助金を申請したらいいのかさっぱりで。栃木県って研究開発に使える補助金ってそんなにあるんですか?
室谷

室谷

代表取締役

いやー、実は相当充実してますよ、栃木(笑)。ホンダと日産の完成車工場があって、キヤノンの研究拠点も宇都宮にあるじゃないですか。そういう産業集積があるから、県としても研究開発支援に力を入れてるんですよね。
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

へえ、そんな背景があるんですね。
室谷

室谷

代表取締役

国の制度と県の独自制度を合わせると、ざっくり8〜10種類くらいは選択肢があって、金額レンジも100万円から3億円まで幅広い。フェーズというか、どんな段階の研究開発なのかによって使い分けるのがポイントです。
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

フェーズってどういう意味ですか?
室谷

室谷

代表取締役

「アイデアを試したい(基礎調査)」段階か、「本格的に新製品を開発したい(実用化開発)」段階かで、使うべき補助金が全然違うんですよ。最初から大型の補助金を狙っても採択されにくいし、逆に小さい補助金だけでは研究費が全然足りないこともある。だから最初にどの段階かを整理するのが重要です。

栃木県で使える研究開発補助金の全体像

佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

じゃあまず全体を教えてもらえますか?どんな補助金があるんだろうって気になって。
室谷

室谷

代表取締役

はい、大きく「国の制度」と「県・県機関の独自制度」に分かれます。国の制度は予算規模が大きい分、要件も厳しめで採択競争もある。県の独自制度は規模は小さいけど栃木の企業に限定されてるから、相対的に採択されやすい。
制度名運営機関上限金額補助率特徴
Go-Tech事業(成長型中小企業等研究開発支援)中小機構・都道府県3億円/年2/3〜3/4産官学連携が前提
SBIR推進プログラム(連結型)NEDO非公表非公表スタートアップ・中小向け
NEDO先導研究プログラムNEDO非公表非公表エネルギー・環境技術
世界一を目指す研究開発助成栃木県産業振興センター100万円定額45歳未満限定
サポートユアビジネス事業栃木県産業振興センター150万円1/2宇都宮市等5市4町
とちぎグリーン成長産業創出支援栃木県・産業振興センター4,000万円2/3脱炭素技術3段階支援
脱炭素化技術育成支援事業栃木県産業振興センター500万円2/3初期研究段階向け
とちぎ未来チャレンジファンド(技術高度化)栃木県産業振興センター非公表非公表ファンド運用益活用
フードバレー農商工ファンド活用助成栃木県産業振興センター非公表非公表農業×製造業連携
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

9種類もあるんですね!でも全部に申請するわけじゃないですよね。
室谷

室谷

代表取締役

そうですね。自分の状況に合った1〜2本に絞るのが正直です。分散して出すのはやめた方がいい。申請書の質が下がるので。

【最重要】Go-Tech事業(成長型中小企業等研究開発支援事業)とは

佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

上限3億円って…聞いたことがないレベルの金額なんですけど、本当にそんなに出るんですか?
室谷

室谷

代表取締役

出ますよ(笑)。正式名称は「成長型中小企業等研究開発支援事業」、通称Go-Tech事業といって、国が中小企業と大学・公的研究機関の産官学連携を支援する大型補助金です。補助率が2/3から3/4、上限が年間3億円で、しかも複数年度にわたって継続的な支援が受けられる。
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

複数年ってどれくらいですか?
室谷

室谷

代表取締役

3〜5年くらいのスパンで研究開発できます。ただし、採択要件として大学や公的研究機関との連携が必須です。共同研究のパートナーを先に確保しておかないと申請書が成立しない。栃木なら宇都宮大学、作新学院大学の理工系、あとは栃木県産業技術センターが連携先として実績を持っています。
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

e-Radって何ですか?申請の話で出てきたんですが。
室谷

室谷

代表取締役

政府の研究者・研究機関に対する共通認証システムです。国の研究開発補助金は基本的にこれ経由で申請する仕組みで、登録には1〜2週間かかるんですよ。だから申請スケジュールが決まったら、連携機関の確認と並行してe-Rad登録を先に済ませておくことが絶対に必要です。詳細はSBIR推進プログラム(連結型)のページにも説明があります。
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

知らないで申請直前に慌てそうですね。
室谷

室谷

代表取締役

あるあるです(笑)。Go-Tech事業に関しては、栃木県のものづくり振興課と産業技術センターが相談窓口を開設していて、申請前の技術テーマの整理から共同研究機関の選定まで無料で相談に乗ってくれます。

栃木県独自の研究開発補助金3選

栃木県 研究開発補助金 比較表
栃木県 研究開発補助金 比較表
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

国の補助金は規模が大きい分ハードルも高そうだし、まず県独自のやつから試してみたいんですが、どれがお勧めですか?
室谷

室谷

代表取締役

3つあって、それぞれ対象者と用途が明確に分かれてます。順番に説明しますね。
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

お願いします!
室谷

室谷

代表取締役

まず一つ目が「世界一を目指す研究開発助成事業」。栃木県産業振興センターが運営していて、上限100万円、定額補助です。対象は代表研究者が令和8(2026)年4月1日時点で45歳未満の方限定です。若手向けですね。2026年度の公募期間は令和8(2026)年4月13日から5月15日まで、採択予定件数は2件程度と少ないですが、栃木県内限定なので競争は比較的緩やか。
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

45歳未満って結構厳しい制約ですね。
室谷

室谷

代表取締役

そうなんですよ。ただこの制度の使いどころは「国の大型補助への足がかり」として研究実績を積む目的です。Go-Tech事業に申請する前に、この補助で研究テーマを固めて、実績を積んでおくっていう使い方が賢い。
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

なるほど、布石として使うんですね。
室谷

室谷

代表取締役

二つ目が「サポートユアビジネス事業」。上限150万円、補助率1/2で、宇都宮市・鹿沼市・日光市・真岡市・下野市と上三川町・芳賀町・壬生町・高根沢町の5市4町に事業所がある中小企業向けです。情報通信・環境・航空宇宙・医療福祉・AI・IoT・ロボット・光学など幅広い分野が対象になっていて、宇都宮大学などとの共同研究も対象経費に含まれます。
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

宇都宮近くの企業なら使いやすそうですね。
室谷

室谷

代表取締役

採択予定2〜3件なのでそれほど多くないですが、事前相談が必須なので、産業振興センターに相談しながら進められる分、申請書の質を上げやすい。三つ目が「とちぎグリーン成長産業創出支援事業」で、これは脱炭素技術に特化した3段階構造の補助金です。
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

3段階ってどういうことですか?
室谷

室谷

代表取締役

研究開発のフェーズに合わせて①FS調査(上限500万円)→②インキュベーション研究(単体500万円、連携体1,000万円)→③実用化開発(単体2,000万円、連携体4,000万円)という段階を追って申請できるんですよ。しかも各フェーズで別々の申請も可能なので、今すでに脱炭素技術の研究が進んでいる企業なら③から申請してもいい。NEDOの省エネ技術R&Dとも親和性が高く、脱炭素社会実現に向けた省エネルギー技術R&Dプログラムとの組み合わせも検討できます。
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

カーボンニュートラル系の研究をやってる会社には最高の制度ですね。

Go-Tech事業と県独自補助、どっちから始めればいい?

佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

Go-Tech事業と県の補助金、結局どっちから始めればいいのか迷っちゃいます。
室谷

室谷

代表取締役

ズバリ聞きますけど、今の研究テーマって「これで申請書が書けそう」っていう具体性がありますか?なんとなく「新しいことをやりたい」段階ですか?
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

うーん、テーマはあるんですけど、まだ仮説レベルで…。
室谷

室谷

代表取締役

じゃあまず県の補助から入るのが正解です。具体的には、まず栃木県産業技術センターに技術相談を申し込むところから始めてください。無料で相談できて、研究テーマの技術的な裏付けを固めてくれます。そこで技術的な方向性が定まったら、産業振興センターで補助金の相談。この順序が大事です。
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

テーマが固まってからじゃないと、申請書が書けないということですね。
室谷

室谷

代表取締役

そうです。で、研究テーマがある程度固まって、大学との連携先も見当がついてきたら、そこでGo-Techを狙う。逆算すると、公募スケジュールから逆算して最低6ヶ月前には産業技術センターへの相談を始めておきたいですね。

フェーズ別 おすすめ制度まとめ

  • アイデア探索・テーマ検討段階 → まず産業技術センターで技術相談(無料)
  • 若手研究者・初めての研究開発 → 世界一を目指す研究開発助成(100万円)
  • 宇都宮周辺の中小企業で実用化開発 → サポートユアビジネス事業(150万円)
  • 脱炭素・グリーン技術の開発 → とちぎグリーン成長産業創出支援事業(最大4,000万円)
  • 産官学連携の本格研究開発 → Go-Tech事業(最大3億円/年)

NEDOとSBIRも要チェック!スタートアップ・研究型企業向け

佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

そういえば、SBIRとかNEDOって名前をよく聞くんですが、中小企業でも使えるんですか?
室谷

室谷

代表取締役

使えます!SBIRは「Small Business Innovation Research」の略で、要はスタートアップや中小企業の革新的な研究開発を国が支援する仕組みです。NEDOが運営するSBIR推進プログラム(連結型)は、研究開発フェーズから事業化フェーズまで一貫して支援してくれる。
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

連結型ってどういう意味ですか?
室谷

室谷

代表取締役

研究開発の初期段階(フェーズ1)だけで完結するんじゃなくて、その後の実用化開発(フェーズ2)まで続けて支援を受けられる仕組みです。技術シーズを事業化したいスタートアップや研究型の中小企業に特に向いています。
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

ほんとに?それは知らなかったです。
室谷

室谷

代表取締役

あとNEDOには先導研究プログラム(エネルギー・環境新技術)もあって、エネルギー技術や環境技術の萌芽的な研究を支援しています。栃木県は自動車産業が強いので、EV技術やカーボンニュートラル関連の研究テーマが通りやすい傾向があります。総務省のスタートアップ創出型萌芽的研究開発支援事業も、ICT技術の萌芽的研究で起業を目指す方には選択肢の一つです。

注意: 国の補助金は公募期間が短い

Go-Tech事業やNEDOの補助金は公募期間が短く、締め切り間際に知っても間に合わない場合があります。中小機構やNEDOのウェブサイトを定期的にチェックするか、栃木県ものづくり振興課への登録でメール通知を受けるようにしておくのが安全です。

申請で失敗しないための3つのポイント

佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

実際に申請するとき、何に気をつければいいですか?
室谷

室谷

代表取締役

3つあります。一つ目は早めのe-Rad登録。Go-Tech事業やSBIRなどの国の研究開発補助金は、研究機関も申請企業もe-Radへの登録が必要です。登録に1〜2週間かかるので、申請を考えたら即登録を。
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

二つ目は?
室谷

室谷

代表取締役

連携先の選定と役割分担の明文化です。Go-Tech事業では大学や公的研究機関との連携が採択要件に直結します。誰が研究の主体で、誰が共同研究者で、それぞれの役割は何かを申請書に書く必要がある。「なんとなく声をかけた大学の先生」ではなくて、きちんと共同研究の設計をしてから申請してください。
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

三つ目は?
室谷

室谷

代表取締役

採択後の資金繰り計画です。補助金は基本的に後払い(後精算)なので、研究開発費を一旦自己資金で立て替えることになります。3億円規模の補助金だと立替金が膨大になる場合があるので、金融機関との融資枠の話も並行して進めておく必要があります。実は採択されたのに資金繰りで詰まって研究を完遂できないケースが稀にあって、そういう話を聞くと本当に勿体ないと思いますね。
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

後払いなんですね、盲点でした。
1

栃木県産業技術センター(宇都宮市)に技術相談を申し込む(無料)

2

研究テーマと技術的方向性を確定させる

3

e-Rad登録(連携する大学・研究機関も同時に)

4

産業振興センターで補助金の選定相談(フェーズ・規模・対象地域を確認)

5

公募スケジュールに合わせて申請書作成・事前相談

6

申請書提出・審査

7

採択後、補助金交付決定を受けてから研究開発を開始

まとめ - 栃木県の研究開発補助金、まず相談から

佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

整理してもらって、だいぶ全体像がわかってきました。
室谷

室谷

代表取締役

よかった!最後に一言まとめると、栃木県の研究開発支援って「相談インフラ」が整っているのが一番の強みなんですよ。産業技術センターが技術的な相談を、産業振興センターが補助金の相談をそれぞれ無料で引き受けてくれるので、申請書を書く前にまずこの2機関に相談するのが正解です。
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

相談は無料なんですよね?
室谷

室谷

代表取締役

無料です。しかも相談しておくと、申請書の技術的説明に説得力が出て採択率も上がりやすい。知らないで申請するのと、相談した上で申請するのでは申請書の質が全然違いますから。栃木県で研究開発を進めたい方は、まず栃木県産業技術センターのウェブサイト栃木県産業振興センターに問い合わせてみてください。
佐藤

佐藤

補助金エージェント編集長

今日は本当にありがとうございました!これ聞いてよかったです(笑)。
室谷

室谷

代表取締役

補助金は知っている人が得をしますからね。ぜひ活用してほしいです。栃木県以外の都道府県で研究開発補助金を探している方は全国の研究開発向け補助金一覧も参考にしてみてください。また、NEDOの新エネルギー等シーズ発掘・技術研究開発事業は、脱炭素・エネルギー分野の研究開発を手がける栃木の事業者に特に注目してほしい制度です。